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更新日:2020年2月25日

「福岡の⼈じゃない」貞末さんだからこそ⾒出せた「シーサイドビジネスの可能性」<株式会社ブルースカイ ビジネスレポート 後編>

(2019年1月取材)

画像:貞末真吾 株式会社ブルースカイCEO(チーム宴会オフィサー)

稼業を解雇され、移住した福岡で次々と斬新な事業を展開。そんな株式会社ブルースカイ・貞末さんが昨年夏、北崎に産んだ「#ジハングン」。貞末さんはこの場所で何を表現したかったのか、そしてこれからの展開についてお聞きしました。北崎エリアの可能性にも迫ります。


湘南っ⼦が⾒たシーサイドビジネスの可能性


画像:建設当時の様⼦
建設当時の様⼦。きっと地元の⼈は「何ができるの?」と驚いたことでしょう


3,000 坪の更地を前に、「海の家」を検討したものの、上下⽔道がないことで断念。発想を変え、無⼈でも⼈が集まる場所として「#ジハングン」を⽣み出した貞末さん。そもそも、この場所にこだわった理由は何なのでしょうか。


「僕、出⾝が鎌倉なんですけど、祖⽗⺟が湘南で海の家を経営していたんです。湘南っ⼦にとって、海のそばは様々なコンテンツがひしめき合っている場所。ですから、こんなに広い場所が空いているなんて『AMAZING!』なわけですよ。とにかくもったいないと思いました。海の最前列ですからね。それがそもそもこの⼟地を⾒たときの感覚でした」


貞末さんがジハングンで表現したいこと


「海の最前列が空いている」という感覚は、湘南っ⼦ならではかもしれません。福岡の⼈にとっては、ドライブコースにところどころお店がある、といういまのシーサイドでも⼗分に魅⼒的です。


「そうですね。でもせっかくいい場所とめぐり合えたので、これから少しずつ新しいことをしていこうと考えています」


「駐⾞場しかないのにはいることができない!」という混雑すら⽣まれている「#ジハングン」。貞末さんはこの場所でこれからどんな展開を考えられているのでしょうか。


「まず、『⻩⾊い場所』と呼ばれるようになってきたので、⻩⾊から連想したレモネードを『⽷島レモネード』としてキッチンカーで販売しようと考えています。このレモネードは平⽇の昼間は別の事業である『タイムカード』で提供します。平⽇は天神で飲めるレモネードが、週末は『#ジハングン』に移動するという形です。そしてもうひとつ、かき氷屋さんもしたいな、と思っているのですが、さくっと⾷べられる地元グルメとして、『鯛めし』を出したいなと考えています」


このエリアは鯛の漁獲⾼が⽇本⼀なのですが、福岡の⼈はあまり知らないですよね。「そうなんです。もったいないですよね。でもここで出す鯛めしは、都会で⾷べる⽴派な鯛の豪華なものではなく、漁師飯をイメージしています。実際、地元のおばちゃんたちが獲れた鯛のなかでも⼩さなものを使って作っている地元の⼈だけが⾷べるごちそうなんです。これをローカルフードとして展開できれば、地域にも少しだけ貢献できるようになるかな、と思っています」


地域への貢献という⾔葉が出ましたが、「#ジハングン」を作るにあたり、地域の⽅との交流なども気になります。誰も想像もしていなかったものができたことに対する反応などはどうだったのでしょうか。


「北崎エリアが市街化調整区域の規制緩和対象になったことは地元の⼈もまだあまり認識されていないのかな、と思いますが、ご存知の⽅も⽷島が近いですし、『お⾦を出す⼈はきっといるだろう』という認識なのではないかと思います。僕が『#ジハングン』に着⼿したときはすでに地域の⽅との交流があったので、『貞末くんが頑張ってるからねー』という感じで⾒守ってくださっていると思います。ただ、まだまだ地域に貢献とまではいかないので、この春から夏にかけて、さきほどの展開を軸に地域のお祭りなども仕込んでいきたいなと思っています。それと、最近ありがたいことにこれまでの仕掛けが地元福岡を⾶び越えて、全国区のメディアさんの取材も頂けるようになってきました。そうすると、出逢う⼈が変わってくるんですね。もともとロケーションは抜群なわけで、ここで全国的におもしろい⼈ともっとおもしろいことができるようになることで、少しずつ地域に貢献できたらな、と考えています」


画像:貞末さん
奇をてらわず、ニュートラルな感覚から編み出される秘策の数々。その原点は、⼈にあると貞末さん


画像:南京錠に願いをこめて
南京錠に願いをこめて


画像:南京錠をかける姿
カップルだけでなく、友達同⼠で南京錠をかける姿も


地域からの理解も少しずつ獲得しながら、全国からも注⽬される仕掛けを次々と⽣み出す貞末さんが、北崎エリアに拠点を持っていることは、これから新しくこのエリアで事業を考えている⼈にとっても⼼強いのではないでしょうか。実際、貞末さんを訪ねてくる起業家もいるようです。今後、ますます北崎エリアから⽬が離せなくなりそうですね。

 

(取材/後藤暢⼦)


<前編>


株式会社ブルースカイ

 http://bluesky2012.com/
 住所:福岡県福岡市⻄区⻄浦


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