福岡市では、みんながやさしい、みんなにやさしい「ユニバーサル都市・福岡」のまちづくりを進めています。「人権が真に尊重され、差別のない住みよい福岡市」の実現をめざした人権尊重週間行事を実施いたしました。
各区において「人権を尊重する市民の集い」を開催し、全国的に活動されている講師をお招きして「講演会」を実施いたしました。
また、併せて、博多区・南区・城南区・早良区の講演につきましては、期間限定の録画配信も行いました。
ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
■講師
眞野 豊さん(鳴門教育大学大学院学校教育研究科准教授)
■プロフィール
1981年北海道生まれ。九州大学大学院地球社会統合科学府博士後期課程修了。
2017年に「性の多様性を前提とした学校教育の開発」で博士号取得。日本学術振興会特別研究員(PD)などを経て、現在、鳴門教育大学大学院学校教育研究科准教授。専門は、社会学(ジェンダー、セクシュアリティ)。主著に「多様な性の視点でつくる学校教育-セクシュアリティによる差別をなくすための学びへ」(松籟社 2020年)がある。
■会場
早良市民センター(早良区百道2丁目2番1号)
■感想(来場者アンケートより抜粋)
・誰が当事者でもいい環境をつくることが大切ということがよくわかりました。大切な命を落とす選択をする方がいなくなるよう、地域の皆さんと一緒に正しい内容を学んでいく必要があります。そのような機会を計画していこうと思います。本日は、貴重なお話を伺う機会をいただき、ありがとうございました。
・性差別を乗り越え、同じ悩み、苦しみを持つ子ども(人)を救いたいと気持ちを切り替えられた先生は素晴らしい勇気の持ち主だと思います。差別をされる人の立場になることはとてもむずかしい事ですが、こうした当事者のことばを聞く事が出来、世の中が生きやすい世になる事を願います。幸せになって欲しいと心から感じました。参加して良かったです。ありがとうございました。
■講師
サヘル・ローズさん(俳優)
■プロフィール
イラン出身。8歳で来日し、高校生から芸能活動を始める。舞台『恭しき娼婦』では主演を務め、主演映画『冷たい床』では、ミラノ国際映画祭で最優秀主演女優賞を受賞するなど、映画や舞台・俳優としても活動の幅を広げている。また、第9回若者力大賞を受賞。国際人権団体NGOの「すべての子どもに家庭を」の活動では親善大使を務めた。個人的にも支援活動を続け、2020年にはアメリカで人権活動家賞も受賞。
13年ぶりの新著「言葉の花束~困難を乗り切るための自分育て~」も好評発売中。
■会場
西市民センター(西区内浜1丁目4番39号)
■感想(来場者アンケートより抜粋)
・サヘルローズさん、自分の境遇や苦悩を話してくださり、でも自分は特別じゃない、そして恵まれていると言えるその強さ素敵です。自分の境遇を誰かのせいにして下を向いてばかりではなく、受けた愛を次に繋げようとされてる気持ちに心動かされました。優しく人を愛せるためには自分を愛してと。自分や家族や隣人を愛してこその世界平和。人権尊重。
・涙が止まりません。大切な事は自分を愛すること、感謝すること。サヘルさんに出逢えてよかったです。周りの人、自分を大切に、幸せに、生きていきます。
■講師
信友 直子さん(映画監督・ノンフィクション作家)
■プロフィール
1961年広島県呉市生まれ。東京大学文学部卒業後、フジテレビを中心に多くのテレビドキュメンタリーを制作。代表作2009年「おっぱいと東京タワー~私の乳がん日記」など。2018年には、認知症の母を90代の父が看る老老介護の現実を娘の視点から捉えた映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」が、大反響を呼んだ。2022年には母を看取った続編「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえりお母さん~」を発表。執筆、講演活動などを通して、介護、夫婦愛、家族愛について発信し続けている。
■会場
城南市民センター(城南区片江5丁目3番25号)
■感想(来場者アンケートより抜粋)
・最近では、認知症は珍しい病気ではありません。誰にでも起こる病気だととらえられています。認知症になったらどうしよう、何をしたらいいのだろうか、色々と考えていましたが、今日の講演を聞いて、明るさが一番なんだ。と考えさせられました。とらえ方によって、楽しくにも辛くのもなるんだとわかりました。自分が介護する立場になったら、明るく楽しみながら過ごす事を一番に考えてみます。ありがとうございました。
・母の認知症をきっかけに、家族愛が深まっていく様子がよくわかった!贈り物とまで思うようになった信友さんの言葉がすばらしく胸を打った。対岸の火事ではなく、私自身の物語なのだなあとしみじみと感じました。せっかくのお話を自分だけではく、家族にも聞かせたかったです。今日の講演に参加することが出来、幸いでした。ありがとうございました。
■講師
石井 千晶さん、石井 眞澄さん
■プロフィール
部落で育った妻・千晶さんと、親に部落出身者と付き合うことを反対された夫・眞澄さん。現在は、お互いの家族の理解を得て、幸せな夫婦生活を送っているが、幾多の困難を乗り越えてきた。その後、二人は自身の部落差別にまつわる経験を若い世代を中心に、さまざまな人たちに伝えたいと各地で講演活動をしている。差別に対して逃げることなく、明るく前向きに立ち向かう姿勢に心打たれる。
■会場
博多市民センター(博多区山王1丁目13番10号)
■感想(来場者アンケートより抜粋)
・実際にお二人が経験された実体験に基づく内容であり、深く考えさせられるとともに、非常に身近な問題であることや、部落差別問題について、自身の考え方などをもう一度見直すいいきっかけとなりました。
・飾らず、ありのままの語り口で、差別がまだまだ現在進行形であることが、とても、リアルに伝わってきました。また、自分自身の中にも気づいてない差別があるのかもしれないと見つめ直す機会となりました。今後、差別や偏見を目の当たりにした時に見て見ぬふりをしない自分でいたいと強く思いました。
■講師
江川 紹子さん(ジャーナリスト)
■プロフィール
1958年東京都生まれ。1982年に早稲田大学政治経済学部政治学科を卒業後、神奈川新聞社に入社。1987年に同社を退社後、フリーライターとなる。国際情勢や国内の社会問題、教育問題、人権・平和等に関して、精力的に取材・執筆。近年では、災害、カルト問題のほか、プレサンス事件や袴田事件などの冤罪事件、裁判記録の保存など司法を巡る様々な問題を追及。2020年から神奈川大学特任教授を務める。著書に、『「オウム真理教」追跡2200日』(文藝春秋社)など。
■会場
東市民センター(東区千早4丁目21番45号)
■感想(来場者アンケートより抜粋)
・この講演会に参加して、改めて、人権を尊重する事がいかに大切であるかを考えさせられました。差別がどれ程の悲劇を生むか再度学んでいきたいと思います。ありがとうございました。
・自分とは違い、世の中の問題ある出来事に常に関心をもち、深く掘り下げて行動できる江川さんの生き方にとても魅かれます。そう出来ない自分は、今日のお話を聞いていて、私は私なりに常に自分を持ち自分で考え判断していくことの大切さを再確認しました。様々な人権も互いに尊重して生きていくことが大切かと思いました。
■講師
かずえちゃん(YouTuber)
■プロフィール
1982年福井県生まれ。会社勤務を経て30歳で約3年カナダ留学。帰国後2016年ユーチューブ開始。LGBTQって身近にいるよ、あなたは一人じゃないよ、と伝える動画配信や講演活動、オンラインサロン「かず部屋」等コミュニティ交流等に力を注ぐ。
2020年8月ダイバーシティを推進する三洋化成工業(京都)にかずえちゃんとして入社し社員研修やワークショップ等も。カミングアウトやLGBTQの言葉が必要なくなる社会を目指し日々活動。日本と台湾の二拠点生活中。
■会場
南市民センター(南区塩原2丁目8番2号)
■感想(来場者アンケートより抜粋)
・無意識の偏見、無意識の思い込みへの気づきの大切さ対話の大切さを考えさせられました 何気ない言葉で人を傷つけていないか考えていきたいとおもいました 社会モデルについても考えたいと思いました。
・LGBTQ+の基本的な所も良くわかったし、当事者の方の話はとても説得力があって、自然と偏見がうすれていく行く気がしました。偏見はいけないと思いながら、まだどこかで偏見があったし、今の社会もまだまだ当たり前になっていないので、一人一人の意識が変わって、当たり前になればいいなと思いました。
■講師
大空 幸星さん(NPO法人あなたのいばしょ理事長)
■プロフィール
1998年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。令和2年3月、「信頼できる人に確実にアクセスできる社会の実現」と「望まない孤独の根絶」を目的にNPO法人あなたのいばしょを設立し、24時間365日誰でも無料・匿名で利用できるチャット相談窓口を開設。孤独対策、自殺対策等をテーマに活動し、内閣官房孤独・孤立の実態把握に関する研究会構成員、内閣官房孤独・孤立対策担当室HP企画委員会委員、こども家庭庁こども家庭審議会こどもの居場所部会委員などを務める。
■会場
中央市民センター(中央区赤坂2丁目5番8号)
■感想(来場者アンケートより抜粋)
・大空さんの熱意が伝わってきて、私にもできることから始めようという気持ちにさせてもらいました。本気の他人事をもっているだけで人とつながったり、連携して社会を変えていくことはできると思います。一緒に人を尊ぶ活動をやっていけたらと思います。
・大空さんのお話をききました。真剣に現場で相談者と向きあっているからこそ、気付く問題、今の構造の課題、これから変革していくための提言、すべてが自分の意識を変えてくれたし、ヒントになりました。多くの人が自ら命を断ってしまうことの悲しさ、深刻さに、自分ができることを改めて考えていこうと思いました。今日はお話がきけてとてもよかったです。
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