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更新日:2026年3月6日

ココロンセンターだより102号


CONTENTS(主な内容)

令和7年度人権尊重作品 入選作品の紹介

 福岡市人権啓発センターでは、人権を尊重する意識の高揚を図ることを目的に、毎年人権尊重に関する作品の募集を行っています。

 令和7年度に応募された人権尊重作品のうち、入選作品(標語・ポスター)について紹介します。

標語の部

  • ぼくらしく 生きるために 学ぶ人権
  • ぼう言は あい手がきずつく 自分もね
  • その言葉、鏡に向かって、言えますか。
  • 絶対に 君はだれかの 宝物
  • いやなこと、してしまったら、ごめんなさい
  • だいじょうぶ えがおとことばで 変えられる
  • 私とあなた ふつうがちがって いいんだよ
  • 差し伸べる手 小さな手でも 大きな救い
  • 全員が 同じなわけじゃないからさ、みとめあおうよ 相手の個性。
  • 差別なく 手をとりあって ゆく未来
  • 多様性 受け入れ広がる 豊かな未来
  • 違いを 力に 未来を 笑顔に
  • 偏見の 眼鏡は捨てて 心見よう
  • 染まらない 好きな自分で 生きていく
  • スマホ越し 見えぬ涙に 気づく目を
  • 「差別なんてしない」 気づいてよ 無意識の壁
  • 見てるだけ 何かしないと 変わらない
  • お互いを 認めてつながる 人権社会
  • 私の大事な人 あの人も誰かの 大事な人
  • 考えよう 自分の言葉 相手の気持ち。
  • みんなちがう だからこそいい この世界
  • 何気ない 日々の笑顔に ありがとう
  • 変わるのを 待つのをやめて 変えていく
  • 違いを大切に みんなでつくる 平等な社会
  • 見えぬ声 見ようとする目と 差し出す手
  • ちがうこと それはだれでも おなじこと

ポスターの部

 入選作品ポスターの画像
 小学4年生の作品

その他の作品については、福岡市人権啓発センターの人権尊重作品入選作品(ポスター)紹介ページをご覧ください。

 

「こころのオルゴール」活用事例紹介(福岡市立南片江小学校)

 

       こころのオルゴール紹介用画像  

 福岡市人権啓発センターでは、人権問題を身近に感じていただくため、様々な人権問題をテーマにした5分間のショートストーリー「こころのオルゴール」を制作・放送しています。平成6年度から始まり、今年で32回目になります。

当初はラジオ放送のみで公開していましたが、現在は「人権啓発用音源」として、ラジオ放送のみならず、ラジオ放送の音源に字幕を付けた動画を福岡市YouTubeチャンネル(福岡チャンネル)で配信しています。ラジオ放送の時間を問わず、いつでも気軽に触れていただけるようにしているところです。

 「こころのオルゴール」を小中学校で活用していただいているというお話を聞き、今回は、福岡市立南片江小学校におじゃましました。(以下、酒井校長先生と人権担当馬場先生への取材をもとに構成。)

いつ、聞かせているのですか? インタビューを受ける男性のイラスト

 12月第1週の福岡市人権尊重週間の期間中の給食時間に、全校の子どもたちに聞かせています。人権尊重週間にちなんで、人権について、しっかりと考えてほしいとの思いからです。
(福岡市人権尊重週間…人権が真に尊重され、差別のない住みよい福岡市の実現に向け、福岡市では12月4日~10日を「福岡市人権尊重週間」と定めている。)

 子どもたちにとって、ショートストーリーは耳に残り、心に残るので、中には家に帰って話題にしてくれる子どももいるようです。人権に関することは保護者にも知っていただき、共に考えていただくことがとても大切です。わずか4分足らずのお話ですが、積み重ねることで心豊かな子どもに育ってほしいと思います。

 どの内容にするかについては、人権啓発センターのホームページに掲載されているシナリオをもとに、人権担当の先生たちで検討し、低学年の子どもにもわかりやすく、幅広い人権問題に触れることができるものを選ぶようにしています。今回は、令和3年度と令和6年度の作品を採用しました。

視聴している3年生の子どもたちの様子 南片江小「人権尊重週間中の取り組みについて」より

 ↑視聴している3年生の子どもたちの様子(R7年12月)/↑南片江小「人権尊重週間中の取り組みについて」より

 音源のデータはあらかじめ、ホームページからダウンロードし、学校のネットワークで共有できるようにしています。当日、子どもたちが給食準備を終えて着席し、聞ける状況になった時にクラスごとに電子黒板(黒板の横に設置されている大型ディスプレイのこと)に投影し、視聴させています。

「男だから泣くな」「女やけんそんなゲームせんどきい」と言われたことがあるよ。―子どもたちの感想から―

 これは、3年生が「多様せいの時代を生きる」を視聴した時の感想です。このシナリオは、令和5年度福岡市人権尊重作品(作文の部)で入選した小学4年生の作品がもとになっています。子どもたちは聞き終わって次のように話してくれました。

・男だから女だからは関係ない。
・自分らしく生きればいい。
・そういわれて育った人がそんなふうに言うのかも。でも自分たちはちがう。

「ほかのシナリオを聞いてみたい」と言う子もいますので、ラジオやホームページの紹介もしています。

指導された先生方の声をお聞かせください。 インタビューを受ける女性のイラスト

・こころのオルゴールを児童の実態に合わせて流したことで、子どもに人権についてじっくり考えさせる意味でよかった。
・「先生、今日、こころのオルゴールの日ですよ。」と言って、待ってくれている子どももいます。
・給食準備が終わって各クラスのペースで静かに聞くことができた。
・こころのオルゴールは多様な視点から人権を考えることができてよかった。

 この取り組みを始めて4年目になります。当初は全校放送で流していましたが、聞かせる内容や方法を職員で改善し、今に至っています。これからも継続していけたらと考えています。

あとがき 

 取材する前は、「こころのオルゴール」は小学生には難しいのではないか、と思っていましたが、小学生の人権作文をもとにしたシナリオや、インターネットのいじめに関するシナリオを取り上げていただくなど、身近で、小学生の実態にあった内容を選んでいただいていました。また、ICT を活用し、各クラスでじっくり聞ける環境をつくっておられました。

 大変参考になる活用事例を提供していただき、ありがとうございました。

 みなさんも、子どもたちと同じシナリオを聞いてみませんか?人権啓発センターのホームページには、過去5年分のシナリオと字幕入り動画を掲載しています。ぜひご覧ください♪

 

オルゴールのイラスト
↓画像をクリックすると、こころのオルゴールのページへ移動します

令和7年度こころのオルゴールサムネイル画像

 

↓画像をクリックすると、本文内で紹介した「多様せいの時代を生きる」(ナレーター:栗原類さん)の
字幕入り動画のページへ移動します

令和6年度こころのオルゴールサムネイル画像

「こころのオルゴール」活用事例紹介(福岡市立南片江小学校)記事のPDF版はこちら!


書籍等紹介・コラム

ココロンセンターライブラリー紹介 挿絵:本のイラスト挿絵:DVDのイラスト

ココロンセンターでは、人権問題に関する書籍、まんが、絵本、DVDの貸出を行っています。ぜひ、ご利用ください。

 中学校の授業でネット中傷を考えた 指先ひとつで加害者にならないために【書籍】

出版年:2023年
出版社:講談社
著者:宇多川 はるか

 今や「インターネットによる人権侵害」は、福岡市民が「最も尊重されていない」と考える人権問題になっています。(※令和4年度福岡市人権問題に関する市民意識調査より)
 本書は、毎日新聞社の記者である著者が、私立開成中学校神田邦彦教諭による授業全てを参観し書かれたドキュメント作品です。
 神田教諭は、中学2年「国語Ⅰ」の中で「インターネットの誹謗中傷」をテーマに行った全6時間の授業で、「突然、僕は殺人犯にされた(スマイリーキクチ著)」を課題図書としていますが、2012年にも同様の授業を行っています。(※本書は2021年に行われた授業を取材。)
 「なぜ、インターネットでは投稿する言葉が攻撃的になってしまうのか」について中学生なりに真剣に考えている姿や、神田教諭が授業の中で新たな気づきを得た姿などが丁寧に描かれており、授業の様子が想像できます。
 中高生向きに書かれており読みやすい本書は、インターネットの誹謗中傷について、親子で一緒に考えるきっかけにもなる1冊です。

職場の力を育む人権シリーズ 聴く力 ~相手を想う 傾聴コミュニケーション~(23分)【DVD】

出版年:2024年
出版社:東映 

 職場では、多様な背景を持つ従業員が共に働いており、さまざまな人権課題が存在します。
 「障がい者」「外国人」「性的マイノリティ」「部落差別」「ジェンダー」といった人権課題をテーマに、異なる想いや悩みを抱える人々に気づき、相手の声に耳を傾けることの重要性が描かれています。
 自分自身の言動が誰かを傷つけないために、働く仲間のお互いを尊重し、相手の心の声を聴くことが大切です。
 職場における「聴く力」を育むことをめざしたドラマ形式のDVDです。

コラム

人とロボットが隣り合う未来 :大切にしたい「心のゆとり」

 最近、AIやロボットという言葉を耳にしない日はありません。スマホの翻訳機能やお掃除ロボットなど、便利な技術はすでに私たちの暮らしに溶け込んでいます。
 これらの技術は「人間の仕事を奪うもの」と心配されることもあります。しかし今、期待されているのは、共に歩む「パートナー」としての姿です。
 例えば、介護現場で重労働をロボットが助けてくれれば、その分、職員の方は利用者の方とゆっくり向き合い、お喋りを楽しむ時間を持てます。事務作業をAIが担えば、私たちは家族や友人と過ごす「心のゆとり」が増えることになるでしょう。効率や力仕事はAIやロボットに、温もりや感性は人間に。こうした役割分担は、一人ひとりが自分らしく生きる「尊厳」を守ることにも繋がります。
 もちろん、便利さの影で「誰かが取り残されないか」「個性が無視されないか」といった不安もあります。だからこそ技術が進む今、「人権の視点」を忘れず、技術が人のために正しく使われるよう見守る姿勢が重要なのではないでしょうか。
 効率やデータだけでは測りきれない、一人ひとりの細やかな思い。それを大切に受け止めるのは、いつの時代も「人」の役割です。
 AIやロボットとの距離が今よりもっと近くなる社会の到来に不安もありますが、それ以上に、便利な道具を賢く利用し、そして人権を尊重しながら人と人との触れあいをより大事にする社会で、新しい豊かさに出会えることが楽しみでもあります。(M.H)

雪国が変えてくれた「わたしのあたり前」

 雪国で6年ほど生活をした。その内4年は幼少の頃だったので記憶は定かではないのだが、福岡に住んでいた私が、大人になって再び生活した、2年間の雪の記憶は強烈である。
 早朝、除雪車の音で目を覚まし、一旦雪が降り始めると、通路や駐車場周りを自分で除雪をしなければアパートから出られない日々。出先には当然長靴で出かけ、帰宅後に、また除雪作業が待っている日もある。その時のしびれるような手足の冷たさ、雪の重さは、いくら日常生活の一部となってはいても、しんどいものだった。わずか2年ほどの経験で、偉そうなことを言うなと叱られそうだが、水分をたっぷり含んだ雪の塊を持ち上げた時の身体の感覚は今も残っている。
 日本中が沸き上がった、ミラノコルティナ五輪を例に挙げるまでもなく、雪は観光や豊かな水資源など地域に恩恵をもたらすものでもある。個人的には、雪国ならではの楽しい思い出もたくさんできた。それでも、雪と共存するための人々の苦労は書き出せばきりがない。そして、この冬は豪雪による相次ぐ被害。2月中旬の段階で50名近くの方が命を落とされている。
 年に数度の雪に大騒ぎをし、1年中、スニーカーでも過ごせるという、「(福岡に住む)わたしのあたり前」は、だれにでも当てはまるものではない。「わたしのあたり前」は「あなたのあたり前」ではない。雪害のニュースに触れるたび、そのことが身に染みた雪国での日々がよみがえる。
 それにも関わらず、未だに「わたしのあたり前」という狭い世界の中でしかものを考えられない自分が、情けなくなることも多い。そんな時は、「わたしの当たり前」を変えてくれた雪国での日々を思い出し、自分を戒めることにしよう。(A.Y)