CONTENTS(主な内容)
こころのオルゴールは、様々な人権問題をテーマにした5分間のショートストーリーです。人権問題を身近に感じていただくため、平成6年度より制作・放送しており、今年で32回目になります。
詳細については、「令和7年度『こころのオルゴール』放送開始のお知らせ!」のページをご覧ください。

ココロンセンターだよりでは、地域で活動されている人権尊重推進協議会(以下「人尊協」)を紹介しています♪
今回は、中央区当仁校区人権尊重推進協議会(以下「当仁人尊協」)です。当仁人尊協は、平成2年12月5日に設立されました。
当仁人尊協では、人尊協だより「ぬくもり」を年1回発行しています。
「ぬくもり」としたのは、温もりのある街づくりを地域ぐるみですすめるためのかけはしとなってほしいと考えたからです。
当仁人尊協では、5~6月に人尊協総会と講演会、夏休み「人権アニメ上映会」、12月に人権ポスターと標語展、1~2月に人尊協講演会、隔年で歴史から学ぶ「平和」についてのフィールドワークを行っています。
総会後の講演会では、コロナ禍により傷ついた心を癒やそうと、音楽を取り入れて人権コンサートを開催しています。今年は、和胡奏者の里地帰(さとちき)さんによるライブでした。人のぬくもりを感じられる美しい音色を届けることができました。
夏休みの「人権アニメ上映会」は、毎年大盛況です。令和7年8月には「ズッコケ三人組のいじめをなくす作戦」を上映しました。小さな子には難しいかな?とも思いましたが、みんな熱心に見ていました。自分の気持ちを考えるきっかけになったようです。
令和6年11月は、「元寇」をテーマに長崎県壱岐の島を訪れ、人権と平和について学ぶ研修会を行いました。歴史を学ぶことは、未来の平和につながります。平和の大切さ、命の尊さを再認識した研修となりました。
令和6年12月の人権ポスターと標語展は、校区にあるふくふくプラザで開催。小学5年生が考えた標語、小学6年生と中学校1年生が描いたポスターを展示しました。
大きな会場に自分たちが学んで表現した作品を飾るので、とても喜ばれます。標語については、人尊協講演会参加者が投票して優秀作品を選んでいます。作品は「ぬくもり」や毎月の公民館だよりに掲載しているので、「いつ載るの?」という問い合わせもあるほど楽しみにしてくれています。
令和7年1月は、レクリエーション協会副会長の中島 宏さんを迎え、「楽しく学ぼう!遊びの達人と考える子どもの人権」というテーマで講演会を開催。「難しくなりがちな人権を、笑顔でしかも大笑いで楽しく聴講できました」「実演を交えた講演で面白く、日常生活に活かされそうです」という感想をいただきました。
コロナ禍を経て少子高齢化で人との付き合いが減っていく中、本校区では、上記のように、公民館、各団体、学校が連携し、人とのつながり、出会いを創ることを考えて積極的にイベントを企画しています。自分たちが楽しんでやっていると、まわりの団体にも思いが伝わり、みんなも笑顔になって、協力体制ができあがっていきます。イベントにはハプニングもつきものですが、無事に終わったときの皆様のはじける笑顔や「こんなに楽しいイベントをしてくれてありがとう。」と言ってくれる子ども達にも勇気をもらっています。
そんなイベント等を通して、私たちはふだんの生活の中で「人権」を一人ひとりに考えてもらうことを大切にしています。様々な人権問題がありますが、人にはそれぞれ異なる価値観があり、考えが違うのは当たり前です。そんな時は「〇〇しなさい。」と言うのではなく、「あなたはどう思われますか。」というスタンスをとっています。そうすることで、皆様に互いを尊重する気持ち、「思いやりの心」を持っていただき、共に住みよく仲良く楽しい街づくりを進めていきたいと願っているのです。
(当仁校区人尊協会長 高橋 績さん、当仁公民館主事 安川 和美さん、人尊協事務局長 内田 富美子さん、人尊恊研修部長 濱 博子さんの話により構成)


ココロンセンターでは、人権問題に関する書籍、まんが、絵本、DVDの貸出を行っています。ぜひ、ご利用ください。
出版年:2024年
出版社:講談社
著者:久遠チョコレート代表 夏目 浩次
筆者は、障がい者が働く作業所の全国平均月給が1万円ということに衝撃を受け、障がい者が稼げる場所を作りたいという熱い思いで、パン工房の経営を経て、愛知県豊橋市にチョコレート専門店を立ち上げます。
この取り組みは、映画「チョコレートな人々」にも描かれており、心や体に障がいがある人だけではなく、シングルペアレントや不登校経験者、性的マイノリティの方など多様な人が働きやすく、しっかり稼ぐことができる職場づくりを続けてきています。
「社会貢献ブランドから一流ブランドへ」というワードが筆者の思いを象徴しています。
障がい者雇用が推進され、多様性のある方々と共に働くことが求められる今の時代に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
出版年:2023年
出版社:東映
ハラスメントを防ぎ、問題を解決するためには健全なコミュニケーションを取ることが不可欠です。
「セクハラ・アルハラ」「パワハラ」「ケアハラ」をテーマに取り上げ、異なる意見や経験を持つ人々が、互いを理解し尊重するためには、どのようなコミュニケーションが大切かを考えていきます。
ハラスメントを未然に防ぐために必要な対話をアップデートし、職場における「話す力」を育むことをめざしたドラマ形式のDVDです。
「自分の名前のフリガナが、大きい『ツ』なのか小さな『ッ』なのかわからない」
最寄りの銀行で、外国の方が氏名のフリガナを記入する方法について、相談している場面に遭遇した。グループの中の多くの方が同じ悩みをもっていた。不安そうな表情と、困惑している様子が伝わってくる。自分の名前をどう日本語で表現するのか。確かに、とても難しい。
私にとって当たり前で疑問に思うこともなかった、自分の名前のフリガナをつけるという事務手続き。様々な手続きはもちろん、生活になじんでいくにはたくさんの壁があることが想像できた。気づけなかった困りごとが、とても身近に感じられた出来事だった。
生活様式などの違いもある中で、いろいろなことに緊張し、伝えることに壁を感じていた自分自身の留学先での体験を思い出した。笑顔で、簡単な言葉でゆっくり話してもらえた時に、とてもうれしく、同時に、どう話せば伝わりやすくなるのかという勉強にもなり、自分自身のコミュニケーションを見直すきっかけとなった。
来日された方が、日本で過ごすことへの不安な気持ちを少しでも軽くできるよう、私にもできることは何だろう。
阪神淡路大震災の時に、迅速に災害などの情報伝達を行う手段として取り組みが始まった「やさしい日本語」。日本人が普段使っている日本語よりも簡単で、外国人にもわかりやすい。私たちにとっても、外国の方とコミュニケーションをとる一つの手段として、そして、外国の方には、今後の生活にも活かすこともできるのではないかと思う。私も「やさしい日本語」の学びを深めていきたい。(K.A)
「母親たるもの・・」「家事や育児、担当すべきは女性・・」
この言葉は、アンコンシャス・バイアスのわかりやすい具体例として取り上げられます。「男は仕事、女は家庭」といった社会に根強く残る固定観念が女性差別を生み出す原因となっていると言われる昨今。このような女性に関する人権問題が起こらないように世の中は動いている。
しかし、今から60年前は、言われることが当たり前だったようだ。私も還暦を過ぎ、母も健在。その母の身の回りの物を整理している時に、色褪せた新聞の切り抜きを発見。27歳の母が地域の新聞に読者投稿したコラム。「とも稼ぎゆえに愛また深し」という題。(以下コラム抜粋)
私は1年生と3歳の男児の母です。共稼ぎをしています。共稼ぎと子どもの非行のことがよく取り上げられている今日この頃、私にとっても一番の悩みです。家事や育児を全て任され、女が母親が勤めに出ることは、容易なことではありません。母親たるもの・・(中略) 働いている母の中に、愛の欠けている母はいないと信じます。真の愛情があるために、じりじり胸の痛む思いをしながら働いている母が多いのではないでしょうか。どのようにすれば、「働く母は、子どもたちを非行から守れる母になれるのか。」皆さんのご指導をいただければ、幸せと存じます。
女性の人権が注目されている現代ですが、子育てする母親が働くことには、まだまだ批判の目があることも確か。マスコミ等も子どもの問題行動が起きるたび、「母親が働いていた」「働いていて淋しかったのでは」などと書き立てる。
「母親たるもの・・家事や育児、担当すべきは女性?」(S.T)