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更新日: 2022年5月23日

水位周知下水道及び内水浸水想定区域の指定

水防法の概要

○近年,全国的に短時間高強度の豪雨が増加していることや,内水氾濫により甚大な社会経済被害が発生していることを踏まえ,平成27年に水防法が改正されました。

○この改正により,「内水氾濫により相当な損害を生じるおそれ」がある地区として,主に地下街等が発達した地区において,下水道の水位により浸水被害の危険をあらかじめ周知するために水位周知下水道を指定する制度,及び,指定した水位周知下水道について,想定最大規模降雨(1000年に1度の規模相当)に対して内水浸水想定区域を指定する制度が創設されました。

○水防法の規定に基づき,かつて甚大な浸水被害が発生し,大規模な地下街を有する博多駅周辺地区において,このたび全国で初めて,水位周知下水道を指定し,想定最大規模降雨(1000年に1度の規模相当)における内水浸水想定区域図を公表しました。また,この区域図をベースに水防法に基づく「内水ハザードマップ」を作成・公表しました。

※内水氾濫と洪水
 都市の浸水には、都市に降った雨が河川等に排水できずに発生する「内水氾濫」と河川から溢れて発生する「洪水」の2つのパターンがあります。

 

【内水氾濫】


 内水氾濫のイメージイラスト画像      
下水道の雨水排水能力を上回る浸水あるいは河川水位の上昇により、下水道から河川へ放流できず浸水
   

【洪水】


 洪水のイメージイラスト画像
河川水位が上昇し、河川の破堤や溢水により浸水


博多駅周辺地区における取組

○博多駅周辺地区については,平成11年と15年の集中豪雨により地下街が浸水するなど,甚大な被害が発生しました。


平成11年6月29日の主な被害状況
地下街に流れ込む雨水被害の写真 
地下街に流れ込む雨水

  

平成15年7月19日の主な害状況
博多駅前の浸水被害状況の写真
博多駅前の浸水状況


○これを受けて,福岡市では博多駅周辺を三度(みたび)浸水させないため「雨水整備レインボープラン博多」を策定し,雨水整備水準を時間雨量59.1mmから平成11年の降雨である時間雨量79.5mmに引き上げ,雨水貯留管やポンプ場を整備するなど,この地区の浸水対策を推進してきました。

<雨水整備レインボープラン博多の主な整備施設>

山王雨水調整池の内部写真
山王雨水調整池(貯留容量 約3万m3)

              

雨水貯留管[比恵9号幹線]に人が立って大きさの比較をしている写真
雨水貯留管[比恵9号幹線](貯留容量 約3万m3)


○レインボープラン博多の整備効果により,浸水シミュレーションの結果,想定最大規模降雨においても浸水範囲は博多駅周辺地区の全体面積のおよそ2割で,そのうち30cm未満の浸水範囲はおよそ9割となる見込みですが,地下街等へ流入することもありうるため,水害への備えをさらに充実させることを目的に水位周知下水道を指定し,この水位が「内水氾濫危険水位」に到達した場合は,地下街や要配慮者利用施設の管理者に水位到達情報を伝達します。

○これらの管理者は,この情報を参考に止水板を設置し地下への浸水を防止するなど,地下街等の浸水安全度がさらに向上します。


内水浸水想定区域図

1. 概要

○内水浸水想定区域図は,想定最大規模降雨(1000年に1度の規模相当)が博多駅周辺地区に降った場合に,浸水シミュレーションにより,浸水が想定される範囲と水深等を示した図面です。なお,このシミュレーションの実施にあたっては,シミュレーションの前提となる降雨を超える規模の降雨による内水氾濫,河川による氾濫及び高潮等を考慮していませんので,この内水浸水想定区域に指定されていない区域においても浸水が発生する場合や,想定される水深が実際の浸水深と異なる場合があります。

○公表内容
(1)浸水範囲
 降雨に伴う内水氾濫によって浸水が想定される範囲
 
(2)水深
 浸水した場合に想定される水深

(3)主要な地点における一定の時間ごとの水深の変化
 内水氾濫による主要地点(地下街の出入口付近)の水深の変化を一定の時間ごとに示したもの

2. 目的

○この図は,博多駅周辺地区にお住まいの方などに,「内水氾濫」によって自分の住むまちがどの程度浸水するおそれがあるかを把握していただき,日頃から事前の備えや防災意識の向上を図っていただくことを目的に作成しました。

3. 閲覧方法

○PDFデータについては,このページからご覧いただけます。

○ホームページ以外にも,次の場所で紙の図面をご覧いただけます。

<閲覧場所>
 ・福岡市役所:(本庁舎6階)道路下水道局 計画部 下水道計画課
 ・博多区役所:(区役所8階)博多区役所 総務部 総務課


水位周知下水道

1. 概要

○水位周知下水道として指定した「比恵1号幹線」は,博多駅周辺を排水区域内としており,「内水氾濫危険水位」を設定した水位観測所において水位の観測を行います。

○水位が内水氾濫危険水位に到達した場合は,地下街や要配慮者利用施設の管理者に水位到達情報を伝達します。

○水防法に基づく,水位周知下水道の指定は,全国で初めて福岡市が指定しました。(指定日:令和2年5月28日)なお,水位周知下水道の指定は,都道府県の水防計画に規定することにより行います。

2. 目的

○大雨時に内水氾濫の危険性を事前にお知らせすることで,地下街等の浸水防止や地下空間利用者の迅速な避難確保等に役立てていただくことを目的としています。

3. 水位到達情報の活用

○この水位到達情報は,防災情報と組み合わせた総合判断により発災時の避難情報の発令基準として活用します。

○この水位到達情報を活用し,地下街等の管理者が地下街出入口へ止水板等を設置するなど,水防活動等の判断基準として活用されることを想定しています。

○福岡市地域防災計画に定められた地下街等の管理者については,内水の場合の防災体制等を加味した計画を成し,利用者の円滑かつ迅速な避難確保や浸水防止対策の実施が必要です。

4. 下水道水位到達情報の配信について

○内水氾濫危険水位に到達した場合,福岡市防災メールを配信します。
 下水道水位到達情報の配信をご希望の方は,下記手順書をご確認のうえ,ご登録をお願いします。

【福岡市防災メール】登録手順書(下水道水位情報) (280kbyte)pdf

5. 水位周知下水道の水位情報の閲覧について

○水位周知下水道(比恵1号幹線)の博多観測所における水位の観測情報については、下記ページより確認できます。

【博多観測所】水位周知下水道(比恵1号幹線)水位情報


宅地建物取引業者の皆様へ

○宅地建物取引業法施行規則の一部の改正(令和2年8月28日施行)により,水防法に基づき作成された水害(内水・洪水・高潮)ハザードマップにおける取引対象の宅地又は建物の所在地を新たに重要事項説明の項目として位置付けることになりました。

令和3年6月1日より博多駅周辺地区の内水ハザードマップを公表しました。
なお,博多駅周辺地区以外の内水ハザードマップはありません。

内水ハザードマップ,洪水ハザードマップ,高潮ハザードマップについては,「関連リンク」内の「福岡市防災情報(ハザードマップ等)」に掲載されていますのでご確認ください。


ダウンロードはこちらから

博多駅周辺地区 内水浸水想定区域図(想定最大規模) (4,194kbyte)pdf

補足資料「博多駅周辺地区における水位周知下水道等の指定について」 (2,140kbyte)pdf 

◇関連リンク

 雨水整備レインボープラン博多

 福岡県水防計画

 福岡市地域防災計画

 福岡市防災情報(ハザードマップ等)