市街地における浸水リスクを軽減させるため、引き続き河川改修を推進します。加えて、流域のもつ保水・浸透機能を確保するため、治水池整備による洪水調節や、関係機関との連携・協力のもと、「福岡市雨水流出抑制指針」に基づく様々な貯留・浸透施設などを適切に組み合わせ、総合的な治水対策を進めます。
都市化の進展に伴う都市水害の増大に対し、周辺のまちづくりと一体となった整備が効果的な区間や、早急な治水対策を推進する必要がある河川については、国の補助制度(都市基盤河川改修事業:二級河川の整備に市が参画する制度)を活用した河川改修を推進しています。
【二級河川水崎川・周船寺川】
市西部の水崎川・周船寺川流域では、九州大学の移転に伴う学術研究都市づくりに合わせて、九州大学伊都キャンパスの整備や周辺のまちづくりが進められていることから、市街化による雨水流出量の増加が見込まれるため、河川改修によるまちづくりの基盤整備を推進しています。なお、水崎川は令和3年度に護岸の整備が完了しております。
(二級河川周船寺川:整備前)
(二級河川周船寺川:整備後)
河川の断面が小さく流下能力が低いため、浸水被害が発生している準用河川について、国の補助制度(準用河川改修事業)等を活用した河川改修を推進しています。
【準用河川香椎川】
市東部の香椎川流域の香椎地区は、東部広域拠点に位置付けられ、都市圏東部の商業の中心として急速に市街化が進展しており、近年は香椎駅周辺で土地区画整理事業が行われました。市街化により雨水流出量が増加したことで、平成11年の水害をはじめ、浸水被害が発生しているため、地下河川による河川改修を進めています。
香椎川 地下河川概要図
・ 香椎川地下河川工事リーフレット(工事施工者作成) (5,257kbyte)
都市化の進展による保水機能の低下を踏まえ、雨水の流出抑制を図るため、かんがい用途のなくなった農業用ため池の利用や、既存治水池の能力を向上させる治水池整備を進めています。
なお、二級水系の流域分担計画に位置付けているものについては、国の補助制度(流域貯留浸透事業)を活用した治水池整備を進めています。
(野間大池:晴天時)
(野間大池:雨天時)
雨水の流出抑制により水害の発生しにくい都市づくりを長期的、継続的に進めるため、平成21年2月に「福岡市雨水流出抑制指針」を策定しました。
本指針に基づき、本市が所管する公共施設に雨水流出抑制施設の導入を各局連携のもと推進しています。
また、雨水貯留タンク・雨水浸透ます等の設置費用の助成も行われています。
関連リンク :福岡市雨水流出抑制指針(道路下水道局下水道計画課)(2,586kbyte)
関連リンク : 雨水流出抑制施設助成制度(道路下水道局下水道管理課)