現在位置:福岡市ホームの中の市政全般の中の交通・道路・都市整備の中の都市整備の中の福岡の都市づくりの中の市街地整備の状況の中の中央区から渡辺通地区第一種市街地再開発事業(サンセルコ)
更新日: 2012年3月12日

渡辺通地区第一種市街地再開発事業(サンセルコ)


事業の目的

当地区は、第2次世界大戦中に空襲の避難用地として設けられた疎開地でしたが、終戦後戦災や外地引き揚げで財産を失った人々によって生活物資市場(通称ヤミ市)が形成されました。
しかし、疎開跡地の旧地主返還が土地使用関係の清算まで至らなかったため店舗の改造もままならず近代化に取り残され商業活動も沈滞化し、火災などの危険にもさらされていました。
また、幹線道路も狭く都市計画決定されており、用地買収、物件移転では零細権利者の再起が至難でありました。


そのような状況の中で昭和36年に市街地改造事業法の制定に伴い当地区を含む周辺地区の改造計画を立て、検討を進めましたが、当地区については土地所有者と借地・借家人の権利主張が対立し着手までに至りませんでした。


その後、昭和44年に都市再開発法が制定され、その中で権利変換という手法が導入され地元商店街が中心となって市街地再開発事業の検討が始められました。
キーテナント誘致については困難を極め、キーテナントが未定のまま、福岡市第1号の市街地再開発事業として都市計画決定がなされました。
キーテナント誘致についてはその後も紆余曲折がありましたが、地元と行政が一体となって推進し、昭和54年に新しいまちづくりが完了しました。


建物外観の画像

建物外観




所在地等

事業区域図の拡大画像

事業区域図

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所在地

福岡市中央区渡辺通一丁目の一部


施工者

福岡市


区域面積

約2.2ヘクタール


権利者数

土地・建物所有者:186名
借家人:114名
計:300名



事業の概要

1.商業基盤の整備

  • 商業施設の更新と集約化による商業機能の強化
  • 道路拡幅、駐車施設の整備によるアクセス機能の強化
  • 土地・建物等の権利関係の整理

2.敷地統合による土地の合理的かつ健全な高度利用

  • 敷地の共同化による施設建築物の一体的整備
  • 高層化による都市空間、アメニティ空間の確保

3.都市機能の回復

  • 老朽木造建築物密集地区の不燃化
  • 幹線道路の拡幅整備による交通混雑緩和
  • ホテル、放送局新設による拠点性の機能強化


事業の経緯

年時 経緯
昭和28年5月商店街から街路事業延期の陳情,自力による店舗建て替えの検討
昭和36年8月市街地改造事業の検討開始
昭和44年11月再開発協力会を結成し、市への再開発着手の要望
昭和45年10月再開発構想策定、建設省事業採択
昭和46年7月再開発協力会が推進協議会へ発展
昭和48年1月キーテナントのデパートが辞退
昭和48年3月デパートを核とした都市計画決定(3.15)
昭和49年3月複合商業ビルで都市計画変更決定
昭和49年7月民間デベロッパーと覚書を交換
昭和49年10月事業計画認可(10.23)
昭和51年6月ホテル棟の保留床売買予約計画締結
昭和51年8月構想変更による都市計画変更決定
昭和51年9月都市計画変更に伴う事業計画変更認可
昭和51年10月ホテル棟を先行して建築工事着工
昭和51年12月業務等の保留床売買予約契約締結
昭和52年2月権利変換計画決定
昭和52年3月権利返還期日(3.2),商業・業務棟建築工事着工
昭和53年2月駐車場棟変更に伴う権利変換計画・事業計画変更決定
昭和54年3月再開発ビルオープン


施設概要


敷地面積

約13,500平方メートル


建築面積

約11,000平方メートル


延べ床面積

約89,600平方メートル


構造

鉄骨鉄筋コンクリート造
地上14階 地下2階建


主用途

商業施設・業務施設・ホテル


駐車場

約430台


建築断面図の拡大画像

建築断面図

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公共施設整備

名称 幅員 延長
都市計画道路渡辺通線50m約120m
都市計画道路
博多駅長浜線
36m約120m
都市計画道路
春吉渡辺通線
12m約190m
都市計画道路
渡辺通再開発線
12m約120m
地下道(電気ビル連絡)6m約50m
地下道(清川方面連絡)4m約60m
サンセルコ広場1箇所約948
平方メートル

事業費

総事業費 約232億円