【警報レベル】
なし
【定点当たり報告数最高値(警報・注意報レベルの設定がない感染症)】
※ 平成18年以降の計測値(平成18年から感染症サーベイランスシステムにより国が情報を一元的に管理)
なし
マイコプラズマ感染症は、マイコプラズマという細菌による感染症で、様々な症状をきたします。現在、流行しているマイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)と呼ばれる菌による呼吸器感染症で、一般的な肺炎と異なり、学童期から成人にみられ、高齢者には少ない感染症です。ほとんどが軽症で、自然に治ることもありますが、ごく稀に重症化することがあります。
発熱、倦怠感、頭痛、咽頭痛などの症状がではじめて、数日後に、咳嗽(せき)が出てきます。せきは、痰を伴うことが少ない乾いたせき(乾性咳嗽とよびます)が特徴で、解熱した後も長く持続することがあり、「長引く頑固なせき」と表現されます。ただし、これらの症状だけから
マイコプラズマ感染症を診断することは困難です。呼吸器症状以外にも、稀ではありますが、中耳炎、皮疹、心筋炎、ギランバレー症候群(神経の炎症で手足が動きにくくなるなどの症状があります)など肺以外の病気を合併することもあります。
せきやくしゃみの飛散から感染が拡がる、いわゆる飛沫感染が主体です。潜伏期は2~3 週間で、患者と濃厚に接する家族内、もしくは、職場内などの小集団でしばしば拡がりますが、インフルエンザのように短期間で地域での大規模な感染拡大が起こることは稀であるとされています。ただし、学校で流行を引き起こし易いことから、夏休み明けの新学期は要注意です。さらに子供が学校で感染し、家庭にもちこむことによる家族内感染事例も多く発生しています。
新型コロナウイルス感染症と同様に、飛沫感染しますので、マスク着用、換気などの感染予防対策を行いましょう。併せて、石けんによる手洗いやアルコールによる手指衛生も併せて行いましょう。
マイコプラズマ感染症は感染症法上で5 類感染症と定められており、毎週の全国の流行状況が把握されています。流行期は、風邪のような症状、せきがある、周囲に同様の症状の方がいる、という場合は、マイコプラズマに感染している可能性があるため、近くの医療機関を受診してください。
受診後に、本感染症の診断がなされ、抗菌薬で治療を行われた場合、一般的には2~3 日で解熱することがほとんどですが、解熱しない、せき、そのほかの症状が悪化する場合は、再度、医療機関にご相談ください。
のどの痛み、くしゃみ、鼻水、発熱などが出ます。
飛まつ感染、接触感染
手洗い、咳エチケット
同じ溶血性レンサ球菌の感染により発症する劇症型溶血性レンサ球菌感染症も全国の患者数が令和6年6月9日までで1019例と過去最多となっています。のどの痛み、発熱、消化管症状(食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢)などの全身症状や傷口の腫れ、痛みなどの局所症状がありますが、明らかな症状がない場合もあります。日常生活を営む状態から24時間以内に多臓器不全が完結する程度の進行を示し、死ぬこともある感染症です。予防には、手洗い、咳エチケットに加え、傷口の清潔な処置も有効です。
【参考】厚生労働省ホームページ(劇症型溶血性レンサ球菌感染症)
口の中や、手足などに水ぶくれのような発疹が出ます。
発熱は、発症した人の約3分の1で起こり、38度以下のことがほとんどです。多くの場合、数日間で自然になおりますが、まれに合併症を起こし、重症化することがあります。
飛まつ感染、接触感染、糞口感染
部署:保健医療局 保健所 感染症対策部 感染症対策課
電話番号:092-791-7081
FAX番号:092-406-5075