
楽器演奏アプリ「KAGURA」のリリースから一躍、国内だけでなく海外からも注目を浴びるしくみデザインは、ユーザーを巻き込むインタラクティブコンテンツで、数々のイベントや商業施設を盛り上げている。昨年の福岡クリエイティブキャンプに参加し、笑顔を生むコンテンツ作りに魅了され、しくみデザインに入社した、デザイナーの横山隆明氏に話を伺った。
ーしくみデザインの事業内容について教えてください。
横山隆明氏(以下、横山):主にカメラやセンサーを使ったユーザー体験型インタラクティブコンテンツの企画・制作を行なっています。カメラで人の動きを認識し、画面に配置されたアイコンに体が触れることで音を鳴らすことのできるアプリ「KAGURA」や、自分で描いた絵に簡単に音をつけ、”音の鳴る絵”を作るアプリ「paintone」など自社プロダクト開発も行なっています。
▲しくみデザインが開発した楽器演奏アプリ「KAGURA」
ー今までどのようなお仕事をされましたか?
横山:広島市のショッピングモールで実施されたインタラクティブコンテンツ「とばせるクリエイティブ」の制作に携わりました。
これは、タブレットで絵を描いてアイテムを作り、指ではじいて飛ばすと、リアルタイムで映像が映し出されている大型ディスプレイにそのアイテムが出現し、画面上でアイテムに触ったり、人の動きを感知してアイテムが動いたりするコンテンツです。
アイテムに何度も触ると、建物やキャラクターが出現し、画面の中に次第に街がつくられていく仕組みになっています。私は当時、まだトライアルの期間中でしたが、画面中に出てくる建物や街などのイラストの制作を担当しました。
前職では、リリースしたWebやアプリなどをユーザーが利用している姿を直接見るのが難しかったのですが、この仕事に携わり、実際に出来上がったコンテンツで子供たちが楽しく遊んでいる姿を見た時は、新鮮で、とても嬉しかったです。
▲横山氏が制作に参加したインタラクティブコンテンツ「とばせるクリエイティブ」の利用シーン
ーしくみデザインの魅力を教えてください。
横山:仕事のときはみな集中して業務に励む、という感じで制作に没頭できる環境です。でも実際に作ったコンテンツを試験で運用していると、いつの間にか席の周りにみんなが集まってきて……というのはよくありますね。
また小規模な会社なので自分でやらないといけないことの領域が広く、苦労することがある反面、自身のスキルを向上させることができ、その中で、得意分野をみつけ、十分に発揮できる機会もあることは大変魅力です。
ー将来チャレンジしたいことを教えてください。
横山:今はまだ入社して日が浅いので自分の作業に手一杯になりがちなのですが、今後は自分から発案して企画から制作に加わり、自分発信のコンテンツを制作してみたいです。エンジニアとのやりとりも円滑にできるように、知識を蓄える努力も惜しまないようにしたいです。
また将来的には、触感や嗅覚など五感で楽しめるインタラクティブコンテンツを作ることにチャレンジしたいと考えています。自分たちがつくるモノでデジタル体験がより身近になるようなしくみを作り続けていきたいです。
【プロフィール】
横山 隆明 / Takaaki Yokoyama
宮城県山元町出身。東京のWeb制作会社で経験を積み、将来、故郷である東北をクリエイティブの力で活性化させたいとの思いから、クリエイティブな都市として注目される福岡でノウハウを学ぼうと、2015年2月福岡クリエイティブキャンプに参加。同年4月トライアル終了後、しくみデザインに入社する。
【関連リンク】
福岡クリエイティブキャンプ2015 公式サイト
http://fcc.city.fukuoka.lg.jp/