平成21年度に策定した「雨水整備レインボープラン天神」では,特に浸水被害が甚大であった天神・今泉,警固・薬院地区の対策を最優先(第1期事業)として整備を進めました。
その結果,平成30年度末までに整備が完了した中部2号幹線や中部7号幹線に雨水を一時的に貯留することで,10年確率の時間雨量59.1ミリメートルに対応できるようになりました。
平成21年度から事業に着手して以降,黒色で着色した中部2号幹線,中部4号幹線及び中部7号幹線の整備が完了しています。
そのうち,緑色の太線で着色した中部2号幹線および中部7号幹線は,雨水を貯留できる「雨水貯留管」として活用しています。
事業の完了までには多大な事業費と期間を要するため,段階的な整備・供用を実施しており,完成済の中部2号・中部7号幹線を約6万立方メートルの雨水貯留管として活用しています。
約6万立方メートルは25メートルプール約160杯分の量となります。
福岡市内全ての小学校のプールの水を貯めることができます。
雨水貯留管は最大で内径5メートル!とても大きな管になります。
そのため,「シールド工法」と呼ばれる工法により,道路上から掘ることなく,地中を掘り進みながら管を組み立てていきました。
地中を掘り進んでいく「シールドマシン」と呼ばれる機械です
この機械は中部2号幹線(鮮魚市場から那の津ポンプ場予定地までの区間の雨水幹線)を作る際に使用され,外径は約5.6メートルの大きさです。
施工中の管の中の様子です。
シールドマシンで掘り進めながら,「セグメント」と呼ばれるコンクリート製や鋼製のパーツを組み立て,貯留管を作っていきます。
雨水貯留管の完成です。
内径は5メートル!職員が手を広げても全く届きません。
これは福岡市内にある雨水管の中でも最大クラスの大きさで,地下鉄七隈線(内径4.74メートル)を上回ります。