火事や救急などの際に119番通報をすると、「災害救急指令センター」につながります。市民から寄せられる要請に24時間体制で対応しています。同センターの役割について紹介します。
災害救急指令センターは、中央区舞鶴三丁目の消防本部内にあります。受信対応を効率的に行い、大規模災害にも備えるため、福岡都市圏内9市7町の119番通報を一括して受け付けています。
常時18人が勤務し、3交代制で対応に当たり、通報が入ると、現場近くの消防署に出動を指令します。聴き漏らしを防ぎ、瞬時に的確な判断ができるよう、通報の内容を複数の職員で聴いています。
令和7年に寄せられた通報は20万723件で、1日当たり549件。2分37秒に1件受信したことになります。

災害救急指令センターの消防司令補・室屋利成さん(43)に話を聞きました。
119番に通報する人の多くは突然の事態に動揺しています。私たちは、通報を通してしか現場の状況を知ることができません。だからこそ、通報者の不安が少しでも和らぐように声を掛け、情報を正確に聴き出しています。

自宅が出火し、通報者が2階に取り残されたケースでは、緊迫した状況の中、電話をつないだままにして、励ましながら安全に避難できる方法を探りました。家の間取りを聴き取り、通報者がどこにいるかを特定したことで、消防隊の到着後、すぐに救出することができました。
●的確な状況判断で現場活動を支える
火事や事故などの現場には、どんな危険が潜んでいるか分かりません。市民や隊員の安全を確保しながら、迅速に救助するためには、より詳細な情報が必要です。そのため、通報者に「救助が必要な人は何人ですか」「変な臭いはしていませんか」「何か音は聞こえますか」と細かく尋ね、現場の隊員たちに伝えています。
●通報時の注意点
通報を受けると、まず住所を尋ねますので落ち着いて教えてください。住所が分からなくても、私たちが、近くにある交差点や目印となる建物などを尋ねて場所を特定します。

通報の約7割が救急車、約1割が消防車の要請です。現在、通報から救急車が現場に到着するまで平均で8分12秒かかっています。傷病者を救うためには、通報者も含め、その場に居合わせた人の協力が欠かせません。救急車が到着するまでの間、電話口で応急手当の方法を伝えることがありますので、ご協力をお願いします。
●119番通報の適切な利用を
実は、通報の約2割が緊急性の低い問い合わせや相談です。こうした通報が増えると火災や救急などの緊急通報の妨げになることがあります。緊急性の低い通報を減らすことが市民の皆さんの安全・安心につながります。
もちろん、火事や事故、意識障害など、これは緊急だと思ったら、迷わず119番に通報してください。私たちは全力で皆さんの暮らしと命を守ります。
■問い合わせ先
災害救急指令センター
電話 092-725-6589
FAX 092-735-1074
みんな、知ってた?
●救急車を呼んだら、消防車が来た!?
心肺停止状態など、一刻を争う状況では、救急車が到着するまでの数分間が生死を分けます。そのため、現場近くにいる消防車が先に駆け付け、応急処置を行う場合があります。また、高所やベランダからしか入れない場所など、救急隊だけでは搬送が難しい場合にも消防車が出動します。
●救急車のサイレンは消せないの?
消防車や救急車の緊急走行時は、法律で赤色灯をつけてサイレンを鳴らすことが義務付けられているため、消すことはできません。
●救急車が来たのに出発しない。大丈夫?
傷病者の容態が搬送中に悪化しないように救急隊が応急処置を行っています。医療機関への連絡等も行うため、出発までに時間がかかる場合があります。
1秒でも早く助けを待つ人の元へ
●病気やけがの相談は#7119へ
急な病気やけがで救急車を呼ぶべきか、医療機関で受診するべきか迷った時は、#7119(24時間対応)に連絡してください。救急医療情報センターの看護師が症状に応じて緊急性を判断します。受診可能な最寄りの医療機関も案内します。
消火器に関する問い合わせ相談など、消防に関することで、緊急性の低いものは、最寄りの消防署にご連絡ください。
また、水道や電気などに関する問い合わせ等は、各関係機関に連絡を。
つながらない場合は 電話 092-471-0099へ
緊急車両が接近してきた際は、道路を譲り、スムーズに走行できるようにご協力をお願いします。
【問い合わせ先】市消防局各消防署
消防署 電話 ファクス
東消防署 092-683-0119 092-683-1129
博多消防署 092-475-0119 092-475-0219
中央消防署 092-762-0119 092-762-0129
南消防署 092-541-0219 092-552-8148
城南消防署 092-863-8119 092-865-3594
早良消防署 092-821-0245 092-822-1561
西消防署 092-806-0642 092-806-6462

消防署と連携して地域を守る消防団の活動
市内七つの消防署と連携し、地域の防災を担うのが消防団です。市内では現在、会社員や自営業、学生など約2300人の消防団員が活動しています。火災や災害が発生した際に、職場や自宅などから駆け付け、消火や救助に当たっています。また、平常時には訓練や地域での啓発活動なども行っています。

東消防団の小山龍蔵さん(53)に話を聞きました。
23歳の時に地元の先輩に誘われて東消防団馬出分団に入団しました。現在は、息子と娘も加わり一緒に活動しています。生まれ育ったまちを親子で守れることを誇りに思います。

現在、分団には19歳から62歳までの男女35人が所属しています。世代を越えて仲間ができるのも消防団の魅力です。
分団では、毎月1日の夜に校区内を消防車で巡回しています。警鐘を鳴らして火の用心を促し、建物の周囲に燃えやすい物が置かれていないかなどをチェックします。
長男は、「出動がかかれば一番に駆け付けたい」といつも話し、次男は山林火災に備えるために、山に登って体を鍛えています。消防団というと、男性が活躍するイメージがあるかもしれませんが、女性団員も力を発揮しています。娘は消防少年団で子どもたちに防災知識を伝えています。
また、いざという時に助け合える関係を築けるよう、地域の夏祭りや運動会の設営などに関わり、住民の皆さんとの交流も深めています。皆さんも火の取り扱いに十分注意して一緒にまちを守りましょう。
市は、消防団員および消防少年団員を募集しています。詳細は市ホームページ(「福岡市 消防団」で検索)で確認を。
■問い合わせ先
消防団課
電話 092-725-6564
FAX 092-791-2994
3月1日から7日は「春の火災予防運動週間」
春の火災に注意しましょう
昨年、市内で発生した火災は、過去10年間で最多の336件でした。春先は空気が乾燥しやすく、強い風が吹くため、小さな火でも瞬く間に延焼する恐れがあります。
●山火事に注意
たき火や野焼き、たばこのポイ捨てが原因で山火事になることがあります。空気が乾燥し、風が強い時は、屋外での火の使用を控えてください。また、キャンプ場などで火を使う際は、消火用の水を準備しましょう。
●出火原因の最多は「こんろ」と「たばこ」
こんろを使用する際には、▽その場を離れない▽可燃物を近くに置かない▽衣服の袖口が火に近づかないよう注意する―などを徹底してください。調理油過熱防止装置(Siセンサー)付きのこんろを使用したり、家庭用消火器を備えたりするのも有効です。
寝たばこは絶対にやめましょう。ごみ箱に直接吸い殻を捨てたり、灰皿に吸い殻をためすぎたりするのも危険です。
■火災や地震に備えよう
いざという時に落ち着いて行動できるよう、日頃から備えておきましょう。
●住宅用火災警報器の点検や交換を

各家庭には住宅用火災警報器の設置が義務付けられています。正常に作動しない時や、設置から10年を過ぎた場合は交換しましょう。
●感震ブレーカー設置の検討を

地震などにより停電が起きると、電気が復旧した際に「通電火災」が発生します。地震の揺れを感知して電気を自動的に止める「感震ブレーカー」の設置を検討しましょう。
■問い合わせ先
予防課
電話 092-725-6611
FAX 092-791-2699
文字や映像による通報システムも導入
どちらも利用は無料です(通信料がかかります)。
●NET(ネット)119緊急通報システム
聴覚や発話に障がいがある人が、スマートフォンなどを使い、簡単なボタン操作で通報できるシステムです。

「火事」や「救急」を押すと位置情報が災害救急指令センターに届き、通報者に一番近い場所から、消防車や救急車が出動します。全国どこからでも利用が可能で、「はい」「いいえ」で質問に答えたり、チャット(会話)機能を使って状況を伝えたりすることができます。
詳細は、市ホームページ(「福岡市 NET119」で検索)で確認を。
●Live(ライブ)119映像通報システム
現場の状況を正確に把握するため、指令員が現場の映像を必要と判断した場合に、通報者のスマートフォンにショートメッセージで映像の送信を依頼します。
詳細は、市ホームページ(「福岡市 Live119」で検索)でご確認ください。
■問い合わせ先
情報管理課
電話 092-725-6591
FAX 092-725-6592
ライジングゼファーフクオカ
寒竹選手が一日消防署長に

春の火災予防運動週間に合わせ、3月4日(水曜日)午後2時から3時にJR博多駅前広場でイベントを開催します。福岡のプロバスケットボールチーム「ライジングゼファーフクオカ」のキャプテン・寒竹隼人選手が一日消防署長となり、火災予防を呼び掛けます。
寒竹選手の指示の下、はしご車による救出訓練のデモンストレーションを行うほか、博多消防団によるまとい振りの披露や、消防音楽隊による演奏もあります。
■問い合わせ先
博多消防署予防課
電話 092-475-0119
FAX 092-475-0219