福岡市は昭和53年と平成6年に長期的な給水制限を伴う渇水を経験しました。
平成6年は、年間降水量が福岡管区気象台の観測史上最も少なく、昭和53年を上回る厳しい気象状況で、給水制限日数は295日間に及び、昭和53年を上回りました。しかし、給水制限延べ時間は2,452時間で、昭和53年の4,054時間に比べ少なく、また、給水時間のじゃ口給水が確保され給水自動車の出動もありませんでした。
さらに、平成17年の降水量は観測史上3番目の少なさを記録したにもかかわらず、給水制限に至ることはありませんでした。
これは、昭和53年以降の筑後川からの導水をはじめとする水資源開発、浄水場からじゃ口までの水の流れや水圧をコンピューターで制御する配水調整システムの構築、そして何より市民の節水意識の向上によるものといえます。
※平年貯水量は、昭和49年から平成10年までの25年平均値
渇水年 | 昭和53年 | 平成6年 | 平成28年(参考) |
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給水人口 | 1,028千人 | 1,250千人 | 1,549千人 |
下水道普及率 | 37.3% | 96.3% | 99.6% |
施設能力 | 478,000立方メートル/日 | 704,800立方メートル/日 | 777,700立方メートル/日 |
年降水量 | 1,138.0mm | 891.0mm | 2,420.5mm |
給水制限期間 | 昭和53年5月20日 ~昭和54年3月24日 |
平成6年8月4日 ~平成7年5月31日 |
なし |
給水制限日数 | 287日 | 295日 | 0日 |
1日平均給水制限時間 | 14時間 | 8時間 | 0時間 |
弁操作動員人数 | 32,434人 | 14,157人 | 0人 |
給水車出動台数 | 13,433台 | 0台 | 0台 |
苦情・問合せ | 47,902件 | 9,515件 | 0件 |
※福岡地方の年間平均降水量(1981年から2010年)は、1,612.3mmです。