福岡市水道局では、より一層の経営の効率化を図るため、「ABC分析」を導入しています。
企業活動を個々の活動に分類し、細分化した「活動ごとの原価」を算出する管理会計手法のことです。
近年の厳しい財政状況の中、水道事業経営を取り巻く環境は大きく変化しており、「安全で安心できる良質な水」を今後も安定的、継続的にお客さまへ提供していくためには、水道事業経営の仕組みを最も合理的かつ効率的にしていく必要があります。
そのための手段として、平成16年度に「ABC分析」を活用し、平成15年度決算について試算した結果、経営管理手法としての有効性が確認できたため導入することにしました。
給水原価とは水道水1立方メートルをお客様にお届けするまでにかかる費用です。
給水原価の内訳は、原水を貯めるための費用20円+取水するための費用5円+水をきれいにするための費用26円+福岡地区水道企業団等からの受水費用39円+事業全般に関連する費用10円+お客様に水をお届けする費用64円+料金徴収、検針等の費用9円=給水原価173円
※福岡地区水道企業団とは、福岡都市圏への水道用水供給事業を行う一部事務組合です。
(単位:円、税抜き)
区分 | 平成29年度 | 平成30年度 | 令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 | 令和3年度と 令和2年度 比較 |
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原水を貯めるための費用 | 15 | 13 | 14 | 19 | 20 | +1 |
取水するための費用 | 6 | 7 | 6 | 5 | 5 | ±0 |
水をきれいにするための費用 | 29 | 28 | 30 | 27 | 26 | △1 |
福岡地区水道企業団等からの受水費用 | 40 | 39 | 39 | 39 | 39 | ±0 |
事業全般に関連する費用 | 10 | 9 | 9 | 9 | 10 | +1 |
お客さまに水をお届けする費用 | 68 | 66 | 68 | 64 | 64 | ±0 |
料金徴収、検針等の費用 | 8 | 9 | 9 | 10 | 9 | △1 |
合計(給水原価) | 176 | 171 | 175 | 173 | 173 | ±0 |