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更新日: 2021年11月16日

ABC(活動基準原価計算)分析


福岡市水道局では、より一層の経営の効率化を図るため、「ABC分析」を導入しています。


1.ABC分析 (Activity-Based Costing:活動基準原価計算)とは

企業活動を個々の活動に分類し、細分化した「活動ごとの原価」を算出する管理会計手法のことです。


2.導入の背景

近年の厳しい財政状況の中、水道事業経営を取り巻く環境は大きく変化しており、「安全で安心できる良質な水」を今後も安定的、継続的にお客さまへ提供していくためには、水道事業経営の仕組みを最も合理的かつ効率的にしていく必要があります。
そのための手段として、平成16年度に「ABC分析」を活用し、平成15年度決算について試算した結果、経営管理手法としての有効性が確認できたため導入することにしました。

ABC分析導入の背景と目的の説明画像



3.導入による効果

  1. 従来の原価計算では把握できなかった活動ごとのコストが可視化できるため、経営管理手法としての活用が期待できます。
  2. 新たな財務、経営情報を公開し、お客さまサービスの向上が図られます。
  3. 今後、経営効率化策を行うにあたり、その妥当性、有効性をABC分析により説明、補完できます。
  4. 職員のコスト意識の向上につながります。


<分析結果>ABC分析による1立方メートルあたりの給水原価(令和3年度決算値 税抜き)

       
分析結果のイラスト。詳細は次に記載。

給水原価とは水道水1立方メートルをお客様にお届けするまでにかかる費用です。

給水原価の内訳は、原水を貯めるための費用20円+取水するための費用5円+水をきれいにするための費用26円+福岡地区水道企業団等からの受水費用39円+事業全般に関連する費用10円+お客様に水をお届けする費用64円+料金徴収、検針等の費用9円=給水原価173円



※福岡地区水道企業団とは、福岡都市圏への水道用水供給事業を行う一部事務組合です。


4.分析結果の推移

(単位:円、税抜き)

区分 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和3年度と
令和2年度
比較
原水を貯めるための費用1513141920+1
取水するための費用67655±0
水をきれいにするための費用2928302726△1
福岡地区水道企業団等からの受水費用4039393939±0
事業全般に関連する費用1099910+1
お客さまに水をお届けする費用6866686464±0
料金徴収、検針等の費用899109△1
合計(給水原価)176171175173173±0