・ 妊婦健康診査は必ず受けましょう。
特に注意しなければならないのは貧血、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病であり、どれも胎児の発育に影響し、母体の健康を損なうことがあります。
また、妊娠21週までは流産の、妊娠22週以降は早産の危険性にも注意しなければなりません。
そのためにもきちんと妊婦健康診査を受診し、医師の指導を守りましょう。
※仕事が休みづらい等で困った時は、ご相談ください。
福岡労働局雇用均等室
TEL.092-411-4894
・ お酒やタバコはやめましょう。
妊娠中の喫煙・飲酒は、胎児の発育に影響を及ぼします。
夫や周囲の人も妊婦や赤ちゃんのそばでは、喫煙をやめましょう。
・ 夫に協力してもらい、つわりをのりこえましょう。
・ 自分の生活のリズムをつくり、睡眠や休養を十分にとり、過労をさけましょう。
・ 栄養のバランスをよく考えて、食事をきちんととりましょう。
・ 薬を飲むときは、かかりつけの医師などに相談しましょう。
妊娠中の薬の影響についても十分説明を受け、指示された用量・用法を守りましょう。
※「妊娠と薬情報センター」において、妊娠中の薬の服用に関する情報提供が実施されていますので、主治医とご相談ください。出産時に使用される医薬品についても、十分な説明を受けましょう。
・ 歯をよく磨き、歯の健康に気を配りましょう。
・ 胎動を感じたら、乳房や乳首の手入れを始めましょう。
妊婦の心身の安定には、夫や家庭の理解や協力が必要です。
妊娠の40週間は、「父親」として育っていく大切な準備期です。
夫は、積極的に妻に協力し「親になること、子どもとは」など話し合ってみましょう。
妊娠中も、シートベルトを正しく着用することによって、交通事故に遭った際の被害から母体と胎児を守ることができます。ただし、シートベルトを着用することが健康保持上適当でない場合は着用しなくてもよいこととされていますので、医師に確認するようにしましょう。
妊娠中にシートベルトを着用する場合には、事故などの際の胎児への影響を少なくするために、妊娠していないときとは異なるシートベルトの着用の方法が必要です。
健康診査 | 妊婦健康診査は必ず受けましょう。 特に気がかりなことがなくても、身体にはいろいろな変化が起こっています。 少なくとも、4週間に1回は妊婦健康診査を受けましょう。 |
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からだの変化 | つわりがはじまり、流産をおこしやすい時期です。 |
ワンポイント | 流産の危険がある時ですから仕事のしかたや休息のとりかたに十分気をつけましょう。 わからないこと、心配なことは主治医に相談しましょう。 |
健康診査 | 少なくとも、妊娠23週(6か月末)までは4週間に1回、24週(7か月)からは2週間に1回は妊婦健康診査を受けましょう。 特に、妊娠22週以降は、早産の危険性にも注意しなければなりません。 そのためにもきちんと健康診査を受診し、医師の指導を守りましょう。 |
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からだの変化 | 赤ちゃんからのメッセージ(胎動)を感じるようになってきます。 安定期に入り、お腹の大きさも目立ってきます。 |
ワンポイント | 太りすぎや運動不足になりやすい時期です。積極的に戸外に出て散歩などをしましょう。 口の中を清潔にして、歯科健診を受けておきましょう。 保健福祉センター(保健所)や病院(医院)のマタニティースクール(母親・両親学級)などに参加して、妊婦体操、呼吸法などの練習を始めましょう。そして、友だちの輪を広げましょう。 |
健康診査 | 2週間に1回は妊婦健康診査を受けましょう。 |
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からだの変化 | むくみやすくなり、妊娠線が目立ってきます。 |
ワンポイント | 赤ちゃんを迎える準備はできていますか。 産後の授乳にそなえて、赤ちゃんのために、乳首の手入れをしましょう。 |
健康診査 | 1週間に1回は妊婦健康診査を受けましょう。 |
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からだの変化 | もうすぐ出産です。 赤ちゃんはいつ生まれてもれてもよいほどに成長しています。 |
ワンポイント | 入院に必要な準備はできていますか。 |
健康診査 | 産後1か月をめどに健康診査を受けて、産後の身体の回復をたしかめましょう。 |
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からだの変化 | 気持ちが沈んだり涙もろくなったり、何もやる気になれないということはありませんか?その状態が長く続いている場合は産後うつ病かもしれません。病院(医院)や保健所に相談しましょう。 |
ワンポイント | 母子健康手帳に添付されている出生連絡票のハガキを出しましょう。 保健師・助産師などによる新生児訪問指導があります。 赤ちゃんのこと、お母さんのこと、育児のことなどについて相談ができます。 |
出産後は、赤ちゃんが生まれてうれしいはずなのに気分が落ち込んだり、赤ちゃんへの愛情がわかなかったりすることがあります。昔から「産後の肥立ちが悪い」という言葉がありますが、産後数か月間は気分の変化をきたしやすい時期です。
よく見られる気分の変化に『マタニティー・ブルーズ』と『産後うつ病』があります。
『マタニティー・ブルーズ』は、ささいなことで不安になったり緊張したり、涙がでたり、気分が沈んだり、集中力がなくぼんやりする状態をいいます。
出産後すぐから1週間ごろまでにみられますが、多くは1~2日で自然に良くなりますので心配はいりません。
『産後うつ病』は、産後3か月ごろまでにみられるうつ病です。
気分が沈み、育児や家事をする気力もありませんし、母親としての喜びや自信もなくなります。
この状態が1週間以上続くようなら、家族に話して医師や助産師、保健師に相談しましょう。自分の気持ちを周囲の人に理解してもらうことは、とても大切なことです。
重症の産後うつ病は専門家への相談と薬による治療が必要になります。軽症の場合は、周囲の方の支えだけで治ることもよくあります。
お母さんの心の健康は赤ちゃんが健やかに育つためにとても大切なことです。
お母さん自身はもちろんですが、周囲の方も出産後のお母さんの気分に注意してあげてください。
~お母さんの健康と赤ちゃんの健やかな発育のために~
「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つのグループの料理やいろいろな食品をバランスよく組み合わせましょう。また、味付けの工夫で塩分は控えめにしましょう。
活動量や体重の変化を確認しながら、食事量を調整しましょう。
緑黄色野菜を積極的に食べて葉酸などを摂取しましょう。
特に妊娠を計画していたり、妊娠初期の人には神経管閉鎖障害発症リスク低減のために、葉酸の栄養機能食品を利用することも勧められます。
肉、魚、卵、大豆料理をバランスよくとりましょう。赤みの肉や魚などを上手に取り入れて、貧血を防ぎましょう。
必要なカルシウムの量が摂れるように、積極的にとりましょう。
望ましい体重増加量は、妊娠前の体型によっても異なります。食事の内容やとり方、生活の仕方を考えて、体重の増え方が順調かどうか見守りましょう。
体格区分 | 妊娠全期間を通しての 推奨体重増加量 |
妊娠中期から末期における 1週間あたりの推奨体重増加量 |
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低体重(やせ) BMI 18.5未満 | 9~12kg | 0.3~0.5kg/週 |
ふつう BMI 18.5以上 25.0未満 | 7~12kg 体格区分が「ふつう」の場合、BMIが「低体重(やせ)」に近い場合には推奨体重増加量の上限側に近い範囲を、「肥満」に近い場合には推奨体重増加量の下限側に近い範囲を推奨することが望ましい。 | 0.3~0.5kg/週 |
肥満 BMI 25.0以上 | 個別対応 BMIが25.0をやや超える程度の場合は、おおよそ5kgを目安とし、著しく超える場合には、他のリスク等を考慮しながら、臨床的な状況を踏まえ、個別に対応していく。 | 個別対応 |
※体格区分妊娠全期間を通しての体格区分は、非妊娠時の体格による。
※BMI(Body Mass Index)=体重(kg)/身長(m)2
魚介類は良質なたんぱく質や微量栄養素を多く含み、健やかな妊娠と出産に重要な栄養のバランスの良い食事には欠かせないものです。 積極的に食事に取り入れましょう。
ただし、一部の魚介類には、自然界の食物連鎖を通じて、残留する水銀濃度が高いものがあり、妊婦を通じて胎児に影響があるおそれがあるという報告もあります。一部の魚ばかりにかたよって毎日たくさん食べることは避けましょう。