クリーンパークは、地域環境の保全を図りながら、人と環境との共生、循環型社会の創造に向け、工場から発生する熱エネルギーの有効利用や資源のリサイクルなどを行い、市民が環境と親しみ触れあえるコミュニティーセンターを目指しています。
分別され運ばれてきたごみは、可燃性ごみ、不燃性ごみ、粗大ごみ、びん・ペットボトルの4種類に大きく分けられます。可燃性ごみは、清掃工場にて焼却処理され残った灰は埋立場へ運ばれます。不燃性ごみ・粗大ごみは、資源化センターにて資源化可能な金属類を選別し、残りの可燃物は清掃工場に運ばれ、また不燃物は埋立場に運ばれます。びん・ペットボトルは、中継保管施設で一時貯留され、資源化されます。
可燃物を焼却すると、灰となりその体積は20分の1となります。焼却処理をした場合、焼却処理しなかった場合と比べて、埋め立て容積をそのぶん節約することができ、埋立場の寿命をそのぶん延ばすことができます。そのため、国土の狭い我が国では、焼却処理は必要不可欠なごみ処理方法となっています。福岡市で行っている焼却処理は、ストーカ炉を用いています。
ストーカ炉を用いた焼却処理施設の処理の流れを下図に示します。
ごみ収集車などによって運ばれてきたごみは、まずごみピットに蓄積され、ごみ供給クレーンによってごみ投入ホッパーへ投入されます。ごみはストーカ炉内で燃焼し、ガスと灰が発生します。ガスは、減温装置で温度を下げられ、ろ過式集じん装置で細かいばい塵を除去され、排ガス洗浄装置や触媒脱硝装置で有害ガスを除去され工場外へ排出されます。灰は、灰ピットに集められ、埋立場へ搬出されます。
ストーカ炉とは、炉の床に板を階段状に並べ、それを列ごとに小刻みに動かして、ごみを徐々に撹拌しながら移動させ、ごみを燃焼させるものです。板前面の隙間から、高温に熱した空気を炉内に送り込み、ごみを燃焼させます。ごみを移動させる速度や燃焼用空気の温度や量を調節することによって、炉内の燃焼状態を安定させ、ほぼ完全にごみを灰に変えることができます。
従来は、不燃性ごみや粗大ごみは、そのまま埋め立て処分していました。これらのごみから破砕を行うことにより鉄・アルミと可燃物と不燃物を選別します。鉄・アルミは資源化され、可燃物は焼却処理されます。これにより埋め立て容積を節約します。下図は資源化センターでの処理の流れを示したものです。
ごみ収集車によって運ばれてきたごみは、まずごみピットに蓄積され、ごみ供給クレーンによって破砕機投入コンベアに載せられ破砕機に投入されます。ごみは選別されやすいように破砕機で細かく砕かれます。破砕されたごみは磁気選別機と風力選別機で鉄が選別されます。残りのごみから更にふるい状の選別機でアルミ・可燃物と不燃物に選別され、アルミは更にアルミ選別機でアルミと可燃物に選別されます。破砕で発生した粉塵は、サイクロン式集じん機とバグフィルターによって回収されます。鉄・アルミは資源化され、可燃物は清掃工場で焼却処理され、不燃物は埋立場で処分されます。