現在位置:福岡市ホームの中のくらし・手続きの中の環境・ごみ・リサイクルの中の福岡市の環境の中の環境保全・自然環境の中の福岡市の環境影響評価の中の実施状況から(仮称)福岡都市計画道路1・4・3号都市高速道路3号線延伸事業に係る計画段階環境配慮書についての環境の保全の見地からの意見について(回答)
更新日: 2015年11月9日

(仮称)福岡都市計画道路1・4・3号都市高速道路3号線延伸事業に係る
計画段階環境配慮書についての環境の保全の見地からの意見について(回答)


環調第197号
平成27年11月9日


都市計画決定権者 福岡市
福岡市長 高島 宗一郎 様
(住宅都市局都市計画部自動車専用道路担当)


福岡市長 高島 宗一郎 
(環境局環境監理部環境調整課)


(仮称)福岡都市計画道路1・4・3号都市高速道路3号線延伸事業に係る
計画段階環境配慮書についての環境の保全の見地からの意見について(回答)



 平成27年10月16日付け住自第27号で送付のありました標記の計画段階環境配慮書について,下記のとおり環境の保全の見地からの意見を述べます。



1 全体的事項

 事業実施想定区域の周辺は,博多駅と福岡空港との間に位置し主要幹線道路が集中する区域である。その土地利用は主に準工業系の事業所や倉庫などであるが,豊ジャンクション付近等は住居としても利用されている。また,空港付近は多々良川水系の河川や水路が存在する地域であるが,本事業の案によっては地下の掘削を伴うものもあり,河川等の改変工事が想定される。上記の地域特性及び事業特性を踏まえて,詳細なルート・構造の検討を行うとともに,今後の環境影響評価手続きにおいては適切な調査・予測・評価を行うことが重要である。


2 個別的事項


(1)大気質及び騒音・振動について

 事業実施想定区域周辺の一部には住宅地が存在しており,案2について住宅地とトンネル出入口との位置関係によっては大気質及び騒音の影響が懸念される。また,事業実施想定区域周辺は地盤が軟らかいというデータがあり,案1~案3全ての案について自動車の走行等による振動の影響が懸念される。詳細なルート・構造の検討にあたっては,生活環境に配慮するとともに,方法書以降の手続きにおいて適切に調査・予測・評価を行うこと。


(2)地下水及び廃棄物について

 事業実施想定区域周辺は地盤が比較的軟らかく地下水位が高いという地域であり,案2については構造物の存在や掘削工事による地下水への影響や土砂廃棄物の発生に伴う影響も想定される。詳細なルート・構造の検討にあたっては,これらの影響に配慮するとともに,方法書以降の手続きにおいて適切に調査・予測・評価を行うこと。


(3)生物(魚類・植物)について

 事業実施想定区域周辺には,既存文献によると小河川でニッポンバラタナゴやメダカが確認されており,また,最近の調査では,福岡県レッドデータブックにおいて絶滅危惧Ⅱ類に指定されている水生植物のコガマが確認されている。案1~案3全ての案について,吉塚新川の改変等が想定され河川の改変等によりこれら貴重種の生息・生育環境に影響が及ぶ可能性がある。詳細なルート・構造の検討にあたっては,これらの生物の生息・生育状況の実態把握のための調査を実施し生息・生育環境に配慮するとともに,方法書以降の手続きにおいて適切に調査・予測・評価を行うこと。


(4)景観について

 事業実施想定区域の周辺は高層建築物が存在せず見晴らしが良い地域であり,新たに高架道路が建設されることによる景観への影響が懸念される。詳細なルート・構造の検討にあたっては,景観への影響に配慮するとともに,検討した具体案の内容によっては方法書以降の手続きにおいて適切に調査・予測・評価を行うこと。