日時 | 平成14年5月14日 午後2時~午後3時30分 |
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開催場所 | 福岡市庁舎15階 第4会議室 |
議題 | 福岡市葬祭場再整備事業環境影響評価準備書 |
出席者 | 浅野会長、荒井委員、井上委員、鵜野委員、近藤委員、重松委員、島田委員、薛委員、田村委員、久留委員、藤本委員、松藤委員、柳委員(50音順) |
会議資料 | 福岡市葬祭場再整備事業環境影響評価準備書 (環境局環境都市推進部環境調整課で閲覧可) |
発言者 | 発言内容 |
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会長 | 今回は、葬祭場再整備事業の準備書についての審査会なので、評価が適切か、保全対策が適切か、方法書に対する審査会意見が適切に反映されているかについて審議したい。 |
委員 | 大きな騒音を発生する機器の対策としては、側壁や天井に厚さ150mm, 180mmのコンクリートが想定されていることから、遮音を基本に記述すべきである。Leq, L50等の騒音の表記はLAeq, LA50等と正しく記述すべきである。工事中の騒音の予測で計算に使用された遮音壁等に関するデータは表示すべきである。騒音の評価はΔLで行なっているが、予測手順ではΔLに現況騒音を加算することとなっているので、整合を取るべきである。騒音の環境基準の評価方法は、新しくなっており、今後はこの手法を取り入れてほしい。 |
委員 | 騒音の予測では、作業員が通勤等に使う車も評価すべきである。 |
委員 | 悪臭について、指導基準を上回っている臭気指数の要因が自動車の排気ガス、草等によるというのはいかなる根拠か記述すべきである。 「再燃焼室で高温により完全に燃焼して除去する」とあるがどこで測定(確認)するのか。 |
委員 | 失われる植生と新たに創出される植生で植生域は増えるのか減るのか記述して欲しい。 |
委員 | 鳥類の調査に関して行なわれた周辺区域の調査区域を図で表現して欲しい。また、周辺地域の調査結果を評価に反映させるべきである。 |
委員 | 工事中には、植生を剥ぐと赤土が出てきたりして現状の濁水の流出状況とは異なり、浄化装置の設置を考える必要がある。 |
会長 | 濁水はどの程度出るのか把握する必要がある。いままでどおり、側溝に流すことで対処できるのかどうか。重要な指摘である。評価書の段階で記述して欲しい。 |
委員 | 残土は、廃棄物に当たらないので、許可業者に委託するということはない。また、廃棄物に関して、解体した炉体、煙突などはどうするのか記述すべきである。また、発生が予測される厨芥類等についてリサイクルの検討をすべきである。 |
委員 | 触れ合い活動の場として敷地内のグラウンドも選定すべきではないか。 |
会長 | ミティゲーションで回復した自然も考えてもいいのではないか。 |
委員 | 浮遊粒子状物質の単位はppmではなく1立方メートルあたり何ミリグラムかであり、正しく記述すること。 |
委員 | 現況植生図、工事が進んだ段階の植生図、工事が終わってミティゲーションした植生図があると理解しやすい。 |
委員 | 景観の評価はこのように遠いところからの評価でいいのか。 |
会長 | 現在の評価手法で用いられる眺望点といわれるものが近くにないので、やむをえないのでないか。 |
委員 | 環境保全について配慮が特に必要な施設が記載してあるが、予測・評価とどのように関連しているのか。関連が見えてこない。 |
会長 | 記載されている施設が予測の範囲に比べて広すぎる。アセスの対象がどういうものでなにをここで掲げなければいけないのかということを考えて行なう必要がある。 |
事務局 | コンター図はなぜ凸凹となったのかについては170ページに記載しているように周辺の地形、工事による仮囲いを計算に組み入れているからである。 |
会長 | どこをどう考慮したかを具体的に評価書に書くこと。 |
事務局 | 騒音のΔLでの評価については、評価書で検討するよう指導したい。 |
会長 | 審査会としては面的評価をやれと強く意見が出ているわけではないけれども、最先端をする姿勢を持てという指摘だ。事業者に伝えること。 |
委員 | 昨年、市で騒音の新たな評価モデルを作った。こういう機会に有効に使っていただきたい。 |
事務局 | 工事関連車両は考慮しているが、工事に来る作業員の車は考えられていない。施設関連の車両については火葬件数に応じた台数を考慮している。悪臭の超過については、調査者と野帳を元にこのような表現とされている。 |
会長 | そうであれば註として記載すること。 |
事務局 | 景観の予測地点については、人の集まる地点を選定して、予測がなされている。ミティゲーション全体の植生域の変化量については、創出される部分について表記されていないので、できるところは表記するよう指導したい。土壌動物の個体数の単位は明確に表記するように指導したい。自然度の計算は現地調査結果を元に行い、準備書に記載されている。 |
会長 | これは一般的知見なのか。 |
委員 | ここに記載されている算定式は全国一般に行なわれているポピュラーなやり方である。これをここに当てはめて自然度を計算してある。青木先生のやり方である。 |
委員 | 自然度という表記は青木先生が使っているか。 |
会長 | できたら自然度という言葉は使わない方がいいかもしれない。いい表現を検討してください。 |
事務局 | 鳥類の記述についてはそのように記述するよう指導する。改変されたところに希少種がいるのではないかということについては、現況調査の結果からは確認されていない。濁水発生量の予測については、雨水だけなので量は増えないとなっている。 |
会長 | 自然状態で流れる量と工事状態で流れる量は異なる。土量の改変量を出すこと。 |
委員 | 降水量が一日あたり200ミリメートルの時には、基準を遥かに超えることもある。造成中は地元に影響が出て、そのときを捉えて、工事全部が悪いと評価される。極端な場合も考慮すべきである。 |
委員 | 簡単な沈砂地のようなものをつけるべきだ。 |
会長 | この件については審査会の意見として出したい。 |
事務局 | 解体後の躯体の取り扱いについては書ける範囲で書くように指導したい。塵芥類の資源化等についても検討するよう指導したい。 |
会長 | 食品循環資源の発生量を調べておくこと。極めて発生量が少ないならば特にふれる必要はないかもしれないので。触れ合い活動の場についても意識が狭すぎるのではないか。しっかり検討して書くこと。 以上の意見の中から審査会の意見として提出することが適当であるものと、特に意見書として書くわけではないが指摘しておいたがいいものを仕分けして、審査会の意見としたい。審査会意見と議事要旨のとりまとめについては一任してもらっていいか。 |
委員 | 異議なし |