日時 | 平成28年3月19日(土曜日)午前10時00分~午前11時10分 |
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場所 | 福岡市役所 1504会議室 |
議題 | 1 会長等の選出について 2 福岡空港回転翼機能移設事業に係る環境影響評価方法書について 3 その他 |
出席者 | 浅野委員,尾崎委員,小野委員,川口委員,佐々木喜美代委員,笹木委員, 佐々木浩委員,勢一委員,野上委員,藤本委員,二渡委員(50音順) |
会議資料 | 資料1 福岡市環境影響評価審査会委員名簿・規則 資料2 福岡空港回転翼機能移設事業に係る環境影響評価方法書 資料3 福岡空港回転翼機能移設事業に係る環境影響評価方法書 論点整理資料 参考資料1 福岡空港回転翼機能移設事業に係る環境影響評価の手続き 参考資料2 福岡空港回転翼機能移設事業に係る計画段階環境配慮書についての環境保全の見地からの市長意見 参考資料3 福岡空港回転翼機能移設事業に係る環境影響評価方法書のあらまし |
発言者 | 発言内容 |
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事務局 | 今回は、委員改選後、初めての審査会でありますことから、審査会会長の選出を行っていただく必要がございます。会長は、審査会規則第4条第1項の規定により、委員の互選によるとされております。どなたか会長候補のご推薦はございませんでしょうか。 |
委員 | 今までの経緯も含めて浅野委員にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 |
事務局 | それでは、審査会会長を浅野委員にお願いいたします。浅野会長は会長席にお移りください。よろしくお願いします。審査会規則第4条第3項の規定により、会長代理につきましては会長が指名することとなっております。浅野会長にご指名をお願いいたします。 |
会長 | それでは、会長代理につきましても、前回同様、藤本委員にお願いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。 |
事務局 | それでは、藤本会長代理は会長代理席にお移りください。お願いいたします。 |
発言者 | 発言内容 |
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事務局 | [事務局説明] |
会長 | それでは、ただいま方法書の概要の説明と、それから事務局がこれまでチェックをした段階で課題と思われることについての表を説明いただきました。 まず、議論を混乱させないために、方法書について、この部分の記載がよくわからないという質問がありましたら、まずそれをお出しいただいて、事業者からお答えいただけるものはお答えいただくことにしたいと思います。今の事務局の整理とは別に、方法書に書いてあることでこの部分がどうかというお気づきの点がありましたでしょうか。かなり膨大なものではあるのでなかなか難しいかもしれませんけれども、いかがですか。 |
委員 | なし |
会長 | それでは、方法書の内容については後で個別に議論していく中で必要があれば、また取り上げていくことにしましょう。 事務局の整理では方法書のうち検討しなければならないと思われるのは、音の問題と鳥の問題と2点に絞られるという整理をしておりますが、それ以外の項目についても専門の先生方がおられますので、自分の専門領域について何か特にご意見があればお出しいただきたいと思います。 早速ですが、植物、植生に関しては特段の問題はないということが書かれていますが、いかがですか。 |
委員 | 今日の説明を伺った限りでは植物に関してはそう大きな問題はないのではないかと思います。 |
会長 | ありがとうございました。大気質についてはどうでしょうか。 |
委員 | 大気質に関しましては、予測・評価等に関しては基本的に問題ありません。確立されている方法です。ただ、今回ヘリコプターがそこから離陸や着陸をするところで、例えばNOxのエミッション等の問題があると思います。1点にとどまっているわけではないので、少しずつ上がっていくというか、そこのところの点源の設定の仕方などは少し注意してください。 また、ヘリコプターのエンジンから実際にどれだけのNOxが出るのかということについて、カタログ上の数値はあると思いますけれども、実飛行においてどれくらい出るのか。しっかりしたデータがあればもちろんそれを使っていただければよろしいのですが、もしない場合は何らかの形で調べていただくことが必要ではないかと思います。 |
会長 | ありがとうございました。航空機からの大気汚染物質というのは、結構無視できない量が出ています。ただ、実際に局地的にどのぐらい出ているかという正確な情報はほとんどないようにも思われます。この事業で一定の飛行機が少なくとも今の現空港からかなり北のほうに場所が移るので、その分だけ分散されるということであるわけですが、おっしゃるような問題があるかもしれません。大勢にはほとんど影響ないと思いますが、事実はどうなのか、はっきりさせる必要があるというご指摘だと思いますから、よろしくお願いします。温室効果ガス等に関しては何かありますか。 |
委員 | 地球温暖化といいますか、CO2の排出等に関係することについては今回の中には出てきていないと思いますが、例えば建設工事等に伴うCO2の排出については評価の対象にされてなかったかと思いますので、実際は全く関係ないということもないと思います。広く考えれば、建設に伴う資材などでもある程度の環境配慮をした材料等を使うことで、地球温暖化への配慮、取り組みができるかと思います。今回の環境影響評価ということではないかもしれませんが、そういった項目も若干入れていただければ、直接的、間接的にかかわってくるかと思います。 それと、方法書の6.2-53ページに温室効果ガスということでまとめてありますので、今申し上げたところがここにないと申し上げたのですが、ヘリコプターの運航や、施設の供用におけるCO2の排出削減についてはこういう形で予測するということでまとめられていますので、この点については非常によくまとめられているのではないかと思います。 |
会長 | ありがとうございました。廃棄物関係については委員がご欠席ですので,事務局より改めて確認しておいてください。哺乳類についてはいかがでしょうか。 |
委員 | 戦略アセスとかどういったところに入っているのかと思いながら読んでいたのですが、哺乳類から言えば騒音が一番気になるところで、騒音のレベルが中に入ってなくていいのかなと。哺乳類に言えば野ウサギ程度しかいないと思われるのですが、そういったところに影響がないという文献の収集等はしてほしいところです。調査をされるということですので、とりあえず分布調査にとどまるのだと思いますが、そういったものも一応押さえる必要があると思います。 それと、調査についてですが、最近はDNAによる種判定というものは一般的になって、安価ですぐにできるようになっておりますので、それぞれの調査においてもそういった科学的な手法で種判定等を行って、生息の状況を把握するといったようなことをしっかりやっていただきたいということが気になったところです。 以上です。 |
会長 | ありがとうございました。現地を見るとわかると思いますが、ほとんど更地の状態です。ですから、どういう形で調べればいいかというのは少々悩ましいところではあるのですが、海の中道海浜公園の情報でももらってくると、どんな哺乳類がいるのかわかるかもしれません。 |
委員 | 調査というのは更地のところだけを行うのですか。そこを囲んでいる周りの松林等では行わないのでしょうか。 |
事業者 | ご説明をさせていただきます。お手元、方法書の6.2-39、40に、動物に係る調査をエリアも含めてお示しさせていただいています。特に6.2-40の地図で示したような面として調査をする予定でございまして、面整備マニュアルに基づいて周囲約200メートルの範囲を対象に面的な調査を実施してまいりたいと考えています。 |
会長 | 少し気にはなりますね。すぐ近くにほとんど何にもない自然の状態の公園があるわけですから、その辺にもし何か生き物がいて飛び出してくるという可能性がないとはいえませんね。どんなものがいるのかというのは一応調べていただいたほうがいいかもしれません。 |
委員 | 一応、大体この辺は、野鳥の観察とかウサギなど、様々なことをナチュラリストが書いてらっしゃいます。おそらくそういったものが調査の中で浮かび上がってくると思いますので、適切にリストアップしていただきたいと思います。 |
会長 | ありがとうございました。水質についてはどうでしょうか。 |
委員 | 水質のほうは非選定項目に分類されていて、油の問題も、油水分離槽を設けてそこで排除するということで、特にこのたびの事業に重要な項目になっていないと思います。私もこれ以上は特に意見はありません。 |
会長 | ありがとうございました。 ポイントになる点はこれからなのですが、関係ありそうなことで、ここで重要でないと言われていることについては一応ご意見を承りました。 それでは、どこから行きましょうか。騒音についてはどうでしょうか。 |
委員 | 事務局が整理してくださっている論点整理のところで、大きな方針はきちんと書かれていると思いますが、細かな話で少し伺いたいことがあります。的確に飛行経路を推定して、それに基づいて騒音と低周波を予測するということは非常に結構なことで、予測をした後、それをどのように評価するかというのは今日の論点ではないと思いますけれども、次回、次の段階では準備書を作成することになりますので、ちょっと伺っておきます。 方法書の3.2-47あたりから騒音に対する規制と書いてありますが、ヘリコプターの騒音というのは規制の対象になるのでしょうか。あるとしたら、どういう基準があるのかを教えてください。通常は、例えば自動車の騒音や航空機騒音については、環境基準ということで規制の対象そのものではありません。その辺を少し教えてください。 |
事業者 | 今回の事業では、あくまで福岡空港の一部の機能を切り出して、東区のほうに新たに受け皿となるヘリ施設を設置させていただきます。したがいまして、あくまでそこは福岡空港の一部でもあり、航空機騒音の基準を用いて、それを満たしているのか、満たしていないのかという形で比較評価をしていきたいと考えています。 |
委員 | どうもありがとうございます。わかりました。 |
事務局 | ヘリコプターの音に関する規制についてでございますが、あくまで環境基準という設定で、規制という概念はございません。環境基準につきましては、3.2-38ページの表に航空機騒音においての値を示しています。以上でございます。 |
委員 | ありがとうございました。もう1点、ヘリコプターの飛行経路を推定するのにもう一つ大事なのは、パワーレベルと指向性と周波数コースで、まあデシベルAでやることだから、デシベルAでいいと思いますけれども、飛来するというか、ここを利用するヘリコプターの種類はどのようなものなのでしょうか。最大でパワーレベル131デシベルという結構大きな数字がどこかに書いてあったと思います。どういう種類のものが、何回ぐらい利用するのか、今わかる範囲で教えてください。 |
事業者 | 福岡空港のヘリ機能を移設するということで、まだ実機飛行で実際にどういった機材を飛ばすかは確定しておりませんが、あくまでこの福岡空港のヘリ機能を移設するということで、現在、福岡空港に常駐するヘリコプターの種類のうち、例えば最大のもの、例えば中間のものとありますが、最大のものは必ず実機を飛ばすと。あくまで現状がどうなのかを確実にお示しするために、今の福岡空港の実態に合った機種を選定してまいりたいと考えています。 |
委員 | ヘリコプターには大体何種類ぐらいあるのでしょうか。たくさん乗せるものと、あまり乗れない人数のヘリコプターとがあろうかと思いますけれども。 |
会長 | 大ざっぱに言って、5種よりは多くて、10よりは少ないのではありませんか。 |
事業者 | はい。 |
委員 | わかりました。それからもう1点、細かいところで恐縮ですけれど、4.3-1のところに騒音に関する調査と予測について、ここだけは式が出てきて詳しく書いてあります。今回はヘリコプターの飛行に伴う騒音ということなので、4.3-1(2)のところに書いてありますけれど――ここにパワーレベル書いてありましたね――、むしろ飛行経路のほうが重要なので、準備書を作成するに当たっては、そちらを重点的に予測していただきたいと思います。建物の影響ですけれども、わかり切っていることですが、駐機しているというんでしょうか、地上のこの地点であればこういう予測も成り立つとは思いますけれども、騒音を発生するヘリコプターの場所はいろいろ変わるわけですし、むしろ建物の端にあると、側方からの回り込みというのも無視できませんので、その辺も配慮していただくようお願いしたいと思います。 |
会長 | よろしいですか。今のは多分、地上と着陸する直前の音の話をしているわけですね。 |
委員 | そうです。 |
会長 | それから、大体100メートルぐらいと書いてあるのは、供用時のあのあたりの高さが100メートルぐらいと考えていいですか。 |
事業者 | 高度につきましては、角度をもって離陸や着陸をするので、水平になる高度は大体200メートル弱ぐらいを想定しています。 |
会長 | わかりました。あそこに空港にむけて進入する航空機はどのぐらいの高さを飛んでいますか。 |
事業者 | 1キロ前後だと思います。上空を航空機が飛ぶに当たってはヘリコプターと旅客機との安全を確保しないといけないものですから、空域をすみ分けます。ここからここは飛行機の空域、ここからここは自由にヘリで飛行できる空域ということで、そこはきちんと空域を分けて安全を確保してまいりたいと思います。 |
会長 | わかりました。昔、消防局のヘリであそこを通ったとき、完全に通過するときに全部管制の許可を取っていたのですが。あのころはまだそういう縦方向の空域調整はしてなかったのですね。 |
事業者 | そうです。 |
会長 | はい、どうぞ。 |
委員 | ちょっと私もヘリコプターのことよく知らないので知りたいのですが、いわゆる量的なものですね。デシベルというのは瞬間的な数値だと思いますけれど。発着回数が書いてあって、1日に18回と書いてあります。ですから、量的なものの影響についてはどのような感じなのでしょうか。 |
会長 | 量的なものというのは? |
委員 | 要するに計算に時間が入っていないと。1日のうち、瞬間的に大きな騒音が生じるのか、それとも30分間流れ続けるのかという。 |
会長 | 要するに降りるためにアクセスしてきて、あの近辺に来るまで大体三、四分という感じですね。 |
事務局 | 航空機騒音の評価につきましては、単純なそのときの音だけではなくて、1日の音の量の重みづけをしたLdenという単位で評価することになっておりまして、夜中はある程度強く重みづけして、昼間の回数といったことも含めて基準値が定まっています。そういう1日の時間、飛行回数も加味された評価になっています。 |
会長 | 実際に30分も40分も音が鳴り響くわけではないということだろうと思われます。そのあたりのことは一般に説明をするときにも、1回の離着陸に何分ぐらいかかって、音が響くのはその間ですというような説明をすることがわかりやすい。委員のご質問はむしろそういう質問だと思います。直観的にはわかりますね。そんなに長い時間は……。もっともホバリングしていれば別だけれども、この事業での飛行場はそんなに混んでないから大丈夫でしょうね。上空待機はまずなくて、今の空港よりは始末がいいといえるのでしょう。 それでは、音のことについては今、ご指摘がありましたので、次は鳥についてお願いします。大体高さ200メートルぐらいをヘリが飛ぶということを今お聞きしましたので、そのことを前提にしていかがでしょうか。 |
委員 | わかりました。博多湾と外海とを行ったり来たりしている鳥がかなりいるということを言われてるのですが、実際にその行き来している鳥を確認する場所があります。3.1-3の位置図上の志賀島と海の中道の間の細くなっているところでバードウオッチングをやっていると、内海と外海を行ったり来たりしている鳥が確認できます。もう1カ所は、今回のヘリポートの位置から約2キロ西のほうに池があって、あそこに展望台があるので、そこに上ると、内海から池に入って、池から外海に飛んでいくのが確認できます。主にこの2カ所で内海と外海を行ったり来たりしているのが確認できると。多いときには、おそらく2,000羽ぐらいの海鳥が外海から内海に入ってくる、かなり低いところを飛ぶということが確認されているんですね。 ところが、今回のヘリポートの位置というのは海の中道の幅が一番広くなっているところで、ここで内と外をどう行き来しているのかというのは、今まであまり見た経験がなくて、なかなか判断しがたいところです。ただ、いずれにしてもかなり低いところを移動していることは間違いなくて、その辺が気になります。 それと、この辺には松林が結構あって、冬場になると松林を非常に好むキクイタダキという鳥が大変多くなります。こういう小鳥類も非常に気になります。 春夏秋冬ということであれば、冬場に行き来する鳥が非常に多い、また、越冬するための鳥が多い気がいたします。 時間的には、日が暮れても飛んでいる鳥もいるので、そのあたりに注意していただきたいですし、少し広範囲で見る必要がある気がします。 それと、先ほど私が2,000羽ぐらいが飛んでいるという話をしましたけれども、実はそれは4月ぐらいなんです。そういう時期に調査していただければ非常にいい気がします。非常に気になりますから、その辺を注意していただきたいと思います。 |
会長 | ありがとうございました。すぐに4月ですから急いで準備していただいて。 管制部の屋上みたいなところで上を観測すると、真上を通っているかどうかがわかりますね。ちょうど延長線上ですよね。今までそこら辺からのデータがなくて、もうちょっと西側の鴨池あたりの展望台のデータと、さらに西の端の部分ぐらいでしか見てないので、管制部の上にしょっちゅう上がるのは難しいかもしれないけれども、どこかで野鳥の会の人に24時間張ってもらったらいろいろなことがわかるかもしれない。 |
委員 | もう1件いいでしょうか。私ども、野鳥の会福岡支部と今、名乗っているのですが、実は大正12年に福岡鳥の会というのが発足していて、日本野鳥の会よりも昔から活動しています。ですから、たくさんの鳥のデータを持っています。昔から和白海域というのはバードウオッチャーの聖地みたいなところですから、データがものすごくいっぱい残っていまして、それらをずっと見ていますと、10年ぐらいで種数と個体数がかなり変化していることがわかります。いろいろなデータを参考に、こういう鳥がいたということが言われますが、時期を分けていただいて、例えばここ10年間はどうだったのか、その前の10年間はどうだったのかということも含めて少し整理していただくと、傾向がより明確になる気がします。 |
会長 | ありがとうございました。どうぞ。 |
委員 | 今の鳥のお話に関連して、先ほどの方法書の6.2-42に調査地点の地図があると思いますけれども、これは、このための調査でこの3カ所をお調べになるのですか。 |
事業者 | ご指摘のとおりでして、鳥がどういった場所で、どういった高さを飛んでいるかについては、ほかの調査と比較してかなり広域に、西でいうと西戸崎のほうまで含めてフィールドワークをしていきたいと思います。 |
委員 | 福岡市の環境局のほうでもいろいろデータを持っていると思いますが、そういうものとも比較されるのでしょうか。 |
事業者 | そこは、冒頭に会長からご指摘がありましたとおり、皆さんのお知恵や情報をいただき、連携しながら、これからいろいろなところで効率的な説明をさせていただきたいと思います。 |
会長 | ありがとうございました。特にヘリコプターが高度200メートル前後を飛んでいるということと、鳥がどう飛んでいるかということと、幅の広いところに鳥がどう来てるかですね。和白干潟に行こうと思うと、要領のいい鳥はいると,近いからこっちがいいと思って、こっちを通るかもしれない。そういう心配はなくもありませんね。 |
委員 | もう一ついいですか。今の方法書では海の中道周辺と多々良川の河口を見るようになっているのですが、そのちょうど真ん中あたりが大濠公園なんですね。大濠公園は、まちの中にあって、ビルを越えて鳥がおりてくる場所、近距離でビルを越えて鳥がおりてくるという非常に特殊な場所です。ところが、この大濠公園で約1カ月前に日本で3回しか確認されたことがない非常に珍しいカモが入っていたということがあります。去年も日本で2回目に確認されたという小鳥がいたり、福岡市のど真ん中にあるのに非常におもしろい鳥たちがいます。ここは1カ月に1回、野鳥の会でバードウオッチングをやっていて、そういうデータをどんどんお出ししますので、参考に見ていただきたいと思います。そういう意味で福岡は非常に鳥の豊富なところですから、ぜひ注目して、注意してやっていただきたいと思います。 |
会長 | ありがとうございました。 それでは、鳥の話と騒音の話は一通りお聞きしましたが、総論的に何かありましたらおねがいします。 |
委員 | 人との関係ということで、論点整理の16ページ、17ページのところにもありますけれども、調査地点を増やす必要があるという話については、具体的にどのあたりをお考えなのかをお聞かせください。 |
事業者 | 住民の方からも調査地点を増やしてほしいというご意見が書面で寄せられています。今回、本日私もここで拝見させていただいて、福岡市さんとしての論点でも調査地点を増やす必要があるということで、これは増やしていこうと思っていますが、実際どこのポイントかというのは、飛行ルートの兼ね合いであるとか、住民の方からのリクエストであるとか、そういういろいろなことを加味しながら増やしていこうと思います。ただ、これは増やしていく方向であることは間違いないです。必ず増やしてまいります。場所については技術的なことも踏まえて検討させていただきたいと思います。 |
委員 | 気になるのは福祉施設とか利用施設とかで、アイランドシティにも医療施設、老人ケアの施設とかがあるので、結構敏感な方たちの意見がいろいろ出てくるのではないかと思います。 もう一つ、この地図で見るとわかりますが、JR香椎線がものすごく近いですよね。香椎線の乗り入れとの関係とか、交通量は、車は書いてありますけれども、香椎線のことが書いてなかったので、香椎線はいいのかなというか、列車の運行回数とか、そこら辺のこともちょっと気になりました。 |
会長 | ヘリポートを利用する人がそれを使うことはまず考えられないし、音の形態が全然違いますよね。だから相乗効果でどうだこうだと言っても、そこは人が全然住んでいませんよね。 |
委員 | 気になったのはJR香椎線に乗っている人。乗る人。 |
会長 | 乗っている人には,ほとんど関係ないのではないかな。 |
委員 | 関係ないですか。 |
会長 | 鉄道車両の中の騒音はそれ自体かなりの量があるし、おそらく窓を開けていなければ、ごく短時間に音源の下を通り抜けてしまうこともあって、あまり多くに負荷が追加に加わるということを心配しなくてもいいのではないかと思われますが。 |
委員 | そういう感じですかね。 |
会長 | それより、今までより多くのヘリコプターが上を通ることになるので、あの辺を車で通っている人が気になるかもしれません。 |
委員 | 私も今、ご指摘になった点と同じようなことが気になりました。調査地点は追加していただけるというお話を伺ったので、ぜひお願いしたいと思います。やはり地域の方がどういうところが気になって調査地点を増やしてほしいと言っているのかをしっかり伺って、くんでいただいた上で、かつ専門的な先生方のご意見でここは取るべきだというところ、その両方を加味していただいて、適切な必要かつ十分な地点を選定していただくようにお願いいたします。 |
会長 | 同じことなんですけれども、騒音などの影響に対する地域の方の不安が多く寄せられていることから,しっかりと調査を行って,影響がないことを明らかにしておくことが必要かもしれません。特に住宅地が近傍にあるので、その近くは調査地点を必ず1カ所入れておいて、影響をみておくとよいというのが、今の意見だと思います。 |
委員 | ありがとうございます。含めて、居住者のいるところ、医療施設、福祉施設のところについては、しっかりと検討いただければと思います。 あとは、これも先ほどおっしゃったんですけれども、自動車の運転をする方への影響がどのくらいなのかが私も気になりましたので、その辺も配慮いただければと思います。以上です。 |
会長 | ほかに何か特に。どうぞ。 |
委員 | お聞きしたいのですが、あの辺の砂浜のところに松林をつくっています。そういうのにヘリコプターの排気というのは影響ないのですか。あそこは松林樹林の造成をずっとしていますよね。どうなのかと思って。 |
委員 | 音の影響はないと思いますけれども、今まで議論になったようなNOxや排ガスによる影響は可能性がありますので、そこら辺は文献等で調べておく必要があると思います。 |
会長 | 全体としてどの程度の負荷増になるのかというのは多分数字があるでしょうから、それで物が言えるとは思います。一応、念のために見てほしいという意見があったということにしておきたいと思います。 ほかに何かご指摘がございますか。どうぞ。 |
委員 | さっきのご意見で道路から、車からどう見えるかについてです。6.2-49の景観、現地調査地点、これは通常、建物などが建つときにどう風景が変わるかということなんですけれども、一番近いところで、道路で車を運転していて目の前をヘリコプターが行くと、つい目で追ってしまうことがあるような気もします。モンタージュというかCGでやれば難しくないと思うので、車で走っていてヘリコプターの離着陸がどう見えるのか、CGのシミュレーションになりますけれども、そういったものも含めていただければわかりやすい気がします。それがどこまで必要かという問題はあると思いますけどね。 |
会長 | ちょっと気にはなりますね。おお、飛んでるぞといって、それを見るためにとまる車が出てくると渋滞が起きるとかですね。 |
委員 | 私自身も十何年か前にこちらに来たとき、空港のそばの3号線を走っていて、目の前を飛行機がおりてくるのを見て、思わず、何度もそっち側に目がいったことがありましたから、そのあたりは、ぜひ絵として示していただければありがたいと思います。 |
委員 | よろしくお願いします。 |
会長 | 実際に行ってみないとわかりませんね。ヘリコプターがおりるときに、道路のどの辺の高さを通るかによるでしょうね。 どうぞ。 |
委員 | 先ほどお話がありまして、今のお話とも関連しますけれども、騒音については、この予定地の隣にはレクリエーションセンターもありますよね。あそこレクリエーションセンターで、例えばスポーツとかの競技中にヘリコプターとか飛んで結構な音がすると競技を中断しないといけないことも考えられると思います。調査地点の中にレクリエーションセンターのところがないようななんですが、あそこを追加するということはないのでしょうか。6.2-32です。もっと別なところがあるかもしれませんけれども。 |
会長 | ヘリコプターの場合でもある種のコンターみたいなのは引けるのでしょうか。 |
事業者 | ご指摘を踏まえてレクリエーションセンターの中を追加します。 |
会長 | それではほかに。 |
委員 | 環境影響評価ではないのですが、この機会にお聞きしてみたいと思います。現在のヘリコプターの常駐機が福岡は23機と。これを全部新しい拠点に移すということなのですか。ほかの空港を見ますと1割から1割強ぐらいがもとの拠点空港に残っています。ヘリコプターの機能をもとの拠点空港に残さなくても大丈夫なのでしょうか。 |
事業者 | 表題のところに「自衛隊機等を除く」とありますように一部残る機能はありますけれども、基本的に福岡市さんの消防や福岡県警のようなすぐに飛び立たないといけないミッションがあるものが足どめされると、ほんとうに安全・安心にかかわってくるので、それは移設をしたいと思います。事実、残るものはあります。 |
委員 | ありがとうございます。 |
会長 | それでは、ほかにございませんか。よろしいですね。 |
委員 | なし |
会長 | そうしましたら、今日のご意見を整理して、方法書に対する市長意見をまとめていただきます。その審査会の意見の取りまとめについては、私にご一任をいただきますが、よろしいですか。 |
委員 | 異議なし |
会長 | ありがとうございます。ご異議がないようでありますので、今日のご意見を参考にしながら方法書に対する市長意見を形成していただきたいと思います。 |