ももちを知ると、福岡が見えてくる
30年ほど前、未来への希望をいっぱいに詰め込んで、福岡市西郊の埋立地に「シーサイドももち」というまちが誕生しました。この本ではその歴史をたっぷりとご紹介します!
……いやいや、できてからたった30年しか経ってないまちに歴史?
そう思う皆さんのために、この本は「シーサイドももち」の歴史を古い順に体験できるようになっています。
まず
「1 千客万来!」では、「百道」の歴史を求めて鎌倉時代まで遡ります。そして江戸時代の紅葉松原。海沿いに松原が植えられ、海と浜と松林の美しい景観がつくられました。
「2 遊びに行こう!」では、大正時代に始まった百道海水浴場を、思う存分堪能できます。百道は賑わいの場となり、それは昭和後期まで続きました。
「3 未来をつくろう!」では百道の海が埋め立てられる計画を、
「4 世界に開こう!」では、平成最初の博覧会としてまちのスタートを飾ったアジア太平洋博覧会「よかトピア」を追体験することができます。
そして
「5 福岡の顔として」。福岡が見据えるアジアの拠点都市としてのまちづくりをスタートさせた「シーサイドももち」は、その名の通り今や福岡の顔となりました。
海辺のまちの過去と今と未来がどうやって繋がるのか。この本は、そんな疑問を解き明かす1冊です。ぜひこの本を片手に、福岡の顔「シーサイドももち」を堪能しつつ、30年のさらに向こう側にある福岡の歴史を見つけてみてください。
刊行のごあいさつ
この本の楽しみ方
1 千客万来! ―百道松原のはじまり―
元寇の舞台、百道原
元寇の記憶
百道に広がる松原
あたらしい西新町へ
百道松原を売る、買う
四角い街区のなぞ
煉瓦の巨大建造物
海と松原のある学校
解説① 百道松原から西新のまちへ ~シーサイドももち前史~
2 遊びに行こう! ―百道の海水浴場―
大海水浴場の幕開け
夏の夜の楽しみ
百道海水浴場前日譚
行楽地から鍛錬場へ
戦時下の博覧会 ―大東亜建設大博覧会―
百道周辺マップ ―昭和14年―
海水浴場の再開
海の家たち
百道とヨットレース
さよなら、百道海水浴場
百道周辺マップ ―昭和50年―
百道海水浴場年表
解説② トレンドスポット百道の誕生
3 未来をつくろう! ―シーサイドタウンへの夢―
(1) 新工業都市的ニュータウンの構想 1961年
(2) シーサイドタウン(臨海部大団地)への転換 1966年・1971年
(3) 海浜都市をめざして 1976年・1981
(4) シーサイドももちの誕生1988年
解説③ シーサイドタウンヘの夢
4 世界に開こう! ―よかトピアの思い出―
これぞ福岡の博覧会
いよいよ開幕、よかトピア!
ALLパビリオン ―アジア太平洋と未来の体験―
よかトピアはイベント博 ―おまつりは出演してこそ福岡―
誌上よかトピア体験
懐かしのよかトピアグッズ
よかトピアをのこす
解説④ 「アジア太平洋博覧会―福岡'89(よかトピア)」が生んだ 「であい」
5 福岡の顔として ―シーサイドももちの今―
思い出す
つなぐ
建ち並ぶ
むすぶ
光が彩る
見つける
映し出される
変わる
暮らす
つどう
解説⑤ 「シーサイドももち」が開いた福岡の未来