4世紀末から5世紀初頭の前方後円墳で、墳長は62メートル。今宿古墳群の首長墓に位置づけられ、横穴式石室を持つ初期の古墳です。墳丘は三段に造られ、各斜面には葺石(ふきいし)、平坦面には埴輪列を巡らし、今宿平野で発掘されたものとしては、最も古い埴輪が発見されています。後円部の上部中央には、死者を埋葬する横穴式石室が築かれ、玄武岩の板石を積み上げた特殊な構造で、日本列島で最も早く造られた石室です。
福岡市博物館の常設展示に、原寸大の石室の模型が展示されています。石室内の玄室には、材料の異なる3基の棺が設置してあり、それぞれの棺から日本製の鏡面、鉄製の刀、剣、矛、櫛、勾玉、管玉、中国鏡などが発見されています。