水道の給水方式には、「貯水槽式給水」の他に直結式給水(「直結増圧式給水」、「直結直圧式給水」)があります。
給水方式の選択にあたっては、それぞれの特徴を踏まえたうえで、ご判断いただきますようお願いします。
・貯水槽式給水について
・直結増圧式給水について
・直結直圧式給水について
給水方式 | 特徴 |
---|---|
貯水槽式給水 | ◎水道管の工事や災害時など配水管から水が供給されない場合でも ある程度の給水が確保できる ◎配水管の水圧変化等にも影響されず、一定の水圧や給水量が確保できる ◎直結式に比べ、引き込み管の口径が小さくてすむ ただし... ▼貯水槽の定期的な清掃や検査が必要 ▼貯水槽等の設置スペースが必要 |
直結増圧式給水 (中高層階までの建物) |
◎フレッシュな水道水を直接供給 ◎貯水槽の定期的な清掃や検査が不要 ◎貯水槽の設置スペースが不要 ◎貯水槽式と比べ、電気代の節約になる ただし... ▼配水管の断水時には供給停止となる ▼増圧装置の点検、修理が必要 |
直結直圧式給水 (3階までの建物) |
◎フレッシュな水道水を直接供給 ◎貯水槽の定期的な清掃や検査が不要 ◎ポンプの運転などの維持管理費用が不要 ◎貯水槽の設置スペースが不要 ◎配水管の水圧のみでじゃ口まで水道水を供給できるため省エネ ただし... ▼配水管の断水時には供給停止となる |
中高層階までの建物のうち、主に共同住宅や事務所などの業務用水を必要としない建物で貯水槽を利用されているお客さまを対象に、よりフレッシュな水道水を直接供給できる直結式給水への切替えをお勧めしています。
近年では、新築の共同住宅(3階建以上の建物)の約98%が、直結式給水を採用されています。
ただし、公道下に埋設している配水管の口径等の配管状況及びお住まいの地域によっては、直結式給水に
できない場合がありますので、切替えをご検討されているお客さまは、直結給水相談窓口(水道局節水推進課内
TEL:092-483-3141)までご相談ください。
病院・ホテル・飲食店・工場など断水が生じた場合でも一定の業務用水を必要とする施設については、貯水槽を設置していただく必要があります。
(福岡市水道給水条例 第28条 抜粋)
第2項 一時に多量の水を使用する箇所その他管理者が別に定める箇所には,貯水槽を設置しなければならない。
(福岡市水道給水条例施行規程 第11条 抜粋)
条例第28条第2項の管理者が別に定める箇所とは,次の各号に掲げる箇所とする。
(1) 常時一定の水圧を必要とする箇所
(2) 条例第14条第1項※1 の規定により給水の制限又は停止がなされた場合においても,なお一定の保安用水
又は業務用水を必要とする箇所
(3) 化学薬品工場,メッキ工場その他事業活動に伴い水を汚染するおそれのある箇所
※1 条例第14条第1項
管理者(水道事業者)は,法第40条第1項※2 の規定による水の供給命令を受けた場合又は災害その他正当
な理由がある場合には,給水区域の全部又は一部につき,給水の制限若しくは停止又は水の使用の制限をする
ことができる。
※2 水道法第40条第1項
都道府県知事は、災害その他非常の場合において、緊急に水道用水を補給することが公共の利益を保護する
ために必要であり、かつ、適切であると認めるときは、水道事業者又は水道用水供給事業者に対して、期間、
水量及び方法を定めて、水道施設内に取り入れた水を他の水道事業者又は水道用水供給事業者に供給すべき
ことを命ずることができる。