毎年春から夏にかけて、軒下や樹木などで写真のようなミツバチの群れを見ることがあります。ミツバチの巣に新しい女王蜂が生まれると、古い女王蜂は約半数の働き蜂とともに、新しい巣を作る場所を求めて出ていきます。これはミツバチの「分蜂(ぶんぽう)」です。その引越しの途中、樹木や道路、軒下など様々な場所に集まり、群れていることがありますが、数時間から数日で飛び立ちます。また、ミツバチはおとなしく、むやみに近づいたり殺虫剤を掛けるなどして刺激しなければ、刺されることはほどんどありません。
ミツバチが木に集まっている様子
ミツバチは受粉や蜂蜜の生産など有益に働く生き物ですが近年在来種であるニホンミツバチの生息数が減少しています。ニホンミツバチの分蜂について捕獲を希望される場合、捕獲できる養蜂団体へおつなぎします。養蜂団体がミツバチを捕獲することで、家屋などに巣が作られないよう予防でき、養蜂団体は環境活動や蜂蜜作りなどに活用することができます。
巣を作り始めているミツバチ群の対応はできません
ミツバチの群れについて相談したい場合は、城南区生活環境課 092-833-4087 までご連絡ください。
事前に写真を提供を頂ける場合は、メール(seikatsukankyo.JWO@city.fukuoka.lg.jp)にて写真の送付をお願いいたします。
ご相談を受けて職員がミツバチの群れを現地で確認し、養蜂団体へ連絡します。養蜂団体が捕獲可能と判断した場合は捕獲します。捕獲不可能と判断された場合は、群れが飛び立つまで静観するか、どうしても駆除の必要があればミツバチが集まっている土地等管理者が業者へ依頼することになります。
令和6年度は、1月7日火曜日時点で、13件の分蜂、6件の巣の相談があり、4件の保護に成功しました。
令和5年度は、16件の分蜂、10件の巣の相談があり、11件の保護に成功しました。
ご協力ありがとうございます。
No. | 受付日 | 場所 | 対応 |
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1 | 4月2日 | 建物屋外階段2階部分 | 職員到着前に飛び去りました。 |
2 | 4月5日 | 建物3階ベランダ上部 | ニホンミツバチの捕獲に成功し、飼育を開始しました。![]() |
3 | 4月8日 | 法面排水口内部 | 捕獲不可能と判断しました。 |
4 | 4月10日 | 公園内 | 職員到着前に飛び去りました。 |
5 | 4月11日 | 庭木 | 捕獲不可能と判断しました。 |
6 | 4月11日 | 庭木 | ニホンミツバチの捕獲に成功し、飼育を開始しました。![]() |
7 | 4月11日 | 庭木 | 職員到着前に飛び去りました。 |
8 | 4月22日 | 建物2階ベランダ上部 | ニホンミツバチの捕獲に成功し、飼育を開始しました。![]() |
9 | 4月24日 | 建物1階外壁 | 相談者が対応するとしました。 |
10 | 4月24日 | 庭木 | 捕獲不可能と判断し、相談者が見守ると判断しました。 |
11 | 5月14日 | 庭木 | 相談者が見守ると判断しました。 |
12 | 5月16日 | 庭木 | 捕獲不可能と判断しました。 |
13 | 5月21日 | 建物3階ベランダ上部 | 相談者が駆除するとしました。 |
14 | 6月5日 | 庭木 | 対応中に飛び去りました。 |
15 | 6月18日 | 庭木 | セイヨウミツバチであり見守りを判断しました。 |
16 | 6月24日 | 建物14階通路上部 | ニホンミツバチの捕獲に成功し、飼育を開始しました。![]() |
17 | 7月2日 | 庭木 | 相談者が対応するとしました。 |
18 | 10月9日 | 敷地内樹木 | 対応中に飛び去りました。 |
19 | 10月28日 | 敷地内樹木 | 捕獲不可能と判断しました。 |
20 | 1月6日 | 敷地内樹木 | 捕獲不可能と判断しました。 |
21 | 1月9日 | 高架下 | 捕獲不可能と判断しました。 |
職員が分蜂を素手で触っている様子
養蜂団体が分蜂を捕獲している様子
ビル1階軒下に付いた分蜂
樹木の支柱に付いた分蜂
電柱上部に分蜂
街路樹上部に分蜂
木の洞の中に営巣
ミツバチに関するプチ情報は、「#NPO法人博多ミツバチプロジェクトに聞きました」を付けて、SNSでも公開しています。
(参考)城南区役所公式Instagram
ミツバチは、蜜や花粉集めの際に受粉を助けてくれているそうです。
今日食べたものの中にも、ミツバチが受粉してくれたから採れた食べ物があるかもしれないですね。
「ミツバチに関するプチ情報」の更新は本投稿が最後となりますが、ミツバチに関するご相談等は今後とも受付けております。
桜の花とニホンミツバチ
(写真提供:NPO法人博多ミツバチプロジェクト)
ニッコりんとニホンミツバチのイラスト
ミツバチは花蜂(ハナバチ)、スズメバチは狩蜂(カリバチ)に分けられ、体の大きさ、口の構造及び毒針の特徴に違いがあります。ミツバチは分蜂の際に群が集まって塊を作りますが、スズメバチは分蜂をしません。
また、スズメバチは攻撃性が高いため、巣に近づくと刺されることがあります。気づいた場合は慌てず静かにその場を離れてください。
1 ニホンミツバチ
2 スズメバチの例
コガタスズメバチ(女王蜂)の標本
日本で良く見かけるミツバチはニホンミツバチとセイヨウミツバチの2種類です。
見分け方をNPO博多ミツバチプロジェクトに伺いました。
ニホンミツバチの方が、黒味が多く、身体が少し小さいそうです。セイヨウミツバチは黄色味が多く、羽音が強いそうです。
羽の模様(翅脈しみゃく)にも違いがあるそうです。