↓↓ PCメニュー ↓↓

↓↓ SPメニュー ↓↓

閉じる

【発行号】令和8年5月15日号【掲載面】市政特集面【カテゴリー】お知らせ

知られざる技と誇り博多座を支える人たち

博多座(博多区下川端町)は開場以来、歌舞伎やミュージカルなど幅広い舞台作品を上演し、多くの人に演劇の素晴らしさを届けてきました。その華やかな舞台は、たくさんの人の力に支えられています。博多座の陰の立役者にスポットライトを当てます。

 

1999年に誕生した博多座は、九州最大級の本格的な演劇専用劇場です。席数は最大1500席で、歌舞伎を定期的に公演する劇場としても知られ、年間約50万人が訪れています。

 

博多座に一歩入った瞬間から、曲線が美しい馬蹄(ばてい)階段や木目調の落ち着いた内装が高揚感を与え、非日常の世界へといざなってくれます。

重厚感のあるじゅうたんが敷かれた馬蹄階段

どの席からも舞台が見やすいように設計されています。舞台と客席の奥行きが同じなのも大きな特徴で、反射音が少なく音質の良さには定評があります。広い舞台には、「盆」と呼ばれる回り舞台や、人・大道具を出入りさせる昇降装置「せり」、舞台下の空間「奈落」などを備え、多彩な演目に対応できます。客席には、花道やオーケストラピットを設置することも可能です。

2階席正面から見た舞台。公演によって舞台を囲む枠などが 変わり、ステージの雰囲気が異なります

多くの人を魅了する博多座。その魅力や芝居との関わりについて、舞台を支える人たちに話を聞きました。

大道具 案浦 宏明さん(福岡市民ホールサービス)

舞台装置を手動で操作する「綱元」。 綱を引いてセットなどを動かします

歌舞伎やミュージカルなどさまざまな公演の舞台セットを製作しています。開場当初は、背景の色合いなど細かい要望が多く、調整に苦労しました。だんだん役者の好みも分かるようになり、今では皆さんに満足してもらっていると思います。

 

演目に応じて花道などを準備したり、本番では、「盆」や「せり」などを操作したりしています。博多座は、搬入経路や作業スペースなどが計算された設計になっていて、さまざまな演出が可能です。だからこそ、スタッフはどんな要求にも応えられるよう、知識と技術を持っていなければなりません。夜通しの作業で大変な日もありますが、無事に初日を迎えお客様の拍手が鳴りやまない時は、感動して疲れも吹き飛びます。

 

27年前に博多座が誕生して、福岡で芝居を常に見られるようになり、文化の定着につながったのではないでしょうか。博多座で芝居を観た若者が、俳優を目指すこともあるかもしれませんね。

音響 局 吉弘さん(ミュージック リザーブ)

聞きやすく自然な音で観劇できるように、せりふ・歌・効果音・音楽の音量やバランスを調整しています。歌舞伎は地声の良さを引き立て、ミュージカルはスピーカーから思い切り音を出して迫力を出すなど、作品によって音の作り方は異なります。

音のバランスを調整するミキサー卓。劇 場全体の音響システムも担当

ミュージカルでは、40本以上のマイクを使用することもあります。1本1本キャストにマイクを付けたり、汗が入らないように工夫したり、断線がないか確認したりと、舞台裏は細かい作業の連続です。機械なので本番中のトラブルも多く、迅速な対応力も必要になります。

 

客席で作業していると、「ありがとう」「楽しかった」と声を掛けられることもあります。千穐楽(せんしゅうらく)を無事に迎えられた時は、毎回充実感で満たされます。

照明 山本 孝徳さん(九州ハートス)

照明の設計から本番のオペレーションまで、照明に関わる全ての作業を行っています。舞台転換や終演の際は、客席の反応がダイレクトに伝わり、緊張感と同時に達成感があります。

全ての照明をコントロールするオペレー ション室

LEDやムービングライトが登場し、照明システムはどんどん進化しています。舞台セットの中や、照明を取り付ける設備がない場所にライトを仕込むこともあります。照明器具は重量があるため、事故が起きないよう細心の注意を払っています。

 

歌舞伎にもミュージカルにもそれぞれ専用ホールがある中で、博多座はどの演目にもフィットする、総合的によく考えられた素晴らしい劇場です。新しいホールも全国に誕生していますが、全く遜色ありません。ぜひ、生で博多座の舞台を体感してください。

 

記事に関する問い合わせは、文化施設課(電話 092-733-5113 FAX 092-711-4354)へ。

スタッフがこっそり教える 博多座の楽しみ方

舞台の顔が変わる?

額縁のように舞台を囲む枠(プロセニアム)が木目だったり黒だったりして公演ごとに印象が変わります。

大道具 案浦さん

お薦めの席は…

私が一番好きな席は、2階の真ん中。音が一番良く、全体を見渡せるので作品の世界に入り込めますよ。

音響 局さん

見上げてみて!

客席の天井にも照明装置があります。本番中、この天井部分から公演を見ていることもありますよ。

照明 山本さん

こんなところに

舞台以外の時間も楽しんでもらおうと、場内には飾り山笠のミニチュアや博多人形、美術作品などが展示されています。

 

また、エントランスの床にはアンモナイトの化石が埋め込まれ、シャンデリアのふちには博多座の小さなロゴマークがデザインに組み込まれています。ぜひ、探してみてください。

 

声掛けで舞台を盛り上げる「大向う」の皆さんと座談会

歌舞伎公演で、芝居の見せ場や役者の決めぜりふに合わせて「音羽屋!」「八代目!」などと屋号や代数を声掛けする人たちを「大向(おおむこ)う」といいます。江戸の芝居小屋で、客席後方の立ち見席から声が飛んだことが始まりといわれています。常連客の粋な所作として定着し、伝統を守りながら受け継がれています。

座談会に参加した飛梅会の皆さ んと高島市長

「大向う」の組織は全国に6団体あり、博多座では「飛梅(とびうめ)会」がボランティアで活動しています。高島市長が、飛梅会の皆さんに話を聞きました。

 

市長 博多座で歌舞伎を鑑賞していると、後方から絶妙なタイミングで声が聞こえます。あれは、飛梅会の皆さんだったんですね。

3階席奥で、本番さながらに声を 出し、「大向う」を体験しました

飛梅会 声は出すけれど、姿を見せないのが「大向う」です。歌舞伎は「間(ま)」の芸。役者や演目によって微妙に「間」が違い、この「間」を捉えて声を掛けます。歌舞伎が始まった約400年前は拍手ではなく、掛け声で舞台を盛り上げていたそうです。

 

市長 歌舞伎とともに、「大向う」が今に受け継がれているのですね。しかし、皆さんの今日の落ちついた雰囲気と、あの掛け声とのギャップに驚きました。声を出す時、緊張しませんか?

 

飛梅会 タイミングを間違うと芝居が壊れるので、常に気を張っています。

博多座で行われた飛梅会との座談会

市長 役者が出て来た時や花道で見得(みえ)を切る時、帰っていく時は、掛け声で会場に一体感が生まれますよね。

 

飛梅会 そのタイミングは声を出しやすいです。役者が意識して声を待っていることもあり、自分たちを認めてくれているんだなとうれしく思います。シーンによって声色を変えるなどの工夫もしているんですよ。

 

市長 役者と一緒に舞台をつくっているんですね。ぜひこの文化を守り続けてください。

 

飛梅会 博多座の歌舞伎を支える一人として、これからも歌舞伎を盛り上げていきます。

 

「大向う」について博多座の動画で詳しく紹介しています。

動画はこちらから

博多座の楽しみ方~グルメ~

博多座のロビーでは、色とりどりのお弁当や軽食を販売しています。開演前や幕あいと呼ばれる休憩時間に座席や館内の休憩スペースでご賞味ください。

幕の内桟敷(1,500円)

また、旬の食材を使った会席料理などが味わえるレストラン(約200席)やカフェなどもあります。

 

博多座名物の「きんつば」(330円)はお土産にもお薦めです。公演ごとに限定メニューやオリジナルグッズなども販売します。ホームページ(「博多座 売店」で検索)でご確認ください。

博多座名物の「きんつば」(330円)

「六月博多座大歌舞伎」船乗り込み

5月30日(土曜日)に「六月博多座大歌舞伎 船乗り込み」が行われます。船乗り込みは、歌舞伎俳優が船に乗ってご当地到着を知らせる、江戸時代から続く伝統行事です。近年は、福岡と大阪のみで行われています。

 

今年は、襲名披露を行う尾上菊五郎・尾上菊之助親子をはじめ、市川團十郎、坂東彌十郎、中村雀右衛門ほか豪華俳優陣が乗船します。ぜひ沿道から声援をお送りください。

昨年の船乗り込み

午後1時からキャナルシティ博多(博多区住吉一丁目)で乗船式典が行われた後、俳優陣が清流公園(博多区中洲一丁目)から乗船します。船で博多川を下り、途中、川端ぜんざい広場前で口上(出演者によるあいさつ)が読み上げられます。

 

博多リバレイン(博多区下川端町)横の鏡天満宮前で下船し、参拝後、午後2時30分ごろから博多座で式典が行われます。

 

式典への入場には、当日、博多座や川端ぜんざい広場、博多リバレイン等で販売される公式グッズ「博多おはじき付き手拭(てぬぐい)」(1200円)の購入が必要です。事前にホームページ(「博多座」で検索)でも購入できます。

※雨天時は博多座劇場内で式典のみ実施。

 

詳細はホームページで確認するか、船乗り込み実行委員会(博多座 電話 092-263-5874 FAX 092-263-3632)に問い合わせを。

尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎
尾上丑之助改め六代目尾上菊之助
襲名披露「六月博多座大歌舞伎」

昼の部は「寿式三番叟(さんばそう)」「菅原伝授手習鑑(てならいかがみ)車引」「茨木」を、夜の部は「ぢいさんばあさん」「男伊達花廓(はなのよしわら)」「襲名披露 口上」「連獅子」を上演。襲名披露にふさわしい、格調高い古典と華やかな舞踊をご堪能ください。

八代目尾上菊五郎・菊之助「連獅子」

【日時】 6月2日(火曜日)から22日(月曜日) ※休演日あり 
【場所】 博多座 
【料金】 A席2万1千円、B席1万3千円、C席6千円 
【問い合わせ】 博多座電話予約センター 電話 092-263-5555(午前10時から午後5時)

博多座の公演ラインナップ

日程 演目
6月26日から28日 ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』
7月4日から5日 『松平健マツケンサンバ コンサート2026』
7月10日から12日 ミュージカル『レベッカ』
7月18日・19日 OSK日本歌劇団『レビュー 夏のおどり』
7月30日から8月16日 『BOOP! The Musical ブープ!ザ ミュージカル』
8月27日 『桂文珍独演会』
8月29日・30日 『前川清ファミリーコンサート』
9月4日から14日 『九月博多座特別公演 坂東玉三郎 出演』
9月18日から20日 ミュージカル『ゴースト』
9月26日から30日 舞台『メイジ・ザ・キャッツアイ』
10月24日から11月1日 ミュージカル『ファニー・ガール』
11月7日から22日 ミュージカル『SPY(スパイ)×FAMILY(ファミリー) 2 爆弾犬篇&豪華客船篇』

【観劇券プレゼント】

六月博多座大歌舞伎の観劇券をペアで4組にプレゼントします。公演日は6月3日(水曜日)昼、4日(木曜日)夜、18日(木曜日)夜、19日(金曜日)昼です(各1組)。

はがきに住所、氏名、年齢、希望日と最近うれしかったことを書いて、5月20日(必着)までに広報課「博多座」係(〒810-8620住所不要)へ。当選者には、5月下旬に観劇券をお送りします。

  • この記事をシェアする

  • LINEシェアのリンクアイコン
  • はてなブックマークのリンクアイコン