博多のまちには、江戸時代に飢饉や災害などで亡くなった人々を慰霊する行事が受け継がれてきました。地域に根付いた、伝統的な夏祭りを紹介します。
川端飢人地蔵尊(うえにんじぞうそん)夏大祭
博多川西岸にある川端飢人地蔵尊は、享保の大飢饉の犠牲者を弔うために建立され、約290年にわたり対岸の上川端町の人たちによって守られてきました。現在も近所で茶舗を営む中山さんが毎日欠かさず清掃し、大切にしています。
お堂に提灯がともり、川沿いに赤いのぼりがはためく祭りの風景は、博多っ子に夏の終わりを告げる風物詩です。
【日時】8月23日(土曜日)・24日(日曜日)午前11時から午後8時
【場所】川端飢人地蔵尊(中洲二丁目8-33)
【問い合わせ】上川端地蔵組合 ※シューズショップSHIMAYA内
電話 092-291-1416
問い合わせは正午から午後6時まで
大浜流灌頂(ながれかんじょう)
大浜流灌頂は、宝暦5年(1755)の大風雨で亡くなった人々などを供養する夏祭りです。
大博町一区から六区集会所(大博町8-5)で東長寺の僧侶による法要が営まれるほか、武者絵や説話の一場面が描かれた「大灯籠(おおとうろう)」と呼ばれる巨大な灯りが道に掲げられます。
一時は露店が少なく寂しい時期もありましたが、現在は大浜流灌頂継承保存会が運営や次世代への継承を担い、再び活気を取り戻しています。
【日時】8月24日(日曜日)から26日(火曜日)午後6時から10時
【場所】ふれあい通り・流灌頂通り
【問い合わせ】大浜公民館
電話 092-281-0343
FAX 092-262-4619
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