郷土の食材で彩る食卓~博多雑煮を作ろう~

 海と山が近くにある、自然豊かな福岡市では、栄養豊富で新鮮な食材がそろいます。年末年始は、地元の食材で作った料理に舌鼓を打ちながら、家族や仲間と団らんのひとときをお過ごしください。
地域食育コーディネーターとして、食育講座などの講師も務める岡さん
 私たちが住む福岡市には、博多雑煮やがめ煮など、昔から受け継がれてきた大切な味があります。博多雑煮について、健康増進課の管理栄養士・岡三枝さんに聞きました。
 自然に恵まれた福岡市は、魚や肉、野菜など、さまざまな食材が入手できる、食材の宝庫といえます。
 商人の町・博多で受け継がれてきた雑煮は、焼きアゴ(焼いたトビウオを乾燥させたもの)でだしを取る、あっさりとしたしょうゆ味です。ゆでた丸餅にブリ、カツオ菜など博多ならではの具材が入ります。
正月を祝うおせち料理の一例
 商家のごりょんさん(おかみさん)は、多くの客人を迎えるために、大みそかの夜に一わん分の材料(シイタケ、ニンジン、里芋など)を串に刺しておき、翌日そのまま、だし汁の中に入れて温め、盛り付ける時に串から外していたそうです。
 祝い事に使われる出世魚のブリは、良質なたんぱく質や脂質のほか、イワシなどの青魚に含まれる脂肪酸も豊富です。
 郷土野菜のカツオ菜は、ビタミン豊富で、カルシウムや食物繊維を多く含みます。味にくせがなく、栄養価も高いので、あえ物や炒め物など雑煮以外の料理も試してみてください。
野菜の写真
 季節ごとに地域の食材をおいしく食べるための、先人たちの知恵や工夫が詰まった行事食は、次世代に伝えていきたい食文化です。
 年末年始は家族や仲間と食卓を囲む機会も増えます。私たちの毎日の食生活が、自然の恩恵の上に成り立ち、食に関わる人々に支えられていることを思いながら、郷土の料理をお楽しみください。
 
■問い合わせ先/健康増進課 

電話 092-711-4374 

FAX 092-733-5535

■年末朝市・直売所情報
 
●姪浜漁港(西区愛宕浜四丁目)の朝市
 
天候等により中止になる場合があります。
 
【日時】 12月17日(日曜日)、24日(日曜日)午前5時半から(無くなり次第終了) 

【問い合わせ】 市漁業協同組合姪浜支所 

電話 092-881-0025(平日午前9時から午後5時) 

FAX 092-883-1612
 
●JA福岡市直売所歳末大市
 
次のJA福岡市直売所「博多じょうもんさん市場」で、農産物のほか、餅や花、しめ縄などの正月用品を販売します。
 
▽曰佐(南区的場一丁目 電話 092-581-0166)

▽花畑(南区柏原一丁目 電話 092-565-2900)

▽入部(早良区東入部六丁目 電話 092-872-8558)

▽福重(西区福重一丁目 電話 092-884-3344)

▽周船寺(西区周船寺一丁目 電話 092-807-3566) 

FAX 092-711-2071(各店共通)
 
【日時】 12月27日(水曜日)から30日(土曜日)午前9時から午後6時、12月31日(日曜日)は午後5時まで
※曰佐と入部は30日までの営業
 
●JA福岡市東部年末大売出し
 
愛菜市場(東区和白三丁目 電話 092-606-2082 FAX 092-606-9277)で、野菜や餅、花、しめ縄などを販売します。
 
【日時】 12月28日(木曜日)から30日(土曜日)午前9時30分から午後6時
 
●勝馬(カツマ)ルシェ
 10月に行われた勝馬ルシュ
農業が盛んな志賀島の勝馬地区で、「農家のおすそ分け」をテーマに、島内で収穫された野菜や加工品を販売します。
 
【日時】 12月23日(土曜日)、24日(日曜日)午前11時から午後4時 

【場所】 海の家「喜多乃家」(東区勝馬) 

【問い合わせ】 農林水産局政策企画課 

電話 092-711-4841 

FAX 092-733-5583

博多雑煮の作り方(4人分)
博多雑煮
<1>塩小さじ4分の1を振っておいたブリの切り身4切れを、熱湯にくぐらせ冷水に取り、水気を拭く
<2>干しシイタケ4枚は水に戻し、里芋4個を下ゆでしてぬめりを取る。7ミリの輪切りにしたニンジン4枚を下ゆでし、かまぼこ4枚は飾り切りにする
<3>カツオ菜150グラムをゆでて3センチに切る
<4>アゴで取っただし汁600ミリリットル(だしパックでも可)に塩小さじ3分の1、しょうゆ小さじ2、酒小さじ2を入れ、さらに<1><2>を加えて煮る
<5>ゆでた丸餅と具材をわんに盛り、汁をそそぐ
※博多雑煮のほか、郷土の食材を使ったレシピを、健康増進課の公式インスタグラム「いくちゃんねる福岡市」に掲載しています。

郷土の魚料理を手軽にご家庭で

●小呂島漁師のしまごはん
 うまくち醤油(しょうゆ)・柚子(ゆず)こしょう・梅しそ・塩こうじ各700円、オロヒージョ900円、魚のラー油950円
小呂島で捕れた天然のブリを使った、うま味と栄養がたっぷりの焼きほぐしです。小呂島の漁師飯「こねくり」という刺し身のしょうゆ漬けをヒントに作られました。加工、瓶詰めまで全て小呂島で行われています。
 ユニバーサルカフェ(市役所1階)等での販売のほか、通信販売も行っています。詳細は、ホームページ(「小呂島 公式」で検索)で確認するか、市漁業協同組合小呂島支所(電話 092-809-1560 FAX 092-809-1594)へ。

●鰆(さわら)めしの素
 鰆めし
「鰆めし」は、祭りや祝いの席に欠かせない玄界島の郷土料理です。鰆めしの素には、しょうゆで味付けし、大きめにカットされたサワラが入っています。炊き立てのご飯に混ぜるだけで、伝統の味が再現できます。
 中央区舞鶴二丁目にある、県漁業協同組合連合会の直営店・博多漁師処(どころ)で販売しています。ホームページ(「JAタウン 鰆めしの素」で検索)からも取り寄せができます(数量限定)。
 問い合わせは、市漁業協同組合玄界島支所(電話 092-809-2631 FAX 092-809-2940)へ。

地元のブランド野菜を食べよう
 
市は、市内産の農産物をより多くの人に知ってもらおうと、「博多かぶ」「元岡トマト」「博多しゅんぎく」「箱崎小町(青ネギ)」の特徴やおいしい食べ方、生産者の思いを発信し、地元野菜のブランド化に取り組んでいます。その中から、「博多かぶ」を紹介します。
市内のスーパーマーケット等に並ぶ「博多かぶ」。旬は12月~2月
 金武地区(西区)など、室見川流域の清らかな水と豊かな土壌で栽培される「博多かぶ」は、柔らかく、甘みがあります。
 各農家では、明け方に収穫したカブを一つ一つ手洗いし、大きさや品質を選別して箱に詰めます。午後にはJAの集荷場に出荷し、その日のうちに市場へと運ばれます。
 生産者の王丸邦治さんは、「根を大きくするために、周りの小さな株を小まめに間引くなどして心を込めて育てています。カブを購入する時は、身が丸くて白く、つやがあり、青々とした葉が付いたものを選んでください。薄切りにして生のまま、かつお節としょうゆをかけて食べるとおいしいですよ。寒い時ほど甘みが増すので、旬の味を楽しんでください」と話しています。
 「葉っぱもおいしいので、食べてくださいね」と王丸さん
■問い合わせ先/農林水産局政策企画課 

電話 092-711-4841 

FAX 092-733-5583

博多かぶのカチョピザを提供

 博多かぶのおいしさを知ってもらうため、12月28日(木)までABURAYAMA FUKUOKA内のレストラン「チーズスタンド」で、「博多かぶのカチョピザ」(1,600円)が提供されています。
 白だしと博多かぶの葉をリコッタチーズであえたソースの上に、ソテーしたかぶとカチョカヴァッロチーズをのせて焼き上げました。持ち帰りもできます。
 かぶの甘さが引き立つカチョピザ
■問い合わせ先/チーズスタンド 

【場所】 南区柏原 

【開館時間】 午前11時から午後6時 

【休館日】 水曜日 

電話 092-982-7599 

メール fukuoka@cheese-stand.com

ふくおかさん家(ち)のうまかもん
 
市は、市内で生産された農林水産物とその加工食品等を「ふくおかさん家のうまかもん」と名付け、PRしています。
 また、「うまかもん」を提供(販売)する市内の飲食店や小売店・直売所等を「うまかもん認定店」として登録し、ホームページ(「ふくおかさん家のうまかもん」で検索)で、店舗の情報や、そこで提供されている商品を紹介しています。
 
●ふくおかさん家のうまかもんアワードが決定
 
市は、うまかもんを積極的に取り扱う認定店に商品をエントリーしてもらい、ファン投票でグランプリを決める「ふくおかさん家のうまかもんアワード」を実施しています。
 今年度は27の認定店がエントリーし、その中からグランプリと準グランプリが決定しました。受賞者をホームページで紹介しています。
 
■問い合わせ先/農林水産局政策企画課 

電話 092-711-4841 

FAX 092-733-5583







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