【東区】歴史 歩・歩・歩(さんぽ)
ボランティアのおすすめスポット
塩浜「かねんて」周辺
「歩・歩・歩(さんぽ)・会」
山田 次男

 塩浜の五丁川が博多湾に流入する入江は、かつて「かねんて」と呼ばれていました。「かねんて」とは、城に攻め込みにくくするためにカギ状に曲げた道のことで、入江の形がカギ状に曲がっていることから、その名が付けられました。
「かねんて」周辺、塩浜「かねんて」広域図
 この一帯は安政年代(1850年代)に、大きな堤防が築かれ、造成された塩田が広がっていました。和白地区と博多の往来は、陸の交通が不便だったため、小舟を利用していました。
 「かねんて」の波止場は、塩浜で製塩された上質な「和白塩」や、裏糟屋(うらかすや)(旧糟屋郡)の米を積み出す交通の要所となり、倉庫や酒場が立ち並び賑わっていたそうです。
 塩田跡は後に畑作地となり、大きな恩恵を受けました。
新開築堤記念碑周辺写真
 現在、周辺の海岸は生き物の生息環境に配慮した護岸に改修されました。同時に、遊歩道や展望台も整備され、市民の憩いの場となっています。
 先人の功労を称える「新開築堤記念碑(しんかいちくていきねんひ)」や、堤防の安全を祈願した「波切不動尊(なみきりふどうそん)」などを巡りながら、散策してはいかがでしょうか。










 








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