明るい未来を次の世代へ 令和5年度予算

令和5年度の予算が決定しました。今年度は、次代を担う子どもたちを安心して産み育てられる環境づくりと、福岡市の魅力をさらに高め、国内外の人たちに選ばれるまちにするための取り組みを推進していきます。

■次世代を育み、誰もが元気に暮らすまち

■多子世帯を応援します
 
一般的に「多子世帯」は3人以上の子どもがいる家庭を指しますが、市は次の事業について、2人以上の子どもがいる家庭を多子世帯とし、対象となる世帯の幅を広げました。
 
●第2子以降の保育料を無償化
 
保護者の収入やきょうだいの年齢に関係なく、全ての世帯を対象に、保育所(認可外含む)や幼稚園の預かり保育を利用する第2子以降の児童の保育料を無償化します。
 これに関連し、幼稚園での保育が必要な児童の受け入れは、これまで2歳児のみが対象でしたが、生後3カ月以降の子どもから預かることができるよう対象を拡大し、実施幼稚園を新たに募集します。
 
●住み替え助成を拡充
 子どもの写真
より快適な住環境で子どもを育てられるよう、子育て世帯の住み替えに係る費用をサポートします。2人以上の子どもがいる世帯への助成額は最大25万円です(5面に関連記事)。

■産前・産後サポート
 
●ヘルパー派遣の利用料軽減と対象・回数の拡充
 
日中に家事や育児の支援を行うヘルパー派遣の利用料を、1回につき2100円から500円に軽減します(非課税世帯は引き続き無償)。
 これまで産後のみに限定されていたヘルパー派遣が、妊娠時にも利用できるようになります(産前の利用は10回まで)。
 また、産後に利用できる期間が6カ月延び、生後1年未満までとなります。さらに、きょうだいが未就学児の場合は、第2子以降の産後ヘルパーの利用回数を、これまでの20回から40回に増やします。
 
●産後ケアの利用料の軽減
 
母体や乳児のケア、授乳・沐浴(もくよく)のアドバイス等を施設や自宅で受けられる「産後ケア」の利用料を、次の通り軽減します(非課税世帯は引き続き無償)。
 ▽宿泊型(ショートステイ)=1日当たり6000円→3000円▽通所型(デイケア)=1日当たり4000円→2000円▽訪問型=1回当たり2000円→500円

■サポートを必要とする子どもたちへ

●障がい福祉サービス利用料の軽減
 
来年1月から、障がいのある子ども向け福祉サービス等の利用者負担額を、保護者の収入に関係なく軽減します(非課税世帯は引き続き無償)。
 未就学児については無償、学齢期(6歳から17歳)は利用の上限を月額3000円とします。上限額の範囲内でサービスの複数利用が可能です。
 
●子ども食堂への支援を拡充
 子ども食堂の写真
子どもたちの居場所として地域で大切な役割を果たしている子ども食堂への支援内容を拡充します。
 運営費の補助上限額を開催頻度に応じて15万円から最大60万円に引き上げます。また、8年を限度としていた補助の年限を当面設けず、継続的にバックアップします。
 さらに、開催場所や食材の保管場所を市が広く募集してマッチングを図るほか、活動団体や寄付に関する情報をホームページ等で発信するなど、広報支援を行います。

■子ども医療費の助成対象を高校生世代まで拡大
 
来年1月から、中学生までの子どもの医療費を1医療機関当たり1カ月上限500円とする「ふくおか安心ワンコイン」の対象を、高校生世代まで拡大します。入院に係る費用も高校生世代まで無料とし、全ての子どもが家庭環境に左右されず安心して医療を受けられるよう制度を整えます。
 ※18歳になる年の年度末まで。中学卒業後に就職した人なども対象です。

8月スタート0歳から2歳の子育て世帯へ おむつと安心 定期便
 
0~2歳の子育て世帯に、無償で定期的におむつ等をお届けします。
 出生届の提出後に、定期便1回目として市からおむつなどが入ったギフトボックスが届きます。
 その後は、子育てサービス(子どもプラザ、子育て交流サロン、産後ケア・ヘルパー派遣など)を利用すると、月1回電子スタンプがもらえ、商品と交換できる仕組みです。商品は、おむつのほか、おしりふきやミルクなどが選べ、宅配便で送られます。
 子育てサービス利用時にスタッフがコミュニケーションを図り、必要に応じて支援につなげます。

福岡市子ども習い事応援事業生活保護・児童扶養手当受給世帯の小5~中3の習い事費用を助成
 
市は、昨年度から生活保護世帯および児童扶養手当受給世帯の小学5年生から中学3年生に対し、電子クーポンを交付し習い事費用の助成(1人当たり月額上限1万円)を行っています。
 新小学5年生は、3月に送付した案内文で申請方法をご確認ください。新小学6年生から新中学3年生で申請済みの人は更新手続き不要です。なお、未申請の人の申し込みは随時受け付けます。
 昨年度当事業に登録済みの習い事教室等は、更新手続き不要です。新規登録の申請は随時受け付けます。
 問い合わせは、子ども習い事応援事業運営事務局(電話 092-406-3108 FAX 092-451-0550)へ。

福岡市科学館 FUKUOKA CITY SCIENCE MUSEUM
新展示「SCシアター」
市科学館 基本展示室・ドームシアター 小・中学生の利用料金が無料に
 4月1日から来年3月31日の期間限定で、小学生・中学生の市科学館5階基本展示室と6階ドームシアター(プラネタリウム)の一般番組の料金が無料になります。
 問い合わせは、市科学館(中央区六本松四丁目 電話 092-731-2525 FAX 092-731-2530)へ。

■国内外から選ばれ成長するまち

■新たな価値を生み出す都市
 
●スタートアップ支援
 
起業したい人が気軽に相談できる場所として、市が平成26(2014)年に開設した「スタートアップカフェ」からの起業数が累計700を超えました。
 新たに起業する人の輩出と、既にスタートアップした企業等のさらなる成長を促進するため、成長段階に応じた資金調達や人材確保などの支援を継続的に行います。また、他の自治体とも連携し、九州全体のスタートアップの成長に向けて「九州スタートアップコミュニティサミット」を開催します。
 
●企業誘致
 
「天神ビッグバン」や「博多コネクティッド」によって、まちが大きく生まれ変わろうとしています。
 このタイミングを生かして、国内外の企業に福岡の魅力をPRします。立地交付金や地方拠点強化税制を活用しながら、雇用創出効果の高い大規模開発拠点や本社機能等の誘致に取り組んでいきます。

■脱炭素への取り組み
 
●ZEB(ゼブ)やZEH(ゼッチ)-Mの設計費用を補助
 
オフィスビルや集合住宅の脱炭素化の取り組みとして、優れた省エネ性能を持つネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション(ZEH-M)の設計費用を補助します。
 市民の皆さんと共に脱炭素社会の実現を目指します。
 
●水素カーの導入
 
市は、次世代エネルギーである水素に着目し、水素社会の実現に向け「水素リーダー都市プロジェクト」を推進しています。
 水素で走る燃料電池自動車(水素カー)は、CO2の排出量がゼロで、音が静かなことが特徴です。市は、ごみ収集車や給食配送車に水素カーを導入するほか、救急車についても導入に向けた実証を行います。
 このほか市では、都心部の回遊性向上を図るために水辺を生かしたまちづくりに取り組む「リバーフロントネクスト」や、市内各所で身近にアートに触れられる「フクオカアートネクスト」など、さまざまなプロジェクトが進行しています。
 7月には「世界水泳選手権福岡大会」も開催され、国内外から多くの皆さんが市を訪れます。
 市は、今後も市独自の魅力を磨き上げ、その魅力を国内外に発信しながら、市民の皆さんに、そして世界に愛されるまちづくりを推進していきます。
春義橋迂回路橋上広場
緑豊かなまちへ 都心の森1万本プロジェクト
 都心の森1万本プロジェクトのロゴ
市は、天神・博多など都心部を中心に、市内全域にたくさんの樹木を植える「都心の森1万本プロジェクト」を開始しました。緑の木々でまちに「彩り」を加え、季節を感じ、憩える空間をつくっていきます。
 さらに、市内の子どもたちに苗木を配布して植樹活動を促すなど、さまざまな取り組みを行います。
 市と民間企業、市民の皆さんで力を合わせ、福岡市を緑あふれるまちにしていきましょう。問い合わせは、公園部活用課(電話 092-711-4367 FAX 092-733-5590)へ。






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