人と自然が つながるまちに
身近な森へ行ってみよう

区内には、都心部の程近くに、人々の心を癒やし生活に潤いを与えてくれる多くの緑地があります。

南公園や鴻巣山を散策してみませんか。
南公園や鴻巣山周辺の地図
動植物園を囲む広大な自然林
南公園

市の中心から2・5キロの所に位置する南公園は、周辺一帯の自然環境と地形を生かして市が整備した総合公園です。

昭和28年に市動物園が東公園から移転して南公園に開園、昭和55年には平尾浄水場跡に植物園が開園しました。
動植物園を含めた公園の総面積は約28ヘクタールあります。

動物園の北側には、1周500メートルのジョギングコースを併設した遊歩道があり、森林浴が楽しめます。
スダジイやクスノキ、タブノキなどの照葉樹林が見られ、市街地であることを忘れてしまいます。
動物園北側にある南公園の入り口の写真
南公園の一番高い所が標高63メートルの大休(おおやすみ)山です。

ここからの眺めは、江戸時代、貝原益軒(えきけん)が『筑前国続風土記』の中で絶景と記しています。
西側にある「南公園西展望台」からは、志賀島や能古島などの島々や、油山・脊振山などの山、遠くは糸島半島まで見渡せます。
南公園西展望台から眺めた写真

マテバシイの樹林広がる
鴻巣山
鴻巣(こうのす)山は、市の中心から約4キロ離れた、中央区と南区の境に位置する丘陵地です。

景観に優れた緑地を守り、良好な都市環境を維持するため、市は昭和50年、「鴻巣山特別緑地保全地区」に指定し、都心部のレクリエーションエリアとして保全しています。

広葉樹林が広がる森には、なだらかな地形を生かした遊歩道が整備され、子どもから高齢者まで散策を楽しめます。

見どころは、ブナ科のマテバシイの群生です。
かつては、まきなどの燃料にするため伐採されていました。

現在は、その切り株から新しい幹が枝分かれして伸びる「株立ち」になっているのが特徴です。
秋にはドングリなどの木の実を拾うことができます。
株立ちのマテバシイ林の様子
マテバシイ林は、南公園のスダジイ林と共に、郷土を代表する景観として環境省の「特定植物群落」に選ばれ、市民の憩いの場になっています。

標高約100メートルの山頂付近には、電波塔と展望台があります。


生物多様性について考えてみよう
私たち人間も含めて、多くの種類の生き物が関わり合い、お互いにつながっていることを「生物多様性」といいます。

私たちの暮らしは、食べ物やエネルギー、さまざまな製品の原料など、生物多様性がもたらす恵みの上に成り立っています。

これからも自然と人が互いに支え合って生きていくために、まずは身近な自然に触れることから始めてみませんか。
親しまれる森に「植物園里山ボランティア」
南公園で6月19日、自然豊かな森を手入れする活動「植物園里山ボランティア」が行われました。

この活動は、市動植物園とみどり運営課、NPO法人グリーンシティ福岡が共働で令和元年度から実施している「まちなか里山事業」の一環で、今年で3年目になります。
樹木の手入れをする皆さんの様子
当日は参加者約20人が、虫の害で弱ったコナラの周囲に穴を掘り、落ち葉や枯れ枝を入れる作業を行いました。
柔らかくなった土には根の生育を促す効果があるそうです。

参加した男性は、「活動の成果が現れ、木が元気になるのが楽しみです」と感想を述べ、同事業実行委員の志賀壮史さん(48)は、「まちの中の森を、自然豊かで市民に親しまれる場所にしていきたい」と話していました。





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