生まれた時の性別「身体の性」と自分が自覚している「心の性」などに違和感を持つ人は、人口の3~9%程度存在するといわれています。小中学校にも、周囲との違いに悩みながら学校生活を送っている子どもがいることをご存じでしょうか。
市内の小中学校では、3年前から多様な性のあり方について、正しい理解や見方・考え方、個々を尊重する態度を育てる取り組みを進めています。
当事者の気持ちや自分たちにできることを、一緒に考えながら指導に当たる市内の中学校の先生は、「信頼できる友達にカミングアウトできた生徒や、講師として招いた当事者の話を聞いて『自分は存在していいんだ』と感想に書いた生徒もいました。心に不安を感じながら過ごしてきた生徒が、その気持ちを表に出せるようになってきました」と語っています。
昨年(2020年)4月に、70年ぶりに市立中学校の標準服が見直されました。動きやすさや寒暖、自身の性自認などにも合わせ、ズボンやスカート・キュロットから自由に選択できます。男女の性を前提とした考え方から、多様性を大切にした考え方へと大きく一歩前進したのです。
当事者がありのままの自分を表現できる社会にするために、私たちにできること─それは「性は、多様である」という認識を常に持って生活することではないでしょうか。
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