現在位置:福岡市ホームの中の市政全般の中の市長のオフィスの中の市長会見から市長会見2020年12月7日
更新日: 2020年12月10日

市長会見|市長のオフィス

12月7日市長会見

発表内容

  • PCRセンター(天神サテライト)を開設します(保健福祉局新型コロナウイルス感染症対策担当) ※配付資料 (563kbyte)pdf
  • 高齢者のPCR検査費用の一部助成を行います(保健福祉局新型コロナウイルス感染症対策担当) ※配付資料 (523kbyte)pdf
  • マリンメッセ福岡ドリームステージ 地元アーティストが夢の舞台「マリンメッセ福岡」でパフォーマンス!出演アーティストが決定!観覧希望事前受付開始!(経済観光文化局コンテンツ振興課)  ※配付資料 (336kbyte)pdf

会見動画

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発言・質疑要旨

PCRセンター(天神サテライト)を開設します/高齢者のPCR検査費用の一部助成を行います

市長
 おはようございます。よろしくお願いいたします。

記者
 幹事社の西日本新聞です。まず、市長のほうからお願いします。

市長
 はい、承知いたしました。改めて、おはようございます。
 まずはですね、新型コロナウイルスについてなんですけれども、他都市のような急拡大という状況にはまだなっていないわけであります。
 まず、これはひとえに、市民の皆さまが日頃から感染対策に努めていただいている、そのおかげだと思っています。まずは、市民の皆さまのご尽力に感謝をしたいと思います。
 一方で、最近、じゃあ、福岡は今どういう形で新型コロナウイルスの陽性者が出ているかというと、それは実はクラスター、そのクラスターの中でですね、何が多いのかというと、【フリップ1 (64kbyte)】実はこれ11月からの、クラスターの内訳になるんですが、実は72.8%が、いわゆる集団生活を送る場所なんですね。
 学校や保育園、専修学校という集団生活の場所でクラスターが発生をしている。これが福岡市でいきますと72.8%ということですから、非常に多くを占めています。ですから、改めて、こうした集団で生活を送る場所での感染対策の徹底というものをぜひご協力をよろしくお願いをいたします。
 それぞれがみんなで注意をしていかないとこれはできませんので、ぜひよろしくお願いをいたします。
その上でですね、じゃあ、これからどういったところに注意をしていくかという話になるんですが、これから12月になりましたので、いってみれば、これからクリスマスに向かって、そしてまた年末年始に向かってということで、例えばお酒を飲みながらとか、みんなで集まりたいなというような、そんなまさに状況になってくると思うわけですね。
 そうすると、たくさんの人が集まると、もちろん、いろんなリスクというもの自体は高まってくるわけです。もちろん、集まっちゃだめということではなくて、それぞれが集まったとしても、しっかり対策を打てばもちろん大丈夫なわけでありますが、リスク自体は高まるわけです。
 そうしたときの対策というものを考えました。それがですね、PCRの検査体制を重点化する、そして強化をしていくということです【フリップ2 (123kbyte)】。今、お話をしましたように、これからクリスマス、年末年始に向けて、たくさんの方が集まる機会が増えてまいります。
 こうしたタイミングに合わせて、皆さまに携帯電話に「COCOA(ココア)」を入れていただいていると思うんですが、そのCOCOAで接触をしたという通知が来た方には、これは無料でPCRの検査を受けていただくことになります。
 その場所なんですが、まさに天神のど真ん中、市役所、ここにバスをロビーに横付けをしまして、そのバスの中でPCRの検査を受けていただけるという体制を構築をいたします。ちなみに、このバスなんですが、西鉄の路線バスの使わなくなった車両をお借りをして、ここをいわゆるPCRセンターにするということですから、何かちょうど天神のね、ど真ん中なんですけれども、プレハブなどの工事をしたりとか、こういうような手間がかからずに済むということになるわけであります。
 ですから、ぜひ、これからの季節、たくさんの方が集まる機会も増えると思うんですが、COCOAで通知が来て気になる方は、ぜひ天神、福岡市役所に来て、そしてPCRのチェックを、検査をしていただければと思います。
それから、これからまだ時期が進みますと、年末年始ということで帰省をされる方もいらっしゃると思うわけですね。
 もちろん、これまで例えばお盆も帰れなかったとか、去年のですね、今年か、今年のお盆も帰れなかったとか、年末年始も控えていたなんてことになると、やはりそろそろ顔も見せないとな、ということで、帰省をされる方もいらっしゃると思います。
 帰省をした場合にですね、子どもたちが、もしくは孫たちが来ている間は楽しく過ごしたものの、みんなが帰った後、正月が明けて何となく気になるとか、体調がというときには、これはもう、もちろんコロナというとこも、実際にもちろんなってもいけないんですけれども、精神的な不安ってあると思うんですよね。
 思い当たる節があったりするとですね、あっ、もしかしたらあのときに、ああいう形で自分はもしかしたらウイルスをもらったのかもしれない、なんていうことになると、精神的に落ち込んでしまうという方、高齢者の方、いらっしゃると思います。
 そこで、年が明けたら1月の上旬から年度末まで、65歳以上の方で無症状の方であってもですね、これ自分が気になる、どうしても受けたいという方については、福岡市として半額を補助をしたいと思いますので、お近くの協力医療機関のほうでPCR検査を受けていただければいいと思います。
 もちろん福岡市として、これPCRを無制限に、誰でもとにかくすればいいと思っているわけではありません。やはり高齢者と基礎疾患を持った方を特に集中的に、いわゆる重症化しやすい方を集中的に守っていくということが大事と思います。
 守り方もいろいろあると思うんですが、結構やっぱり今、報道などを見ていても、かなり高齢者の方が不安になっていて、体調がちょっと悪いといっても、やはりコロナじゃないかなと思ってね、すごくやっぱり精神的にもまいってしまうというところも一方であるんですね。
 ですから、この年末年始、特に帰省が終わって、お正月明け以降のそうした高齢者の心の部分にも対応をしていければと思っております。
 ちなみに、この「天神サテライト」、それから65歳以上の方のPCR検査の半額の補助というものについては、これは12月の議会に提案をして、可決をされ次第、実行させていただきたいと考えております。
 ちなみにいうと、福岡ではですね、今、検査能力なんですが、これは民間のスクリーニング検査まで含めますと、1日最大7,600件まで増えています。ちなみに、これは今年の3月末時点と比べると、およそ50倍ということになります。




マリンメッセ福岡ドリームステージ 地元アーティストが夢の舞台「マリンメッセ福岡」でパフォーマンス!出演アーティストが決定!観覧希望事前受付開始!

市長
 さあ、次なんですが、またガラッと話は変わりまして【フリップ3 (143kbyte)】、いよいよクリスマスが近くなってまいりますが、12月19日、20日、この2日間、マリンメッセ福岡において開催されます「マリンメッセ福岡ドリームステージ」いよいよ近づいてまいりました。
 今年は何といっても、特にエンターテインメントされている方にとっても本当に厳しい1年だったと思います。何とかコロナの中で生き延びているということだけではなくて、やはり目標とか、夢がね、コロナがあったから逆にかなったぐらいね、やっぱり何かいい思い出をこの2020年につくっていただきたいということで、今、稼働が非常に少なくなっているマリンメッセ福岡、この2日間を市民の皆さんに提供しようというプロジェクトであります。
 この2日間、募集をしておりましたが、20組そして180名のアーティスト、それからパフォーマーの皆さまが、これ決定をいたしました。ぜひ、こういった皆さんを応援に来ていただければと思います。
 今日から事前の受付を行うんですが、これ事前受付を事前に行うというのは、当日、会場での入場の手続きをできるだけ減らして、スムーズに入場できるようにという工夫であります。
 たぶん、こういう今のときにマリンメッセでライブをやる、人を集めるというと大丈夫かなと思うかもしれませんが、マリンメッセの定員は15,000人なんですが、今回のお客さんの数、500名です。
 ですから、当然こういったような密を避けるような観客の入れ方というのは、これ民間の方がやろうとすると、マリンメッセ借りて機材入れてっていったら、それはもう採算が合わないから、やっぱりできないんですよね。そこを今回、クリスマスプレゼントということで福岡市として、ぜひこうした場をみんなでこうやって使うことによってですね、密を避けつつライブもできてということで、皆さんに大きな舞台で、ぜひ思いっきりパフォーマンスを披露していただければと思っております。
 観覧者の募集受付、事前申し込みが今日からスタートですので、ぜひ応援に来ていただければと思います。ちなみに、これオンラインと、それからリアルの応援と両方できます。ですから、もちろん行くという応募をしなくてもね、オンラインでもこれ応援をしていただくこともできますので、よろしくお願いをいたします。
 私からは以上です。




質疑要旨

記者
 幹事社の西日本新聞です。よろしくお願いします。

市長
 はい。

記者
 PCRセンターの開設についてお尋ねします。
 ちょっと配付資料の中で、検査対象者に、COCOAの通知を受けた方と、もう一つ、感染拡大の兆しが見られると判断される地域等の方ということで、検査を受ける希望する方ということも含まれておりまして、ここを含めた狙いを、この感染拡大の兆しが見られるという判断されるという、この判断というのは、どこが判断することになるのかというのをちょっとお願いします。

市長
 はい、分かりました。そこを言うのを忘れていましたね。
 あの天神サテライト、福岡市役所にまさにバスを横付けして無料で検査を受けていただけるんですが、この対象者というのはCOCOAで通知が来た方、それともう一つが福岡市が疫学調査、つまり感染者、陽性者1人出たら、その周辺の方を検査をしますが、この例えばビルで、もう集中的に出ているとか、もしくはこのエリアで集中的に出ていると、うちの保健所が認定をいたしますので、そうして福岡市として、このエリアという指定をすれば、そこの方が対象として検査を受けていただけることになります。無料です。
 という形で、あくまでも疫学調査に基づいて、よりピンポイントで、もうこの、あくまでもビルの中でこれはまん延しているんだとか、もしくはこのエリアでかなり集中的に広がっているかもしれないというですね、こうしたことを保健所の疫学調査に基づいて、福岡市が認定したエリアが対象になります。スクリーニングという形でやるということですね。

記者
 以前、中洲の連合会のあたりで市長のほうに、地域のPCR検査の要望とかが出ていたと思うんですけれども、ああいった要望を受けての今回の措置となるんでしょうか。

市長
 総合的な判断ですね。

記者
 分かりました。幹事社から以上です。各社さん、お願いします。

記者
 すみません。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 読売新聞の遠藤です。先ほどの件に関連してなんですが、その保健所の認定というのは、一定程度、公表された上で該当者は受けに行くという理解でよろしいんでしょうか。

市長
 そうですね。当然、それだけなるということは、つまりクラスターになっているということになりますので。

記者
 分かりました。

記者
 すみません。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 TVQです。PCRセンターの開設日時が夕方から、4時から7時って、この時間の設定はどういう意図があるんですか。

市長
 はい。では、原局からお願いします。

事務局(保健福祉局)
 はい。保健福祉局です。働かれている方がいらっしゃる、特に歓楽街、これ一つ想定をしています。
 歓楽街の方々が、行きやすい時間ということも考慮いたしまして、少し遅めの時間ということで設定をさせていただいております。以上です。

記者
 よろしいでしょうか。そうしたら、発表案件以外のほうにいきます。幹事社から。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 すみません、先週もちょっと伺ったとこなんですけど、高島市長が市長に就任されてですね、今日でちょうど10年となりました。
 先週も伺いましたけど、この10年となった今の受け止めと、あと市長が、スタートアップ支援や「天神ビッグバン」などに取り組むなど、10年間で結構チャレンジをし続けた10年だったと思うんですけれども、今後、チャレンジしたい施策がありましたら、その辺についても教えてください。

市長
 はい。今、ご質問をいただきましたのでお答えをします。
 今日で、ちょうど私も市長に就任をしてから10年になります。本当に支えていただいている市民の皆さん、そして福岡市職員の仲間の皆さんですとか、もちろん議員さんですとか、本当に多くの皆さまに支えていただいて、ここまで10年チャレンジできていることをまずは感謝を申し上げたいと存じます。
 最初の、思い出せば、選挙のときにですね、8人候補者いらっしゃったんです、現職含めて。そういう中で行政経験も全くない、30当時5歳だった私に託してですね、票を入れていただいた、そんな皆さんの期待に絶対に応えようと思っていたことを思い出します。
 ちょうど、だから選挙期間中に、そうか36歳になったんだ。だから当選したときは、ちょうど36歳になっていたんですが、なんていうのかな、やっぱりこれまでの行政経験が豊富な方々もほかに候補者として出ている中で、行政経験がない私に託してみた。そして、すごい当時、やっぱり35歳という、35歳、6歳というですね、若いときに、人にやっぱ投票していただいたというのは、何かこれまでの連続ということだけじゃなくて、飛躍というかね、何か大きな変化というものを当時、市民の皆さんも求めていたのかなと思いますし、だからこそ、その期待に絶対応えようというのが、ある意味、私の踏ん張りのね、やっぱり源になっていたと思います。
 当時はやっぱり当然、若くて市長になったわけですから、なかなか思いどおりにいかないところにもどかしく思ったりだとか、そういった中でも仲間づくりという、市役所にも本当に最高の今、チームができたと思っていますし、また、民間の中でも、たくさんの皆さんにお支えいただいて、そして今、市政を担えているということ、本当にこれは幸せなことだと思いますし、これからもですね、どんどんチャレンジをしていきたいと思います。
 そのチャレンジの中身について、今お話、お伺いいたしました。もちろん福岡としては、これは今、この10年たってみて、まさか「とりもどせ元気」をもう一度言わなければいけないときが来るとは思わなかったわけですね。
絶好調だった福岡の経済というものが、この新型コロナウイルスということで、非常に大きくたくさんの皆さんが痛む状況になってしまったわけです。
 ここをやっぱりもう1回、元気をとりもどすというのが、これが、またきっと新年度、大事になってくるということが、まずあります。そして、また長期的に進めてきている、さまざまなことあります。総称して「FUKUOKA NEXT」と言います。
 次の世代、それから次のステージへ、福岡を大きく帆を張って進めていくということ。それは当然、少子高齢ということもあります。それから、産業構造というところもありますし、より成長力の高い、そうした生産性の高い企業にですね、どんどん、どんどん、企業の皆さんも生まれ変わっていただける、そういった後押しをしていくということもそうですし、また地域づくりですね。
 こうした地域づくりというものも、やはりアップデートしていかなくちゃいけないというとこもあるでしょうし、こうしたさまざま次世代に向けて、今、変わらなければいけないこともたくさんありますので、こうしたものを、FUKUOKA NEXTということでパッケージングして、そして各局で今それを進めているところでございますので、こうしたものを着実に一歩一歩前に進めていきながら、ぜひ次世代もやっぱり福岡に生まれ、そしてまた暮らしてよかったな、働いてよかったな、来てよかったなと思ってもらえる福岡市をつくっていけるようにですね、チャレンジをしていきたいと思います。
 また、福岡というところを私は担っていますが、やはり私は九州という所にとても思いがあります。
 九州・山口エリアというのはね、なんとなく前の番組も「アサデス。九州・山口」とやっていたときもそうだったんですが、やっぱりここのエリアって、すごくなんていうか思い入れが深くて、すごくいいものもたくさんあって、いい人がたくさんいるという、このエリア全体をね、もっともっと元気にしていけるように、より視界を広く、福岡市からまた九州へ、そして日本へ、世界へという形で、この福岡からもちろんいい形で世界を変えていける、日本をいい形で変えていけるようなね、発信ができたらいいなと思いますし、また九州という所もね、ぜひ、九州市長会の中でもみんなでいい九州にしていけるように、チャレンジできたらいいなとも思います。

市長
 ありがとうございます。幹事社からは以上となります。各社さん、ありましたらお願いします。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 NHKの島田です。
 まず、今この10年、振り返っていただいたんですけれども、この10年の成果として特に強調したいところ、具体的にどんなところがあるか、教えてください。

市長
 あまり成果は、自分が強調するとですね、あまりよく、うん。なかなか言いづらいところもあるんですが、ただ一つの総称というか、大きくまとめていくとやはり税収がですね、やはり7年連続で過去最高になったということは、これは市民の皆さん一人一人、そして一社一社が頑張ってきたチーム力だったと思います。
 そういった意味では、福岡は一定のみんなが方向を向いてですね、そしてスクラムを組んで、まさにワンチームになることができたというのは、こうした数字に表れているのかな。これ政令市で唯一ですから、やはりそれが一つ一つ挙げるとちょっとたくさんあるんですけれども、一つ表れているのかな。
 また、人口の増加率も政令市で5位だったんですが、最新の調査では、だから全国で東京を含めた21大都市の中で率で一1番ですし、政令市の中では数も率も一1番になっていますので、こうした選ばれる都市になってきているというのは、本当に福岡市としてワンチームになれたのかな、というところかなと思います。

記者
 読売新聞の遠藤です。
 先ほど、九州・山口エリアを盛り上げていきたいということだったんですけど、どうしても人口減少社会の中で、自然増が減る中で、福岡が人口が増えているということは、九州から人が来ているという部分もあると思うんです。
 福岡が元気になることは、逆にほかの都市にとっては、落ち込んでいくことの原因になるんじゃないかという人もいると思うんですけど、そのあたり福岡はどうやってリードして、全体を盛り上げていこうと思っていらっしゃるんですか。

福岡市市長
 ありがとうございます。
 今、若い人たちがじゃあ、これからビジネスをしていく中で、日本全体として大きく人口が減っているんですね。そうした中で、例えば第3次産業というのは集積のメリットというものがあって、より人口が集まっている所に行けば行くほど、より効率良くビジネスがうまくいくということになるんですね。
 そうした中で、じゃあ、グローバルにチャレンジをしていきたいとか、今まさに生産性が高くて、利益率が高いような会社というのは、どうしてもやはりグローバルというところも見据えた上でチャレンジをしなければいけないときに、やはりこれまでであれば、九州というのはどうしても大阪や東京に行かなければいけない。
 今でいくと、もうシンガポールとかですね、上海とか、そういうような九州の外に出て行かなければチャレンジをできなかったというような状況になっていたと思うんです。
 福岡市としては、やはり役割としては、九州のという、九州というダムの堰の役割があると思うんです。ですから、九州という所から外に出ないために、福岡という所で、せめて一つ、やっぱりしっかり人口の流出を食い止めるダムの堰になっていくということ。
 これは福岡市の実は大きな役割だと思っていて、そういう九州の中にいながらグローバルにチャレンジができるというような経済圏をしっかりつくっていく。そんなビジネスを集積させていくということ。
これって、私もいろんな九州各地にゆかりがあるのでですね、だからとてもよく分かるんですが、福岡だったら高速バスも通っているし、電車も全て福岡行きなんですよ。だから、福岡であれば、まだ週末仕事終わってから地元に帰ることができるんですよね。
 だから、そういう意味でも、やっぱり九州という所で止めとくっていうのは、いわゆる盆暮れ正月にしか実家に帰らないのか、それとも週末に何かあったらすぐに帰れるのかという、すごく大きな部分だと思っていて、そういう意味でも単に人口をもちろん九州各地から福岡市に人口が集まるというところもありますが、それは本来、東京や大阪や海外に流出をしてしまっていたかもしれない人を九州の中で食い止めるという大事な役割もあると思っていて、そう信じているから私も思いっきり福岡を良くしていく。
 そして、九州というようなこともですね、お話をしていますし、また例えば災害が起きたときも、何が起きたときも、やはりこの九州というか、福岡市に集まっているこのいろんなパワーでもってですね、しっかり、われわれの九州を守っていくというような気持ちもあるので、そういう気持ちで臨んでいます。

記者
 ほか、よろしいでしょうか。

市長
 はい、じゃあ、どうぞ。

記者
 朝日新聞の神野です。先日、一部新聞社のインタビューの中で、国政進出のお考えについて問われて、「2万%ない」とおっしゃっていたと思うんですけど、そのお言葉の真意のほどをお願いします。

市長
 はい。読売新聞さんに書いていただきまして、あれ、できれば「(笑)」としていただきたかったんですよね。そんな、こういう2万%みたいな話で、そんなに真面目すぎる形で受け止められると困ってしまうんですが。
 少なくとも私としてはですね、今、市長として10年チャレンジをしてきて、やっぱり市政というもの、市民の暮らしに一番近い基礎自治体、また市長という仕事にものすごくやりがいを感じているし、市長をすることは決して市だけを考えることではなくて、やはり九州ないしは国、もちろん、もうちょっと言えば世界というのを見ていく中で、今それをどう、この地域に落としていけるのか、この地域にはそうした中で、どんな強みがあって攻めていけるのかというようなことをやっぱり見ているので、そういう意味ではすごくね、市長というものの仕事にいまだに、むしろこれまで以上に、どんどんやりがいを感じているということですね。
 そうした中で、皆さんがしつこく聞くんで、ああいう言い方をさせていただいたということですので、そんなに深く考 えないでください。

記者
 じゃあ、すみません、関連で、その中で福岡市以外の自治体のリーダーのお仕事に、今現在、ご興味があったりですとか、ご関心があったりというのは、あったりされますか。

市長
 福岡市以外の?

記者
 以外の、はい。

市長
 自治体としての仕事?

記者
 はい。首長さんのほうに、いずれやりたいとか、そういった。

市長
 例えば、私が北九州市長になるとか、そういうようなですかね。

記者
 はい。

市長
 まだないんですけどね、まだないというか、私はやっぱ九州という所を良くしたいという思いはあるので、九州が道州になれば、そうした九州という所はね、何か発信していければとかね、もしくは各地域、私はやっぱりずっと九州・山口各地ずっと取材して回って、もう何周もしてきた、13年間やってきたんで。
 だから本当にいい所っていっぱい見てきているし、もっとなんか力を合わせたいというか。北海道と九州って、よく同じように言われるんですが、北海道というのは、もう名前が北海「道」とついているから、北海道物産展ってできるんですよね。海外に行くときにも北海道産でまとめられるんですよね。
 でも、大きさが同じ九州は、全部がバラバラな県になっているので、九州という地名は存在しないんですよね。だから、まさに外の人が地図を見たら、九州というような部分がなかなか認知できないということはすごくもったいないと思っているし、また例えば農林水産物というのは、ものすごくやっぱ九州にとって強みだと思うんですが、こうしたものを対外的に出していくにしても、一定のロット数を着実に出せるというのが、相手のマーケットに入っていく上で最低限大事になってくるんですね。
 ところが九州というのは台風が来るんですね。これが南側のルートを通るのか、北側のルートを通るのか、真ん中を通るのかによって、例えば南を通って南に被害を受けていたら北から集めてくるとか、北を通れば南から品を集めてくるということで、一定のロットを毎回確保できるとかね、こういうようなことも実は戦略的にはすごく大事になってきて、ですから、今後そういう道州制というものができたらね、九州というものをもっと良くできるような仕事はね、就いてみたいなという思いはありますけれども、何せまだ道州にもなってないんで。はい。
 はい、どうぞ。

記者
 それは、道州制の導入を推し進めていきたいという思いがあるんですね。

市長
 はい、ありがとうございます。
 道州制を進めてというか、道州制になればいいととても思っています。それは九州という所の魅力を一体的に、もちろん今でも形を、今のままで成長戦略だけ一つ、つくればいいじゃないかという部分もあると思います。今、この成長戦略つくる中に、政令市って入ってないんですね。
 入ってないというだけではなくて、やはりそれぞれ分担金を出し合って入ると、同じだけ分担金払った分だけ、みんな分配して返るというか、そうではなくて、本当に選択と集中をしていく上では、それはなんていうか、一県に一つというものではなくてね、全体の中でのベストミックスを図っていく上では、やはり一つ、そういう行政体があったほうがいいんじゃないかなとは思っています。
 ちなみに言うと、これは私だけの意見ではなくて、九州市長会というところが全会一致で「九州府構想」というものをまとめています。これって実は全国の中でもすごく早くて、かつ詳細なプランなんですね。この九州府構想というものは、要するに市町村の上に、いきなり道州になるということですから、実は基礎自治体同士の水平連携ってことをすごく大事にしているんですね。
 水平連携の中で道州とつながっていくというような、これは九州市長会、全会一致で決まっていますので、何も私だけが推進しようとしているものではないということです。
 もちろん大阪都構想の話があったりとか、また今、一部、また例えば特別自治市の話など、いろいろ出ています。もちろん、特別自治市も含めていいと思うんですが、ただ、ご承知のとおり、私は政党に属しているわけでもありませんし、何かそうした九州府構想をつくっていく上での政治的な何か、なんていうの、パーティーというか、集まりグループをつくっているわけでもありませんので、これは残念ながらやはり1人の力だけでは、なかなかうまくいかせることは相当な大変で、政党をつくってですら、相当大変なことというのは皆さんも大阪都構想を見てもご承知のとおりで、仕組み変えるってすごい大変なんですよね。
 私としては、今、福岡市長として、じゃあオンライン授業をしましょうとか、いろんな市長して、どんどんこう、やらなきゃいけないこと、そしてこれをやることによって、やっぱり福岡だけじゃなくていろんなところにもスピード感を早めたり、影響を及ぼせるようなね、すごくやりがいのある仕事というのは実はいっぱいあって、やらなきゃいけないこともいっぱいあるので、今は私としては制度を変えることに力を入れるというよりも、一つ一つの施策をしっかり取り組んでいくというほうに力を入れていきたいと思っているので、あまりそういう制度ですとか、そうしたところに、今、自分の力を注ぎたいという思いはあまりないですね。
 はい、どうぞ。

記者
 NHKの米山と申します。
 市政10年を振り返って、市長ご自身でタイトルを付けられるとするとどうかということを1点と、あとは先ほどあります、コロナで経済的な落ち込みもありまして、税収も7年連続1位ではあったけれども、落ち込みがあったりとか。足元の経済が厳しい中で「天神ビッグバン」とかどうしていくのか。
 そういうコロナで出てきた課題というのもあると思うんですが、そちらについてのご所感をお願いします。

市長
 ちょっと待って、今、前半の質問でキャッチフレーズって何だろうと考えていたら、後半があまり聞けなくなったんですが。
 なんだろう、10年間、タイトルを付けるとするならば。何かちなみに、いいアイデアないですか。例えば、こんなのどうという。

記者
 いや、市長の見出し力をちょっと。

市長
 あれもうね、降りてくるときに降りてくるんですよね。なんだろう。
 いや、単純に浮かんだのは、それは挑戦とかね。挑戦とか、チャレンジとかいう、もしくはなんだろうな、創造みたいなね、生み出す創造、クリエイトするって創造。創造、挑戦。
 「破壊なくして創造なし」は違うよな、橋本真也ですね。なんだろうな。

記者
 この10年で、どういう福岡市を自分はつくれたというような、大きなまとめでいうと。

市長
 やっぱりでも、それは最初のキャッチフレーズの「とりもどせ元気」というところ。
 やっぱりなんていうか、言っても市が出す施策一つ一つというので、本当に全ての人を何かね、良くできるわけではないし、やっぱりこの大きな力を生み出すというのは、やっぱり旗を立てることだと思うんですよ。
 市としてすること、もしくはリーダーの仕事って旗を立てるということで、だから、その旗を立てる中にみんながよし、じゃあ、そこに向かってみんなでやろうという思いとか、自信とか、俺たちはやれるってことを自然に、意識的でなくても思えるか。
 今やっぱりみんなが、福岡に住む方がですね、よくあのね、褒められるのが好きとかいうけど、やっぱろそれは自信がある。自信を持っているということは、チャレンジをする上で将来が悪くなると思っていたら、挑戦に対してすごく後ろ向きになったりとか、それはもしかしたら出生率とかにもかかわってくるのかもしれないし、結婚ということにもかかわってくるかもしれないし、また事業所の拡大というところにもつながってくるかもしれないし。
 何かこう何かを変えていこうとか、チャレンジしていこうというときに、将来が悪くなる見通しだったら、なかなかやっぱり一歩踏み出せないという中で、今いろんなプロジェクトをしたときに、民間の皆さんも「よし、やろう」とおっしゃっていただいたり、また福岡市というのは、全ての校区ごとに公民館があるというのが特徴なんですが、そこの中でそれぞれの地域で自治協議会の活動というのを熱心にしていただいたりとか。
 こういう何か自分たちでやっていくぞという思いとか、そういうような部分は自信からくるもので、なんかそういうものをなんかずっとやっぱり、これ10年前って、ちょうど民主党政権時代で「コンクリートから人へ」とか、もしくは「成熟社会」とか、もしくは「少子高齢」「高齢化問題」みたいなキーワードがすごくあふれていた時代だったんですよね。
 こういうものに何ていうか、洗脳されると、というか、頭がそれでいっぱいになってしまうと、なかなか前向きなことをチャレンジしにくくなってしまうので、それをずっと今まで反対呪文を唱えてきたわけですね。
 こういう記者会見の場などを通して、もっとまちは良くなっていく、良くなっていく、良くなっていくという、その反対呪文の中で、何かなんていうんだろう、皆さんも実際にまちが動いてきたりとか、変わってきたりというものを見たり聞いたり、何か自分でそうだと確信を持てたときに、すごくやっぱり前向きになっていただけて、これが税収とかに表れていたり、先日、信頼度調査も、ありがたい結果もいただきましたけども、みんながまちに自信を持ってきたというか、これってすごく大きな力になってくると思うので、そういったところが変わったところなのかなと思います。
 そうした中で、コロナが来ました。コロナというのは、特に一番影響があった、もちろんたくさんのところに影響があったんですが、中でも福岡として、要するに短期的なリターンが望めるものとしてやっていた交流人口の増というものについて、やはり大きなダメージを負ったわけですね。
 交流ができないとなってしまうわけですから、これまでたくさんの人に来ていただけることを推進をしてきましたし、これが動かなくなってしまうことで、とってもダメージを受けた店舗の皆さんですとか、市民の皆さん、いらっしゃると思います。
 もちろん、こうした中で、じゃあ、これからもきっとパンデミック、感染症ということは、世界を襲う可能性は相当高いなということを皆さんが認知をした中で、じゃあ、どう対応していくのかということなんですが、福岡市としては、なんだろう、「慣性の法則」というのがあって、2000年前、振り返ってみたら、教科書の一番最初に金印が出てきて、この金印というのはやっぱり安曇族(あずみぞく)というのが福岡にいて、交流をしてきた。
 その交流拠点だったという所で、中国から送られた、それは金印であるし、また鴻臚館(こうろかん)という日本で2カ所しかなくて、唯一場所が分かっている鴻臚館があった。
 ずっと時代を通して、福岡市の成長エンジンというのは「交流」の2文字だったと思うんですね。これが「交流」だとか「多様性」というのは、やっぱり福岡の強みだったと思う中で、その2000年の慣性の法則があるので、この1年間、確かにコロナで相当ダメージを受けた。でも、そこでハンドル急に切ろうと思ってもですね、たぶんそう簡単に、2000年間ずっとその方向で動いてきたものが変わることもないんだろう。
だから、そういう意味では今はダメージを受けているけれども、でもやっぱり福岡市って、今後も交流というものが中心に、もしくは交流というものをエンジンとして、推進力として進んでいくまちなんだろうなということは、歴史を俯瞰したときには思います。
 ただ、当然もっとミクロの目で見たときには、当然じゃあ、かといって、こうした感染症も含めて対応しなければいけないので、ですから交流というものが軸にありながらも知識創造型産業、これはなぜかといえば、それは一級河川が政令市で唯一ないので、やはり工場をつくれないという中で、やはりこういった分野というものをさらに力を入れていくとか。
 それから、今回のビッグバンを契機として、より成長力の高い企業、こうした部分という受け皿としての、だんだんハード面も整ってきているので、こうしたビッグバンとか、もしくは「博多コネクティッド」だとか、こういうまちのリニューアルを機としてですね、契機としてソフトの入れ替え、ソフトの新陳代謝というところも進んでくるというのが今後の福岡にとってもより足腰が強い、経済体質になっていけるんじゃないか思います。

記者
 今回のコロナでの、経済的なシュリンクというのは、ビッグバンだとか、クルーズを進めるとか、そういった今までの方針には影響しないというお考えですか。

市長
 例えばビッグバンにしろ、コネクティッドにしろ、新しいコンセプトを入れたわけですね、コロナによって。
 それは「感染症対応シティ」というもので、これがやっぱりあったから、東京とは違う個性を持ったスマートシティに生まれ変わって、スマートなビルに生まれ変わっていくということができると思うので、これはある意味、ほかとは違う強みを持てたし、もちろんリモートワークも増えてくるという中で、オフィスの需要というものがどうなのかということは、もちろん皆さん考えると思います。
 でも、一方で全く要らなくなるということは絶対なくて、絶対要るわけですよね。じゃあ、そうしたときに、どこにオフィス、具体的なリアルな場所を構えようかというときには、当然、場所を探すわけですね。
 より感染症対応ができるビルに、付加価値の高いビジネスほどそういった所に集積をしようという動きになってくると思うので、コロナを機にこうした新しいコンセプトも加えていきながら、現行のプランというものをアップデートしていければということでいろいろとチャレンジをしています。

記者
 ありがとうございます。

市長
 はい。

記者
 よろしいでしょうか。

記者
 なければ、もう1個、すみません。読売新聞さんの記事で「隠れ待機児童」と呼ばれた、未入所児童の問題が書かれていたかと思うんですけれども、市は待機児童5人というふうにいっていますが、一方で未入所児童の方が1,200人ほどいる中で、こういった実際にはいれてない子どもたちに対して、今後どうしていこうとか、ありましたらお願いします。

市長
 もちろん、市役所はですね、私も市長に就任してから、予算をだいたい4倍にしてずっと、この特に待機児童対策で予算を相当、4倍に増やしてずっとやってきて、15,000人、6,000人ぐらい、確か増えたと思うんですね。
 これぐらい増やしているんですが、ですから、人口というか、入る人と数的にいうと、ほぼ同じになっているんですよ。ところが、どこに入りたいかとなったときには、単純に家の近くというところだけではなくて、やはり例えばママネットワークとかですね、あそこはいいとか、あそこはだめらしいよといったら、もう絶対嫌というような、いろいろやっぱり、どこに入りたいかというものというのは、やっぱり個人の選びたい、行きたい園というのが結構かぶってきたりというようなことが起きていて。
 ですから、どうしても人口分、例えば準備、人口というか入りたい人分、準備をしたとしても、みんなが希望者がどうしても殺到してしまうと、そこにははいれない。そこにはいれないんだったら、もういれないという方も結構いらっしゃって。
 ですから、できるだけご希望の園に全部はいれるというのがベストなんですが、もちろん今後とも希望者と地域というところ、地域の人数のバランスというのはしっかり取っていきたいと思うんですが、なかなかやっぱり、みんなが入りたい園にみんながはいれるということがなかなか難しいという状況になっています。
 今、幼稚園の皆さんと実は連携をしていて、幼稚園の預かりというのも、預かり保育をする園も相当増えてきていて、かつ、もう前倒しで入園できるというような、そういうようないろんな仕組みをつくって、福岡市としては園の数も、もちろん保育園の数もそろえるというところなんだけれども、どうしても人気集中してしまう場合もあるので、だから今度は幼稚園の皆さんとも連携をして、できるだけ受け皿としてどこか、もちろん企業内保育施設というのも充実をさせていきますし、ベストミックスでなんとかやっていければと思っています。

記者
 ありがとうございます。

記者
 各社、よろしいでしょうか。それでは、会見のほう終了いたします。

市長
 はい、ありがとうございました。

※発言・質疑内容について、できるだけ忠実に作成しております。