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更新日: 2020年7月8日

市長会見|市長のオフィス

7月7日市長会見

発表内容

  • 令和2年7月豪雨への福岡市の災害対応について(消防局警防課,水道局総務課,市民局防災企画課,環境局計画課,保健福祉局保険医療課) ※配付資料 (422kbyte)pdf
  • 令和2年7月豪雨による災害義援金の募集について(市民局防災企画課) ※配付資料 (150kbyte)pdf

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発言・質疑要旨



令和2年7月豪雨への福岡市の災害対応について/令和2年7月豪雨による災害義援金の募集について


記者
 おはようございます。7月の市政クラブ幹事社、読売新聞、池園と申します。

市長
 お願いします。

記者
 市長、まず今朝の発表案件の内容のご説明をまずはお願いいたします。

市長
 はい、分かりました。7月3日からの大雨によりまして、九州南部、特に熊本県、それから鹿児島県の一部では大変甚大な被害が発生いたしました。そして、残念なことに、たくさんの方が亡くなられてしまいました。亡くなられた皆さまにご冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われた方に心よりお見舞いを申し上げたいと存じます。
 また、福岡市内でも現在、非常に大雨が続いています。大雨の警報が発令中でございます。市内の全域に土砂災害警戒レベル3、そして避難準備・高齢者等避難を発令中でございます。現在、開設している避難所の数なんですが、90カ所開設をしておりまして、現在のところ5世帯、7名の方が避難をしています。引き続き、市内でも大雨や土砂災害に注意をする必要がございます。
 今のうちにとにかく、明るいうちにですね、避難経路、それから万が一の際の避難場所、それから持ち物、こうした準備をぜひされておいていただきたいと思います。特に河川の周辺にお住まいの方、ハザードマップ等も確認をしていただいたり、また、これまでの経験等によってですね、ぜひ、そうした方は特に注意をしていただきたい。これは那珂川ですとか、宇美川ですとか、樋井川、こういうような河川の近くにお住まいの方は十分に注意をしていただきたいと思います。今日の満潮が10時56分だったかな。こうしたこともありますし、また雨の降り方によって川の水位が上がってきますので、十分に注意をしていただきたいと思います。
 また、いざ危なくなったというときにはですね、もちろん避難所も開設をしているんですが、福岡というのは、こういった政令指定都市の中でも、いわゆる集合住宅率というのが日本で一番多いんですね。ですから、ある意味その躯体というものはしっかりしている建物も多いわけですから、もし道路等に水があふれているような状況で、高齢者の方が移動するというよりは、むしろ垂直避難ができる方は、例えば家の2階だとか、もしくは上のほうに避難をするという垂直避難というやり方も、もちろんありますので、それぞれの住んでいる場所に応じてですね、どのように避難をするかという頭の中でシミュレーションをして、そしてまた準備物、こうしたものも今のうち早い段階でしていただければと思います。

事務局(市長室)
 今日の満潮は、10時46分。

市長
 10時46分。ごめんなさい、56分じゃなくて46分になります。それから、既に、熊本ですとか、鹿児島のほうでは、大きな被害が出ている中で、7月の4日から救命のための消防、それから断水地区への給水車など派遣をしておりまして、およそ70名の市の職員も派遣をしております。
 また、今日から避難所での健康相談などの業務に当たるための保健師も派遣をいたします。現地の状況なんですけれども、特に熊本県、県南の地域を中心に甚大な被害が発生をしておるのは、皆さま、ニュース等でご承知のとおりかと思いますが、特に被害が大きい地域では道路の崩落、また橋の落下、それから土砂崩れによって立ち入ることができない地域も多くある中で、引き続き調査を進めていくんですが、道路が寸断されていて、なかなかその中に入れないというような地域もまだあって、全容がまだつかめていないというような状況にもあります。
 今後も被害家屋の調査、それから罹災証明の発行、それから災害ごみも、もう既に出てきておりますので、こうした部分について広域的にも支援をしていきたいと考えています。それからですね、今回の災害なんですが、例年と何が違うかというと、その大雨による被害とコロナというですね、この複合災害というところが今年の大きな違いになってくるわけですね。
 ですから、これは、もちろん、われわれ支援をするプロフェッショナルとしての消防などは、例えば人工呼吸が必要な場合とか、もしくは、そうですね、例えば避難所に関してもソーシャルディスタンスを取っていかなくてはいけないというような、これまでとは違う、ずいぶん気を遣わないといといけないところがたくさんあるわけですね。
 避難所の運営の仕方だとか、そんなものも含めて、行政として準備できる部分については、当然コロナが発生をしたときから、もし、この段階で地震などの災害が来たらどうするんだろうというシミュレーションはしてきましたので、われわれはそうしたものに従ってやるわけですが、もう一つ市民の皆さんに考えていただかなければいけない状況が、実はボランティアなんですね。これまでも災害支援については、もうボランティアは絶対に欠かせないもので、ボランティアの皆さんの力があってこその災害支援というものが成り立っているということで、日頃からこうした何かの災害があったときに力を尽くしていただいているボランティアの皆さんには、本当に心から敬意を表したいと存じます。
 一方で、その現地で、避難所等も大変高齢者が集まっているわけですね。そうすると、やはり他県からたくさんの方がボランティアでいらっしゃるということを、一方では災害も、もちろん大変なんですけれども、コロナという部分についてもリスクに感じている方がいらっしゃるわけです。ですから、例えば芦北、熊本でいくと、今、芦北のほうがボランティアセンターを開設をして、ボランティアの受け付けが、そこだけ、既にスタートしようというところなんですが、これもやはり県内、熊本県内のボランティアの方に来ていただきたいということを言っていますし、やはり、それ以外の地域でもですね、これから全国からボランティアが来るということを非常に、やっぱりこうデリケートに、怖いと思っている方もいらっしゃるわけです。
 また、それはボランティアだけじゃなくて、実はその行政の支援についてもですね、国交省等の国の調査チームというのが熊本県に入るというときもですね、熊本県知事のほうから、PCR検査を受けてからでないと、なかなか受け入れることはできないということで、大変やっぱり、そこの中枢部にも、やはり新型コロナのウイルスが入ってしまうと、大変なことになってしまうというようなことで、これは福岡市で昨日検査を行ったんですが、そういうような、その陰性確認というのができないと、なかなか受け入れるということも言いにくいという状況があるようです。
 ですから、特に、そのボランティアという部分については、県内の方にお願いをしたいというようなことを現地ではやはり、声を耳にしているそうです。ですから、私たちは福岡県内でもですね、少しずつこう、毎日その陽性者のニュースが出ているわけですけれども、やはり全くこれまで新型コロナの陽性患者が出ていない地域からするとですね、私たちからすると、東京って多いなという印象あるかもしれませんが、別の地域の皆さんからすると、全く出ていない地域の皆さんからすると、福岡って、やっぱり大変ねとなったりとか、もしくは福岡から来たというと、やはりコロナ大丈夫というような感覚がある。
 そうした、やはりその不安な気持ちというところも考えていかないと、それは全国の皆さんの、何とか現地の皆さんの力になりたいという気持ち、その気持ちとは別に、またもう一方で、コロナが発生をしている地域からくるということは大丈夫かなということで、大変不安に思っているということで、例えば避難所の中には、ボランティアの方は入れないようにするというようにしている地域も、もう既にあると聞いています。
 ですから、まだ現時点でも芦北だけで、あとのところはまだボランティアを受け入れる態勢もできていないというようですから、これまでとはちょっと違う形での災害支援の形になるのかなと思います。
 それで、一つお願いなんですが、この度の令和2年7月のこの豪雨についてのですね、災害の義援金の受付を今日から始めたいと思います【フリップ (182kbyte)】。この後、義援金箱を設置します。また、銀行の口座振り込みもできるようにしますので、ぜひ市民の皆さんにもご協力をお願いしたいと思います。
 これ、令和2年7月豪雨というふうに、名前を仮であてていますけれども、これから要するに、名前がたぶん決まっていくと思うんですが、この梅雨前線が上に行ったり、下に行ったりという、こうフラフラして、結構、被害の地域が広がってきているので、これが熊本豪雨という名前になるのか、もしくは長崎や福岡でも大きな被害があると、九州豪雨というような名前になるのかってことは分かりませんが、いずれにしても、この豪雨によって、被災をされた皆さんに、この義援金、入れていただいた、そのお金というものは各自治体を通して、被災者の皆さんに全て行き渡るということになります。
 これは家の全壊、半壊、もしくはなくなったとか、そういうようなものに応じてですね、配分されることになっていますので、ぜひこの災害義援金へのご協力もよろしくお願いをいたします。なお、福岡市としても現在、市内ももちろん十分気を付けなければいけません。
 これまで災害によって、例えば法面(のりめん)が崩れたとか、こういうような被害があったエリアについては、この時期が来る前に、全ての箇所、視察に行って、復旧は終わっているわけですが、今日小さな法面が崩れたということが小笹のほうで、今あったという情報が入ってきておりますけれども、今後もそうした被害というものが、もし出れば福岡市内も当然のことながら迅速に対応できる態勢はしっかり取っていきたいと思っております。細やかにこれから、情報が変わってくると思います。雨も小康状態になったり、また強くなったりというのは、ぐずぐずと続いてくると思うわけですね。もしくは、短時間の間に水位が上がるなんていうこともあるようです。
 こうした細かい状況はですね、福岡市の公式LINEのアカウントのほうから防災情報を発信します。これは改善をしていまして、各区ごとにその設定ができますので、自分が住んでいる区の何か情報があったら送ってくるとかですね、こういうカスタマイズがそれぞれできるようになっていますので、ぜひこうしたものを確認をして、早め早めに情報収集、そして行動に移していただければと思います。私からは以上です。


質疑要旨

記者
 ありがとうございました。
 そうしたら、幹事社から何点かお尋ねをさせていただきます。先ほどちょっと、小笹のほうで法面が崩れたというようなお話もありましたけれども、福岡市内での雨の被害の見通しとかですね、現状どの程度、警戒が必要かというのが、分かっている点があれば教えてください。

市長
 今の一番のリスクは何なのかというところについては、これは当然、台風であるだとか、もしくはこれまでのようにこう、南から北に前線が移っていくというような形であれば、一定の想定と降水量の想定ができるんですが、今のその前線がですね、要するに線状降水帯が同じ場所に留まって、北上したり南下したりという、こう嫌な動きをしているので、なかなか予測が立てづらいというところが、今の災害の非常にこう、予測が難しく嫌なところであります。現在のところでは一番のリスクは、河川ではないかと思っているわけです。
 これが、もちろん先ほどの満潮という話もありましたが、雨というのが上流で降ったら、それがまた下流に下りてくるので、そういう意味からも、やはり河川というところが一番のリスクかなと思っています。このまま小康状況が、このあと午後きて、また夜にかけて少しこう、強くなってというようなことで、今の予報でいけばそのような状況になるんですが、これもまた前線がそこでストップをして、同じ場所で集中的に降るなんてことになれば、また想定が変わってくるので、非常にその予測が難しいというのが、一つの今回の災害の特徴かなと思っています。

記者
 ありがとうございます。
 あと、4日の日から熊本のほうには、市のほうから応援を出されたということですけれども、ちょっと県南の筑後のほうでも筑後川氾濫とかですね、そういった状況がありますけれども、県南地域とか、ほかのその他の県内への応援態勢については、今、決まっていることがあれば、教えていただけますか。

市長
 当然、災害についてですね、今回でいいますと、結構、県も国も動きが早かったんですね。ですから、非常にそういう意味では、連携態勢というところが早くから構築をされたのが今回の災害だなと見ています。
 それで、今どういう状況が起きているかというと、今、熊本で被害が、球磨川が氾濫をしたということで、九州各県からそこに向かってこう、集中的に応援態勢ということで取ってきたんですが、この災害、被害が発生する場所がちょっと広エリアになってきて、それぞれの九州各県が自分のところの災害の対応というところに集中をすべきなのかどうかというところが、今、地方知事会の長の大分県知事のほうから調整がかかっているところであります。
 ただ、もちろん、うちは九州市長会というような枠組み、それから政令市市長会という枠組みもありますので、そうした全体調整の中で支援をどういう形でしていくかということは、また今後、枠組みというのはこう、フォーメーションはいろいろ変わってくると思うし、また特に人が要るような場所とかにこう、集中的に入っていくとかですね。そんなことになるのかなと今、思っています。
 ですから、完全にこういうモードにいくとかですね、というよりも、日々どういう支援態勢でいくかというのは、全体のベストミックスの中で調整が図られているという状況です。

記者
 ありがとうございます。あと、もう1点、すみません。福岡市への今後の雨の状況にもよると思いますけれども、実際、避難所が開設されて、90カ所、5世帯7人の方が避難をされているということですけど、今後、最悪の想定をすると、避難されている方が増えるということになりますけれども、ちょっと先ほどもお話ありましたが、コロナウイルス状況下での避難所運営ということで、福岡市の取り組みについて、安心して避難所を利用できるような取り組みをされているということで、改めてちょっと内容を教えていただけないでしょうか。

市長
 そうですね。新型コロナというポイントだけでいうならば、一番大きいのはソーシャルディスタンスをどう、他の避難者と取っていくかということなんですね。
 ですから、福岡市としては体育館という、その1か所に皆さん集まっていただいてというようなことが、これまで多かったんですけれども、学校の教室のほうも開けていくと。特に要するに特別教室というようなところですね、こういうところを初めの段階からうまく使っていきながら、できるだけ、その人と人との距離を取るというような形で避難ができるようにというようなことが去年から変わったところになります。

記者
 ありがとうございます。幹事社から以上ですが、発表案件について何かご質問あれば、各社さん、お願いします。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 すみません、毎日新聞の加藤です。
 PCR、熊本というか、豪雨に関連して、PCR検査を福岡市内で行ったと言われたんですけど、それはどういった対象で、いつされたのかを。

市長
 国土交通省が熊本県に4人、職員が入ってきて、現地の支援に入ろうとしたんですけれども、熊本県知事のほうから、やはりコロナが心配であるということで、陰性確認をしてから入ってほしいというようなことがありまして、それで、国交省の職員は福岡市でPCR検査をしてから支援に入ったということになります。

記者
 その方は、東京から来たっていうことですかね。

市長
 そうです、そうです。要するに、だから、やっぱり福岡というのはもう既に当然入って、九州各県から入っているんですが、やはり東京から人が来るというようなことについては、やはり現地の皆さんも相当やはり警戒していて、われわれ福岡に住んでいるから分からないんですけれども、意外とほかの九州のほかの県から見て、福岡から来たというと、実はコロナ大丈夫というようなところがやっぱりこう、あったりというところもあるようですから、いわんや東京というところは、今これだけ毎日100人超えをしていますのでね、それで検査をしてからじゃないと、なかなか受け入れることは難しいというようなことで、福岡で検査を行ったということになります。

記者
 じゃあ、福岡から行く人というのは、今のところはそういう対象にはなっていないということ。

市長
 対象じゃないです。東京だったのでということなんです。細かい事情というのは分からないんですけれども、もしかすると、さっき言ったように、その要するに、災害対策本部の中枢部分に入ってくるのに、東京の人がそこの中に入ってくると、もしかすると、もしコロナが中で蔓延をしてしまったら、機能が完全に止まってしまうということで、そこまでデリケートな対応したのかもしれないんですけれども。
 ただ、それぐらい、その現地、被災地では、やはり助けには来てほしいけれども、新型コロナということも非常に不安に思っていらっしゃる。
 それは中枢だけではなくて、その町ですね、芦北もそうですし、ほかのところもやはり今回はボランティアは県内でお願いしたいというようなことをおっしゃっているので、私たちが思っている以上に、かなりやっぱりコロナというところに対してデリケートになっているので、だから、私たちもぜひ力になりたいと思う気持ちはあるんですが、例えば特に避難所の中とかですね、高齢者がたくさんこう、集まっていらっしゃるわけですし、少しそこの部分は考えてから動いたほうがいいということになりそうです。

記者
 TVQ、花田と申します。よろしくお願いします。
 先ほど、ハザードマップの確認をということがありましたので、それに関して1点。国からですね、水位周知河川に指定されていない川については、浸水する想定区域が示されていない状況だと思うんですが、専門家からそういった部分も反映していったほうがいいんではないかという声も聞いていまして、そういった部分の反映というのは難しいんでしょうか。

市長
 ちょっとそこの部分、今ぽっと聞かれたので、どういう状況になっているかは、また詳しくは原課に聞いていただきたいのですが、いずれにしても福岡市として、ハザードマップは浸水ハザードマップ、浸水ハザードマップには河川からの浸水、氾濫、それから内水ですね、内側からの水、こうしたものの過去の事例等も反映したハザードマップを既に作っていて、これらってなかなか、普段これまでバラバラに紙があったので、一枚冷蔵庫に貼っとくというわけもいかないので、全てデジタル化をして、それで福岡市の「ツナガル+(プラス)」の中で、全てのそうしたハザードマップを見ることができるんですね。
 地震の揺れやすさのハザードマップもあったり、浸水のハザードマップもあったりするので、こうしたものを見ていただければ、一つの目安としてですね、かといって、そこに大丈夫というか、赤色になってないから大丈夫ということではなくて、一つの目安としては使っていただきたいということになっています。
 もし、今おっしゃったようなところで、何か反映されていないということが福岡市内でも同じようなことがあるのかどうか、やっぱり大事なのはこういった浸水のハザードマップということも、こういった大雨の時期等に水難に遭わないようにということが目的ですから、それを達成するために、今おっしゃったようなことがもし必要なことであればですね、当然取り入れるということもあるでしょうし。
 ただ、ちょっと今、すぐ聞かれたので、うちがどうなっているのか、ちょっと分からないので答えられないので、すみませんけど、また詳しくは原課に聞いていただければと思います。

記者
 分かりました。ありがとうございます。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 TNCです。よろしくお願いします。
 今後もまだ雨、予想されているんですけれども、熊本ではなかには、やっぱり新型コロナが不安で、避難したいけどしない、ちゅうちょされている方もいらっしゃると話があったんですけれども、それに関しては、どういうふうに市民の方とかに呼びかけられたいでしょうか。

市長
 これまで密を避けてください、「3密」を避けましょうという話をしている中で、避難所に行くということはたくさんの方が共同で生活を送るということですから、これについて非常に不安になるという気持ちは、これはもう当然よく分かります。
 そうした中で、福岡市については、その学校の教室を活用するというような形で、密をつくらない工夫をするわけですけれども、それぞれの地域ごとにたぶん、そういった防災計画をどういうふうに、去年から今年にかけて、つまりコロナというリスクがあった後に、迅速にこれを反映しているところと、もしかするとしていないところもあるかもしれませんけれども。
 少なくとも福岡については、そのような対応をしていますので、もし大雨でですね、いつも水が危ないときにはあふれる可能性がある、崖の近くであるとか、こういうリスクをそれぞれで感じられる方はちゅうちょなく、ぜひ避難所のほうに来ていただきたいし、また何が何でも避難所に来ることが善ということではなくて、それは垂直避難ということも非常に大きいんですね。
 今から3年前ぐらいでしたでしょうか、大分県の南部、あれは佐伯のほうだったんですが、あの辺りでこう、大雨で被害が出たときも、これ実は垂直避難を呼びかけていたんですね。ちょうど市役所の周辺も川に囲まれているという、中心部が川に囲まれているということで、夜中に災害の警報が出てから移動するのはむしろ危ない。だから、垂直避難で2階に避難してくださいというような形を取って、それで被害、いわゆる死者も出なかった、被害者が出なかったというようなこともあるわけですね。
 先ほど言ったとおり、福岡市っていうのは集合住宅率が政令市で一番多いですから、一定やはり躯体がしっかりしていますので、平屋で築年数もたって水が来ると建物自体が危ないというリスクは比較少ないですから、そういう意味では垂直避難ということも、ぜひ視野に入れてですね、それぞれの住んでいる環境状況は全員違いますので、自分のところにとってのベストということは常に早い段階から考えて、いざというときには行動していただきたいと思います。

記者
 すみません、朝日新聞の島崎です。
 熊本のほうでは、特別養護老人ホームで、多くの死者の方が出ました。
 で、状況としては、やはり動きにくい体、身体的に動きにくい方がいっぱいいらっしゃった中で、ちょっと間に合わなかったということもあるんですが、福岡市内のやっぱり高齢者の方とかですね、なかなか身動きが取りづらい方でも何とか避難の呼びかけというところで、何かこう、工夫されている点というのがありましたら、ちょっと教えていただけますか。

市長
 今、既にですね、そうした高齢者の方にとっては、今、避難してくださいといっても、すぐに動くことが困難であるということがある。これを踏まえて、高齢者に関しては特に避難準備をもうしてくださいという。
 で、既に福岡市内では土砂災害警戒レベル3というものは、これは避難準備・高齢者等避難というものに入っているわけですね。ですから、今の時点で、やはり高齢者はもう避難を始めるとか、準備をしなければいけないということになるわけです。ただ、現実問題でいくと、その住んでいる場所もそれぞれ違ったりとか、例えば高齢者施設であっても、少しなだらかな丘とか山になっている所の辺りにあるのか、それとも川の近くにあるのかということで、やっぱり全部一律ではないと思うんですね。
 避難といっても、今、外を見て分かるとおり、今すごい小康状態になって、雨降っているのか、降っていないのかぐらい、ほとんど降っていないですよね。こういうふうになると、大丈夫なのかな。でも、河川って時差で来るんですよね。上流で降った雨というのが2時間後とかに来たりするので、そういう意味では情報をまめに見ていただきたいし、またさっき、ぜひLINEの福岡市公式アカウントで、細やかにこうした情報を発信しますよと言っていますが、当然、高齢者で使えない方もいらっしゃる。そういう方に対しては今、FAXでダイレクトに、その方のところに情報を送るというような新しいサービスもスタートしました。
 ですから、福岡市としても、こうした人に合わせて、ターゲットに合わせて細やかな情報発信を行っていきますので、それぞれが自分はどういう形で情報を、最新の情報をアップデートしていくという方法をですね、ぜひ見つけて準備しておいていただいて、そして住んでいるエリアとか、環境もそれぞれ違いますので、やっぱりそこはそれぞれの中で、自分がこういう状況になったら、どう避難をするのかということの準備をしておくということが大事だろうと思います。

記者
 そのほか、発表案件以外はよろしいでしょうか。
 発表案件以外で、そしたら1点お尋ねさせていただきます。

市長
 はい。

記者
 東京都のほうで新型コロナの関係で、5日連続で3桁超えということで、ちょっとまた感染者が増えてきているという中で、以前、市長が東京とか大阪とか、ちょっとコロナが大きくなり始めた頃にですね、ちょっと自粛、行くのはちょっと自粛してほしいみたいな話がありましたけれども、今回またこの状況が続くようであれば、そういう方針もあり得るのかなと考えるのですが、市長の現状でのお考えをちょっとお伺いできますでしょうか。

市長
 はい。新型コロナウイルスが、広がり始めたときに、福岡市として、東京、関東圏、関西圏、それから北海道等への出張等の自粛ですね、移動の自粛をお願いをしたことがありました。現在、東京で100人超えの状況が続いている中で、同じような対応を取るのかというようなご質問かと思います。
 で、今、新型コロナウイルスが発症、要するに広がり始めたときと現在というのは、状況がまた異なっているということで、異なる対応が必要かと思っています。何が異なるかというと、それはその状況、実態がなかなか見えにくかったものが少し見え始めてきた。これは、やはり散発で出てくる事例と、それから濃厚接触者としてつかめる中にあるのと、というものはまた違ってくるわけですよね。
 福岡市として、今、出てきている、例えばその感染者ですね、やはり、いわゆる夜の街関連だとか、夜の街中心にと言われていますが、こうした部分については、今のところ福岡市では何人の人がいつ東京からこう来て、そして、その中で誰が感染をしてというようなところが分かっているので、そうしたところを集中的にPCRをかけていけば、そこから広がるということが今なかなかないというようなことから、先日の中洲でたくさん出たときもそうですし、先日スナックでというようなこともありましたけれども、ここも全てこう、つかめているわけですね。
 ですから、そうした意味では、当時のその新型コロナの動きだとか、何を気を付ければ最小のコスト、犠牲で最大の効果を得られるのかという、やり方が分からない時代と、今ずいぶん、それが見えてきたというところもありますので、そうした意味では、現時点において特段の何か対応を取るということは考えていません。
 ただ当然、そもそもとして、ニューノーマルというか、「3密」を避けた行動ですとか、ソーシャルディスタンスだとか、こうしたことはこれまでと違って、やはり新しいノーマルの中での、皆さん、それぞれが気を付けていくという中では前提にはなりますが、行政として一律に、何か行動を規制したりというようなことは現在のところでは考えていません。

記者
 ありがとうございます。そのほか、発表案件以外で各社さん、お願いします。

記者
 すみません。
 今の少し、ちょっと関連しますけれども、そろそろ、その中洲関連のPCRも、徐々に400人に近づいてきているんですが、数の評価というよりも、封じ込めですよね。その辺りはできたという認識でいらっしゃるのか、ちょっとそこの認識をお聞かせください。

市長
 先日、中洲でですね、希望者の皆さん、検査をするということで検査をして、400人ほどの方を検査をしたわけですが、当然それは自らがとりあえず行ってみようという方もいらっしゃるでしょうし、実は体調が、ちょっと実は微妙でという方が、やっぱり自分は受けたほうがいいかなというような思う人が皆さん受けた中で、400人が陰性だったというのはですね、これはいわゆるサンプル検査としては、今のところ、中洲での一般の中での広がりというのはさほどでもないというところまでは分かったと思いますが、あくまでもそれはPCR検査をした日の話であって、その後1週間、2週間のうちに、また感染をすれば、当然、状況は変わってくるので、今回1回の検査が全てだとは言いませんが、ただ現時点では、そこまで一般的に広がっているわけではないというところが分かったと思います。
 これからやはり、感染者が出たというときに、いかに早く発見をして、そして、その濃厚接触者を全部つかまえていく。で、PCR検査をして、万が一陽性であれば隔離をしていくというような、このフローをですね、いかにスムーズにできるかということが一番大事なんだろうと思っています。

記者
 ほか、よろしいですか。じゃあ、以上で終わらせていただきます。

市長
 どうもありがとうございました。

※発言・質疑内容について、できるだけ忠実に作成しております。