日時 平成30年10月23日(火曜日)午後2時20分から午後4時
場所 なみきスクエア 第1・2会議室
博多区で高齢者医療を中心に外来、訪問診療しており、併設の老人保健施設の楽陽園、訪問看護、訪問リハ、通所リハビリ、ケアプランセンターなど在宅関連サービスも有する。地域医療連携部は3課に分かれており、今日は地域活動推進課の話をしたい。
地域活動推進課の目的は地域で病院をアピールするのではなく、地域に密着して地域住民の方がより良い暮らしができるよう活動すること。医師を始め看護師、相談員、事務と他職種で構成されており、行っている地域活動は4つ。「地域での活動」「地域で行われている会議への参加」「学校教育への協力」「院内での行事」である。
まず、「地域での活動」については、地域行事や清掃活動等に積極的に参加している。月隈校区の運動会では所属する金隈新町の選手として参加している。また、金隈新町と月隈校区の夏祭りでは準備段階から参加しており、老人会の公園清掃活動にも参加している。地域の輪の中に入って一緒に取組み、話をしたり顔を合わせる機会が少しずつ増え、信頼関係が築けたらと活動している。
公民館では、医師が地域の高齢者を対象に高齢者に多い病気等について講演し、健康教室ではリハ職員や看護職員、栄養士、相談員等で疾病予防や運動機能向上を目的に体操やレクリエーションを行っている。また、講演だけでは伝えづらい部分もあるため、当院スタッフと地域の役員の方とで劇団を発足し認知症の劇を行ったりもした。
次に「地域で行われている会議への参加」については、地域で行われる会議にお声がけいただき参加している。ふれあいネットワークでは、高齢者世帯や単身者世帯、認知症の方等、見守りが必要な方の情報共有について、民生委員の役員の方たちと話し合っている。企業も見守り体制づくりに参加し、より多くの目で仕組みづくりができているのではないかと思う。また、校区ビジョンの話し合いにも参加しており、坂道が多く交通の便がよくない地域の声に対して、利便性が良くなるような取組みができないかと検討している。このように会議に参加することで地域にある具体的な課題を把握し、どのように地域に貢献できるのかを考える良い機会となっている。
続いて、「学校教育への協力」については、中学校の部活動の部長を対象に、医師や看護師が出向き、AED使用方法など救命処置の講習を行ったり、近隣の小中学生の保護者を対象に、医師が近年増加傾向にある子どもの生活習慣病について講演を行ったりした。また、中学生や高校生を招いて職場体験や看護体験も実施している。
最後に、「院内での行事」については、地域の方を招いて行うイベントを行っている。金隈病院健康フェアは、今回4回目の開催となり地域の方にご協力いただき実施した。地域活動をする中で出会ったサークル等の方々の作品展示を行ったのが好評で、発表の場があってよかったという声をいただき、継続して作品展示をしていきたいと考えている。また、中学校の吹奏楽部には演奏会を、警察や消防署には車両展示や防犯防災に関するチラシ配布にご協力ただき、ふれあい介護体験も行った。
これまで地域活動を行うことができているのは月隈校区自治協議会の皆様や金隈新町の町内会役員の皆様が快く受け入れてくださったおかげだと思っている。今後も地域の皆様のために頑張っていきたい。
市内の笹岡校と花畑校の2校で自動車学校を運営している。卒業後も学んだことを忘れず事故をしないドライバーになってほしいとの願いから、「卒業生との関係を日本一大切にする自動車学校」というビジョンで日々教習を行っている。安全なドライバーを育成し道路交通の場に送り出すことが指名。事故をしないことが最も大切で、大切な要因が3つある。「知識」「技術」「マインド」。昨年は普通車における入校者生数が福岡県下第一位になり、初心運転者(免許をとって一年以内のドライバー)の事故率が最も低かった。
地域での活動として、まず笹丘校区・花畑校区近隣の横断歩道に立ち、横断歩道誘導保護活動を行っている。横断歩道マナーアップ運動も毎朝行っており、判断が未熟で一人では横断歩道を渡れないことが多い地域の小学生に、少しでも交通事故に対する意識を持っていただき、私たちがいないところでも安全に横断歩道を渡れるようトレーニングをと考えている。小学生は挨拶をすると気持ちよく挨拶を返してくれ、自分から声かけしてくれる小学生もいて日々元気をもらっている。
次に、地域の清掃活動の参加について。自動車の教習には路上教習と場内教習があり、特に路上教習には危険が伴う。事故のないよう教習を行っているが場合によっては廻りのドライバーや地域の方々に迷惑をかけ、協力を仰ぐこともある。そうした中で何かご恩返しができないかと笹丘校区・花畑校区近隣でゴミ拾いをしている。平成16年に始まり、1回の参加者数は10名ほど。15年間で延人数6000人程度参加している。私も地域への恩返しとして参加しており、弁当殻、空缶、タバコの吸殻など小さなゴミを拾うことが多い。この活動を通じて小さなことに気付く力を養えるよう取組ませてもらっていると感じている。教習中はお客様の成長を見逃さず、小さなことから褒めて一緒に成長し安全なドライバーに成長してほしいと思っている。
また、普段路上を使わせていただく皆様に感謝を込めて、年に1度マイマイスクール笹丘の屋上コースでマイマイフェスタというイベントを行っている。平成17年に始まり今年で14回目、毎年3000名ほどご来場いただいている。福岡県警察にお越しいただいてパトカーを展示し車内に乗って写真撮影等を行い、自動車会社による自動車の試乗や展示もしている。福岡大学、九州産業大学、西南学院大学、近隣の専門学校のサークルや中学校の吹奏楽部等にも来ていただいている。
最後に、自転車安全教室は最近多い自転車の事故についての教室である。地域の小学校、中学校、高校や各自治協議会等に赴き自転車安全教室を開催して、交通安全について考えてほしいと取り組んでいる。当校には自転車安全教育運転指導員が現在20名在籍し、指導員のもと、例えば過去の事故事例や自転車に関する法令の改正、自転車シュミレーターを使った実体験など、自転車に乗る人に事故がないよう自転車安全教室を開催している。
この他に複合施設内にある笹岡校では、献血車への場所の提供、小中学校の職場体験、職場見学の積極的な受入れ、近隣自治協議会等主催の運動会の準備など、積極的に参加している。今後も地域清掃活動、横断歩道誘導保護活動、マイマイフェスタと自転車安全教室といった取組みを継続し、地域の方々と共に地域活性化や福岡の交通事故がなくなるよう努めていきたい。
城南区樋井川にある定員310名の大型保育園。子どもと目線を合わせて明るい笑顔で実用としつけの三原則を軸に知・情・意の調和のとれた保育を展開しており、子育て支援の観点から在園される保護者の方、在園されていない子育て中の方々と一緒になって子育ての悩みを話し合い、その解決のお手伝いをしたいと考えている。
平成17年5月、堤ヶ丘校区の子育てサロンすこやか広場の発足時に校区と社会福祉協議会からの参加要請を受け、校区の一員として喜んでお引受けし13年目を迎える。子育てサロンとは、子育てを楽しみながら仲間を作り、互いに支え合う活動。親子で気軽に参加し自由に遊んだり話をしたり子育ての情報を交換する。堤ヶ丘公民館で第1~第4月曜日に開催されており、保健所の衛生課による手洗い教室や子連れ防災講座、歯科衛生士による虫歯予防講座、クリスマス会などが行われ、子育てを皆で楽しみたい、子育ての悩みを分かち合いたい、という気持ちの方なら誰でも参加できる。外出して気晴らししたい、他の親の子育てについて聞きたい、子育てで悩んでいる等、寄せられた様々な参加動機に対して「先生と遊ぼう」と題し、毎年3回ほど職員数名が公民館に出向いて子育て中のお母さんと交流し保育内容を公開している。
「先生と遊ぼう」では園より持参したおもちゃで自由遊び等を行っており、例えばペットボトルを使用した手作りのマラカスは音が鳴り、中に入っている物にも興味津々。ピアノに合わせて歌ったり歩いたりはいはいしたり、身体を動かして歌うと子どもたりは大喜びして笑顔が溢れる。身体を動かした後は園で行っている保育内容を行う。季節にちなみ7月は色紙やシールを使って七夕リースを願いが届くよう心を込めて親子で製作した。また、10月はミニ運動会ではいはい競走したりと一緒に楽しんだ。どんなお子さんに出会えるのか、保護者の方はどんな方なのか等、当日まで思いを馳せ、地域の方とのふれ合いを楽しみに参加させていただいている。いつもは園の子どもたちとの関わりだけであるため、初めて出会うお子さんもいらっしゃって不安や緊張もあるが、地域に心を寄せていただいていることを感謝している。
例年、保育士の他に給食室で勤務する栄養士も子育てサロンに参加している。食事のことに悩む保護者も多く、栄養士は園での給食の食育離乳食について掲示を持参し、参加者からの質問に答えたりアドバイスを行う。例えば、「野菜が嫌いで食べないのですがどのように食べさせているのですか」「1歳4ヶ月の子どもに牛乳を飲ませても大丈夫ですか」「生野菜はいつから食べさせて大丈夫ですか」など毎回多くの質問をいただく。参加者からは、自分と同じ思いをしている人との出会いがあり共感し協力し合う仲間ができた、他の人の子どもとのやりとりを見ることができた、子育ての先輩に悩みを相談できアドバイスをもらえて良い時間になった等の声が聞かれた。
園が子育てサロンに参加した当初は子どもたちの参加人数は20名ほどで半数が4,5歳児だったが、今年は少子化や猛暑が影響してか参加人数が少なく10名を切った。参加人数が1人になってもその時間を大切にしていくべきだと思っている。地域との関わりの中で、私たち保育士が子育て中の親御さんのお役に立てるのであれば続けていきたい。場所とその企画を提供してくださる公民館と地域の方には心から感謝し、出会った地域の方々や子どもたちとふれあえることに喜びを感じている。これからも地域に根ざして、さらに交流を深められるよう活動に参加していきたい。
2012年に営業開始した早良区のビックエコー小田部店は現在従業員20名ほどで、11時から朝5時まで営業しているカラオケの全国チェーン店である。早良区小田部に出店することになった際に、小田部の自治協議会の方々から騒音、未成年者の非行、駐車場等様々な問題点を提示され、地域説明会を行い、協定を締結させていただいた。児童生徒の利用で不振な点があれば学校やPTAに連絡し、対応を協議するというような内容で9つの協定がある。
協定の内容は、(1)近隣住宅への環境保護の配慮、(2)駐車場の管理、(3)青少年の育成、(4)地域活動への協力、(5)社会貢献、災害時の協力、(6)工事作業時間の遵守、(7)工事車両の侵入時間の誘導(通学路)、(8)危険環境保全のための取組み、(9)必要に応じた協議の設置で、自治協議会と締結し晴れて営業開始できた。「より良い環境を守り育てて行くこと」「信頼関係が活動を広げる」「地域と共存共栄」の3つを柱として地域で活動している。
具体的な地域の活動としては、毎年7月の小田部夏祭りの際に、小田部公民館の前の広場でお祭りステージを組み、カラオケ大会を子どもの部と大人の部を分けて行っている。仲良しの小学生やお友達同士で歌うなど毎年大盛況で、応募が殺到してなかなか歌えないという方もいらっしゃるくらい人気のお祭りである。
現在の問題点は2つ。まず、未成年者の利用については、週末の夜の時間帯に未成年者と思われる来客があるが、その際は必ず身分証明書の提示を義務づけている。身分証明書の提示がない場合は入店をお断りして、未成年者の利用を食い止めることを徹底している。2つ目は、深夜の騒音問題。カラオケ店なので少なからず音が漏れてご迷惑をかける可能性があり、当店に近い地域住民の方には定期的に訪問させていただいて問題がないか直接確認をするなど、ご挨拶して話を伺い良好な関係の構築に努めている。
9つの協定、定期協議、夏祭り等の地域活動を柱に、防犯、安心、安全を目指して営業し、今後も地域と密接に関わり,より良い関係を築いていきたい。
最後に名刺交換、交流会を行いました。
地域活動に取り組んでいる方々ということで話に花が咲く様子が伺えました。