区は、認知症に優しいまちを目指して、さまざまな取り組みを行っています。区が医療・介護の専門職や大学と協働で行っている、若い世代に認知症への理解を深めてもらうための取り組みを紹介します。
区内の3大学で認知症講座を開催
昨年10月から11月にかけて、福岡女子大学・九州産業大学・福岡工業大学の区内3大学で、学生を対象とした認知症講座を開催しました。
認知症の症状などの正しい知識を学ぶ「認知症サポーター養成講座」と、認知症の人とのコミュニケーションの方法を学ぶ「ユマニチュード(R)講座」を実施し、区内の医療機関や介護事業所などで働く専門職が講師を務めました。参加した学生は、現場での体験を交えた講師の話を、メモを取りながら真剣に聴いていました。
地域の訓練に参加して声掛けを体験
講座を修了した学生のうち希望者は、12月に福岡工業大学で開催された「認知症声かけ訓練」にも参加しました。この訓練は、困っている認知症の人を見掛けたときの対応方法を住民に学んでもらおうと、美和台校区が主催したものです。
学生は地域住民と一緒に大学内で、専門職が扮(ふん)する認知症高齢者へ声を掛ける模擬体験をしました。参加者は▽驚かせないように前方から近づく▽目線を合わせて優しい口調で話す―など、講座等で学んだポイントを丁寧に確認しながら声を掛けていました。
参加した学生は「自身の模擬体験はもちろん、地域の人が声掛けをしているところを見ることも勉強になりました。専門職から直接アドバイスもしてもらえ、大変参考になりました」と振り返りました。
自らも訓練に参加した大学職員は「訓練を通して生まれた大学と地域とのつながりを今後も大事にしたいです。学生には、講座などで学んだことを家族や友人など周囲にも伝え、認知症支援の輪を広げてもらいたいです」と話しました。
【問い合わせ先】
区地域保健福祉課
電話 092-645-1087
FAX 092-631-2295
認知症への理解を深めよう
「東区認知症オレンジちゃんねる」
区は、認知症に関するさまざまな情報を区ホームページ(「東区認知症オレンジちゃんねる」で検索)で紹介しています。
本人・家族・地域・学校など、それぞれが知っておくと役に立つ情報や利用できる行政サービスのほか、専門職と協力して制作した認知症の人への接し方を紹介する動画も掲載しています。ご活用ください。