人権スケッチ 第45回東京パラリンピックのレガシー(遺産)

東京パラリンピックを通して、パラスポーツの面白さや、選手たちの力強いパフォーマンスに魅力を感じた人も多いことでしょう。
 それぞれの競技には、障がいの内容や程度が異なる選手が「公平」に競い合うためのルールや工夫があります。障がいに応じて細かくクラスが分けられ、競技によっては、補助具を付けたり、アシスタントが補助をしたりすることが認められています。
 車いすラグビーと車いすバスケットでは、選手の障がいに応じて持ち点が設けられています。コート上の選手の持ち点の合計が決められた上限を越えないよう、公平性を保ちながら、障がいの重い人と軽い人が共に活躍しています。
 また、アーチェリーでは、両先端に滑車を付けた弓の使用が認められています。滑車が付いた弓は通常の半分くらいの力で引けるため、手だけでなく、口で弓を引いたり足で弓を支えたりして競技に臨みます。
 「障がい」とは、本人の心身の機能の障がいだけではなく、建物の構造や制度、人々の思い込み、偏見など、社会によって生み出された社会的障壁のことも指します。
 社会的障壁をなくすためには、私たちみんなが、その障壁を取り除くための努力をしなければなりません。それは、パラリンピックの「公平」の理念を私たちの日常生活に広げていくことではないでしょうか。パラリンピックのレガシーとして、障がいのある人もない人も、共に生きる社会をつくっていきましょう。

■問い合わせ先/市人権啓発センター

電話 092-717-1237

FAX 092-724-5162



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