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筥崎宮の高燈籠


国道3号から筥崎宮に向かう参道の入り口に石垣造りの高燈籠があります。
国道3号から筥崎宮に向かう参道の周辺地図
以前あった大鳥居は撤去され、高燈籠が筥崎宮参道の入り口のシンボルとなっています。
筥崎宮参道入り口の高燈籠の写真
高燈籠は江戸時代の文化14(1817)年に造られ、夜には漁師たちが当番制で火をともしたといわれています。

高さは約6メートルで、箱崎浦(現在の箱崎一・二丁目付近)の漁師が漁から戻る際の目印として造られ、灯台の役割を果たしていました。

しかし、長年の風雨により朽ち果てたため、明治15(1882)年に現在地に移し、上部を石造りにしました。

現在の高燈籠は昭和43(1968)年にさらに修築されたものです。


明治の初め頃、燈籠の前は波が打ち寄せる浜で、満潮時には台座を波が洗っていました。

付近は、白い砂と青々とした松が美しい海岸でしたが、そのほとんどが埋め立てられました。

明治の終わり頃には、海水浴場が設けられ、辰野金吾設計の宿泊施設である抱洋閣(1909~1931年)や箱崎水族館(1910~1931年)が、昭和になって福岡水族館(1957~1968年)などができ、多くの人が訪れました。

近くに来たときには、高燈籠を眺めながら、この辺りの移り変わりに思いをはせてみませんか。


「歩(さ)・歩(ん)・歩(ぽ)・会」
奥永 茂晴(72)


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