知っているとためになる(かもしれない)、福岡市の豆知識を紹介します。
第1回
福岡市誕生
福岡市は、今から132年前の明治22(1889)年4月1日に誕生しました。石堂川(現・御笠川)と樋井川の間のわずか5.09平方キロメートル、人口5万847人、9,440戸でのスタートでした。
●約130年でこんなに
本市の合併は、大正元(1912)年10月の警固村(現在の警固・薬院・今泉周辺)から始まり、昭和50(1975)年の早良郡早良町(現在の東入部・内野・脇山周辺)まで、30の町村が編入されました。
埋め立てなども加え、現在の面積は343.46平方キロメートル。人口は160万3,043人、世帯数は83万2,635世帯(令和2年9月1日現在推計)と、市発足当時に比べ面積は約67倍、人口は約32倍になりました。
●福岡市のマークは…
福岡市の市章は、明治42(1909)年に制定されました。
斬新なデザインは、カタカナの「フ」を9個組み合わせて、「福」を表したものです。
■問い合わせ先/広報課 電話 092-711-4016 FAX 092-732-1358
知ってるコラム
「福岡市」か「博多市」か
「福岡」という地名をこの地に持ち込んだのは、黒田長政です。
慶長5(1600)年、関ケ原の戦いで戦功を上げた長政は、福崎(中央区舞鶴公園)に新しい城を築き、備前国(岡山)の黒田氏ゆかりの地にちなみ、福岡城と名付けました。
◆市名変更問題勃発
市誕生の翌年2月の市会(市議会)で、博多部選出議員から突如「市名を博多市と改称したい」と提案があり、議会が紛糾しました。
市会は当時、博多部17人、福岡部13人(議長含む)の選出議員で構成され、当日採決となれば市名改称が議決されそうな状況に。議長は、規定の1時間前に「日没につき散会」と、審議を翌日以降に持ち越しました。
大詰めの議会には、博多部が15人、福岡部は議長を含む12人の議員が出席。激高した福岡部の住民が殺到し、傍聴席で監視するという異様な状況の中、賛成13人、反対13人の可否同数になりました。
最終的に議長も投票に参加し、1票差で改称の提案は否決。この顛末(てんまつ)は市史に残る珍事となりました。
※参考文献/福岡市議会史第1巻「明治編」第7章、江頭光著『ふくおか100年』