歴史 歩・歩・歩(さんぽ)
筥崎宮の御神木「筥松」


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 筥崎宮の楼門の右側にある松の木は、神功皇后が応神天皇を出産した際、胞衣(えな)(胎盤・へその緒)を筥(箱)に入れ、この地に納めた標(しるし)として植えられたものだといわれています。

この松は「筥松」と名付けられ、神社の御神木となっています。


また、この箱は、筥崎宮の神具として今に至るまで奉納されている「博多曲物」の起源ともいわれています。

地名や駅名などに見られる「箱崎」の名称も、胞衣の箱を納めたことにちなんでいるといわれています。
「箱」の文字を用いたのは、「筥」の文字は天皇に由来し、畏れ多いため、使用するのを避けたからと考えられています。

日本三大八幡宮に数えられる筥崎宮は、鎌倉中期の蒙古襲来の折、神風が吹き、未曾有の困難に打ち勝ったことから勝運の神として有名です。

そのため、勝利に関わるパワースポットとして野球やサッカーなど多くのスポーツチームが毎年正月に必勝祈願に訪れ、「筥松」の玉垣にはいくつもの大きな絵馬が飾られています。


筥崎宮では、毎年12月14日に応神天皇の生誕を祝う「御降誕祭(ごほういさい)」が、胞衣を納めた縁日である12月31日には「御胞衣祭」が行われています。

「歩・歩・歩(さんぽ)・会」
柴田 芳子(81)

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