西花畑校区にある桧原桜は、道路拡幅工事で伐採されそうになりながらも、住民と行政との心のキャッチボールにより守られたエピソードで広く知られています。
そのエピソードから20年以上経った今でも、桧原桜は地域の人たちに愛されています。今回はそんな桧原桜にまつわる活動を紹介します。
毎年、5年生の総合学習で地球温暖化について学びますが、それに併せて桧原桜の歴史についても学習しました。
「桜は暖かくなると咲く」と思いがちですが、実はそうではなく、冬の気温が暖かすぎると開花が遅れることもあり、満開にならないこともあるそうです。
地域の方の想いで残った桜を、次は自分たちで残していきたいと願う気持ちから、温暖化防止対策として自分たちにできる環境問題についても学習しました。
花守り代表の土居善胤さんの話
土居さんの宝物
(進藤一馬元福岡市長の返歌)
土居さんの話を真剣に聞く子どもたち
桧原桜の下での学習活動
3月19日、5年生の児童は完成したばかりの桧原桜公園で桧原桜に想いをこめて詩吟の朗詠をしました。
子どもたちは、1年間学んで感じたことを短歌にし短冊に書きました。
この日は桧原桜公園に短冊をさげ、桧原桜の下でクラスごとに短歌を朗詠しました。
短冊をさげる子ども
飾られた短冊を見る人たち
短歌を朗詠する子どもたち
朗詠の様子を取材するテレビ局
詩吟の会の方にご協力いただいて、子どもたちに朗詠の指導をしていただきました。子どもたちは俳句のことから詠み方まで、短い時間でしたがたくさんのことを学びました。
詩吟を指導してくださった、日本詩吟学院岳風会福岡春日岳風会の皆さん
【クラスで一句ずつ選ばれ詠まれた短歌】
土居さんや いろんな人に 守られた
桧原桜は 今でもきれい
桧原桜 市民の愛色 みちあふれ
私の心も 染められたかな
桜みて 花守りの心 うごきだす
地域の宝 守っていきたい
僕たちの 大切な桜 守りたい
温暖化から 守ってみせる
3月28日には、桧原桜花守り会の方を中心に朗詠が行われました。
たくさんの方のおかげで桧原桜が生き延びたことが分かったのはずっと後の事でした。当時関わった方々が今では桧原桜花守り会として桧原桜を守ってくださっています。
花守り会の短歌朗詠
桧原桜をきっかけに「福岡さくらの会」が設立され、同会は「福岡を日本一の桜の名所に」との思いから桜の植樹活動を市内各地で行っています。
福岡さくらの会から西花畑小学校に寄贈された桜の木
このページに掲載している記事は「みなみ情報発信隊」隊員が取材し、作成したものです。