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埋蔵文化財センターからもほど近い南区の井尻は、古い瓦が多く見つかることで昔から知られていました。 古くは江戸時代の学者、青柳種信が書き残しており、これをもとに近代には九州帝国大学の中山平次郎が現地調査も行っています。 1980年代以降、福岡市による発掘調査が進められ、特に井尻駅の北側を中心に瓦が多く出土することがわかってきました。ここにあった幻の寺は「井尻廃寺」と呼ばれるようになりました。 ここから出土する本資料は、「百済系単弁瓦」といわれる、ハスの花をモチーフにした軒丸瓦で、福岡市内でもきわめて古い(7〜8世紀頃)ものです。また遺跡内からは「寺」と書かれた須恵器も出土しており、寺の存在を裏付けています。 さて、どんな人々がこの寺を建立し、お参りしていたのでしょうか。 |