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この須恵器の蓋・身のセットは西区の羽根戸古墳群で見つかりました。古墳は現在西部墓園の中に残っています。 底部に何かくっついているのがわかりますか?この須恵器は,中に何かを入れてお供えをしたようです。 分析の結果,中にあったのは淡水魚の骨でした。鯉か,フナの類と考えられています。 骨は頭がなく,尾頭付きではありませんが,尾の骨が含まれています。椎骨は1匹分には足らず,切り身を入れたものと考えられます。 死者に食べ物を供える行為は,古墳に時々見られます。また,黄泉の国の食べ物を食べることは黄泉戸喫(よもつへぐい)といい,生者と死者を分かつ行為とされています。 さて,この魚は,遺族のどんな思いを込めてささげられたのでしょうか。 |