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更新日: 2023年7月18日

梅毒について  (※症状に関する写真も掲載しています)

梅毒について

 近年、梅毒の報告者数が急増しているのをご存じですか?
 梅毒は、「偽装の達人」とも呼ばれ、微熱程度の軽い症状や、症状がないこともあるなど、自覚症状を感じにくいことがあります。また、しこりや発疹などの症状が出ても、痛みがなかったり、しばらくすると消失するのが特徴です。
 しかし、症状がないからといって放置しておくと、知らない間に体内で進行し、数年から十数年後に、脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。

 梅毒は、一度感染しても、再度感染することがありますが、適切な薬物治療で完治します。


 梅毒は、症状がなくても、あなた自身が感染していたり、知らないうちに誰かにうつしてしまうことがあります。
 あなたと大切なパートナーを守るため、心配や不安がある方は、検査を受けましょう。
 
福岡市では、各区の保健所(※中央区以外)で、梅毒の無料・匿名検査を実施しています。
検査の日程・会場はこちら をご覧ください。


1 梅毒とは


 梅毒は、主に感染者との性行為など、感染部位と皮膚や粘膜との接触によってうつる感染症です。
 原因は梅毒トレポネーマという病原菌で、感染した部位のしこりや全身の発疹など、感染後の経過期間によって様々な症状が出ますが、症状のない時期や、症状があっても痛みがない場合があります。
 年代は、男性は20~40歳代、女性は20代に多くみられます。
 
 治療をせずに放置すると、長期間の経過で脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。また、妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、流産や死産、低出生、奇形が起こることがあります(先天梅毒)。

 梅毒は、薬物治療で完治は可能です。
 一度感染しても感染を繰り返すことがあるため、再び感染しないよう予防することが大切です。


2 梅毒の発生状況

 近年、全国的に梅毒と診断される方が増加しています。福岡市でも同様の傾向がみられています。


◎近年の梅毒年間報告者数(単位:件)
 平成29年 平成30年 平成31年/
令和元年
令和2年 令和3年 令和4年 令和5年
全国 5,8267,0076,6425,8677,97813,2267,758
福岡市 157186160181215338238

※ 令和5年は、27週(令和5年7月3日~令和5年7月9日)時点の速報値で、年間報告数とは異なります



近年の梅毒年間報告者数をグラフ化した図

3 梅毒の症状

第1期(感染後約3週間)


 初期には、感染がおきた部位(主に陰部、口唇部、口腔内、肛門等)にしこりができることがあります。また、股の付け根の部分(そけい部)のリンパ節が腫れることもあります。痛みがないことも多く、治療をしなくても症状は自然に軽快します。
  しかし、体内から病原体がいなくなったわけではなく、この期間に他の人にうつす可能性もあります。

感染から約3週間後、唇にくぼみができている様子の写真

(写真)感染から約3週間後、唇にくぼみができている様子
写真提供:一般社団法人日本性感染症学会


第2期:感染後数週間~数か月


 治療をせずに3か月以上を経過すると、病原体が血液によって全身に運ばれ、手のひら、足の裏、身体全体にうっすらと赤い発疹が出ることがあります。小さなバラの花に似ていることから「バラ疹(ばらしん)」とよばれています。アレルギーや、風しん、麻しん等に間違えられることもあります。
  発疹は治療をしなくても数週間以内に消える場合があり、また、再発を繰り返すこともあります。
 しかし、治療しない限り、病原体は体内に残っており、梅毒が治ったわけではありません。


感染から約3か月後、全身に痛くもかゆくもないピンク色の発しんが出ている様子(バラ疹)の写真

(写真)感染から約3か月後、全身に痛くもかゆくもないピンク色の発しんが出ている様子(バラ疹)
写真提供:一般社団法人日本性感染症学会


(写真)感染から約3か月後、手のひらに痛くもかゆくもないカサカサした斑点が出ている様子(バラ疹)の写真

(写真)感染から約3か月後、手のひらに痛くもかゆくもないカサカサした斑点が出ている様子(バラ疹)
写真提供:一般社団法人日本性感染症学会


晩期顕症梅毒


皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)ができ、心臓、血管、脳などに病変が生じ、場合によっては死に至ることもある。


先天梅毒


妊婦さんが梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、低出生、奇形が起こることがあります。



4 梅毒の治療

 一般的には、外来で処方された抗菌薬を内服することで治療します。内服期間等は病状により異なり、医師が判断します。病変の部位によっては入院のうえ、点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。

  医師が治療を終了とするまでは、処方された薬は確実に内服しましょう。
 性交渉等の感染拡大につながる行為は、医師が安全と判断するまではひかえましょう。

  また、パートナー等、周囲で感染の可能性がある方とも一緒に検査を受け、必要に応じて、一緒に治療を行うことが重要です。


 心配や不安があったり、気になる症状を感じたときは、早めに医療機関を受診しましょう。
早期発見・早期治療が大切です。
 男性は泌尿器科、女性は婦人科へ。皮膚の異常なら皮膚科を受診するなど、症状に応じて選びましょう。


福岡県内の医療機関情報は、こちらのリンク先で検索できます。 「ふくおか医療情報ネット」



5 梅毒の感染予防


 梅毒をはじめ、性感染症は誰でもかかる可能性がある病気です。
 自分がかかっていなくても、誰が感染しているか分からないためです。
 基本的には、感染部位と粘膜や皮膚が直接接触をしないように、コンドームを使用してください。ただし梅毒は、コンドームが覆わない部分の皮膚などでも感染がおこる可能性があるため、コンドームを使用していれば安心ということはありません。
 皮膚や粘膜に異常があった場合は性的な接触を控え、早めに医療機関(皮膚科・泌尿器科・産婦人科など)を受診しましょう。


6 梅毒の検査


 福岡市では、各区の保健所(※中央区以外)で、梅毒の検査を行っています。
 無料・匿名の、血液検査です。感染の可能性のある日から、2か月経過していれば判断ができます。

 梅毒は、症状がなく経過することがあるため、心配や不安がある場合は、検査を受けていただくことをおすすめします。
 検査の日程や会場はこちら (300kbyte)pdf
 同日に、HIV/エイズやクラミジアなど、他の性感染症の検査も可能です。HIV/エイズに関する内容はこちら(福岡市ホームページ)

血液検査のイメージイラスト


7 関連リンク

梅毒についての詳しい情報は、以下のようなホームページでご確認いただけます。



相談・お問い合わせ先


相談・お問い合わせ先
保健福祉センター
(保健所)
エイズダイヤル
(平日午前9時~午後5時)
FAX番号 E-Mail
東区092-651-8391092-651-3844kenko.HIWO@city.fukuoka.lg.jp
博多区092-441-0023092-441-0057kenko.HAWO@city.fukuoka.lg.jp
中央区092-712-8391092-734-1690kenko.CWO@city.fukuoka.lg.jp
南区092-541-8391092-541-9914kenko.MWO@city.fukuoka.lg.jp
城南区092-822-8391092-822-5844kenko.JWO@city.fukuoka.lg.jp
早良区092-846-8391092-822-5733kenko.SWO@city.fukuoka.lg.jp
西区092-891-0391092-891-9894kenko.NWO@city.fukuoka.lg.jp