令和7年度第2回福岡市障がい者等地域生活支援協議会 議事録 日 時:令和8年3月27日(金)10:00~11:45 場 所:福岡市舞鶴庁舎2階 大研修室 1.開会 【事務局】:定刻になりましたので、ただいまから令和7年度第2会福岡市障がい者等地域生活支援協議会を開催いたします。本日の会議時間は、おおよそ2時間程度を予定しておりますので、ご協力をお願いします。 本日は委員総数21名のところ16名出席しており、出席者が委員総数の過半数に達しておりますので、本協議会の設置運営要綱第5条第2項の規定により、本協議会は成立しておりますことを報告します。また、本日の会議では個人情報を扱いませんので、福岡市情報公開条例に基づき公開としています。なお、本日の傍聴者は5人です。 次に配布資料の確認をお願いします。委員の皆さまに事前にお送りした資料は、「会議次第」、会議資料の1~7、そして「委員名簿」、本協議会の「設置運営要綱」でございます。続いて本日お手元に配布している資料は「座席表」です。不足の資料がありましたらお知らせください。 本日の議事につきましては、「「重度障がい者の住まい及び支援に関する専門部会」の意見提言について」、「令和7年度に整理した地域課題と取組みについて」、次に報告につきましては「令和7年度専門部会報告」、以上を予定しております。 また、会議に先立ちまして、1名の委員が交代されておりますので紹介いたします。委員名簿をご覧ください。 地域福祉関係者の区分になりますが、福岡市民生委員児童委員協議会常任理事の古賀委員でございます。岡部委員の後任でございます。 それでは議事報告に入りますので、これより先の会議の進行は倉光会長にお願いします。 2.議事 (1)「重度障がい者の住まい及び支援に関する専門部会」の意見提言について 【会長】:年度末のお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。本日は2つの議題がございますので、忌憚のないご意見等いただけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは議事に入ります。事務局から説明をお願いします。 【事務局】:資料1をお願いします。この専門部会は、強度行動障がい、重症心身障がいがある方の住まいの確保や関係する支援について、検討・提案するために設置した専門部会ですが、このたび専門部会での提言内容を本書のとおり取りまとめたので、これを本協議会に諮り、賛同が得られれば協議会からの正式な提言とさせていただくものです。 2ページをお願いします。本提言を行うに当たって、強度行動障がい、重症心身障がいがある方を実際に受け入れているグループホーム5カ所に、受入れのための工夫や課題についてヒアリングを行いました。受入れのためには、自分の事業所だけでは足りない人員を法人内の別事業との連携によって確保したり、居宅系の外部サービスを活用している事業所が多いことが分かりました。課題としては、グループホームの本体報酬だけでは加配となる人件費を賄えないことや、空きがあってもその情報が利用者まで届いてない、ミスマッチなどがあるという意見もありました。 3ページをお願いします。専門部会の委員の方等を通して紹介していただいた強度行動障がい、重症心身障がいがある当事者・保護者にヒアリングを行いました。ヒアリングの結果としては、例えば住まい等の今後の希望は、在宅・施設どちらの場合でもマンツーマンで支援できる体制を整えてほしいということ、また通所先と同じ法人など、できるだけ慣れた支援者・法人が運営するグループホームや入所施設を希望するという声が多くありました。住まいの場については、現在、親と同居している方が一番多かったのですが、将来の希望については、一人暮らししたいということや、グループホームに入りたいという声が多く、希望と現実にギャップがあることが分かりました。 5ページをお願いします。ここからは専門部会で取りまとめた具体的な提言になります。まず、強度行動障がい、重症心身障がいの両方に共通すること、その次に強度行動障がい、重症心身障がいそれぞれの個別の内容に分けて提言を行っています。その提言の中に、障がい福祉サービス事業者・関係機関など事業者等が検討していくことと、行政である福岡市への提案の2つに分けて記載しています。 まず、共通の提言について説明します。5ページの(1)「事業者等が検討していくこと」の①②については、受け皿となる障がい福祉サービス事業者が重度障がい者の受け入れを積極的に行っていただきたいということを掲げています。支援施策や補助を充実させるだけでなく、各事業者がより支援が必要な人を積極的に受け入れる姿勢が必要となります。特に社会福祉法人は、社会福祉事業を行うことを目的とした公益性の高い非営利法人であり、税制上の優遇も受けていることから、より強く重度障がい者の受入れや体制整備を行うよう働きかけていきたいと考えています。 ③については、重度障がい者であれば特に事業者間の連携が必要ですが、現行ではそのような特化したネットワークがあまり多くないということが分かっています。このため、さらに事業者同士のつながりを作り、お互いに協力しながら支援を行う体制づくりを提言していくものになります。 6ページをお願いします。④については、障がいの重い方をただ受け入れれば良いというものではなく、本人の意思を尊重し、障がいの特性も踏まえて日中活動や余暇活動など生活の質を高めるための支援を、ぜひ大切にしていただきたいというものになります。 ⑤⑥については、特に賃貸住宅を借りる際に、障がいの特性に合う住宅が少ない、借りにくいという現状があることから、居住支援法人や社会福祉協議会と連携し、重度障がい者の住宅確保をさらに積極的に取り組んでいただきたいということを提言するものです。 ⑦については、福祉業界全体が人材育成確保に困っていることから、特に事業者の方々に人材育成、その定着をお願いするものです。 7ページをお願いします。(2)「福岡市への提案」になります。 ①については、最大の課題である支援者の人員確保と財源に関するものですが、根本となる国の報酬をもっと増やしてほしいということは、福岡市として引き続き国に要望していきますが、足りない部分については市独自の助成制度を設けることを提言するものです。この内容に関して、令和8年度予算の新規事業がありますが、後ほど説明します。 ②については、現行の国の加算や市の補助制度だと障がい支援区分や、強度行動障がいの行動援護の点数が1つの目安になっていることが多いのですが、この専門部会の中では障がい支援区分6の中でも特に支援困難な最重度の人に対象を絞って、より手厚い支援を行ってほしいという意見が多くありました。こちらについては部会の中でも議論を重ねましたが、今の国の基準以上の中で、市独自で納得感が得られる公平な基準を作るのは現時点では困難であったため、具体的な線引きはまだできておらず、今後、継続して検討していきたいと考えています。 8ページをお願いします。③については、重度障がい者を受け入れるための事業所支援、特に新規開設の支援を行うものになります。この内容に関して、令和8年度予算の新規事業がありますが、後ほど説明します。また、福岡市には少ない療養介護の事業所をもっと増やしてほしいという内容も含まれており、療養介護事業所を増やすために今後何ができるか、引き続き検討していきたいと考えています。 ④については、福祉人材の確保は行政にとっても大きな課題と考えているので、福岡市としても障がい福祉を支える人材確保に取り組んでいきたいと考えています。 9ページをお願いします。⑤については、グループホームの利用を希望する方と受け入れる事業所にミスマッチがあるという意見があったことから、現在のグループホームの空き情報提供は基幹センターのみに提供していますが、この仕組みをもっと広く提供できないか見直しをしていきたいと考えています。 ⑥については、住まいの確保は受け皿の整備を行うだけでなく、それを支援する相談の役割も非常に大事であり、目の前のサービス等利用計画の作成だけではなく、本人の将来の暮らしも踏まえた支援や助言を行えるよう、相談支援のさらなる質の向上、体制整備の充実に取り組むものです。 10ページをお願いします。強度行動障がいに特化した提言です。(1)「事業者等が検討していくこと」については、受け入れる事業者も本人の特性に応じたハード面・ソフト面の環境設定を積極的に行っていただきたいというものです。現在でもそのようなことを積極的に行っている事業所があり、仕切りを使った個人スペースの個室の設置など、より刺激の少ない障がい特性を考慮した対応により受け入れている施設も既にあり、このような対応をもっと多くの事業所で行っていただきたいということを提言するものです。 続きまして(2)「福岡市への提案」については、自宅で生活する場合でも、壁を壊すのに対応するためのクッション壁や、水にこだわりのある方のために水場を見せないようにする水回りの工事など、本人の特性に対応した住宅改修が必要なことも多いですが、そのような改修は経済的な負担が大きいため、このような住宅改修にも公的な助成を行っていくということを提言するものです。こちらについては、既存の身体障がい者を対象とした住宅改造助成の制度について、対象を知的障がい者まで拡大して、強度行動障がいに係る住宅改修にも対応できないか検討しています。 11ページをお願いします。重症心身障がいに特化した提言です。(1)「事業者等が検討していくこと」については、医療的ケアを行うのは看護師等の医療職が中心になりますが、専門部会の医師である委員から、医療職でそれを全て対応するというのは困難であるとの意見があったため、喀痰吸引等の研修を受講した福祉職の支援員でも可能な医療的ケアが行えるような体制を各事業所でさらに取り組んでいただきたいということを提言するものです。 続きまして(2)「福岡市への提案」の①については、医療的ケアの多くを両親などのご家族が行っており、ケアを担う家族の負担を減らすためのレスパイト支援の充実を図っていくというものです。これに関しては、訪問看護による在宅レスパイト事業を既に実施していますが、1人当たりの上限時間を年間48時間としていたものを、令和7年8月から、24時間人工呼吸器をしている方について、338時間に試行的に拡大するとともに、令和8年度からは障がい児について、利用時間を104時間に拡大し、レスパイト支援のさらなる充実を図っていきます。 ②については、重症心身障がい、特に医療的ケアが必要な人を受け入れる事業所は特別な機器や設備が必要となりますが、費用負担が大きいという課題があります。これに関して福岡市では、医療的ケアが必要な人を受け入れる生活介護や短期入所事業所に対して、設備改修や備品購入費用の補助を行っており、さらなる活用によって受入れの事業所の拡大に取り組んでいきたいと考えています。 12ページをお願いします。個別の提言の内容は以上になりますが、こちらのまとめに書いておりますとおり、障がい者の高齢化は今後も進み、親なき後の課題は今よりもさらに多くなっていくと考えています。重度の障がいがあるゆえに人生の選択が狭められることがないよう、複数の選択肢から本人が希望する住まいを選べるような社会を目指していきたいと考えています。 また、親なき後のことは、できるだけ親が亡くなってからではなく、親が元気なうちから将来の生活を具体的に考え、それに向けた支援を早いうちから行えるような社会となれるよう、歩みを止めずに今後も取り組んでいきたいということをまとめの中に書いております。 なお、最後に13ページ14ページについては、この2年間の検討体制およびこの提言を作るために協力いただいた専門部会の委員・オブザーバー・事務局の紹介をまとめております。提言についての説明は以上になります。 【会長】:ただいま事務局から説明があった重度障がい者の住まい及び支援に関する提言について、何かご意見・ご質問はございますか。 【委員】:とても前向きな提言になっており、これからとても期待が持てるものでございます。提言ですが、市も取り組んでいきたい、という説明の箇所は、すでに市の考えであると捉えてよいのでしょうか。 【事務局】:この協議会で確定した提言に基づき、行政や事業者が取組みを進めていくことになります。具体的に何を取り組むかについては、福岡市の場合は、提言の内容を尊重し、これから改定を行う保健福祉総合計画の中に盛り込むことになると考えています。なお、令和8年度予算の事業の中でも既に取り組む事業もあります。 【委員】:まとめの部分で「本人の意思を尊重されるべき」と説明されましたが、とても大事なことだと思いますので、提言④の中にも「本人の意思を尊重」という文言を入れていただきたい。 【事務局】:他の委員も問題なければ、文言の修正について事務局で検討します。 【委員】:提言書がまとまり、良かったと思います。過去、何度も協議会による提言書がありましたが、そこで提言されたことが全ては実現されず、積み残しになったものもあります。今回の提言書は専門部会で2年間議論し、まとめたものであり、令和8年度の予算の事業にも反映しており、大きな前進をしているなと思いますけれども、他にもまだまだ足りないところがあるのでこの提言書がぜひ施策に活かされるようにお願いします。 【事務局】:委員ご指摘のとおり、この提言書で全ての課題が解決されるものではなく、まだまだ足りない部分についても、この提言の趣旨を踏まえ、施策に取り組んでいきたいと考えています。 【委員】:医療的ケアのある人を受け入れるための必要な設備機器の助成は、新たに受け入れる際に必要な設備・機器等の助成を行うという制度ですが、設備等が老朽化して故障したり、買い換え費用も結構高額な設備が多いので、そういった部分も助成を行わないと、継続的な支援が難しいと思います。実際、私の法人でも電動ベッドなどが壊れており、買い換え費用が高額であるため、補助があると大変ありがたいと思います。 【事務局】:重度の障がいのある方を多く受け入れるほど経営が厳しくなるという課題については認識していますが、これは一昨年ごろから始めた制度であり、裾野を広げるのか深堀りするのかというところで、現状、市としては裾野を広げる方向性としているため、新規受入れへの補助としているところです。 【委員】:福岡市の事情も分かるので、今後ぜひ検討していただけたらなと思います。 【会長】:ただ今さまざまなご意見がありました。目指すところはご本人の方の現在のQOLと、もう1つは将来を見据えた生活の安心という大きな目的があっての重要な提言だったと思います。事業所や当事者の方に丁寧にヒアリングした上での提言だったと思いますので、これがしっかり施策の実現に向けて届いていくようにこれからスタートしなければならないところだと思いました。今頂きました意見も含めて、こちらの提案は提言という形でご了承いただけたということでよろしいでしょうか。 (【一同】了承) 【会長】:では頂きましたご意見も踏まえて、ご了承いただけたとさせていただきます。 (2)令和7年度に整理した地域課題と取組みについて 【事務局】:資料の2-1をお願いします。1ページをご覧ください。地域生活支援拠点等の整備についてです。今年度も福岡市内を3つのエリアに分け、3つの取り組みを行いました。拠点整備に関する研修はこれまで現場の職員の方向けに行っていましたが、今年度は事業所の代表者や管理者を対象に行い、この協議会の委員にも企画の段階から講師までご協力をいただきました。次年度はこの基幹センターの拠点コーディネータを中心に、取組みを継続していきます。 2ページをご覧ください。城南区では区内のワンルームタイプのグループホームを回り、すぐに入居の見通しはなくても体験利用ができるグループホームを把握し、相談支援事業所につなぐ取組みを行いました。 3ページをご覧ください。東区・早良区では主任相談支援専門員と連携し、相談支援事業所を個別に訪問したり、相談カフェという気軽に相談できる場を提供するなど、支援や運営上の課題について相談に応じました。 次に4ページに記載の、福岡市の地域課題に対する各区の取組みについて報告します。12のテーマの中からいくつかの取組みについて説明します。 5ページをご覧ください。テーマ1についてです。東区では相談支援のネットワークで精神科訪問診療の医師を講師に、今後、医療と福祉が円滑に連携できるよう研修を行いました。また西区では、区部会でセルフネグレクトのケースについて支援ツールを用いながら事例検討を行いました。視点の違いを互いに確認でき、今後の関わりについて検証する機会となりました。 6ページをご覧ください。テーマ2についてですが、東区と中央区では障がい児・者の支援にかかわる関係機関を対象にしたネットワークを行い、研修や事例検討を行いました。地域の支援者が関心のあるテーマを取り上げることで民生委員や児童委員の参加が増え、多職種がお互いに役割を知る機会となりました。 7ページをご覧ください。南区では区の地域保健福祉課と共催し、相談支援のネットワークの中で子育て世代の支援を行う区の組織や、保健師の役割について学ぶ場を持ちました。障がい福祉と母子保健の視点の違いや役割の違いについて理解を深め、互いに相談しやすくなったとの声が挙がっています。 10ページをご覧ください。テーマ3についてですが、早良区では地域活動支援センターⅠ型とともにeスポーツ大会を開催し、参加した子どもたちからは普段見られない表情が見られたり、ゲームを通して他児や他者との会話に発展する様子が見られました。 11ページをご覧ください。西区では昨年度整理した地域課題の中から立ち上げた、グループホームの意見交換の場を通じ、グループホーム同士の横のつながりができ、地域連携推進会議に相互に出席し合える体制づくりができました。 12ページをご覧ください。テーマ4についてですが、全区、区内の精神保健・医療・福祉関係機関のネットワークを通して、精神障がいに関する支援力の向上と連携体制の強化を図りました。また、早良区では油山病院の長期入院患者を対象とした退院支援グループに参画し、地域移行に関しての役割を担っています。 14ページをご覧ください。テーマ5についてですが、城南区では移行期のマネジメントの課題を解決するための取組みを行いました。その中で就学前後の支援者が引き継ぐべき情報の整理を行い、バトンパスシートという移行期の引継ぎに活用できるツールを作成しました。また特性がある子の育ちを支えるための研修会を開き、就学前後の支援者が相互の役割について理解を深め、引継ぎの内容や時期についても整理することができました。 15ページをご覧ください。テーマ6についてですが、南区では昨年度から引き続きライフステージが変わるタイミングでのつなぎ・連携の課題について、特別支援学校とのワーキンググループを定期的に開催しました。複合的な課題を抱えているケースの事例検討で出てきた課題について、次年度は子どものネットワークを立ち上げ協議していく予定です。 16ページをご覧ください。テーマ7についてですが、東区・博多区合同で重症心身障がい児・者や医療的ケアが必要な方々を支えるネットワークを開催し、その中で家族支援や災害時の対応・備え、ライフステージに応じた切れ目のない支援について研修を行い、支援の在り方を考える場を提供しました。また早良区・西区でも、昨年度に引き続き医療的ケア児・者の支援に関するネットワークを開催し、その中で整理した課題の中から保護者の負担感や親なき後の支援についてを次年度のテーマとして取り組む予定です。 19ページをご覧ください。テーマ8についてですが、東区では区部会の中でよかよかルームや地域活動支援センターなどをオブザーバーに招き、ひきこもり児・者とその家族への支援をテーマに地域課題の検討を行いました。その中で相談先に繋がるまでの心理的なハードルの高さや、支援情報が十分に届いていない現状が課題として挙げられ、今年度は既存の相談機関を周知するために相談先の案内チラシを作成しました。現在、順次配付を進めているところです。また、中央区では昨年度取り組んだ引きこもりの課題から、よかよかルームと共催で研修会や相談会を実施しました。これまで単独で関わっていたケースを、よかよかルームと協働しながら支援することができました。 20ページをご覧ください。テーマ9についてですが、博多区と南区では、罪に問われた障がい者への支援をテーマに弁護士などを講師とした研修会を行い、罪を犯した障がい者の地域生活の支援についてさまざまな関係機関が協働する支援体制づくりを考える機会になりました。 21ページをご覧ください。テーマ10についてですが、博多区ではネットワークで金銭管理に関する研修会を実施し、市の社協、生活自立支援センターを講師に招き、金銭管理のサービス需要の流れについての話を聞き、支援者が感じている課題やそれを解決するアイデアをグループワークで共有する場を設けました。 22ページをご覧ください。テーマ11についてですが、博多区と早良区では昨年度の区部会の事例を基に課題を整理し、障がいがある児・者の性について研修会を開きました。早良区では育児をしている知的障がい者の支援についても取り上げ、育児をしていく上でどのような社会資源があるとよいかをグループワークで話し合いました。 23ページをご覧ください。テーマ12についてですが、早良区や西区では防災に関する研修会を開いたり、福祉避難所に指定されている事業所の聞き取りや交流の場を設けました。24ページをご覧ください。東区では医療的ケア児の個別避難訓練を市の基幹支援センターとともに行い、その取組みについて相談支援事業所のネットワークの中で共有し、日頃から災害時に備え情報を整理しておくことの重要性を確認する場となりました。 【事務局】:続きまして、市の取組みについて説明します。まず資料2-1の地域課題に関する取組みと成果のうち、福岡市が行ったものについてです。 9ページをお願いします。複合課題の支援に関する地域課題となりますが、施策として福祉の総合相談窓口、通称「ぬくもりの窓口」を令和7年8月から、それまで博多区のみだったものから全区役所に設置しました。令和7年度1月末までの実績はこちらに記載のとおりであり、実人数は1,535人、延べ3,440件の相談に対応しました。特に複数の課題を抱えられた方や課題を整理できなかった方について、区役所内の関係課や障がい者基幹相談支援センターなどとの関係機関と連携しながら対応を行っています。 11ページをお願いします。社会資源の不足に関する地域課題になりますが、事業所における重度障がい者の受入れ促進として、福岡市では重度の障がい者を受け入れるグループホームに対する運営補助を継続して行っており、令和7年度は2月1日までに42事業所に対して交付を行いました。また、新たに、医療的ケアが必要な方や強度行動障がいのある方を受け入れるための設備改修や備品購入費用の補助、令和7年度は10事業所に対して行いました。さらに、障がい者地域生活・行動支援センター「か~む」から地域移行の環境設定のための住宅等の改修費用の補助を令和7年度は2件行いました。 なお、令和8年度の新規事業として、重度の医療的ケア児・者や強度行動障がいのある方を新たに受け入れる生活介護および短期入所事業所への人件費の補助、福祉型強化短期入所の空白地域で開設する事業所への看護師の雇用経費補助、こども病院での医療型短期入所の受入れ等の試行を行いますが、こちらについては後ほど説明します。 14ページをお願いします。発達障がいの地域課題について、令和7年度に水族館を貸し切って未就学の障がい児、家族を招待する「ドリームナイト・アクアリウム」というイベントを実施しました。実施に当たっては、音や光の刺激への配慮、イヤーマフ、遮光グラスの貸出し、カームダウン・クールダウンスペースを設置するなど、障がい特性に対する運営上の配慮を行い、参加者からは大変好評を得ています。令和7年度は計3回開催することとしており、令和8年度は対象を18歳未満に拡大するとともに、場所を水族館だけでなく動物園、プラネタリウムで実施する予定としています。 15ページをお願いします。強度行動障がい支援に関する地域課題について、障がい者地域生活・行動支援センターか~むでの集中支援、共同支援、支援者研修を継続して今後も実施するとともに、令和7年度は2名、か~むからの地域移行しております。また、令和7年度は、強度行動障がい者を支援する事業所へ環境調整等の助言を行う広域的支援人材の育成に取り組んでおり、広域的支援人材として10人登録し、令和8年3月より事業所からの派遣依頼の受付を開始しています。さらに、令和7年度より、行動障がいがあり、特にサービスの利用が困難な世帯に対して、家族に寄り添う伴走型の支援を開始しており、31名の方を対象に支援を行っているところです。 17ページをお願いします。医療的ケアや重症心身障がいの支援に関する地域課題について、医療的ケア児・者の家族の負担軽減のため、訪問看護の看護師が医療的ケアを実施する事業を行っています。令和7年度は8月から、24時間人工呼吸器が必要な方の年間上限時間を48時間から338時間に試行的に拡充しました。令和7年度の本事業全体の利用者数は、12月までで障がい児は150人、障がい者は25人です。なお、令和8年度からは障がい児については、24時間人工呼吸器が必要でない人でも上限時間を48時間から104時間に拡充するとともに、医療的ケア児とその家族が安心して地域での生活を送ることができるよう、医療ケア児等伴走支援員による家族に寄り添った相談支援の充実に取り組んでいきます。 また、医療的ケア児や重度の障がい児の受け皿となる保育所を拡充するために、令和8年度は民間保育所に常時、看護師や保育所を配置するための人件費や必要な備品等の整備をするための補助を新たに行います。 18ページをお願いします。医療的ケアが必要な児童生徒の特別支援学校の通学に当たり、福祉タクシーと訪問看護を活用した通学支援を、これまで週1回の回数だったものを令和8年度は段階的に週3回まで拡充することとしています。次に、医療的ケアが必要な児童生徒を支援するために、小・中・高等学校および特別支援学校に学校看護師を配置していますが、その総配置数を72人から78人へ増員します。また、令和8年度より、医療的ケアが必要な児童生徒が修学旅行等の宿泊行事に安心して参加するために、訪問看護師同行にかかる費用の支援事業を新たに行うこととしています。 25ページをお願いします。災害対策に関する地域課題については、令和6年度から在宅で24時間人工呼吸器を使用する方への非常用電源購入のための費用助成を継続して行っており、令和7年度は12月までで14件の助成を行っています。 続きまして資料2-2をお願いします。こちらは障がいに関する令和8年度の主な新規事業についてまとめたものです。 まず、「1 重度障がい者の受入れ支援」についてです。1つ目は、新たな重度の医療的ケア児者や強度行動障がいのある方を受入れる短期入所、生活介護事業所に人件費の一部を補助することで、重度障がい者の受入れ先の確保を行っていくものです。2つ目とは、福祉型強化短期入所の空白地域で開設する事業所に対し、看護職員の人件費の一部補助を行い、医療的ケア児者の受け入れ先となる短期入所事業所の確保を図るものです。 「2 こども病院での医療型短期入所の試行実施」については、最重度の医療的ケア児等の家族のレスパイトを支援するため、こども病院において医療型短期入所の受入れを試行するとともに、家族が預けやすいようにこども病院での送迎支援や、馴染みのヘルパー等が院内で日中見守りを行えるような支援を行います。なお、受入れ開始については、こども病院の手術が夏休みまでの時期に集中し、繁忙期であると聞いているので、秋以降になる予定です。 「3 障がい者スポーツセンターの基本構想策定」については、南区清水にある福岡市立障がい者スポーツセンターは、施設の老朽化や障がい者スポーツを取り巻く環境の変化に対応した機能強化を行う必要があるため、あり方について検討を行ってきましたが、令和8年度は移転建替えによる機能強化に向けた基本構想の策定を行います。 「4 障がい者支援アプリの導入」については、福岡市の障がい福祉施策をまとめた冊子『福岡市の障がい福祉ガイド』の中にあるような情報をデジタル化し、分かりやすくアクセスできるようにするとともに、プッシュ型でお知らせもできるスマートフォン向けのアプリの導入を行います。このアプリは「ふくおかサポート」などの別のアプリとの連携機能や音声読み上げ等のアクセシビリティ対応も備える予定としています。 「5 精神科病院入院患者への訪問支援員への派遣」については、精神保健福祉法の改正により法定化された事業であり、精神科病院に入院している方は医療機関外の方との面会交流が途絶えやすく、孤独感を感じ自尊心の低下が特に起こりやすいことを踏まえ、医療保護入院者の希望に応じ、本人の話を傾聴し、生活に関する相談を受ける訪問支援員を派遣する事業を新たに行うものです。 【事務局】:資料2-3をご覧ください。本年度、区部会を通して上がってきた地域課題を報告します。 福岡市における12の地域課題のテーマ3とテーマ8の2つに関連する課題になります。この課題は、博多区のいくつかの事例から整理をしました。例えば、生活保護で精神疾患のある方がギャンブルをやめられず借金を繰り返すため、支援を提案しても、本人に困り感がないことから訪問や面談を拒否され、支援につながらない事例や、グループホームに入居し、就労継続支援A型に通っていた知的障がいの方が、ゲームを優先し欠勤が続き、グループホームでの集団生活のルールが守れなくなり、就労継続支援A型を辞め、グループホームも退去してしまった事例や、ヘルパーを利用している身体障がいの方で、アルコールによる不調で救急搬送されたあともアルコールがやめられず、支援者への暴言が続き、本人の体調不良や衰弱が見られるものの医療機関への拒否感から受診につながらない事例などです。 このような複数の事例から、博多区では依存症の支援についての課題を3つに整理し、これを基に事務局合同会議において全区の基幹センターで課題解決のためのアイデアを検討しました。また、福岡市精神保健福祉センターとも協議し、現在、福岡市で実施している取組みについても合わせて整理を行いました。事務局合同会議において整理した取組みのアイデアは大きく分けて4つです。 まず「医療につなげる取組み」についてです。受診や専門的な治療につなげるため、医療機関や自助グループと協力体制が取れると良いのではないか、また、ツールなどを使って相談しやすい体制整備があると良いのではないかという意見が出ました。これについては、現在、精神保健福祉センターでパンフレットを使った情報提供や、家族教室、回復プログラムの開催、LINEでの啓発活動が行われています。 次は「支援者を支える取組み」についてです。精神保健にかかわる医療・福祉のネットワークの中で成功事例を共有し、相互理解の場が持てると良いのではないか、また、当事者の話を聞く場や、依存症について支援者が学ぶ場があると良いのではないかという意見が出ました。こちらについては、既存の区ごとにある精神保健医療福祉のネットワーク会議や、依存症支援者連携会議の場、依存症専用相談電話が活用できると考えられます。また、支援者もCRAFTという当事者にかかわる人が学ぶコミュニケーションスキルの手法を活用し、支援スキルの向上を図っていく必要があります。 次に「依存症に対する予防的視点についての取組み」です。市民を対象とした研修や、専門家や当事者団体で協力して早期からの教育と啓発が必要との意見が出ました。こちらについては市で開催している依存症に関する市民講演会やアディクションフォーラムがありますので、周知・啓発を続けていく必要があります。 最後に「地域における見守り体制の構築」についてです。当事者が治療につながるまで支援者による定期的な長期的な関わりが必要ですが、近くで見守るために民生委員や近隣住民の方に協力を求めることも必要ではないか、また、その支援にピアサポーターも協力してもらえるよう予算を確保できないか、受診歴のある方には医療・福祉など多機関協働などによるクライシスプランの策定や情報共有ができると良いという意見が出ました。これについては、ピアサポーターの活動など市の補助金を活用するということが考えられます。また、支援者側は、当事者が地域で生活を続けながら回復していけるよう、他職種と連携し、伴走支援を続けていく必要があると考えます。 このように課題を整理しましたら、支援者が一人で抱え込み疲弊している事例も多く、医療機関やケアスタッフの方、民生委員を初めとした地域の方と支援の協働ができたらと思います。また、予防の観点では、各種の団体や教育機関と医療機関、ケアスタッフの連携ができると良いのではと考えます。予防の観点で、既にある取組み以外にも委員の皆さまで何かしていることがあれば、教えていただけたらと思います。また、地域での見守りや医療機関につなげる取組みについても、何かアイデアやご協力いただける点がありましたら、ご提案いただけたらと思います。 【委員】:依存症の地域課題について、私の事業所でも、最近本当に依存症の方が増えています。アルコール、ギャンブルというよりも、若い方のかぜ薬とか咳止め薬の市販薬に依存している方が最近になって急に増えているような印象です。本当に深刻で、本人はやめたくてもやめられない。我々福祉の現場では、本人の自尊心を回復するための支援や、安心できる居場所は提供できますが、依存症となると治療しないとなかなか回復というのは難しいと痛感しており、医療との連携は欠かせないと感じています。本人たちも心の中で何かぽっかり空いたものを埋めるというものから依存に走る方が結構多いと思うので、そういった方たちの心を埋めるというのは福祉と医療だけでは限界があると感じます。一番良いのは信頼できるパートナーがいることですが、ピアサポーターや自助グループの活用は欠かせない。全部が連携して足並みそろえて支援をすることが必要だと実感しておりますので、まずは医療との連携をスムーズに、あとはそういったインフォーマルな資源も含めて、市がそういったものを構築していただけたら、現場で疲弊している支援員も助かると思います。そういったところを私たち福祉の現場も協力できるところは尽力したいので、進めていただきたいと思っています。 【会長】:ご意見、ありがとうございます。先ほどの説明の中でも、予防であったり、このような事業にも繋がる取組みについてアイデアがあればとのご意見でしたので、そういったところにうながる意見だったと思います。今、医療との連携やインフォーマルなサポート、それから支援者、サポートが必要だということでしたが、委員の皆さまから何かそのようなところでご意見いかがでしょうか。 【委員】:基幹センターの立場ですが、かぜ薬などの依存に関する相談が増えてきていると感じています。アルコールやギャンブル依存症に対応できる事業所は少しありますが、過剰服薬の依存に対応している事業所は限られていると思います。依存症については、依存症支援者連携会議が保健所で開催されており、依存症に関わる支援者の連携について協議していたかと思います。そのようなことをもう少し地域の事業所さんに向けて周知等することで、市全体としての依存症に対する認知や支援スキルの向上が図れるかと思います。 【会長】:今の意見にあった連携会議に関する情報もいただけるでしょうか。 【事務局】:依存症支援者連携会議については、精神保健福祉センターで、関係機関の方に呼びかけて会議を行っているものです。より様々な関係機関の皆さまにご参加いただき、依存症の支援を広げていけたらと思っていますので、今後とも開催を続けていきたいと考えています。 【委員】:こどもの時期におけるアタッチメント、愛着の形成は後々の発達に影響を及ぼすと聞いていますが、依存症というと大人への対応についてもアタッチメントを意識した支援をされてもよいと思います。 【会長】:こちらの意見は、依存症の原因は多様にあって、お子さんの育ちであったり、一人ひとりの特性だったり、生活環境の中に潜んでいる身近なものでありますので、予防的な支援の取組みも必要ではないかといったご意見だったかと思います。 【委員】:行動障がいの伴走型支援は、支援人数が記載されていますが、医療的ケアの支援人数は何人でしょうか。また、それぞれの伴走型支援の効果をどのように考えているか教えてください。 【事務局】:医療的ケア児の伴走型支援の実績については、令和7年12月から稼働していますが、令和8年2月時点で、実人数で11人の方の相談を受けています。福岡市内の拠点病院に入院している方を中心に、退院に向けたカンファレンスなどに参加させていただくような形や、自宅に訪問して相談を受けるというような形で対応しています。退院に向けて不安を感じている親御さんからは、そういったところで相談ができるのはありがたいという意見を頂いています。病院からは、退院に向けた支援において、専門的な知見を備え、障がいのサービスなども分かっている方と一緒に進めていけるのでありがたいという意見を頂いています。 【事務局】:強度行動障がいの伴走型支援の効果として、相談のきっかけとなる関係の構築や、これまで利用できなかったサービスの利用があると思います。支援している方の中には、家や自分の部屋から一歩も出られない方や、親がサービスの利用や支援を拒否する人もいます。そのような方に対して、少しずつ関係を構築して、本人が部屋の外に少し出られるようになった、親が支援者の介入に少しずつ理解していただくような例もあります。 サービスの利用については、1年程前から生活介護に全く通えなくなった強度行動障がいの方に対して、伴走型支援の相談員が関わることで、日々の生活のリズムに配慮しながら、自宅等での作業の訓練から始め、現在は新しい生活介護に体験的に通い始め、定期的な通所に向けて進んでいる方がいます。また、行動面の問題が激しく、施設も退所させられ、病院に入院となっていたのですが、伴走型の相談員が関わることによって、いったんか~むの集中支援を行い、グループホーム入所に向けて具体的に進んでいる方がいます。 このように、ちょっとした行動の改善などのスモールステップで進む方や、グループホームなどのサービスの導入などの支援が必要な方の両方をしっかり支えていけたらと思います。 【委員】:伴走型支援の効果があるという話を聞いていましたが、医療的ケアの方は、今のところ児童だけが対象になっており、私の事業所では、大人になって重症度が増し、家族が病気や障がいなど年齢的な問題を抱えて非常に行き詰まっている事例もあるので、大人についても伴走型支援が必要と思うので、将来的に大人への拡大というのもぜひ検討していただきたいです。 また、こども病院での短期入所の受入れをぜひ考えて欲しいとずっと要望していたので、今回それが実現するということですごくありがたいなと感じています。これについて、こども病院の送迎や、馴染みのヘルパーの派遣の支援という部分について説明をお願いします。 【事務局】:こども病院での短期入所における送迎とヘルパーの処遇については、医療型短期入所に障がい福祉サービスによるヘルパーは利用できないため、市の独自事業として送迎やヘルパー派遣を試行的に行うものです。 【委員】:では、こども病院で行う短期入所のみが使える制度ということですか。 【事務局】:その通りです。福岡市の医療的ケア児、特に15歳程度以下のお子さまで考えると、例えば短期入所で月に4~5日利用できることが望ましいと思いますが、かなり重症度の高い方はそもそも受け入れ先が少なく、かつその中でも最重度になりますと、なかなか受け皿も厳しいのが現状です。 このため、まず最重度のところで、こども病院でどのくらいのことができるか、そして短期入所以外のサービスを付加してどのくらい助かるのかを検証し、可能であれば他の病院でも実施可能なスキームを構築し、受け皿の拡大を目指したいと思っているところです。 【委員】:いずれにしても、一歩前に前進したという意味では非常にうれしいと思いますので、ぜひ頑張っていただけたらと思います。 あと1点だけ、難病対策協議会で他の委員から報告があったのですが、ある難病患者、重症心身障がいの方ですが、発熱等で救急車を呼んで搬送しようとしたけれども、なかなか受け入れてくれる病院がなく、ようやく1カ所見つかって、入院はさせてもらったが、退院の際に次からは対応できませんと断られたという話がありました。これはいわゆる差別解消法等にも抵触する事案かと思ったので、これはその後、福岡市としてどのように対応したのかをお尋ねします。 【事務局】:その件については、発言されたの訪問看護事業所の方に協議会のあと事情等を聞き、医師の委員の方々にそういった場合の対応について相談をしております。具体的な解決策というところまでは至っておりませんが、日頃のかかりつけの先生と、緊急の場合の連絡体制の確認が重要と認識しています。 【委員】:非常に対応が難しかったとの報告でしたが、そういった際に、ヘルパー制度を活用しながら病院で対応できるようにするなど、もうちょっと検討の余地はあるのかと思いました。また、これは差別解消条例に抵触する事案として、市が解決に向けて動いていかなければいけないのかなと感じました。 以前から障がい者だと受け入れてもらえない病院はあったと思います。いずれにせよ、命に関わる問題ですので、医療機関の受入れの理解促進にぜひ取り組んでもらいたいなと感じました。 【会長】:医療への障がい者の受入れの理解、それから差別の点については、障がい者110番等もありますけれども、そういったところできちんと理解の上で、しっかり医療的にも受け入れていただけることが必要だというご意見だったかと思います。 【委員】: 地域課題に関する取り組みで、「8050世帯などの複合的な課題のあるケースや引きこもりの障がい者など支援につながっていない人々」の中で、引きこもりの方の中には発達障がいの方が多くいます。 具体的には、お母さんが世話している引きこもりの方で、その方はベースに発達障がいがあり、お母さんが亡くなられて一人暮らしになったので、様々なことができず、電気や様々なものが止められ、それに気付いた会員の方の々尽力により何とか電気が繋がるようになりました。その時に民生委員の方も関わってもらいましたが、もし民生委員が発達障がいの特性をよく理解していなかったら、うまく対応できなかったかもしれません。民生委員のように支援を行う人は、発達障がいについての研修会などを行い、特性を理解していただきたいと思います。 【事務局】:令和7年度は、早良区の民生児童委員から出前講座の申込があり、発達障がいに関する話をしました。非常に皆さん熱心に聞いていただき、その後のアンケートの中でも、やはり理解を進めることが大事だというような反応を頂いています。 【会長】:民生委員の委員から何かご意見ありますでしょうか。 【委員】:地域の中に発達障がいの方もいますので、発達障がいについて、私たちも常に勉強をしていく必要があると感じました。今回の意見は地域に持ち帰り、他の民生委員と共有したいと思います。 【事務局】:民生委員がある程度知識を得て一番最初の気づきをするのが一番大事ということはよく分かりますが、支援する範囲は広く、経歴が浅い方もいるため、専門的な支援が難しい側面もあります。今は社会福祉協議会を通じて民生委員をフォローする仕組みがありますので、先ほどのように電気が止まってお母さんが亡くなるという話は、社会福祉協議会に相談されて、専門家がしっかり介入して解決していくという形もあると思います。 【委員】:私たちも啓発活動を行っていますので、民生委員からもよく障がい理解について啓発講座の依頼があり、話をさせていただいたり、知的障がい者相談員と民生委員で合同の勉強会などを行っています。民生委員も「知りたいし、何か役に立ちたいし、でも分からない」と言われます。 市の政策などを当事者の私たちや、いろいろな立場の人たちと皆で協議し合う場が必要であり、そのよう、交流の場をまたセッティングしていただけると、さらに理解が進むのかなと思いました。 【事務局】:障がい者の差別解消の理解の促進については、障がい当事者を地域に派遣する事業も行っており、福岡市の政策推進プランでは、令和10年度までに全市で150回実施することを目標に取組みを進めているところです。これまでは地域の方が講座の開催を市に依頼する形でしたが、今後は新たに市が主催で行う形も進めていきたいと考えています。 また、障がい者差別解消の推進については、障がい者差別解消推進会議で検討しています。令和8年度は新たに、啓発ワーキンググループの立ち上げを検討しており、当事者と、市民、企業の方々にも入っていただいて、どうしたら相手に届くような啓発ができるかという検討やその結果をふまえた取組みを進めていきたいと考えています。 【委員】:福岡市の地域課題に関する取組みと成果についての資料について、過去には研修を受けた人たちなど支援者側の成果が多かったですが、今回の資料は100パーセントとは言えないですが、困っている人たちにきちんと届けようとしていることが非常に伝わってきました。それと行政の施策も書いてあり、非常に分かりやすくて、利用者のために行政と支援者側が一緒に動いていることがこちらで見えるようになって、非常に嬉しいなと思いました。 また、福祉の相談窓口を各区に作ったことについて、相談者が増えているということは、やはりそれを求めている人がおり、繋がるところの大事さを保障されていると感じているところです。 お尋ねしたいのですが、この資料2-2の福祉型短期入所の空白地帯がどのようなところを指すのか、また、こども病院での医療型短期入所のベッドの空床の数はいくつなのかを教えていただけたらと思います。 【事務局】:障がい者の方を受け入れる短期入所の中でも、福祉事業者が看護師を雇って医療的ケアの方などを一部受け入れるものを「福祉型強化短期入所」といいます。空白地帯は、この福祉型強化短期入所の事業所が少ないところであり、例えば、中央区、城南区、西区の西部、東区の北部などです。 こども病院の空床に関しましては、現状でこども病院に通われている方を対象にしますので、基本的には1床程度から始めて、親御さんのニーズが重なるような時は2床になる場合も考えています。 【委員】:短期入所の申込みをしたが断わられることはないと考えてよいのでしょうか。 【事務局】:こども病院に通われている方が対象なので、治療等の関係でのお断りはあるかもしれませんが、基本的には元々このような人が対象者といって、その人たちにお声かけをしますので、症状が安定していればお断りはないと思います。ただ、同じ日に希望が重なった場合は、お断りはあるかもしれません。 3.報告 (1)令和7年度専門部会報告 【事務局】:資料3をお願いします。地域生活拠点等整備検討部会の令和7年度の協議内容について報告します。令和7年度は2回、専門部会を開催しております。検討・協議内容については、相談機能に関して、協働による機能強化の効果を測るためのアンケートを行い、特に基幹センターとの協働に関して相談支援体制の向上に繋がっているとの意見が多く、その効果が見られたため、基幹センターと計画相談支援事業所の協定締結期間を2年間から3年間に改めました。 地域生活支援拠点等認定事業所数については、令和8年3月1日時点で97事業所となっており、1年前の75事業所と比べ、22事業所増えています。 この専門部会の名称である「地域生活支援拠点等整備検討部会」について、拠点等の整備は一定の水準に達しており、検討段階はもう過ぎていると判断していることから、専門部会の名称の中から「検討」を外し、来年度からは「地域生活支援拠点等整備部会」に改めたいと考えています。 【事務局】:資料4をご覧ください。触法障がい者部会になります。令和7年度の触法障がい者部会は4回開催しています。 令和7年度も、触法障がい者を支援する地域の事業所を増やす取組みとして、啓発研修を行いました。部会ではその開催に向けて準備を進めました。研修会は11月27日に、会場参加と当日録画したものの後日配信を両方行う形で行いました。会場参加は83人、そして後日配信での視聴希望が91人でした。研修会の内容は、第1部に基礎講座、第2部にシンポジウムを行いました。 研修会の成果と課題について説明します。研修後に行ったアンケートの中で、今後触法障がい者の支援の依頼があった場合の対応について尋ねたところ、「可能」もしくは「可能な限り対応したい」と答えた方が約70パーセントと、比較的前向きな回答が得られています。触法障がい者の支援においては、多職種がチームとして支援していくことに効果があるということが今回の研修で伝わり、狙いが達成できたのではないかと感じています。 また、障がい福祉サービス事業所においては、触法障がい者の支援の経験がない職員の方も多いので、刑事事件手続きの流れなどに関する基礎的な内容を取り上げる必要性もアンケートの中から見えてきました。次年度は支援者向けの研修会の開催とともに、研修会の効果の検証方法や、支援者が活用できる触法障がい者の支援に関連する諸制度などの情報提供のあり方も、併せて検討していくことにしています。 最後に、触法障がい者部会で検討し、取り組んでいる入口支援のスキーム対応については、令和7年度も継続して支援を行っており、本年度の対応件数は8件となっています。 【事務局】:資料5-1と5-2をご覧ください。精神障がいにも対応した地域包括ケアシステム検討部会について報告します。 当部会は平成30年4月に設置し、精神障がい者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、精神障がいにも対応した地域包括ケアシステムの構築に向けた検討を行っています。 令和7年度の部会研修会開催状況は表のとおりでございます。部会の回数を前年度の2回から3回に増やして、協議を行っています。また、研修会は地域住民を対象としたものと、精神保健・医療・福祉支援者を対象としたものの2回を開催しています。令和7年度は本市の課題を整理し、各区において情報まとめシートを作成しています。その報告を基に、市として取組むべき課題や取組み内容について協議を行いました。 裏面をご覧ください。「にも包括」構築にかかる取組みの成果と課題についてです。令和6年度より、各区のネットワーク会議に加え、保健所精神・難病対策課内における各区の担当者会議および区の保健医療・福祉の代表者で構成されるコアメンバー会議を設置し、地域アセスメントをベースとした情報まとめシートを整理しました。今回、市と区が双方向で連動し、重層的な支援体制の実現に繋がっています。各区の情報まとめシートを基に整理された課題が、「地域住民、支援者ともに、精神障がいに対する理解が不足している」、「措置入院者の退院支援では他機関連携が難しく、保健所のみの支援となる場合がある」、「保健・医療・福祉の連携および相互理解が不足している」、「ピアサポートへの理解が支援者、地域でそれぞれ不足しており、活躍の場が少ない」、「一般住宅、グループホームに限らず、精神障がい者が住まいを確保しにくい状況がある。また、精神障がい者の住まいに関する実態把握が不十分」の5点です。 次に、厚生労働省の構築支援事業を活用し、令和6年度より福岡市広域アドバイザー1名、令和7年度より福岡市地域密着アドバイザー3名が着任しています。特に地域密着アドバイザーの方々は区毎の会議に参加するなどし、市と区のつなぎ役となっていただいたことで、重層的な支援体制の構築がより円滑に進んでいます。 次に、関係者や地域住民へのにも包括の周知活動では、精神保健医療・福祉関係者に対して、にも包括や本市の取組み等を紹介した別紙5-2のリーフレットを作成しています。こちらも様々な方に配布し、皆さんが実際の自分の位置に合わせて様々な視点から見ながら、にも包括について考えていただく機会になっているのではないかと考えています。 続きまして、次年度以降の取組みについては、市全体で取組むべき課題の5点について、各区の担当者会およびコアメンバー会議に共有し、課題に対する具体的な取組み内容を考えていき、次年度協議を進めていきます。 【事務局】:障がい者の虐待対応に関する専門部会について報告しますので、資料6をご覧ください。 開催状況について、令和7年度は1月に1回開催しています。 次に、議題について、令和6年度における障がい者の虐待対応における実績について、通報や対応状況について説明しています。また、障がい者虐待対応の担当者へのアンケートの実施と結果報告について、令和7年度は福岡市障がい者虐待防止センターにより、各区の障がい者虐待担当職員を対象に、実務上の課題に関するアンケート調査を行いました。その結果について報告を行い、アンケートから抽出された課題のうち困難ケースの対応について、警察の同行依頼や、医療機関との情報交換など、関係機関との協力・連携について意見交換を行っています。そのほか、研修等により、担当職員の専門的な面接スキルの向上を図ることが被虐待者等の支援において役に立つのではないかという意見を委員から頂いています。 【事務局】:資料7をお願いします。こちらは重度障がい者の住まいおよび支援に関する専門部会の、令和7年度についての内容をまとめたものですが、議題1でも説明していますので、あらためて説明は行いません。 説明は以上になります。ご審議のほど、よろしくお願いします。 【会長】:ご説明ありがとうございました。ただいま事務局から資料3~7についてご説明いただきましたが、ご意見ご質問等はありませんでしょうか。 (意見・質問なし) 4.閉会 【会長】:本日予定しております全ての議事を終了いたしました。あとの進行は事務局にお返しします。 【事務局】:会長、ありがとうございました。また、委員の皆さま、貴重なご意見を頂きありがとうございました。 以上をもちまして、令和7年度第2回福岡市障がい者等地域生活支援協議会を閉会いたします。本日はありがとうございました。