資料2の2 令和5年度 福岡市の地域課題に関する取り組みと成果について 地域生活支援拠点等の整備 取り組み内容 【福岡市を3つのエリアに分けて、取り組みを実施】 1)地域生活支援拠点事業の認定事業所について、障がい福祉サービス事業所に対して説明会を実施 2)昨年度、訪問調査を行った短期入所の中から、緊急時対応に意欲の高い事業所、既に緊急受入を実践している事業所に対して、認定事業所の登録を勧奨 3)指定特定相談支援事業所に対して、クライシスプランの啓発を委託緊急時対応・受け入れ拠点事業所と連携し、集合研修あるいは個別訪問にて実施 取り組みの目的・ねらい 1)地域生活支援拠点事業について障がい福祉サービス事業所に周知し、5つの機能の体制整備を図る 2)短期入所事業所に対して、認定事業所の登録を拡充することで緊急時対応の整備する 3)クライシスプラン(緊急時に対する備えの計画)の重要性を周知することで、緊急時対応に対して円滑に支援ができる体制づくりを促進する 令和5年度の成果 *地域生活支援拠点事業の周知については、集合型研修を行うことで、多くの障がい福祉サービス事業所に説明できた *短期入所の認定事業所については、依然少ない状況である 令和6年度の取り組み(予定) *緊急時対応・受入と相談の2つの機能を中心に令和6年度も啓発と拠点登録の拡充に努める 緊急時への取り組み 取り組み内容 【博多区】 既存の短期入所事業所、短期入所立ち上げに関心のある生活介護事業所・放課後等デイサービス、共同生活援助を対象に短期入所事業を学ぶ研修会を実施 取り組みの目的・ねらい *短期入所の事業所が増えることで、自事業所の利用児者の緊急時の受け止めができ、受入先が見つかりにくい状態を減らす *未開所事業所が短期入所の支援や役割について具体的にイメージできるようになる *既存の短期入所事業所が他の事業所のことをしり、自事業の活性化につなげる 成果 *放課後等デイサービス事業所の関心が高く、具体的に開所を目指している事業所が複数あることがわかった *研修内GWの中で、想定外の出来事や対応についての質問が多かったため、次回研修にて取り組むこととする 1 本人に困り感がないが、家族や周囲は困っている。また、必要な医療や福祉サービスの拒否があるため、健康を損なう、あるいは死亡に至る場合に介入手段がない。 取り組み内容 【中央区・南区】 *校区民児協定例会の参加、出前講座実施 *広報誌の発行 取り組みの目的・ねらい *地域の民生委員との連携強化、顔の見える関係性の構築 *障がいの正しい理解と区基幹相談支援センターの理解と啓発 成果 *民児協委員より「当センターと関わりやすくなった」、「勉強になった」などの意見があった。また、研修会を行うことで「訪問に一緒に行ってください」などの依頼もあった *民生委員児童委員が来所することが増えた 2 世帯の中で複合的な課題(高齢、障がい、児童)があり、家族まるごとの支援が必要であるが、キーパーソンが不在で、家庭への介入が難しい。また、様々な立場の支援機関が関わるが、効果的な連携と支援の構築が難しい。 取り組み内容 【中央区】 障がい福祉サービス事業所、地域包括支援センター、SSW、医療機関を対象とした合同での事例検討会の実施 取り組みの目的・ねらい *事例検討、グループワークを行い課題の共有と関係機関の役割について理解を深め、支援者間のネットワーク構築を図る 成果 *福祉サービス事業所の困りごとや解決しづらい課題にについて共有する事ができた *児童の支援者と成人の支援者との連携を図ることができた 取り組み内容 【博多区】 *相談支援事業所といきいきセンターとの事例検討会 *相談支援事業所を対象にユースサポートhubの活動紹介 *地域の活動(民児協、ふれあい活動、圏域会議)に参加し広報活動と、地域と顔の見える関係性づくりを行う *SSW、社会福祉協議会CSWとの連携強化を図る 取り組みの目的・ねらい *高齢者と同居するひきこもり障がい者の発見につなげる *地域での見守り、気になる対象者の気づきにつながる地域との協力関係を築く *世帯まるごと支援が必要なケースにおける、分野を越えた多職種との連携体制づくり 成果 *高齢と障がいの連携が強化され、圏域連携会議の中で障がい分野のテーマを取り扱われることが増えた。また、いきいきセンター内研修会の講師依頼や勉強会実施から相互理解の場が増えた 取り組み内容 【西区】 相談支援事業所といきいきセンターで、多問題家族を題材とした事例を検討 取り組みの目的・ねらい *介護保険と障がい福祉で連携を図り、相談しやすい関係性を築くことを目的とする 成果 *対面での研修会を開催し、指定特定相談事業所といきいきセンターの職員で相談しやすい関係性形成に繋げることができた。ケアマネージャーからの相談が増えている 【西区】 相談支援事業所とSSWのネットワークを開催。内容は。@SSWの役割、A区基幹とSSWが連携した好事例紹介、Bグループディスカッション 取り組みの目的・ねらい *相談支援専門員とSSW がお互いの役割を知り、連携方法の理解を深め、横の繋がりをつくる 成果 *相談支援専門員とSSWの役割の相互理解と、相談連携しやすい関係性構築に繋げることができた 3 障がい特性や状況に対応できる社会資源、支援者、専門性の確保が不足している。また、サービスに繋がりにくい、あるいは、サービスに繋がっても継続が難しい 取り組み内容 【東区】 相談支援事業所を対象に「インフォーマルな社会資源」について研修会を実施 取り組みの目的・ねらい *相談支援事業所のネットワーク構築、相談支援専門員の相互研鑽の場とする *地域に必要な支援等を講じる為の情報共有、意見交換の場とする 成果 *後日、さらに詳しい話を聴きたいと相談支援事業所から問い合わせがあり、個別に説明を行った 取り組み内容 【博多区】 生活介護・居宅介護・グループホーム・就労支援・相談支援等の事業所に対し、ハラスメントに関する研修を開催 取り組みの目的・ねらい *カスタマーハラスメントを含めてハラスメントについての知識を身につけ、対応力・支援力の向上 *さまざまな機関が交流を深めていく機会 成果 *サービスに繋がりにくい、あるいは支援の継続が難しい事例に対する対応力・支援力の向上を図れた *異業種交流の機会となった 取り組み内容 【城南区】 相談事業所のネットワークに、グループホーム、放課後デイサービスも参加して、連携のあり方について年3回の研修会を実施 取り組みの目的・ねらい *相談支援事業所と福祉サービス事業所の相互理解を促進し、より質の良いサービス提供に結びつくことを目的とした。 *グループスーパービジョンを実施し、相談支援事業所の支援力の向上や相互での助け合いができる関係つくりを目的とした 成果 *グループワークを実施したことにより相談と福祉サービス事業所の相互理解をより深められた。また、事業所の特色などを相談支援事業所が知ることで、今後のサービス調整に寄与できた 取り組み内容 【早良区】 相談支援事業所を対象に「失語症意思疎通者養成事業」の研修を開催 取り組みの目的・ねらい *計画相談事業所のスキルアップ *障がい福祉サービス以外で利用者支援に活用できる制度を知る 成果 *STの仕事内容や失語症者の生活の困り感を知ることができた *意思疎通支援事業について知ることで、支援の手立ての選択肢を増やすことができた 取り組み内容 【西区】 相談支援事業所と訪問看護で、それぞれの役割等の講義と事例検討会を実施 取り組みの目的・ねらい *支援をする際の連携の仕方や、それぞれの視点の違いを知る *訪問看護と関係を構築し、支援力の向上につなげる 成果 *講義やGWを通し、相互の役割や連携のイメージの共有ができた *情報交換や疑問点を聞き合う中で、より具体的な相互の役割理解、今後の連携につながる「顔の見える関係構築」につながった 取り組み内容 【西区】 障がい福祉サービス事業所を対象に「メンタルヘルスと職場を元気にするコミュニケーション」と題して、講義とグループワークを実施 取り組みの目的・ねらい *支援を行う上での各々の困りごとを共有し、支援力の向上を図る *全体会を通じて、事業種別活動との連動や異なる事業種との連携を深める。 *コロナ禍が明けて、今回が久しぶりの対面での研修会の開催となる。改めて支援者同士が『顔の見える関係』をつくり、繋がりを持って継続的に支援を行うことができるようになる 成果 *3年振りの集合型開催となり、分かりやすい講義内容やそれぞれの事業所内で取り組める内容であったので、アンケートでは満足度が高く、グループワークももう少し時間が欲しかったと好評だった。 *研修終了後には他職種との方と名刺交換を行い、「繋がりができたことで連携が進みました」との声も聴かれた 取り組み内容 【福岡市(福祉局障がい福祉課)】 事業所における重度障がい者の受入促進 取り組みの目的・ねらい *グループホームや生活介護、短期入所などの事業所数は増加しているが、重度障がい者を受け入れる事業所が不足しており介護者の負担軽減が課題となっているため、補助金などにより事業所の受入促進を図る 成果 *グループホームについては、令和2年度に重度障がい者等の受入れに対する運営費補助を新設し、令和4年度からは対象を拡大し強度行動障がいのある障がい者の受入れを促進している *生活介護や短期入所については、令和6年度から医療的ケアが必要な方を受け入れるための設備改修や備品購入費用を補助する 取り組み内容 【福岡市(福祉局障がい福祉課)】 障がい福祉分野の人材確保のためのPR動画を作成 取り組みの目的・ねらい *障がい福祉の仕事の魅力をPRし、障がい福祉分野の人材確保に貢献するもの 成果 *PR動画を作成し、市ホームページで公開するとともに、市内で開催される各種イベントでの活用を目指す 4 精神障がいの生活において、症状やニーズに合わせた支援が不足している。また、誤解や偏見などから、権利が守られず、生きづらさに繋がっている。 取り組み内容 【東区】 区内の障がい福祉機関と、精神科医療機関を対象に、精神障がいへの支援について研修会を開催 (1)精神科デイケアの実情と今後の地域連携 精神科デイケアの現状や地域での役割について研修 (2)精神科訪問看護との連携力を高める 精神科訪問看護の利用の流れ、業務内容、対応事例等の情報共有 (3)訪問型精神科クリニックの実際・連携 通院が困難な精神障がいへの支援と求められる連携の研修 取り組みの目的・ねらい *区内の障がい者福祉機関と、精神科医療機関のネットワーク構築 *研修を通して学びの場、その後の地域連携のきっかけの場とする *関係機関の支援現場の実際・多機関との連携方法を学ぶ場とする 成果 (1)これまで現場の実態を知る機会が少なく、デイケアから障がい福祉サービスへの移行や併用など、福祉と医療の連携のきっかけができたとの意見が多数みられた。また、初参加となった精神科デイケアの支援者からは、日頃機会のない他病院デイケアとの意見交換が貴重な体験となり、現場に持ち帰って実践したいとの声が上がった。 (2)事業所ごとの強みやカラーを知ることができた。緊急対応や、当事者の変化については「本人との信頼関係」「日々の観察」等が共通項として挙がっていた印象。精神科病院、クリニックとの連携は必須であり、窓口となるワーカーの重要性を再認識する機会となった。他機関からは、当事者の生活に密着しながら、専門性の高い精神科訪看護との連携を今後も望む意見が多く見られた。 (3)通院が困難な精神障がいへの支援、求められる連携について知識を深める。 取り組み内容 【西区】 「精神障がいにも対応した地域包括ケアシステム」の構築に向けて、研修会を実施。内容は、精神障がいにも対応した地域包括ケアシステムの説明、グループワーク、事例報告 取り組みの目的・ねらい *西区内の精神障がいに関連した、保健・医療・福祉の関係者が集まって顔の見える関係を築く *多職種間での連携を目指して情報共有や意見交換をおこなう 成果 *計画相談、GH、訪問看護、病院(クリニック含む)が参加 *「顔見知りの関係」になり、今後の「支援の連携」「情報交換ができる関係」の下地作りができた *他職種の役割、考え方の違いを知る機会となった 取り組み内容 【西区】 障がい福祉サービス事業所、訪問看護事業所を対象に、福岡市障がい者110番を講師に、権利擁護の研修会を実施 取り組みの目的・ねらい *令和6年4月に改正障害者差別解消法が施行され、事業者の合理的配慮が努力義務から義務化される。今回の取り組みでは、事業者が障がい者差別解消法や福岡市障がい者差別解消条例の基本部分を理解すること、及び障がい者110番の役割理解を目的とした 成果 *開催後アンケートでは、満足できたとの回答を多く頂くことができた。特に合理的配慮における建設的対話の重要性については、具体的な事例を用いて講義をして頂けたため「日頃の支援に役立てることができそうだ」という内容の声が多くあった 5 発達障がいに対して、幼少期から一貫した支援が確保されず、障がい特性がより顕著になり、地域でのくらしに困難さが生じる。 取り組み内容 【東区】 障がい福祉サービス事業所、地域包括支援センター、SSW、他の関係機関を対象に、「発達障がいとゲーム依存」についてゆうゆうセンター等を招き講義及びグループワークを実施 取り組みの目的・ねらい *地域課題解決に向けての取り組み構築 *東区の支援者同士が横の繋がりを構築できる場の提供 *東区各地域の学び・共有・相談の場としての機能 成果 *ゲーム依存、ネット依存が近年急激に増えてきている背景で、主として「家族支援」の在り方が非常に重要である事が理解できた。若い利用者の場合、当事者と家族への理解・支援が必要であると感じた 取り組み内容 【東区】 区内の障がい福祉機関と、精神科医療機関を対象に、発達障がいへの支援について「多問題世帯の課題整理と支援方法、発達障がいの特性、支援方法」について研修会を開催 取り組みの目的・ねらい *区内の障がい者福祉機関と、精神科医療機関のネットワーク構築 *研修を通して学びの場、その後の地域連携のきっかけの場とする *関係機関の支援現場の実際・多機関との連携方法を学ぶ場とする 成果 *発達障がいの特性理解、自身の認識のずれや思考の癖への気づきに繋がった、自事業所への共有をしていきたいといった声が多く寄せられた。今年度開催した3回のうち参加人数が最も多く、発達障がいへの関心や、日々の支援に苦慮している印象を受けた 取り組み内容 【早良区】 発達障がいのある児の保護者を対象とした『ペアレントメンターサロン』の開催。ゆうゆうセンターと協働して実施 取り組みの目的・ねらい *保護者が発達障がいの子どもへの関わり方や将来の生活像の理解を深める場を設ける 成果 *区基幹が支援を行っている対象保護者に声をかけ、複数名の保護者が参加された。参加した保護者からは好評であった 取り組み内容 【西区】 『地域課題検討部会(発達障がい)』にて、本人目線で再整理を行い、今後の取り組み方法を検討する 取り組みの目的・ねらい *支援者の目線ではなく本人の目線で課題を考えることによって、本人の困りごとにより則した取り組みを検討すること 成果 *大人の発達障がい(未診断を含む)の対象者の増加に着目し、『周囲の人たちへの理解支援・対応支援を行い、本人の相談のハードルを下げる』ことを目的とした場作りを進めていくことが決定した 取り組み内容 【西区】 SSWや民生委員と連携しながら、不登校児童の居場所づくりを行う 取り組みの目的・ねらい *SSWを通し不登校児に声かけをして参加を促すことで、外に出る機会をつくる *学校と社会をつなぐことで、他者と接する場所や機会をつくる 成果 *参加児童は@ひだまりぐらしに参加しながら、週1回の登校を継続できている。A今年度から新しく参加し、ひだまりぐらしと学校に定期的に通えている。B自分が参加したい時に楽しくひだまりぐらしに参加できている。加えて参加児童同士がゲーム等を通してコミュニケーションをとり、同学年の友達ができた 取り組み内容 【福岡市】(福祉局障がい企画課、こども未来局こども発達支援課) 発達障がい者支援センター、就労支援センター、中央障がい者フレンドホームを新庁舎に機能を集約 取り組みの目的・ねらい *発達障がい者支援センターと就労支援センターはこれまで別の施設であったが、集約し一体的に施設を整備することにより、生活相談から就労相談まで含めて、継続した支援が可能となり、支援職員の連携により、これまでより個々の特性を踏まえた効果的な支援を行う 成果 *発達障がい者支援センター、就労支援センターが移転し、令和5年7月に舞鶴新庁舎での業務を開始 6 強度行動障がいの受入先を見つけることが極めて困難であり、安定した生活を築きにくい。また、幼少期から一貫した支援が確保されていない。 取り組み内容 【博多区】 SSW、放課後デイ、社協CSW、医療機関を対象に「行動面に課題を有する障がい児の支援」について研修会を実施 取り組みの目的・ねらい *発達障がいのある方の支援者の技術力向上 *多職種と顔の見える関係づくりを行い、支援に活かす 成果 *グループワークにて意見交換を行うことで、互いの役割や業務などを知ることができ、児童に関わる福祉・教育の顔の見える関係づくりにつなげることができた *強度行動障がいの基礎知識を学び、事例を元に取り組みなどを知り、支援者としてできることを考えることができた 取り組み内容 【南区】 障がい福祉サービス事業所を対象に「利用者の行動面の課題の理解」をテーマに講義とGWを実施 取り組みの目的・ねらい *行動障がいが起こる背景について学び、どのような情報があれば支援がスムーズにいくのかを、研修を通して理解を深めることで、事業所間での効果的な連携・支援の構築を行うことができ、行動障がいのある方の受け入れ先を増やすことを目的とした 成果 *行動障がいが起こる背景や、関係機関との連携のとり方について理解を深め、「具体的な支援方法を知りたい」という要望に応え、次回実践編として講義とGWを計画している。『行動障がいの方を受け入れるようになった』という成果はまだ見られていない 取り組み内容 【福岡市】(福祉局障がい企画課) 障がい者地域生活・行動支援センター「か〜む」において、24時間、マンツーマンでの支援を実施 また、強度行動障がい者を受け入れる事業所に対して、他の事業所等からの派遣職員による共同支援や事業所職員等を対象に、実習を中心とした研修を実施 取り組みの目的・ねらい *利用者の行動問題の軽減や支援者の技術向上等を図ることにより、強度行動障がい者の安定した地域生活を支援し、地域生活への移行を促進する 成果 *か〜むでの集中支援により、定員2名のうち1名が地域へ移行し、新たに1名受け入れた。 *か〜むからの地域移行促進のため、令和6年度より、支援員を配置し、受け入れ先へ支援方法などについて継続的に助言を行うほか、障がい特性により改修等が必要な費用などの助成を新たに実施 7 医療的ケアや重症心身障がいに対して、支援による充足が難しく、希望する生活環境を整えることが困難であり、同居する家族等の負担が大きい。 取り組み内容 【東区・博多区】 東・博多の重心・医ケアの支援者ネットワークにて、医療的ケアの啓発イベントの開催 取り組みの目的・ねらい *日常的に喀痰吸引や褥瘡の管理などの医療的ケアが必要であるが、対応できる事業所が少なく、ヘルパーが見つからないことなどが多々ある。事業所や医療機関、学生向けに理解を広げる 成果 *ネットワーク参画事業所を事業種別でグループ分けし、各グループで企画に取り組むことで事業所間の連携を促進した。 *アンケート結果より、興味はあっても仕事として関わるには抵抗があるため、人材確保の課題は深刻である。 取り組み内容 【西区・早良区】 *特別支援学校、訪問看護事業所、医療的ケア児者を多く担当している相談支援事業と協同で「西区・早良区医療的ケアネットワーク」の立ち上げ *「医療的ケアが必要な方の日常を知りたい」をテーマに啓発の場を開催 取り組みの目的・ねらい *医療的ケア児・者が地域で安心して生活をするための取り組み *医療的ケアを身近に感じてもらい、支援に興味を持ってくれる人を増やす *医療的ケア児・者の支援に携わっている方々の思いや悩みを共有する 成果 *参加者の医療的ケアの経験の有無に関わらず講義やグループディスカッションを通して様々な意見交換ができた 取り組み内容 【福岡市(こども未来局こども発達支援課)】 福岡市医療的ケア児在宅レスパイト事業について、既存の利用時間数(48時間)に加えて、保育所・学校等の活動での訪問看護144時間を利用できることとした 取り組みの目的・ねらい *これまで保護者に付き添いを求められていた校内・校外活動について、訪問看護の利用ができるようになり、保護者の負担が軽減 成果 *令和5年度(令和6年1月末時点)は11人(62時間)利用 取り組み内容 【福岡市(教育委員会課発達教育センター)】 肢体不自由特別支援学校でスクールバス乗車時に医療的ケアが必要な児童生徒を対象に、登校時に週1回、訪問看護師が同乗する福祉タクシーを利用することにより、通学支援を実施 取り組みの目的・ねらい *通学時の送迎の保護者負担の軽減も含め、医療的ケアが必要な児童生徒の教育保障をするため 成果 *週に1回は保護者の送迎でなくても、登校することができるようになった 取り組み内容 【福岡市(福祉局障がい福祉課)】 市内の障がい福祉サービス事業所に対し、医療的ケアが必要な方の受入状況等に関する実態調査を実施 取り組みの目的・ねらい *医療的ケアが必要な方を受け入れるにあたっての事業所側の課題を把握するために実施 成果 *受け入れるための設備・機器を設置・所有していないという回答を多く得られたことを踏まえ、事業所の設備改修や備品購入費用の補助を令和6年度から開始 8 ひきこもり状態のため、医療に繋がらず、福祉サービスの導入、支援の継続が難しい。 取り組み内容 【博多区】 *相談支援事業所といきいきセンターとの事例検討会 *相談支援事業所を対象にユースサポートhubの活動紹介 *地域の活動(民児協、ふれあい活動、圏域会議)に参加し広報活動と、地域と顔の見える関係性づくりを行う *SSW、社会福祉協議会CSWとの連携強化を図る 取り組みの目的・ねらい *高齢者と同居するひきこもり障がい者の発見につなげる *地域での見守り、気になる対象者の気づきにつながる地域との協力関係を築く *若者の不登校・ひきこもり等への支援体制の構築のため、ユースサポートhubの周知及び連携を図る 成果 *いきいきセンター、民生委員、SSWからの相談につながり、ひきこもり事例等への介入依頼が顕著に増加した *ユースサポートhubからの介入依頼が入った 取り組み内容 【早良区】 *障がい福祉サービス事業所を対象に、「ひきこもり状態にある人の生活や支援について」をテーマにした研修と事業所交流会を開催 *障がい児支援に関わる事業所、SSWを対象に「ひきこもりを防ぐためにできること」をテーマにした会と事業所交流会を開催 取り組みの目的・ねらい *区部会で協議した地域課題を区内の事業所と共有し、それぞれでできることを一緒に考えていくことを目的として開催した。また、会の中で事業所同士が意見交換することで、区内での連携強化や社会資源の開発について協議することをねらいとした 成果 *参加者からは「これまで関わりのなかったひきこもりの方について、家族や本人の様子や苦悩を知ることができた」等の感想を多くあった。また、多くの参加者が、多職種・他機関連携が必要と考えておりネットワーク活動に対して繋がりを求めていること、会が関係機関同士のつながりを作る場になっていることがわかったことから、当初の目的としていた地域課題の共有についてはねらいを達成できた 取り組み内容 【早良区】 ひきこもりについて地域で相談できる場をつくるため、『ひきこもり相談会』を区基幹相談・社会福祉協議会・子ども食堂兼居場所活動を行う団体で協働して開催 取り組みの目的・ねらい *令和4年度の区部会にて、早良区ではひきこもり状態にある人やその家族が相談できる専門機関が身近にないことが課題として上がった。そこで、地域で気軽に相談できる場を設けることで、本人やその家族、または支援者の相談ごとを吸い上げやすくし今後の支援に繋げていくきっかけを作ることが目的 成果 *SSW、民生委員が来所。関係者と繋がる場としていい機会となった 10 日常的な金銭管理を必要としている障がい者に対して、その学習の機会や支援機関・制度が限られている。 取り組み内容 【博多区】 相談支援と就労定着事業所ネットワークとの合同事例検討会を開催し、金銭面の課題から生計が成り立たなくなり、就労も困難になっていった事例を取り扱った 取り組みの目的・ねらい *キャッシュレス決済等支払い方法が多様化し、経験値の少ない人は金銭管理が難しく、消費者被害に遭い、容易に負債を抱えることが見受けられる。金銭管理に関わる課題を就労機関と協議する 成果 *就労支援機関と相談支援機関が協働して、実践を行う意識づけはできたものの、事例全体の協議になるため、金銭管理に関わる課題に焦点化はできなかった 11 異性関係や性に関する知識への正しい理解が難しいことで、想定外の妊娠に至る。また、出産後も養育困難な状況が生じる。 取り組み内容 【東区】 相談支援事業所を対象に「子育て支援機関・事業と相談支援との連携」について研修会を開催 取り組みの目的・ねらい *相談支援事業所のネットワーク構築、相談支援専門員の相互研鑽の場とする *地域に必要な支援等を講じる為の情報共有、意見交換の場とする 成果 *講義形式で要保護児童・要支援児童世帯が有するリスク等を学ぶ機会を設け、講義後に参加した相談支援専門員間で各々の経験や思いについて意見交換等を行った。その事を通して、虐待をはじめとするハイリスク世帯の課題を早期発見する為の視点や、子育て支援課や関係機関と連携した支援の必要性等を参加者に改めて意識付ける事ができた 12 防災、災害後の対応への準備ができていない。 取り組み内容 【東区】 障がい福祉サービス事業所、地域包括支援センター、その他の関係機関を対象に、BCPに関する事業継続計画の説明、作成、運用方法について取り組みのため、区で起こり得る災害について学び、災害図上訓練の体験を実施。また、BCP作成方法及び作成例の共有、マイタイムライン作成体験、GWによる検討を実施 取り組みの目的・ねらい *地域課題解決に向けての取り組み構築 *東区の支援者同士が横の繋がりを構築できる場の提供 *東区各地域の学び・共有・相談の場としての機能 成果 *各事業所、関係機関に共通する課題を取り上げることで参加意欲を高めることができた。防災・減災の要は近隣同士の繋がりと言っても過言ではなく、所属の垣根を越えて、その土地で働く一市民としても意義のある繋がりを持つ一助となった。具体的には、義務化されるBCP策定に向けて、防災士より東区内で起こり得る災害の講義やBCP策定に関する教示を依頼。また、次年度以降の訓練に備えて災害机上訓練の体験なども行い、「学び・体験・繋がり、そして相談」の一体的な場の提供になった 取り組み内容 【博多区】 生活介護・居宅介護・グループホーム・就労支援・相談支援等の事業所に対し、BCP作成を見据え「防災について考える〜災害が発生した場合に障がい福祉サービス事業所としてどうすべきか〜」を開催 取り組みの目的・ねらい *防災の基礎知識をつける *災害への備えを(災害訓練、個別避難計画の作成等)事業所間で共有する *地域に向けて役割を担うためには、平時からどうつながりをつくれたらよいか考える機会とする 成果 *多職種交流を促進できた *BCP策定を通じた人材育成や事業継続力を高める働きかけを行えた *災害に対する認識や地域と災害のつながりを考える機会となった 取り組み内容 【西区】 1.『地域課題検討部会(防災)』にて取り組みについて検討 2.基本研修(YouTube配信) 災害リスク、)防災気象情報、避難行動 3.福祉避難所の現状把握と避難計画書の作成 1)福祉避難所の事業所に現状の聞き取り実施 2)災害の備え、災害時に活用できるサポートシート作成 3)福祉避難所の情報交換会実施 取り組みの目的・ねらい *防災意識を高め災害に備える。障がいのある方が、支援者と共に自ら備え、地域と連携した災害時の仕組み作りを目指す 成果 *区内11の福祉避難所に聞き取り調査を行った結果、各事業所とも物資、人員配置等について様々な不安を抱えていることや、福祉避難所同士の横のつながりがないことが分かった。他の福祉避難所の取り組みを知りたいとの声も多くあったため、情報交換会を実施し、区内全11福祉避難所中8か所から参加があり、担当者同士の顔合わせ、各事業所の取り組みや不安についての共有等を行った 取り組み内容 【福岡市(市民局地域防災課)】 福祉事業者による避難行動要支援者の個別避難計画作成を実施 取り組みの目的・ねらい *一定以上の障がい者や要介護認定者のうち、ハザードエリアに居住し、家族の支援が見込めない要支援者について、相談支援専門員・ケアマネージャー等が個別避難計画を作成し、避難支援等関係者が共有することにより、災害時の避難支援に備える。 成果 *令和5年度(令和6年2月時点)に約300件の個別避難計画を作成。 取り組み内容 【福岡市(市民局地域防災課)】 支援者と要支援者の双方が参加するインクルーシブ防災訓練を実施 取り組みの目的・ねらい *障がい者、高齢者等の要支援者と避難支援実施者の双方が参加し、個別避難計画に基づく安否確認や避難所までの避難誘導を実施し、個別避難計画の実効性を検証 成果 *令和5年度よりモデル事業として以下の訓練を実施。 ・震災を想定し要支援者宅を訪問し安否確認をする訓練(城南、 早良) ・車いす操作方法や視覚障害者の誘導スキルを学ぶ講座(東、中央) ・避難支援実施者が要支援者を避難所まで誘導する訓練(東、博多、中央、南、西) 取り組み内容 【福岡市(保健医療局保健予防課、福祉局障がい企画課、こども未来局こども発達支援課)】  訪問看護事業者による在宅人工呼吸器使用者の個別避難計画の作成 取り組みの目的・ねらい *在宅で24時間人工呼吸器を使用する身体障がい児・者や難病患者は災害時に多くの支援を必要とすることから、人工呼吸器使用者のための個別避難計画を作成し、本人とその家族、支援に関わる関係機関等が事前の備えや災害発生時に取るべき行動を明確にする 成果 *個別避難計画の作成を通して、対象者の状況の把握を行い、令和6年度から新たに非常用電源装置等の購入費用の助成を実施 取り組み内容 【福岡市(福祉局障がい福祉課)】 令和6年度から義務化される災害発生時の業務継続計画(BCP)について、注意喚起の通知を送付するとともに策定状況の調査を実施 取り組みの目的・ねらい *障がい福祉サービス事業所が災害発生時の業務継続計画(BCP)を遺漏なく作成することで、利用者の安全を確保する 成果 *(一定程度の取組を行っている事業所には経過措置があるものの)未策定の場合、基本報酬が減算となることを周知し、策定の徹底をはかる