(ナレーション) 愛する人が突然認知症に、あなたはその時どうしますか。 [画面:画面左中央にハリー杉山と父親がベッドの上で顔を向き合わせている写真があり、画面右中央に斉藤ふみと父親が笑顔を浮かべながら並んでいる写真が表示されている。 画面左上に、ナレーター宮本啓丞の文字が表示されている。画面右下に、突然、愛する家族が認知症にという文字が表示されている] (ナレーション) 「家族が認知症になりました そこにあったらいいねユマニチュード」 [画面:画面中央に、家族が認知症になりました そこにあったらいいねユマニチュードと書かれた番組ロゴが表示される] [画面:福岡市認知症フレンドリーセンター内の映像に切り替わる。 画面中央に置かれた丸テーブルに、左から、ハリー杉山、斉藤ふみ、党一弘の順で並んでいる。 画面左上に番組タイトルが横書きで書かれたロゴが表示されている] [画面:画面が斉藤ふみをズームアップで映す。画面下部に四角いピンク色の枠があり、斉藤ふみ 2019年に父親が認知症を発症という文字が表示される] (斉藤ふみ) 認知症の方は、日々さまざまな不安を抱えながら生活していらっしゃるわけなんですけれども、その認知症に関して相手の心に寄り添うケア技法「ユマニチュード」について、私たち学ばせていただいています。 [画面:画面中央に、椅子に座った高齢の人物と目の前で目線を合わせてかがんだ男性が手を取り合っているイラストが表示される。 画面下部に四角い青い枠があり、ユマニチュード 人間らしさと優しさに基づいた認知症ケア技法と表示される。 画面左上のロゴの下に、イラスト提供:日本ユマニチュード学会という文字が表示される] (党一浩) 今日は、「触れる」についてお話ししていきたいと思います。 [画面:映像が切り替わり党一弘をズームアップで映す。 画面下部に四角い緑色の枠があり、福岡市認知症フレンドリーセンター 党一弘さんという文字が表示される。 画面右上に、4つの柱『触れる』 優しさ伝えるメッセージという文字が表示される] (党一浩) 触れるというのは、コミュニケーションを良好なものにしていくためにも、一つ重要な要素として掲げられています。 ただ触ればいいというものではないんですね。 体の中には敏感な部位がいくつかあります。なるべくその敏感なところではない場所から触れていく] (ナレーション) 「つかむ」ではなく「触れる」を意識することが大切です。 [画面:画面が淡い緑色の背景に切り替わり、画面中央に、触れるを実践 優しさを伝えるメッセージという文字が表示される] [画面:画面右下に四角い緑色の枠があり、着地と離陸という文字が表示される] (党一浩) 「着地」と「離陸」という言葉があるんですけれども、まず最初に、いきなりガッと手を掴んでもらいましょうか。 [画面:画面下部に、悪い例 強引につかむという文字が表示される] [画面:斉藤ふみがハリー杉山の腕を勢いよく掴む] (ハリー杉山) 確かに違和感が。かなり強めの違和感。 [画面:画面がハリー杉山をズームアップで映す。画面下部に四角い青色の枠があり、ハリー杉山 2012年に父親が認知症を発症という文字が表示される] (ハリー杉山) すごい専門的なことを言うと、体幹がぶれるイコール転びやすいって感じますし、 「勘弁してくれよ」と思っちゃいますね。 (党一浩) 自分が意識していない状態で体を勝手に動かされるって、どれだけ不安かということなんです。 [画面:画面下部に、良い例 着地するように触れるという文字が表示される] (党一浩) 「着地する」ように手を滑らせながら触れていく。離すときは「離陸」のように、ゆっくりと離していく。 (斉藤ふみ) 「ハリーさん、こんにちは」 [画面:斉藤ふみが手のひらを滑らせるようにハリー杉山の腕を触る] (党一浩) 離す時にゆっくり、意図的にこう。 [画面:党一浩が前に出した手を水平に体の方へ引くジェスチャーをする] (ハリー杉山) 居心地はいいです。 体温って、びっくりするくらい人の心をリラックスさせるというか。 父親が時々「立ちたくない」「動きたくない」「リハビリしたくない」と言うときに、強引にやらせた時に [画面:ハリー杉山が車椅子に座った父親の手を引いてリハビリをさせている動画が再生される] (ハリー杉山) そのときの父親の反応は、叫び始めることでした。 (斉藤ふみ) 父が認知症の一つとして、洋服の脱ぎ着というのがあったんですよ。 [画面:画面左下に四角いピンク色の枠があり、斉藤ふみ 洋服の脱ぎ着の際に―という文字が表示される] (斉藤ふみ) 着ても脱ぐ。着たら脱ぐ。 [画面:画面が斉藤ふみと父親が笑顔を浮かべながら並んでいる写真に切り替わる] (斉藤ふみ) とにかく上着が気になるみたいで、着てるんですけど、リビングにいる間に何回も脱ごうとするんです。 また着るんですけど、今度、右の腕だけ袖が通っていない状態で着てるから、それが見てるに耐えかねて、無理やり触って脱がせる。それが一番嫌がっていたんですよ。 引っ張れば引っ張るほど、「痛い、痛い、痛い!」「動かん、動かん!」って言っちゃう。 [画面:画面左下に四角い白い枠があり、引っ張ると拒絶されてしまうという文字が表示される] (党一浩) 「やだ、やだ、やだ。」と拒否に変わっていきますよね。 洋服の着方を間違えていて、袖が通っていないから、よかれと思って袖を通してあげようとするんだけど、 [画面:画面下部に四角い青い枠があり、つかむ行為は相手の自由を奪っていることを意味するという文字が表示される] (党一浩) 結局本人からすると、「何?何されるの?」という感じで動かされるから、すごく恐怖しかない。 そうしていくと、誰かに何かをされることに対して全般的に拒否が広がっていくというところでは、本当に悪い方向へ進んでしまいます。 (ハリー杉山) 間違ったタッチは恐怖につながる。これは覚えておきたいことですね。 (斉藤ふみ) 赤ちゃんを抱っこしたり、触れたりするときの感覚ってことですよね。 (党一浩) 赤ちゃんを抱っこするときって、皆さん下から支えると思うんです。 [画面:画面下部に四角いピンク色の枠があり、赤ちゃんに触れる感覚という文字が表示される] (党一浩) 本当に赤ちゃんを抱っこしているときの要素と、すごく共通しているところが多くて あのときって、目を合わせたり、下から支えたりして、優しさを一生懸命伝えようとしてるじゃないですか。 ああいったものを想像しながら関わっていけるといいと思います。 決して、認知症の方は赤ちゃんではないのでそこは誤解のないようにお願いしたいんですが、でも、ああいったところからも読み解くことができるんじゃないかと思います。 (斉藤ふみ) だって、それって愛情以外の何ものでもないですもんね。 (党一浩) 「愛してるよ」ということを伝えていると思うので。 [画面:画面中央にイラストが表示される。 横になった高齢の人物に対して、介護者が目線を合わせて「おはようございます!」「今日もお会いできてうれしいです!」と伝えている。 画面下部に、広くゆっくり包み込むように触れますという文字が表示される] (党一浩) あとは、面積を広くであったり、気持ちを届けること。「着陸」と「離陸」とかもですね。 (斉藤ふみ) 「着陸」「離陸」、いっぱい勉強しました。 (ハリー杉山) でも、キャッチーだし、分かりやすいじゃないですか。 (党一浩) ただつかむ、乱暴に触るのではなく、優しさを伝えながら触れることが大事なんだということを覚えていれば、関わり方全般が変わってくるんじゃないかなと。 「あなたに関心がありますよ」という気持ちで向き合うことができれば、自然とそういう触り方になると思います。 ぜひ身につけていただければよろしいかなという風に思います。 (ナレーション) 包み込むように触れることで、優しさを伝えることができます。 [画面:画面がイラストに切り替わる。様々な年齢、性別、職業の人々が15名並んで描かれている。画面下部に四角い緑色の枠があり、触れる「優しさ」を伝える技法という文字が表示される] (ナレーション) 次回、「立つ」を詳しく。 [画面:画面が淡い緑色の背景に切り替わる。 画面中央に、次回 ユマニチュード 立つという文字が表示されている。 画面左下に、協力:福岡市という文字が表示される。画面右下に、制作:という文字が表示されKBCとKBCMoooVのロゴが表示される]