資料2−2 平成25年度 福岡市の障がい者虐待の状況について 1.通報・届出受付状況 「障害者虐待の防止,障害者の養護者に対する支援等に関する法律」(障害者虐待防止法)は,平成24年10月1日に施行された。 本統計は,平成24年度と平成25年度(平成25年12月末現在)に通報・届出があったものを計上した。 平成24年度は通報・届出件数が27件,平成25年度は66件だったが,同一事例について複数回あったものもあり,実数は53件である。 なお,その他には,近隣住民とのトラブルや病院への苦情等が含まれる。 平成24年度(平成24年10月〜平成25年3月) 通報・届出件数(実数)は,養護者による障がい者虐待が8件,障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待が3件,使用者による障がい者虐待が1件,その他15件で合計27件。 内訳(重複あり)については,養護者による障がい者虐待が8件のうち,身体的虐待が5件,性的虐待が1件,心理的虐待が4件,放棄・放任(ネグレクト)が2件,経済的虐待が0件。 障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待が3件のうち,身体的虐待が1件,性的虐待が0件,心理的虐待が2件,放棄・放任(ネグレクト)が0件,経済的虐待が1件。 使用者による障がい者虐待が1件は,経済的虐待である。 その他15件のうち,身体的虐待が2件,性的虐待が2件,心理的虐待が5件,放棄・放任(ネグレクト)が3件,経済的虐待が0件。 合計27件のうち,身体的虐待が8件,性的虐待が3件,心理的虐待が11件,放棄・放任(ネグレクト)が5件,経済的虐待が2件。 平成25年度(平成25年4月〜平成25年12月) 通報・届出件数(実数)は,養護者による障がい者虐待が24件,障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待が7件,使用者による障がい者虐待が9件,その他13件で合計53件。 内訳(重複あり)については,養護者による障がい者虐待が24件のうち,身体的虐待が12件,性的虐待が0件,心理的虐待が9件,放棄・放任(ネグレクト)が5件,経済的虐待が7件。 障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待が7件のうち,身体的虐待が2件,性的虐待が0件,心理的虐待が3件,放棄・放任(ネグレクト)が0件,経済的虐待が1件。 使用者による障がい者虐待が9件のうち,身体的虐待が0件,性的虐待が0件,心理的虐待が4件,放棄・放任(ネグレクト)が0件,経済的虐待が2件。 その他13件のうち,身体的虐待が0件,性的虐待が1件,心理的虐待が6件,放棄・放任(ネグレクト)が0件,経済的虐待が1件。 合計53件のうち,身体的虐待が14件,性的虐待が1件,心理的虐待が22件,放棄・放任(ネグレクト)が5件,経済的虐待が11件。 ※通報・届出件数(実数)について:同一又は明らかに同一と思われる相談・通報・届出者から同一事例に対して複数回の相談通報があった事例については1件として計上している。 2.通報・届出者 通報・届出者は平成24年度は被虐待者本人が最も多かったが,平成25年度は警察や知人,行政職員等多様化している。 平成24年度(平成24年10月〜平成25年3月) 通報・届出者の内訳は,養護者による障がい者虐待8件のうち,相談支援専門員・障がい者福祉施設従事者等が3件,本人が3件,家族・親族が0件,警察が2件。 障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待3件のうち,相談支援専門員・障がい者福祉施設従事者等が0件,本人が2件,家族・親族が1件,警察が0件。 使用者による障がい者虐待1件のうち,家族・親族が1件。 その他15件のうち,相談支援専門員・障がい者福祉施設従事者等が0件,本人が9件,家族・親族が2件,警察が4件。 合計27件のうち,相談支援専門員・障がい者福祉施設従事者等が3件,本人が14件,家族・親族が4件,警察が6件。 平成25年度(平成25年4月〜平成25年12月) 通報・届出者の内訳は,養護者による障がい者虐待24件のうち,相談支援専門員・障がい者福祉施設従事者等が1件,本人が7件,家族・親族が4件,その他が12件。 障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待7件のうち,相談支援専門員・障がい者福祉施設従事者等が0件,本人が2件,家族・親族が3件,その他が2件。 使用者による障がい者虐待9件のうち,相談支援専門員・障がい者福祉施設従事者等が0件,本人が5件,家族・親族が0件,その他が4件。 その他13件のうち,相談支援専門員・障がい者福祉施設従事者等が0件,本人が7件,家族・親族が1件,その他が5件。 合計53件のうち,相談支援専門員・障がい者福祉施設従事者等が1件,本人が21件,家族・親族が8件,その他が23件。 3.事実確認の状況 平成24年度の通報・届出の件数は27件,そのうち虐待疑いがあるものとして事実確認をしたのが12件だった。 平成25年度の通報・届出の件数は66件,そのうち虐待疑いがあるものとして事実確認をしたのが15件だった。 平成24年度(平成24年10月〜平成25年3月) 事実確認の状況は,養護者による障がい者虐待8件のうち,立ち入り調査以外の方法により事実確認調査を行った事例は8件で, そのうち訪問調査により事実確認調査を行った事例は5件,関係者からの情報収集のみで事実確認調査を行った事例は3件。 障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待3件のうち,立ち入り調査以外の方法により事実確認調査を行った事例は3件で,訪問調査により事実確認調査を行った事例である。 使用者による障がい者虐待1件のうち,立ち入り調査以外の方法により事実確認調査を行った事例は1件で,訪問調査により事実確認調査を行った事例である。 平成25年度(平成25年4月〜平成25年12月) 事実確認の状況は,養護者による障がい者虐待24件のうち,事実確認を行った事例は11件,事実確認調査を行っていない事例は13件。 事実確認調査を行った事例の11件のうち,立ち入り調査以外の方法により事実確認調査を行った事例は10件で,訪問調査により事実確認調査を行った事例である。 残りの1件は,立ち入り調査により事実確認調査を行った事例で,警察が同行した事例である。 事実確認調査を行っていない事例の13件のうち,通報・届出を受理した段階で,明らかに虐待ではなく事実確認不要と判断した事例は12件で, 通報・届出を受理,後日,事実確認調査を予定している又は事実確認調査の要否を検討中の事例は1件である。 障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待7件のうち,事実確認を行った事例は2件,事実確認調査を行っていない事例は5件。 事実確認調査を行った事例の2件は,立ち入り調査以外の方法により事実確認調査を行った事例で,訪問調査により事実確認調査を行った事例である。 事実確認調査を行っていない事例の5件は,通報・届出を受理した段階で,明らかに虐待ではなく事実確認不要と判断した事例である。 使用者による障がい者虐待9件のうち,事実確認を行った事例は1件,事実確認調査を行っていない事例は8件。 事実確認調査を行った事例の1件は,立ち入り調査以外の方法により事実確認調査を行った事例で,訪問調査により事実確認調査を行った事例である。 実確認調査を行っていない事例の8件は,通報・届出を受理した段階で,明らかに虐待ではなく事実確認不要と判断した事例である。 4.事実確認の結果  平成24年度は,虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例は4件で,すべてが養護者によるものである。 平成25年度は,虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例は3件で,すべてが養護者によるものである。   平成24年度(平成24年10月〜平成25年3月) 虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例4件, 虐待ではないと判断した事例7件,虐待の判断に至らなかった事例 1件。 平成25年度(平成25年4月〜平成25年12月)                                          虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例 3件,虐待ではないと判断した事例 10件,虐待の判断に至らなかった事例1件。      5.障がい者虐待の種類ごとの虐待類型 平成24年度:虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例4件のうち,身体的虐待と心理的虐待が1件,心理的虐待のみが1件,身体的虐待のみが1件,身体的虐待・心理的虐待と性的虐待が1件である。 平成25年度:虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例3件は,経済的虐待と身体的虐待と心理的虐待が1件,経済的虐待と心理的虐待が1件,身体的虐待のみが1件である。