福岡市強度行動障がい者支援調査研究会について 1研究会の設置経緯 平成16年に発生した県内の知的障がい者入所更生施設「カリタスの家」における入所者虐待事件を契機として、強度行動障がい者を特定の施設で集中的に支援するのではなく、複数の施設等で広く支援するための支援の実施方法等の研究活動を行うことを目的として、平成18年5月、福岡市強度行動障がい者支援調査研究会(以下「研究会」という。)を設置した。研究会事務局は福岡市立ももち福祉プラザに置いている。 2研究会の構成 研究会は、次の5名の委員で構成している。 学識経験者 1名(座長) 福岡市民間施設協議会推薦 2名 福岡市社会福祉事業団職員 1名 福岡市職員 1名 3 研究会の活動状況 (1)福岡市強度行動障がい者の実態調査(平成18年度、24年度の2回) 市内及び市外の入所施設・通所施設、市立特別支援学校等を対象に、国の判定基準 10点以上に該当する利用者や生徒の状況について調査を行った。 国判定基準10点以上該当者数  ( )は20点以上該当者数、内数。 平成18年度調査:119人(31人)、平成24年度調査:190人(59人)   (2)支援員研修の実施 平成19年度から、強度行動障がい者に係る支援技術の向上を図るため、実習を伴う養成研修を実施しており、平成23年度からは市立特別支援学校の教員も参加している。 平成24年度には、発達障がい者支援センターの基礎講座の受講などを条件とし、基礎から実践まで体系的な支援技術の習得が可能となるよう、支援員研修の充実を図った。 研修受講者数 延246人(平成24年度末、速報値) (3)日中一時支援事業、短期入所事業の実施 平成21年度から市立ももち福祉プラザにおいて、主に強度行動障がい者を対象とする日中一時支援事業、短期入所事業を実施している。平成23年度に短期入所の定員を2名から3名に増員した。 日中一時支援の利用者数 延332人(平成24年度末、速報値) 短期入所の利用者数   延368人(平成24年度末、速報値)   (4)共同支援の実施 平成21年度から、行動障がいの軽減、人材育成(支援技術の向上)を目的として、短期入所、日中一時支援、共同生活介護(ケアホーム)の指定事業所における強度行動障がい者の支援を他事業所の支援員と共同して行うモデル事業を開始した。 平成24年度に行動援護を共同支援の対象とし、平成25年度にモデル事業から一般事業へ変更した。 共同支援の利用者数     延471人(平成24年度末、速報値) 共同支援に従事した支援員数 延117人(平成24年度末、速報値)