おうちで暮らそうプロジェクト〜障がい児・者と家族の在宅移行・在宅生活充実をめざして〜 重度心身障がい者・児が在宅で生活するためには,短期入所など緊急時に宿泊できるところがあることが強く求められています。 しかし,障がい者・児の短期入所については,特定の時期に利用希望が集中し,利用しづらいなどの課題があります。特に重度心身障がい者・児を対象とした医療型短期入所(人工呼吸器や経管栄養など医療ケアの必要な短期入所)においては,市内事業所が国立病院機構福岡病院1施設のみであり,需給が逼迫している状況となっております。 この状況を解決するために,療養病床を有する医療機関での対応が可能ではないかと考え,これらの医療機関に対し直接訪問を行うなど新規参入を促したところ,新たに3つの医療機関参入に至りました。しかしながら,これらの過程の中で,利用者―医療機関間,行政―医療機関間をつなぐ情報提供,連携体制づくり等,今後も継続して取り組むべき新たな課題が明確になってきました。 これらの課題解決のために,共働事業提案制度を活用し,NPO法人ニコちゃんの会と「おうちで暮らそうプロジェクト」事業を開始したところです。この事業を通して,医療型短期入所事業所の拡充,利用者―行政―医療機関間での情報提供,連携体制の確立に繋げたいと考えております。 NPO法人ニコちゃんの会は,重度心身障がい児・者等に対して保健,医療又は福祉の増進を図るとともに,文化芸術活動等を通した社会参加活動に関する企画運営を行い,生活の質の向上に寄与することを目的に,平成24年11月からNPO法人として活動している団体です。 主な活動内容は障害者総合支援法に基づく,居宅介護,重度訪問介護,計画相談支援等の障害福祉サービス等に加え,在宅の重度障がい児・者等を取り巻く地域ネットワークの構築,ニコちゃんの会に所属する様々な分野のメンバーによる,文化芸術活動,スポーツ振興等も行っていく予定です。