○福岡市障がい者支援施設の設備及び運営の基準を定める条例
平成24年12月27日
条例第62号
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 設備及び運営に関する基準(第4条―第46条)
第3章 雑則(第47条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この条例は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「法」という。)第84条第1項の規定に基づき、障害者支援施設の設備及び運営の基準を定めるものとする。
(1) 利用者 障害福祉サービスを利用する障がい者をいう。
(2) 施設障害福祉サービス 法第5条第1項に規定する施設障害福祉サービスをいう。
(3) 常勤換算方法 障害者支援施設の職員の勤務延べ時間数を当該障害者支援施設において常勤の職員が勤務すべき時間数で除することにより、当該障害者支援施設の職員の員数を常勤の職員の員数に換算する方法をいう。
(4) 昼間実施サービス 障害者支援施設が提供する施設障害福祉サービスのうち、施設入所支援を除いたものをいう。
(障害者支援施設の一般原則)
第3条 障害者支援施設は、利用者の意向、適性、障がいの特性その他の事情を踏まえた計画(以下「個別支援計画」という。)を作成し、これに基づき利用者に対して施設障害福祉サービスを提供するとともに、その効果について継続的な評価を実施することその他の措置を講じることにより、利用者に対して適切かつ効果的に施設障害福祉サービスを提供しなければならない。
2 障害者支援施設は、利用者の意思及び人格を尊重して、常に当該利用者の立場に立った施設障害福祉サービスの提供に努めなければならない。
3 障害者支援施設は、利用者の人権の擁護、虐待の防止等のため、必要な体制の整備を行うとともに、その職員に対し、研修を実施する等の措置を講じなければならない。
4 障害者支援施設は、利用者の自己決定の尊重及び意思決定の支援に配慮しつつ、利用者の地域生活への移行に関する意向を把握し、当該意向を定期的に確認するとともに、法第77条第3項各号に掲げる事業を行う者又は一般相談支援事業若しくは特定相談支援事業を行う者と連携を図りつつ、利用者の希望に沿って地域生活への移行に向けた措置を講じなければならない。
5 障害者支援施設は、利用者の当該障害者支援施設以外における指定障害福祉サービス等(法第29条第1項に規定する指定障害福祉サービス等をいう。以下同じ。)の利用状況等を把握するとともに、利用者の自己決定の尊重及び意思決定の支援に配慮しつつ、利用者の当該障害者支援施設以外における指定障害福祉サービス等の利用に関する意向を定期的に確認し、一般相談支援事業又は特定相談支援事業を行う者と連携を図りつつ、必要な援助を行わなければならない。
(令和3条例19・令和6条例17・一部改正)
第2章 設備及び運営に関する基準
(構造設備)
第4条 障害者支援施設の配置、構造及び設備は、利用者の特性に応じて工夫され、かつ、日照、採光、換気等の利用者の保健衛生に関する事項及び防災について十分考慮されたものでなければならない。
(1) スプリンクラー設備の設置、天井等の内装材等への難燃性の材料の使用、火災が発生するおそれがある箇所における防火区画の設置等により、初期消火及び延焼の抑制に配慮した構造であること。
(2) 非常警報設備の設置等による火災の早期発見及び通報の体制が整備されており、円滑な消火活動が可能なものであること。
(3) 避難口の増設、搬送を容易に行うために十分な幅員を有する避難路の確保等により、円滑な避難が可能な構造であり、かつ、避難訓練を頻繁に実施すること、配置人員を増員すること等により、火災の際の円滑な避難が可能なものであること。
(施設長の資格要件)
第5条 障害者支援施設の施設長は、社会福祉法(昭和26年法律第45号)第19条第1項各号のいずれかに該当する者若しくは社会福祉事業に2年以上従事した者又はこれらと同等以上の能力を有すると認められる者でなければならない。
(運営規程)
第6条 障害者支援施設は、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する運営規程を定めておかなければならない。
(1) 障害者支援施設の目的及び運営の方針
(2) 提供する施設障害福祉サービスの種類
(3) 職員の職種、員数及び職務の内容
(4) 昼間実施サービスに係る営業日及び営業時間
(5) 提供する施設障害福祉サービスの種類ごとの利用定員
(6) 提供する施設障害福祉サービスの種類ごとの内容並びに利用者から受領する費用の種類及びその額
(7) 昼間実施サービスに係る通常の事業の実施地域
(8) サービスの利用に当たっての留意事項
(9) 緊急時等における対応方法
(10) 非常災害対策
(11) 提供する施設障害福祉サービスの種類ごとに主たる対象とする障がいの種類を定めた場合には当該障がいの種類
(12) 虐待の防止のための措置に関する事項
(13) その他運営に関する重要事項
(非常災害対策)
第7条 障害者支援施設は、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設けるとともに、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連絡体制並びに安全確保のための行動手順(以下「行動手順等」という。)を整備し、それらを利用者及び職員に対し定期的に周知する方法を定め、実施しなければならない。
2 障害者支援施設は、行動手順等を、障害者支援施設の見やすい場所に掲示しなければならない。
3 障害者支援施設は、非常災害に備えるため、定期的に避難、救出その他の必要な訓練を行わなければならない。
4 障害者支援施設は、前項に規定する訓練の実施に当たって、地域住民の参加が得られるよう連携に努めなければならない。
(令和3条例19・一部改正)
(記録の整備)
第8条 障害者支援施設は、職員、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 障害者支援施設は、利用者に対する施設障害福祉サービスの提供に関する次に掲げる記録を整備し、当該施設障害福祉サービスを提供した日から5年間保存しなければならない。
(1) 第19条第1項に規定する施設障害福祉サービス計画
(2) 第41条第2項に規定する身体拘束等の記録
(3) 第43条第2項に規定する苦情の内容等の記録
(4) 第45条第2項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
(2) 施設入所支援 30人以上(入所を目的とする他の社会福祉施設等に併設する障害者支援施設にあっては、10人以上)
(1) 生活介護、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)又は就労移行支援 6人以上
(2) 就労継続支援B型 10人以上
(3) 施設入所支援 30人以上(入所を目的とする他の社会福祉施設等に併設する障害者支援施設にあっては、10人以上)
(平成25条例41・一部改正)
(設備の基準)
第10条 障害者支援施設は、訓練・作業室、居室、食堂、浴室、洗面所、便所、相談室及び多目的室その他運営上必要な設備を設けなければならない。ただし、他の社会福祉施設等の設備を利用することにより当該障害者支援施設の効果的な運営を期待することができる場合であって、利用者の支援に支障がないときは、その一部を設けないことができる。
2 障害者支援施設の設備の基準は、次のとおりとする。
(1) 訓練・作業室
ア 専ら当該障害者支援施設が提供する施設障害福祉サービスの種類ごとの用に供するものであること。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。
イ 訓練又は作業に支障がない広さを有すること。
ウ 訓練又は作業に必要な機械器具等を備えること。
(2) 居室
ア 一の居室の定員は、4人以下とすること。
イ 地階に設けてはならないこと。
ウ 利用者1人当たりの床面積は、収納設備等を除き、9.9平方メートル以上とすること。
エ 寝台又はこれに代わる設備を備えること。
オ 1以上の出入口は、避難上有効な空地、廊下又は広間に直接面して設けること。
カ 必要に応じて利用者の身の回り品を保管することができる設備を備えること。
キ ブザー又はこれに代わる設備を設けること。
(3) 食堂
ア 食事の提供に支障がない広さを有すること。
イ 必要な備品を備えること。
(4) 浴室 利用者の特性に応じたものとすること。
(5) 洗面所
ア 居室のある階ごとに設けること。
イ 利用者の特性に応じたものであること。
(6) 便所
ア 居室のある階ごとに設けること。
イ 利用者の特性に応じたものであること。
(7) 相談室 室内における談話の漏えいを防ぐための間仕切り等を設けること。
(8) 廊下幅
ア 1.5メートル以上とすること。ただし、中廊下の幅は、1.8メートル以上とすること。
イ 廊下の一部の幅を拡張することにより、利用者、職員等の円滑な往来に支障がないようにしなければならないこと。
3 あん摩マツサージ指圧師、はり師及びきゆう師に係る学校養成施設認定規則(昭和26年文部省・厚生省令第2号)によるあん摩マッサージ指圧師、はり師又はきゅう師の養成施設として認定されている障害者支援施設(以下「認定障害者支援施設」という。)が就労移行支援を行う場合は、前項の規定のほか、あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師に係る学校養成施設として必要とされる設備を有することとする。
4 第1項に規定する相談室及び多目的室については、利用者へのサービスの提供に当たって支障がない範囲で兼用することができる。
(職員の配置の基準)
第11条 障害者支援施設に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。
(1) 施設長 1
(2) 生活介護を行う場合
ア 生活介護を行う場合に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。
(ア) 医師 利用者に対して日常生活上の健康管理及び療養上の指導を行うために必要な数
(イ) 看護職員(保健師又は看護師若しくは准看護師をいう。以下同じ。)、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士及び生活支援員
i 平均障害支援区分が4未満 利用者(厚生労働大臣が定める者を除く。ii及びiiiにおいて同じ。)の数を6で除した数
ii 平均障害支援区分が4以上5未満 利用者の数を5で除した数
iii 平均障害支援区分が5以上 利用者の数を3で除した数
(b) (a)iの厚生労働大臣が定める者である利用者の数を10で除した数
b 看護職員の数は、生活介護の単位ごとに、1以上とする。
c 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士の数は、利用者に対して日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う場合は、生活介護の単位ごとに、当該訓練を行うために必要な数とする。
d 生活支援員の数は、生活介護の単位ごとに、1以上とする。
a 利用者の数が60以下 1以上
b 利用者の数が61以上 1に、利用者の数が60を超えて40又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上
イ ア(イ)の生活介護の単位は、生活介護であって、その提供が同時に1又は複数の利用者に対して一体的に行われるものをいい、複数の生活介護の単位を置く場合の生活介護の単位の利用定員は20人以上とする。
ウ ア(イ)の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士を確保することが困難な場合には、これらの者に代えて、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する看護師その他の者を機能訓練指導員として置くことができる。
エ ア(イ)の生活支援員のうち、1人以上は、常勤でなければならない。
オ ア(ウ)のサービス管理責任者のうち、1人以上は、常勤でなければならない。
(3) 自立訓練(機能訓練)を行う場合
ア 自立訓練(機能訓練)を行う場合に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。
(ア) 看護職員、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士及び生活支援員
a 看護職員、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士及び生活支援員の総数は、常勤換算方法で、利用者の数を6で除した数以上とする。
b 看護職員の数は、1以上とする。
c 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士の数は、1以上とする。
d 生活支援員の数は、1以上とする。
a 利用者の数が60以下 1以上
b 利用者の数が61以上 1に、利用者の数が60を超えて40又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上
イ 障害者支援施設が、障害者支援施設における自立訓練(機能訓練)に併せて、利用者の居宅を訪問することにより行う自立訓練(機能訓練)(以下この条において「訪問による自立訓練(機能訓練)」という。)を提供する場合は、アに掲げる員数の職員に加えて、当該訪問による自立訓練(機能訓練)を提供する生活支援員を1人以上置くものとする。
ウ ア(ア)の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士を確保することが困難な場合には、これらの者に代えて、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する看護師その他の者を機能訓練指導員として置くことができる。
エ ア(ア)の看護職員のうち、1人以上は、常勤でなければならない。
オ ア(ア)の生活支援員のうち、1人以上は、常勤でなければならない。
カ ア(イ)のサービス管理責任者のうち、1人以上は、常勤でなければならない。
(4) 自立訓練(生活訓練)を行う場合
ア 自立訓練(生活訓練)を行う場合に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。
(ア) 生活支援員 常勤換算方法で、利用者の数を6で除した数以上
a 利用者の数が60以下 1以上
b 利用者の数が61以上 1に、利用者の数が60を超えて40又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上
イ 健康上の管理等の必要がある利用者がいるために看護職員を置いている場合については、ア(ア)中「生活支援員」とあるのは「生活支援員及び看護職員」と、「常勤換算方法」とあるのは「生活支援員及び看護職員の総数は、常勤換算方法」と読み替えるものとする。この場合において、生活支援員及び看護職員の数は、それぞれ1以上とする。
オ ア(イ)のサービス管理責任者のうち、1人以上は、常勤でなければならない。
(5) 就労移行支援を行う場合
ア 就労移行支援を行う場合に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。
(ア) 職業指導員及び生活支援員
a 職業指導員及び生活支援員の総数は、常勤換算方法で、利用者の数を6で除した数以上とする。
b 職業指導員の数は、1以上とする。
c 生活支援員の数は、1以上とする。
(イ) 就労支援員 常勤換算方法で、利用者の数を15で除した数以上
a 利用者の数が60以下 1以上
b 利用者の数が61以上 1に、利用者の数が60を超えて40又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上
イ アの規定にかかわらず、認定障害者支援施設が就労移行支援を行う場合に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。
(ア) 職業指導員及び生活支援員
a 職業指導員及び生活支援員の総数は、常勤換算方法で、利用者の数を10で除した数以上とする。
b 職業指導員の数は、1以上とする。
c 生活支援員の数は、1以上とする。
a 利用者の数が60以下 1以上
b 利用者の数が61以上 1に、利用者の数が60を超えて40又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上
(6) 就労継続支援B型を行う場合
ア 就労継続支援B型を行う場合に置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。
(ア) 職業指導員及び生活支援員
a 職業指導員及び生活支援員の総数は、常勤換算方法で、利用者の数を10で除した数以上とする。
b 職業指導員の数は、1以上とする。
c 生活支援員の数は、1以上とする。
a 利用者の数が60以下 1以上
b 利用者の数が61以上 1に、利用者の数が60を超えて40又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上
イ ア(ア)の職業指導員又は生活支援員のうち、いずれか1人以上は、常勤でなければならない。
ウ ア(イ)のサービス管理責任者のうち、1人以上は、常勤でなければならない。
(7) 施設入所支援を行う場合
ア 施設入所支援を行うために置くべき職員及びその員数は、次のとおりとする。
a 利用者の数が60以下 1以上
b 利用者の数が61以上 1に、利用者の数が60を超えて40又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上
(イ) サービス管理責任者 当該障害者支援施設において昼間実施サービスを行う場合に配置されるサービス管理責任者が兼ねるものとする。
イ アの施設入所支援の単位は、施設入所支援であって、その提供が同時に1又は複数の利用者に対して一体的に行われるものをいい、複数の施設入所支援の単位を置く場合の施設入所支援の単位の利用定員は30人以上とする。
3 第1項に規定する障害者支援施設の職員(施設長を除く。)は、生活介護の単位若しくは施設入所支援の単位ごとに専ら当該生活介護若しくは当該施設入所支援の提供に当たる者又は専ら自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援若しくは就労継続支援B型の提供に当たる者でなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。
4 第1項の施設長は、専らその職務に従事する者でなければならない。ただし、障害者支援施設の管理上支障がない場合は、当該障害者支援施設の他の業務に従事し、又は当該障害者支援施設以外の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。
(平成26条例23・令和3条例19・令和6条例17・一部改正)
(1) 利用者の数の合計が60以下 1以上
(2) 利用者の数の合計が61以上 1に、利用者の数の合計が60を超えて40又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上
(令和3条例19・一部改正)
(従たる事業所を設置する場合における特例)
第13条 障害者支援施設は、障害者支援施設における主たる事業所(第3項において「主たる事業所」という。)と一体的に管理運営を行う事業所(以下この条において「従たる事業所」という。)を設置することができる。
2 従たる事業所は、6人以上の人員を利用させることができる規模を有するものとしなければならない。
3 従たる事業所を設置する場合においては、主たる事業所及び従たる事業所の職員(サービス管理責任者を除く。)のうちそれぞれ1人以上は、常勤かつ専ら当該主たる事業所又は従たる事業所の職務に従事する者でなければならない。
(サービス提供困難時の対応)
第14条 障害者支援施設は、生活介護、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援又は就労継続支援B型に係る通常の事業の実施地域(当該障害者支援施設が通常時に当該施設障害福祉サービスを提供する地域をいう。以下同じ。)等を勘案し、利用申込者に対し自ら適切な生活介護、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援又は就労継続支援B型を提供することが困難であると認めた場合は、適当な他の障害者支援施設等の紹介その他の必要な措置を速やかに講じなければならない。
2 障害者支援施設は、利用申込者が入院治療を必要とする場合その他利用申込者に対し自ら適切な便宜を供与することが困難である場合は、適切な病院又は診療所の紹介その他の措置を速やかに講じなければならない。
(心身の状況等の把握)
第15条 障害者支援施設は、施設障害福祉サービスの提供に当たっては、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。
(障害福祉サービス事業者等との連携等)
第16条 障害者支援施設は、施設障害福祉サービスを提供するに当たっては、地域及び家庭との結び付きを重視した運営を行い、市町村(特別区を含む。以下同じ。)、他の障害者支援施設、障害福祉サービス事業を行う者その他の保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者等との密接な連携に努めなければならない。
2 障害者支援施設は、施設障害福祉サービスの提供の終了に際しては、利用者又はその家族に対して適切な援助を行うとともに、保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
(障害者支援施設が利用者に求めることのできる金銭の支払の範囲等)
第17条 障害者支援施設が、施設障害福祉サービスを提供する利用者に対して金銭の支払を求めることができるのは、当該金銭の使途が直接利用者の便益を向上させるものであって、当該利用者に支払を求めることが適当であるものに限るものとする。
2 前項の規定により金銭の支払を求める際は、当該金銭の使途及び額並びに利用者に金銭の支払を求める理由について書面によって明らかにするとともに、利用者に対して説明を行い、その同意を得なければならない。
(施設障害福祉サービスの取扱方針)
第18条 障害者支援施設は、次条第1項に規定する施設障害福祉サービス計画に基づき、利用者の心身の状況等に応じて、その者の支援を適切に行うとともに、施設障害福祉サービスの提供が漫然かつ画一的なものとならないよう配慮しなければならない。
2 障害者支援施設は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、利用者の意思決定の支援に配慮するよう努めなければならない。
3 障害者支援施設の職員は、施設障害福祉サービスの提供に当たっては、懇切丁寧を旨とし、利用者又はその家族に対し、支援上必要な事項について、理解しやすいように説明を行わなければならない。
4 障害者支援施設は、その提供する施設障害福祉サービスの質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
(令和6条例17・一部改正)
(施設障害福祉サービス計画の作成等)
第19条 障害者支援施設の施設長は、サービス管理責任者に施設障害福祉サービスに係る個別支援計画(以下「施設障害福祉サービス計画」という。)の作成に関する業務を担当させるものとする。
2 サービス管理責任者は、施設障害福祉サービス計画の作成に当たっては、適切な方法により、利用者について、その置かれている環境及び日常生活全般の状況等の評価を通じて利用者の希望する生活や課題等の把握(以下「アセスメント」という。)を行うとともに、利用者の自己決定の尊重及び意思決定の支援に配慮しつつ、利用者が自立した日常生活を営むことができるように支援する上での適切な支援内容の検討をしなければならない。この場合において、サービス管理責任者は、第20条の3第1項の地域移行等意向確認担当者(以下「地域移行等意向確認担当者」という。)が把握した利用者の地域生活への移行に関する意向等を踏まえるものとする。
3 アセスメントに当たっては、利用者が自ら意思を決定することに困難を抱える場合には、適切に意思決定の支援を行うため、当該利用者の意思及び選好並びに判断能力等について丁寧に把握しなければならない。
4 アセスメントに当たっては、利用者に面接して行わなければならない。この場合において、サービス管理責任者は、面接の趣旨を利用者に対して十分に説明し、理解を得なければならない。
5 サービス管理責任者は、アセスメント及び支援内容の検討結果に基づき、利用者及びその家族の生活に対する意向、総合的な支援の方針、生活全般の質を向上させるための課題、施設障害福祉サービスごとの目標及びその達成時期、施設障害福祉サービスを提供する上での留意事項等を記載した施設障害福祉サービス計画の原案を作成しなければならない。この場合において、当該障害者支援施設が提供する施設障害福祉サービス以外の保健医療サービス又はその他の福祉サービス等との連携も含めて施設障害福祉サービス計画の原案に位置付けるように努めなければならない。
6 サービス管理責任者は、施設障害福祉サービス計画の作成に係る会議(利用者及び当該利用者に対する施設障害福祉サービス等の提供に当たる担当者等(地域移行等意向確認担当者を含む。)を招集して行う会議をいい、テレビ電話装置その他の情報通信機器(以下「テレビ電話装置等」という。)を活用して行うことができるものとする。)を開催し、当該利用者の生活に対する意向等を改めて確認するとともに、前項に規定する施設障害福祉サービス計画の原案の内容について意見を求めるものとする。
7 サービス管理責任者は、第5項に規定する施設障害福祉サービス計画の原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得なければならない。
8 サービス管理責任者は、施設障害福祉サービス計画を作成した際には、当該施設障害福祉サービス計画を利用者及び当該利用者に対して指定計画相談支援(法第51条の17第2項に規定する指定計画相談支援をいう。)を行う者に交付しなければならない。
9 サービス管理責任者は、施設障害福祉サービス計画の作成後、施設障害福祉サービス計画の実施状況の把握(利用者についての継続的なアセスメントを含む。以下「モニタリング」という。)を行うとともに、少なくとも6月に1回以上、施設障害福祉サービス計画の見直しを行い、必要に応じて、施設障害福祉サービス計画の変更を行うものとする。
10 サービス管理責任者は、モニタリングに当たっては、利用者及びその家族等と連絡を継続的に行うこととし、特段の事情のない限り、次に定めるところにより行わなければならない。
(1) 定期的に利用者に面接すること。
(2) 定期的にモニタリングの結果を記録すること。
(令和3条例19・令和6条例17・一部改正)
(サービス管理責任者の責務)
第20条 サービス管理責任者は、前条に規定する業務のほか、次に掲げる業務を行うものとする。
(1) 利用申込者の利用に際し、その者が現に利用している障害福祉サービス事業を行う者等に対する照会等により、その者の心身の状況、当該障害者支援施設以外における障害福祉サービス等の利用状況等を把握すること。
(2) 利用者の心身の状況、その置かれている環境等に照らし、利用者が自立した日常生活を営むことができるよう定期的に検討するとともに、自立した日常生活を営むことができると認められる利用者に対し、必要な援助を行うこと。
(3) 他の職員に対する技術指導及び助言を行うこと。
2 サービス管理責任者は、業務を行うに当たっては、利用者の自己決定の尊重を原則とした上で、利用者が自ら意思を決定することに困難を抱える場合には、適切に利用者への意思決定の支援が行われるよう努めなければならない。
(令和6条例17・一部改正)
(地域との連携等)
第20条の2 障害者支援施設は、施設障害福祉サービスの提供に当たっては、地域住民又はその自発的な活動等との連携及び協力を行う等の地域との交流を図らなければならない。
2 障害者支援施設は、施設障害福祉サービスの提供に当たっては、利用者及びその家族、地域住民の代表者、施設障害福祉サービスについて知見を有する者並びに市町村の担当者等により構成される協議会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)(以下この条において「地域連携推進会議」という。)を開催し、おおむね1年に1回以上、地域連携推進会議において、事業の運営に係る状況を報告するとともに、必要な要望、助言等を聴く機会を設けなければならない。
3 障害者支援施設は、前項に規定する地域連携推進会議の開催のほか、おおむね1年に1回以上、地域連携推進会議の構成員が障害者支援施設を見学する機会を設けなければならない。
4 障害者支援施設は、第2項の報告、要望、助言等についての記録を作成するとともに、当該記録を公表しなければならない。
5 前3項の規定は、障害者支援施設がその提供する施設障害福祉サービスの質に係る外部の者による評価及び当該評価の実施状況の公表又はこれに準じる措置として市長が定めるものを講じている場合には、適用しない。
(令和6条例17・追加)
(地域移行等意向確認担当者の選任等)
第20条の3 障害者支援施設は、利用者の地域生活への移行に関する意向の把握、利用者の当該障害者支援施設以外における指定障害福祉サービス等の利用状況等の把握及び利用者の当該障害者支援施設以外における指定障害福祉サービス等の利用に関する意向の定期的な確認(以下この条において「地域移行等意向確認等」という。)を適切に行うため、地域移行等意向確認等に関する指針を定めるとともに、地域移行等意向確認担当者を選任しなければならない。
3 地域移行等意向確認担当者は、地域移行等意向確認等に当たっては、法第77条第3項各号に掲げる事業を行う者又は一般相談支援事業若しくは特定相談支援事業を行う者と連携し、地域における障害福祉サービスの体験的な利用に係る支援その他の地域生活への移行に向けた支援を行うよう努めなければならない。
(令和6条例17・追加)
(相談等)
第21条 障害者支援施設は、常に利用者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、利用者又はその家族に対し、その相談に適切に応じるとともに、必要な助言その他の援助を行わなければならない。
2 障害者支援施設は、利用者が、当該障害者支援施設以外において生活介護、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援A型(規則第6条の10第1号に規定する就労継続支援A型をいう。以下同じ。)又は就労継続支援B型の利用を希望する場合には、他のサービス事業所(法第36条第1項に規定するサービス事業所をいう。)等との利用調整等必要な支援を実施しなければならない。
(介護)
第22条 介護は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行われなければならない。
2 障害者支援施設は、施設入所支援の提供に当たっては、適切な方法により、利用者を入浴させ、又は清拭しなければならない。
3 障害者支援施設は、生活介護又は施設入所支援の提供に当たっては、利用者の心身の状況に応じ、適切な方法により、排せつの自立について必要な援助を行わなければならない。
4 障害者支援施設は、生活介護又は施設入所支援の提供に当たっては、おむつを使用せざるを得ない利用者のおむつを適切に取り替えなければならない。
5 障害者支援施設は、生活介護又は施設入所支援の提供に当たっては、利用者に対し、離床、着替え、整容等の介護その他日常生活上必要な支援を適切に行わなければならない。
6 障害者支援施設は、常時1人以上の職員を介護に従事させなければならない。
7 障害者支援施設は、その利用者に対して、利用者の負担により、当該障害者支援施設の職員以外の者による介護を受けさせてはならない。
(訓練)
第23条 障害者支援施設は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって訓練を行わなければならない。
2 障害者支援施設は、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援又は就労継続支援B型の提供に当たっては、利用者に対し、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、利用者の心身の特性に応じた必要な訓練を行わなければならない。
3 障害者支援施設は、常時1人以上の職員を訓練に従事させなければならない。
4 障害者支援施設は、その利用者に対して、利用者の負担により、当該障害者支援施設の職員以外の者による訓練を受けさせてはならない。
(生産活動)
第24条 障害者支援施設は、生活介護又は就労移行支援における生産活動の機会の提供に当たっては、地域の実情並びに製品及びサービスの需給状況等を考慮して行うように努めなければならない。
2 障害者支援施設は、生活介護又は就労移行支援における生産活動の機会の提供に当たっては、生産活動に従事する者の作業時間、作業量等がその者に過重な負担とならないように配慮しなければならない。
3 障害者支援施設は、生活介護又は就労移行支援における生産活動の機会の提供に当たっては、生産活動の能率の向上が図られるよう、利用者の障がいの特性等を踏まえた工夫を行わなければならない。
4 障害者支援施設は、生活介護又は就労移行支援における生産活動の機会の提供に当たっては、防塵設備又は消火設備の設置等生産活動を安全に行うために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
(工賃の支払等)
第25条 障害者支援施設は、生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型において行われる生産活動に従事している者に、当該生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型ごとに、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額を工賃として支払わなければならない。
3 障害者支援施設は、就労継続支援B型の提供に当たっては、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことを支援するため、工賃の水準を高めるよう努めなければならない。
4 障害者支援施設は、就労継続支援B型の提供に当たっては、年度ごとに、工賃の目標水準を設定し、当該工賃の目標水準及び前年度に利用者それぞれに対し支払われた工賃の平均額を利用者に通知するとともに、福岡県及び本市に報告しなければならない。
(実習の実施)
第26条 障害者支援施設は、就労移行支援の提供に当たっては、利用者が施設障害福祉サービス計画に基づいて実習できるよう、実習の受入先を確保しなければならない。
2 障害者支援施設は、就労継続支援B型の提供に当たっては、利用者が施設障害福祉サービス計画に基づいて実習できるよう、実習の受入先の確保に努めなければならない。
3 障害者支援施設は、前2項の実習の受入先の確保に当たっては、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター(障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和35年法律第123号)第27条第2項に規定する障害者就業・生活支援センターをいう。以下同じ。)、特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の意向及び適性を踏まえて行うよう努めなければならない。
(求職活動の支援等の実施)
第27条 障害者支援施設は、就労移行支援の提供に当たっては、公共職業安定所での求職の登録その他の利用者が行う求職活動を支援しなければならない。
2 障害者支援施設は、就労継続支援B型の提供に当たっては、公共職業安定所での求職の登録その他の利用者が行う求職活動の支援に努めなければならない。
3 障害者支援施設は、就労移行支援又は就労継続支援B型の提供に当たっては、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター、特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の意向及び適性に応じた求人の開拓に努めなければならない。
(職場への定着のための支援等の実施)
第28条 障害者支援施設は、就労移行支援の提供に当たっては、利用者の職場への定着を促進するため、障害者就業・生活支援センター等の関係機関と連携して、利用者が就職した日から6月以上、職業生活における相談等の支援を継続しなければならない。
2 障害者支援施設は、就労継続支援B型の提供に当たっては、利用者の職場への定着を促進するため、障害者就業・生活支援センター等の関係機関と連携して、利用者が就職した日から6月以上、職業生活における相談等の支援の継続に努めなければならない。
3 障害者支援施設は、就労移行支援の提供に当たっては、利用者が、指定就労定着支援(福岡市指定障がい福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準等を定める条例(平成24年福岡市条例第57号)第195条の2に規定する指定就労定着支援をいう。以下同じ。)の利用を希望する場合には、第1項に定める支援が終了した日以後速やかに当該指定就労定着支援を受けられるよう、指定就労定着支援事業者(同条例第195条の3第1項に規定する指定就労定着支援事業者をいう。以下同じ。)との連絡調整を行わなければならない。
4 障害者支援施設は、就労継続支援B型の提供に当たっては、利用者が、指定就労定着支援の利用を希望する場合には、第2項に定める支援が終了した日以後速やかに当該指定就労定着支援を受けられるよう、指定就労定着支援事業者との連絡調整に努めなければならない。
(令和3条例19・一部改正)
(就職状況の報告)
第29条 障害者支援施設は、就労移行支援又は就労継続支援B型の提供に当たっては、毎年、前年度における就職した利用者の数その他の就職に関する状況を、本市に報告しなければならない。
(食事)
第30条 障害者支援施設(施設入所支援を提供する場合に限る。)は、正当な理由がなく、食事の提供を拒んではならない。
2 障害者支援施設は、食事の提供を行う場合には、当該食事の提供に当たり、あらかじめ、利用者に対しその内容及び費用に関して説明を行い、その同意を得なければならない。
3 障害者支援施設は、食事の提供に当たっては、利用者の心身の状況及び嗜好を考慮し、適切な時間に食事の提供を行うとともに、利用者の年齢及び障がいの特性に応じた、適切な栄養量及び内容の食事の提供を行うため、必要な栄養管理を行わなければならない。
4 調理は、あらかじめ作成された献立に従って行われなければならない。
5 障害者支援施設は、食事の提供を行う場合であって、障害者支援施設に栄養士を置かないときは、献立の内容、栄養価の算定及び調理の方法について保健所等の指導を受けるよう努めなければならない。
(社会生活上の便宜の供与等)
第31条 障害者支援施設は、適宜利用者のためのレクリエーション行事を行うよう努めなければならない。
2 障害者支援施設は、利用者が日常生活を営む上で必要な行政機関に対する手続等について、その者又はその家族が行うことが困難である場合は、その者の同意を得て代わって行わなければならない。
3 障害者支援施設は、常に利用者の家族との連携を図るとともに、利用者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。
(健康管理)
第32条 障害者支援施設は、常に利用者の健康の状況に注意するとともに、健康保持のための適切な措置を講じなければならない。
2 障害者支援施設は、施設入所支援を利用する利用者に対して、毎年2回以上定期に健康診断を行わなければならない。
(緊急時等の対応)
第33条 職員は、現に施設障害福祉サービスの提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。
(施設入所支援利用者の入院期間中の取扱い)
第34条 障害者支援施設は、施設入所支援を利用する利用者について、病院又は診療所に入院する必要が生じた場合であって、入院後おおむね3月以内に退院することが見込まれるときは、その者の希望等を勘案し、必要に応じて適切な便宜を供与するとともに、やむを得ない事情がある場合を除き、退院後再び当該障害者支援施設の施設入所支援を円滑に利用することができるようにしなければならない。
(給付金として支払を受けた金銭の管理)
第35条 障害者支援施設は、当該障害者支援施設の設置者が利用者に係る厚生労働大臣が定める給付金(以下この条において「給付金」という。)の支給を受けたときは、給付金として支払を受けた金銭を次に掲げるところにより管理しなければならない。
(1) 当該利用者に係る当該金銭及びこれに準じるもの(これらの運用により生じた収益を含む。以下この条において「利用者に係る金銭」という。)をその他の財産と区分すること。
(2) 利用者に係る金銭を給付金の支給の趣旨に従って用いること。
(3) 利用者に係る金銭の収支の状況を明らかにする記録を整備すること。
(4) 当該利用者が退所した場合には、速やかに、利用者に係る金銭を当該利用者に取得させること。
(施設長の責務)
第36条 障害者支援施設の施設長は、当該障害者支援施設の職員及び業務の管理その他の管理を一元的に行わなければならない。
2 障害者支援施設の施設長は、当該障害者支援施設の職員にこの章の規定を遵守させるため必要な指揮命令を行うものとする。
(勤務体制の確保等)
第37条 障害者支援施設は、利用者に対し、適切な施設障害福祉サービスを提供できるよう、施設障害福祉サービスの種類ごとに、職員の勤務の体制を定めておかなければならない。
2 障害者支援施設は、施設障害福祉サービスの種類ごとに、当該障害者支援施設の職員によって施設障害福祉サービスを提供しなければならない。ただし、利用者の支援に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。
3 障害者支援施設は、職員の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。
4 障害者支援施設は、適切な施設障害福祉サービスの提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより職員の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない。
(令和3条例19・一部改正)
(業務継続計画の策定等)
第37条の2 障害者支援施設は、感染症や非常災害の発生時において、利用者に対する施設障害福祉サービスの提供を継続的に実施するための、及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(以下「業務継続計画」という。)を策定し、当該業務継続計画に従い必要な措置を講じなければならない。
2 障害者支援施設は、職員に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施しなければならない。
3 障害者支援施設は、定期的に業務継続計画の見直しを行い、必要に応じて業務継続計画の変更を行うものとする。
(令和3条例19・追加)
(定員の遵守)
第38条 障害者支援施設は、施設障害福祉サービスの種類ごとのそれぞれの利用定員及び居室の定員を超えて施設障害福祉サービスの提供を行ってはならない。ただし、災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。
(衛生管理等)
第39条 障害者支援施設は、利用者の使用する設備及び飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じるとともに、健康管理等に必要となる機械器具等の管理を適正に行わなければならない。
2 障害者支援施設は、当該障害者支援施設において感染症又は食中毒が発生し、又はまん延しないように、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 当該障害者支援施設における感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、職員に周知徹底を図ること。
(2) 当該障害者支援施設における感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針を整備すること。
(3) 当該障害者支援施設において、職員に対し、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修並びに感染症の予防及びまん延の防止のための訓練を定期的に実施すること。
(令和3条例19・一部改正)
(協力医療機関等)
第40条 障害者支援施設は、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関を定めておかなければならない。
2 障害者支援施設は、あらかじめ、協力歯科医療機関を定めておくよう努めなければならない。
4 障害者支援施設は、協力医療機関が第二種協定指定医療機関である場合においては、当該第二種協定指定医療機関との間で、新興感染症の発生時等の対応について協議を行わなければならない。
(令和6条例17・一部改正)
(身体拘束等の禁止)
第41条 障害者支援施設は、施設障害福祉サービスの提供に当たっては、利用者又は他の利用者の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他利用者の行動を制限する行為(以下「身体拘束等」という。)を行ってはならない。
2 障害者支援施設は、やむを得ず身体拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由その他必要な事項を記録しなければならない。
3 障害者支援施設は、身体拘束等の適正化を図るため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 身体拘束等の適正化のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、職員に周知徹底を図ること。
(2) 身体拘束等の適正化のための指針を整備すること。
(3) 職員に対し、身体拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。
(令和3条例19・一部改正)
(秘密保持等)
第42条 障害者支援施設の職員は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2 障害者支援施設は、職員であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。
(苦情解決)
第43条 障害者支援施設は、その提供した施設障害福祉サービスに関する利用者又はその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
2 障害者支援施設は、前項の苦情を受け付けた場合には、当該苦情の内容等を記録しなければならない。
3 障害者支援施設は、その提供した施設障害福祉サービスに関し、市町村から指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
4 障害者支援施設は、市町村からの求めがあった場合には、前項の改善の内容を市町村に報告しなければならない。
第44条 削除
(令和6条例17)
(事故発生時の対応)
第45条 障害者支援施設は、利用者に対する施設障害福祉サービスの提供により事故が発生した場合は、都道府県、市町村、当該利用者の家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 障害者支援施設は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について、記録しなければならない。
3 障害者支援施設は、利用者に対する施設障害福祉サービスの提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。
(虐待の防止)
第45条の2 障害者支援施設は、当該障害者支援施設における虐待の発生又はその再発を防止するため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 当該障害者支援施設における虐待の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、職員に周知徹底を図ること。
(2) 当該障害者支援施設において、職員に対し、虐待の防止のための研修を定期的に実施すること。
(3) 前2号に掲げる措置を適切に実施するための担当者を置くこと。
(令和3条例19・追加)
(暴力団員等の排除)
第46条 障害者支援施設の施設長は、福岡市暴力団排除条例(平成22年福岡市条例第30号)第2条第2号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)又は同条第1号に規定する暴力団(以下「暴力団」という。)若しくは暴力団員と密接な関係を有する者であってはならない。
2 障害者支援施設は、その運営について、暴力団、暴力団員及び暴力団又は暴力団員と密接な関係を有する者の支配を受けてはならない。
第3章 雑則
(令和3条例66・追加)
(電磁的記録等)
第47条 障害者支援施設及びその職員は、作成、保存その他これらに類するもののうち、この条例の規定において書面(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。以下この条において同じ。)で行うことが規定されている又は想定されるもの(次項に規定するものを除く。)については、書面に代えて、当該書面に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)により行うことができる。
2 障害者支援施設及びその職員は、交付、説明、同意、締結その他これらに類するもの(以下「交付等」という。)のうち、この条例の規定において書面で行うことが規定されている又は想定されるものについては、当該交付等の相手方の承諾を得て、当該交付等の相手方が利用者である場合には当該利用者に係る障がいの特性に応じた適切な配慮をしつつ、書面に代えて、電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他人の知覚によって認識することができない方法をいう。)によることができる。
(令和3条例66・追加)
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 平成18年10月1日(以下「基準日」という。)前から引き続き存する法附則第41条第1項の規定によりなお従前の例により運営をすることができることとされた法附則第35条の規定による改正前の身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号。以下「旧身体障害者福祉法」という。)第29条に規定する身体障害者更生施設(以下「身体障害者更生施設」という。)、旧身体障害者福祉法第30条に規定する身体障害者療護施設(以下「身体障害者療護施設」という。)若しくは旧身体障害者福祉法第31条に規定する身体障害者授産施設(障害者自立支援法の一部の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関する省令(平成18年厚生労働省令第169号。以下「整備省令」という。)による改正前の身体障害者更生援護施設の設備及び運営に関する基準(平成15年厚生労働省令第21号。以下「旧身体障害者更生援護施設最低基準」という。)第50条第1号に規定する身体障害者入所授産施設に限る。以下「身体障害者授産施設」という。)、法附則第58条第1項の規定によりなお従前の例により運営をすることができることとされた法附則第52条の規定による改正前の知的障害者福祉法(昭和35年法律第37号。以下「旧知的障害者福祉法」という。)第21条の6に規定する知的障害者更生施設(整備省令による廃止前の知的障害者援護施設の設備及び運営に関する基準(平成15年厚生労働省令第22号。以下「旧知的障害者援護施設最低基準」という。)第22条第1号に規定する知的障害者入所更生施設に限る。以下「知的障害者更生施設」という。)、旧知的障害者福祉法第21条の7に規定する知的障害者授産施設(旧知的障害者援護施設最低基準第46条第1号に規定する知的障害者入所授産施設に限る。以下「知的障害者授産施設」という。)若しくは旧知的障害者福祉法第21条の8に規定する知的障害者通勤寮(以下「知的障害者通勤寮」という。)又は法附則第48条の規定によりなお従前の例により運営をすることができることとされた法附則第46条の規定による改正前の精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号。以下「旧精神保健福祉法」という。)第50条の2第1項第1号に規定する精神障害者生活訓練施設(以下「精神障害者生活訓練施設」という。)若しくは同項第2号に規定する精神障害者授産施設(整備省令による廃止前の精神障害者社会復帰施設の設備及び運営に関する基準(平成12年厚生省令第87号)第23条第1号に規定する精神障害者通所授産施設及び同条第2号に規定する精神障害者小規模通所授産施設を除く。以下「精神障害者授産施設」という。)において施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物(基準日において基本的な設備が完成していたものを含み、基準日以後に増築され、又は改築される等建物の構造を変更したものを除く。以下同じ。)については、当分の間、第10条第1項に規定する多目的室を設けないことができる。
8 基準日前から引き続き存する身体障害者更生施設、身体障害者授産施設、知的障害者更生施設、知的障害者授産施設、知的障害者通勤寮、精神障害者生活訓練施設又は精神障害者授産施設が施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物については、当分の間、第10条第2項第2号キの規定は、適用しない。
10 基準日前から引き続き存する知的障害者通勤寮、精神障害者生活訓練施設又は精神障害者授産施設が施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物については、第10条第2項第8号の規定は、当分の間、適用しない。
11 基準日前から引き続き存する身体障害者更生施設、身体障害者療護施設、身体障害者授産施設、知的障害者更生施設又は知的障害者授産施設が施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物については、第10条第2項第8号イの規定は、当分の間、適用しない。
附則(平成25年3月28日条例第41号)
この条例は、公布の日から施行する。ただし、第2条及び第6条から第9条までの規定は、平成25年4月1日から施行する。
附則(平成26年3月27日条例第23号)
この条例は、平成26年4月1日から施行する。
附則(令和3年3月29日条例第19号)
(施行期日)
1 この条例は、令和3年4月1日から施行する。
(虐待の防止に係る経過措置)
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)から令和4年3月31日までの間、この条例による改正後の福岡市障がい者支援施設の設備及び運営の基準を定める条例(以下「改正後の条例」という。)第3条第3項及び第45条の2の規定の適用については、これらの規定中「講じなければ」とあるのは、「講じるよう努めなければ」とする。
(業務継続計画の策定等に係る経過措置)
3 施行日から令和6年3月31日までの間、改正後の条例第37条の2の規定の適用については、同条第1項中「講じなければ」とあるのは「講じるよう努めなければ」と、同条第2項中「実施しなければ」とあるのは「実施するよう努めなければ」と、同条第3項中「行う」とあるのは「行うよう努める」とする。
(感染症の予防及びまん延の防止のための措置等に係る経過措置)
4 施行日から令和6年3月31日までの間、改正後の条例第39条第2項の規定の適用については、同項中「講じなければ」とあるのは、「講じるよう努めなければ」とする。
(身体拘束等の禁止に係る経過措置)
5 施行日から令和4年3月31日までの間、改正後の条例第41条第3項の規定の適用については、同項中「講じなければ」とあるのは、「講じるよう努めなければ」とする。
附則(令和3年6月24日条例第66号)
この条例は、令和3年7月1日から施行する。
附則(令和6年3月29日条例第17号)
(施行期日)
1 この条例は、令和6年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)から令和7年3月31日までの間、この条例による改正後の福岡市障がい者支援施設の設備及び運営の基準を定める条例(以下「改正後の条例」という。)第20条の2の規定の適用については、同条第2項及び第3項中「設けなければ」とあるのは「設けるよう努めなければ」と、同条第4項中「公表しなければ」とあるのは「公表するよう努めなければ」とする。
3 施行日から令和8年3月31日までの間、改正後の条例第20条の3の規定の適用については、同条第1項中「選任しなければ」とあるのは「選任するよう努めなければ」と、同条第2項中「報告しなければ」とあるのは「報告するよう努めなければ」とする。