NPOなどとの共働のノウハウやネットワークを持つ「NPO・ボランティア交流センター」と,創業・新規事業創出のノウハウやネットワークを持つ「スタートアップカフェ」が共同で標記イベントを開催し,NPOや企業の共働による地域課題解決への取り組みを促進するとともに,コミュニティの担い手と雇用の創出をめざすため,下記のとおりセミナーを開催しましたのでお知らせいたします。
平成27年5月20日 水曜日 午後7時から午後9時30分まで
福岡市スタートアップカフェ
TSUTAYA BOOK STORE TENJIN 3階
地域でのビジネスに関心のある創業者,
企業の新規事業部門関係者,
自治協議会等地域団体関係者など
福岡市コミュニティ施策推進委員会委員 十時 裕氏
自社で管理されている古い集合住宅をリノベーションの事例を交えながら「リノベーション住宅に住む人は同じ想いを持った人が多く,自然と交流が始まった。また,1階の空きスペースを使ったイベントをするうちに入居者だけでなく,周辺住民との交流も生まれた。地域が住みよいまちになれば,不動産の価値も上がる。100年住み続けられる住宅を目指している。」といった取り組みや山王マンションなどのリノベーションミュージアムのお話をしていただきました。
「認知症の方やその家族をどのようにサポートしていけるのか・・・といったことを考えた時,“徘徊する人は、履きなれた靴を履く傾向にある”,ということに着目。NTTドコモ社のGPS端末を靴に装着することにより,出勤等で家から離れる状況下でも装着者の所在が容易に把握できるようになる。またNTTドコモ社の通信提供範囲とパケット通信を利用することで広範囲・低価格のサービスが実現できている。これにより徘徊者の捜索・発見が容易となり、介護サポートの高レベル化、負担軽減に繋げていく。」といった福祉用具開発とこれからの社会課題解決サービスに関するお話しをしていただきました。
「海藻のアオサの堆肥化や家庭から出る生ごみをダンボールコンポストにより堆肥として循環させる技術や楽しさを伝えるための講座を公民館や小学校などで行うほか,アドバイザー(指導者)の育成に取り組んでいる。地元の農家や住民の方,学生さんなどと一緒に,趣味的で,楽しく活動している。ただ,活動を始めたころは“何か集まって秘密結社みたいな活動をしている”と思われていた。」とユーモアを交えたお話をしていただきました。
イオン唐津店の「パート従業員さんの「ずっとここで働きたい。そのために何ができるのか。」といった意見から,お年寄りの方の要望を聞きながら買い物に寄り添う「ワンストップサービス」や本来は出店できるスペースに地域の方が作製した作品や昔の写真を展示する「コミュニティスペース」を設けて順番待ちが出るくらい大盛況になっている。」といった事例を交えながら,地域密着店として定着している現状をお話ししていただきました。
モデレーターとして、「対象としている《地域》とは?」「《地域》と関係をつくっていく上で大切なことは?」といった切り口で、登壇していただいた方々のお話を伺い、ビジネスのアイデアを地域で実践していく上では、地域に「現場」をもつ団体とのコラボレーションも有効なアプローチであることを議論していただきました。
地域課題解決に取り組む新たなプロジェクトなどの紹介
(LOCALGOODFUKUOKA(AIP),イノベーションスタジオ(FDC)ほか)
トークセッション終了後の交流会では,登壇していただいた方をはじめ多くの方が参加されました。思い思いに名刺交換やお互いの活動の情報交換をされる中で,今後,具体的に連携を進めていこうというような話もあったようです。時間が足りないくらい盛り上がりました。