


博多湾に面した福岡は夏場に撮影するものがたくさんあります。川上信也さんも夏場には海辺によく出かけるとか。「例えば能古島の海水浴場。ヤシの木があったりして、いい感じなんです。福岡には能古島や志賀島といった島が市街地のすぐ近くにあって、離れ島でありながら街並が近くに見える。とても魅力的だと思います」。また列車で海沿いを行くのも楽しいとか。「中心部から西に向かう列車からは、生の松原など松林が海沿いに続く光景が楽しめます。また東側にのびる海の中道半島にも列車が走っていて、砂丘と海が続いています」
もうひとつ、川上さんが夏場によく行くのが渓谷。福岡は海だけでなく山も近く、中心部から車で30分も走れば美しい山並みが広がっています。「おすすめは早良区の石釜地区。野河内渓谷や花乱ノ滝といった撮影スポットがあって、初夏にはホタルも舞っています。渓谷がもっとも美しいのは新緑の季節。新緑にはこれから夏が来ることを感じさせるワクワク感がありますね」。このほか新緑が美しいスポットには、文字通りケヤキの並木道が続くけやき通り、動植物園近くの南公園もあります。
「大濠公園に咲くハスやスイレンの花も夏を感じさせる風物詩だと思います。大濠公園は四季を通じて美しい公園です。こんな都会の中で、池があって、四季の花が咲いて、木々があって、鳥が飛んでいる。素晴らしい場所だと思います」


川上信也さん
写真家
1971年生まれ。97年から大分県くじゅうの山小屋に住んだのをきっかけに写真を始める。現在はフリーの写真家として主に九州各地の自然風景を撮影。著書に福岡の四季を写し取った『福岡の休日』ほかがある。